ラベル アーティスト論 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル アーティスト論 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2023年12月23日土曜日

「雪の華」covered 丸山純奈

この冬一番の寒波がやってきているそうです。僕の住んでいるところは、日本有数の非降雪地帯ですので、ただ寒いだけです。少なくとも20年以上、雪が積もったことがありません。ですから(豪雪地帯の方には怒られそうですが)雪には、なんとなくの憧れがあります。雪の華が、ちょっと舞っただけで、子供も大人もテンションが上がります。

「雪の華」(作詞:Satomi、作曲:松本良喜) は、2003年10月1日に発売された中島美嘉さんの10枚目のシングルとありました。第45回日本レコード大賞の金賞受賞曲で、紅白でも歌唱した中島さんの大ヒット曲であります。この歌は曲調から受けるイメージとは違って、雪が二人の距離を更に近づけるという、前向き恋愛ソングなんですよね。紅白歌合戦では、紅組のトリを務めましたが、時間が押しまくっていたのと、白組の大トリが北島サブちゃんでしたので、じっくり歌わせてもらえず、気の毒に思った記憶があります。

丸山純奈さん(すーちゃん)は、よく中島美嘉さんの楽曲を歌います。音域が合っているのか、曲想が好みなのか、理由はよく分かりません。先日、新宿で歌ってくれた「僕が死のうと思ったのは」も、amazarashiの楽曲と云うよりは、中島美嘉さんのカバーであることを意識して選曲したように思えます。

中島さんのカバーの中でも、最も歌っているのが「雪の華」です。YouTubeで確認できる最も初期のテイクは、すーちゃんが小学校6年生の時の歌唱になります。この頃から、すーちゃんは「雪の華」や「明日への手紙」、アンジェラ・アキさんの楽曲などを持ち歌に、様々なコンクールに出場するようになっていました。

あらら、Cメロの前で終わってしまいましたね。ここからが一番の聴かせどころなのに残念です。この頃のすーちゃんは、奄美民謡のようなコブシが入ります。それが彼女の特徴で、そこが良いと云うコメントもあるのですが、本人は声が裏返ってしまったという意識らしく、コブシが出ると反省していました。今でも、たま~に出ることがありますが、その時も「やっちゃった。」みたいな表情をするので、やっぱりイヤみたいです。

コンクールということもあって、かなり丁寧に歌っています。間違えずに歌うことに100%の力を使い切っているようです。

こちらは、一年後のテイクです。だいぶ歌い慣れてきたようです。中学生シンガーとして、カラオケバトルとか、イベントやコンクールに出まくっていた頃で、たくさんの動画がYouTubeに上がっています。

この頃には、徳島のインディーズ・バンド「POLU」のボーカリストとしての活動も始まって、今につながる歌唱スタイルができています。音楽チャンプに出場し、「I Love You」で一気に全国区になるのは、この一年後のことであります。

さて、それからの長ぁ~いブランクを経て、今年6月の路上ライブのテイクです。伴奏がピアノVer.だったんですね。

歌声が、ビル街にガンガン反響しています。帽子を深く被って座り込み、すーちゃんは、どんな心境で歌っていたのでしょう。何年かしたら路上ライブを始めたきっかけとか、話してくれる時が来るんでしょうか。

こちらは、8月のテイク、路上ライブのギャラリーも増えてきました。だからでしょうか、立って歌うようになりました。やはり、歌は立って唄ったほうが伝わります。画質・音質の良さが再生回数に直結するようで、録画する側も本格的になってきています。


抜群の安定感ですね。楽曲によっては「中学生の時の方が良かったかも」なんてテイクもなくはないんですが、「雪の華」では、この時の歌唱がベストテイクに思います。この記事を書こうと思ったのも、この動画を見つけたのが理由みたいなものです。

今回は、12才と19才の「雪の華」を貼り付けさせて頂きました。活動休止の期間があったので中抜けになっているのが残念ですが、こんな聴き比べができるのも、すーちゃんならではと思います。

2023年11月24日金曜日

「KissHug」covered 丸山純奈 ~路上ライブでaiko.ちょうどええ~

11月4日に横須賀で開催された「ジャズロックフェスティバル・街なかROCKライブ」に丸山純奈さん(すーちゃん)が出演しました。これ、マジで僕、行こうと思ってたんですけど・・・ちょっと行動力が足りませんでした。

この日のセットリストは、オリジナル3曲を含めての7曲。すーちゃんにしては珍しく、バラード少なめで明るい曲が多かったのは、ROCKライブというイベントの主旨を意識してのことでしょうか。

で、このライブ動画の中で、僕が一番良いなと思ったのは、aiko.さんの「KissHug」であります。「KissHug」は2008年にリリースされた24枚目のシングルで「花より男子F」の挿入歌とありました。如何にもaiko.さんらしい楽曲っていうか、aiko.さんの曲はどれもaiko.さんですね。

お笑い芸人「二丁拳銃」のネタに「クイズ丁度いいもの]というのがあって、「ハリウッドスター来日、6年ぶり、ちょうどええ」とか「4人家族、お米4合半、ちょうどええ」などがあるんですけど、自分的にウケたのは「カラオケの1曲目、aiko、ちょうどええ」。確かに、aiko.さんの楽曲は、ほどほどに明るくって、ほどほどに歌唱力をアピールして、ほどほどに盛り上げるという意味で最適に思います。カラオケで、いきなり「僕が死のうと思ったのは」では、みんなドン引きしてしまいますでしょ。

この日は、京急線に遅延が発生していて、駅の構内には告知の放送がひっきりなしに入るという劣悪な録画環境だったそうですが、高音質に処理された動画はBGMに最適ですし、スマホで撮ってそのままアップしたのは、会場の雰囲気が良く出ています。

それで、今回セレクトさせて頂いたのは、こちらの動画。理由は、雑音が気にならず、音質も自然で「ちょうどええ」と思ったからです。

都市伝説にも「カラオケでaikoの曲歌ってる女子は、男性からウケる」ってのがありますが、この時のすーちゃんは、明るい雰囲気で、ニットの帽子もお似合いで、しかも歌っているのが「aiko.」ですから本当に可愛いく思います。

久しぶりに間違えましたね。スマホを見ながら歌うようになって歌詞間違えもなくなったと思っていたんですけど、気持ちが入ってスマホから目が離れたからでしょうか。ここ、正しくは、「突然、唇に触れた唇を(とつぜんく・ちびるに・ふれた・くちびるを)」で、言葉がフレーズをまたぐので、確かに歌い難そうです。


さて、すーちゃんは、過去の路上ライブでも「KissHug」を歌っています。動画の日付は6月27日となっていますが、横須賀と同一人物とは、とても思えません。

初めて路上ライブの動画を見たとき、その歌っている姿には複雑なものがありました。決して、ストリートライバーが落ちぶれていると云うんじゃないんです。帽子を深くかぶって、道端に座り込んで歌う姿に、何をやっているんだと思ったんです。正体を隠して、お忍びで歌っているようでいて、オリジナル曲でなく、昔歌った歌を歌っているわけで、見つかりたくないのか、見つけて欲しいのか分かりませんでした。

以前だったら、「そんなところで歌ってないで、ちゃんとライブをするべき」なんて云ってたかもしれませんけど、今は、再び歌い始めてくれたことへの嬉しさが一番。このライブを拾ってくれたYouTuberさんたちには感謝しかありません。


もう1つは、こちら。8月22日付けの動画です。路上ライブのことが知れてきて、ギャラリーも増えてきた頃ですね。「KissHug」のスローバラード・バージョンのようです。

(キーが)高かったのでワンコーラスでお終いって、ぶっつけ本番だったってこと?

歌えると思って入れたら思ってたのと違うってのは、典型的なカラオケあるあるですけど、出だしの音から戸惑ってます。路上ライブで唄う曲ってのは、ある程度は決めているんでしょうけど、聴衆のリクエストに応えたり、その場の様子で選んだりしているみたいですから、完全にカラオケ感覚。aiko.の楽曲がハマるのも納得です。

でも、やっぱり、バラードは良いですよね。これ、残念です。今度はキーを下げてでも歌い直して欲しいです。ピアノの生伴奏でゆっくり気持ちを込めて歌ってくれたら、泣いてしまうかもしれません。中学生シンガーの歌唱でオジサンが泣いていたらドン引きでしょうけど、今のすーちゃんだったら許してもらえるかもです。

3本とも雰囲気に違いがあって面白かったです。路上ライブに、aiko.・・・ちょうどええであります。

2023年11月21日火曜日

「僕が死のうと思ったのは」covered 丸山純奈

2023年11月16日、丸山純奈さん(すーちゃん)の何回目かの路上ライブが、新宿駅西口であったようです。ブログの更新は滞っておりますが、路上ライブ系YouTuberの方々のおかげで、チェックだけはちゃんとしております。

事前に告知されていたこともあって多くの人が集まり、始まる前から警察の解散要請が出ていたと聞きました。場所を変えたりしながら、2曲だけ歌ってお終いになったそうです。路上ライブもそろそろ限界じゃないのかなぁ。警察から事務所に苦情とかいってそうだし。

で、その時の1曲目に歌ったのが、中島美嘉さんの「僕が死のうと思ったのは」。いつ中止になってもおかしくない情況で1曲目に歌ったってことは、これが一番歌いたかったんだと思う。すーちゃんは、昔から中島美嘉さんの曲をよく歌ってましたけど、この曲は、中学生には歌えないですね。

今回貼り付けさせていただいたのは、Music Collectionさんの動画。歌詞付きなのでセレクトいたしました。オジサンになると、聞えてはいるんだけど、なに云ってるか分からなくなってくるんで、字幕は大切です。

全然、中島美嘉っぽくないなぁ、どこかで聴いたことあるなぁって思ったらamazarashi(秋田ひろむ氏)の楽曲だったんですね。改めて聴いてみるとamazarashiそのもの。と云うわけで、こちらが御本家。            


さすがですね。本家に優るもの無し。電灯を消した部屋で、聴きながら泣いてる奴とか居そうな感じ。僕は、もう歌を聴いて泣くこともなくなってしまいましたが、秋田氏の楽曲は、ほどほどに抽象的で、一つ一つの言葉が心に響いてきます。

「絶望していたけど、君に出会えて希望が出てきた。」みたいなオチでしょうか。死にたいなんて負のオーラが出ている奴に、素敵な彼女なんてできるわけないって一瞬思ったんですけど、ここの「あなた」は、必ずしもカノジョではないんですよね。むかし、人生に絶望していたけど「あやや」に救われた、みたいな話を聞いたことがありますけど、人に希望を与えてくれるものって、アイドルであったり、楽曲であったりするわけです。

折角ですから、中島さんのテイクも貼り付けさせていただきましょう。見つけたのは、ファースト・テイクのやつです。

これも、儚く激しく切ないですね。途中、怒っているのかと思いましたよ。

三者三様でありますが、すーちゃんが一番平凡に歌っています。絶唱しても怒鳴ることなく、地声で張り上げてもどこまでも優しく。ようやく、僕の知っているすーちゃんが戻って来てくれました。

路上ライブを始めたばかりの頃は、どことなくおっかなびっくりで、自信もなさげに聞えたんですけど、ようやく潤滑油がまわってきたようです。ファンの方々は、大人になって歌がさらに上手くなったって云いますけど、歌唱力って云うのは、人前で歌い続けることで向上するモノ。だから、動き始めたこれからに期待しています。

二十歳になって最初のライブに「僕が死のうと思ったのは」を選曲したってのは、意味のあることだと思うし、この曲に登場する「あなた」のような、そんな歌手になってくれたら良いなと考えた次第です。

2021年9月25日土曜日

ふきのとう「柿の実色した水曜日」

学生の頃、「ふきのとうLive1979風をあつめて」というライブレコードをカセットにダビングしたやつを毎日聴いていた。「ふきのとう」や「オフコース」が絶好調の頃だ。ライブ録音だから、曲と曲の間のおしゃべりもあった。全部暗記しちゃたけど、飽きもせずに聴いてたことを覚えてる。

「ふきのとう」は、「山木康世」さんと「細坪基佳」さんの大学の先輩後輩による、フォークデュオだ。名前と声のイメージから、年下の細坪さんっぽい方が山木さんで、山木さんっぽい方が細坪さんだったから、よく間違えていたし、今でもよく分からない。

アルバムの中の曲は、どの曲も、お気に入りだったけど、特に印象に残っているのが「柿の実色した水曜日」だった。

これこれ、前奏が始まってから、曲名を云うこの感じ、間違いありません。

「柿の実色した水曜日」は、「ふきのとう」の14枚目のシングルで、オリコンチャートは、87位とある。知名度のわりには、売れてないように思えるけど、フォークグループは、レコードセールス(シングル盤)よりも、ライブ活動が中心だったから、まあ、こんなところだろう。

あの頃は、(今もそうだけど)男性ボーカルは、高音が出せることが格好良いとされてたし、コーラスも上でハモるのが多かった。だから山木さんの、教科書の合唱曲のような下でのハモりは、逆に新鮮に感じた。この音域なら、僕にも歌えたから、ラジカセの細坪さん相手に、山木さんになりきって歌ったものである。

「ふきのとう」の代表曲と云うと、デビュー曲の「白い冬」とか「風来坊」「思い出通り雨」「春雷」といったところだろうか。「柿の実・・」は、人気ベストテンなどでは、ギリギリの10位くらいの扱いのようだが、僕は、この曲がお気に入りだった。漠然とした不安を抱えてた学生時代、日曜日の昼下がりみたいな、気分の落ち込む時に聴くには最高の曲だった。ああ云う時って、余計、落ち込むような曲が聴きたくなるものですよね。下宿の部屋で、灯りもつけずに「森田童子」を聴いてるヤツとかもいたし。落ち込んでる僕って青春?・・・なんて、今なら、厨二病の診断がくだされるだろうな。

2021年5月16日日曜日

Ado「うっせぇわ」のヒットに思う。 ~初音ミクAIへの道:その5~

 18才の歌い手「Ado」さんのメジャーデビュー曲「うっせぇわ」(詞曲・編曲:syudou)が、大ヒットしている。さらに、4月には、4作目のシングルとなる「踊」を配信限定リリースして、こちらも話題になっているようだ。「踊」は、ボカロ界の重鎮DECO*27氏が作詞、作曲・編曲はGiga氏とTeddyLoid氏が担当したとあった。ボカロ界でも、ついに重鎮と呼ばれる人物が存在するようになったらしい。

DECO*27氏は、このブログでも取り上げさせていただいた、ボカロ第2世代の「重鎮」である。数あるボカロ曲の中から、今回は、これを貼り付けさせていただこう。

で、Giga氏の楽曲というと、思いつくのは、この曲である。

自慢しよう。僕は、オジさんでありながら、この2曲が演奏されたライブに、それぞれ参戦しているのだ。

さて、Adoさんの「うっせぇわ」が大ヒットして、社会現象にまでなっている。この前も、近所のスーパーで親に連れられたガキ・・・児童が「うっせぇ、うっせぇ・・・」と歌っていた。「オマエの方がうっせぇわ」なんていうツッコミは、もう使い古されて誰も云わなくなったようだから、云わない。

この楽曲がヒットした理由については、様々な肩書きの人たちが、いろいろな分析をしている。歌詞の内容が現在の若者の心情を代弁してるとか、2倍音を多用したサビが効果的であるとかだ。スーパーで出会ったお子様は、社会の閉塞感を感じていると云うよりも、まあ、毒されているだけだろう。「千本桜」の時もそうだったが、子どもはボカロと波長が合うみたいだ。

以前、このブログで「YOASOBIの『夜に駆ける』が、ボカロの歌ってみた動画みたいだ」という記事を投稿させていただいたが、今回の「うっせぇわ」に関しては、「みたい」ではなく、ボカロの歌ってみた動画「そのもの」である。

「うっせぇわ」は、過激な歌詞や、一度聴いたら頭から離れないフレーズが特徴といえるが、この類いの楽曲は、中毒系と云って、ボカロ界では、ずっと前から作られていたように思う。人間の歌手だったら、事務所NGとなるような歌詞だって、コンピュータは歌ってくれるからだ。だから、このような楽曲がネットに出てくることは、全然想定の範囲内なんだけど、僕が驚いたのは、これを人間の女の子が歌い、リアル社会に受け入れられたということである。

Adoさんが、ボカロの歌ってみた動画で、配信限定とはいえメジャーデビューしたのは、YOASOBIの成功を受けてのことだと思う。もはや、ボカロとは、コンピュータの歌唱を意味するモノではなく、音楽の数あるジャンルの1つってことらしい。

歌い手のAdoさんについては、小学1年生の頃から父親のパソコンでVOCALOID楽曲を聴き始め、小学校高学年になると、ニコニコ動画の顔を出さずに活動する歌い手の文化に興味を持ち始めた、とあった。彼女は、物心ついたときから、コンピュータが歌っていた世代だ。だから歌い手に対する意識も全然違うんだろう。

初期の頃の歌ってみた動画は、ボカロを歌ってみたけど・・・ダメだった、みたいな「全然歌えてねぇじゃん!」というツッコミを期待しての投稿だったように思う。顔を出さない理由の1つは、あくまでも遊びの延長だったからだ。それが、段々と歌唱自慢の場になっていって、誰でも投稿できるモノでは無くなり、ニコニコ動画の活気は失われていった。その一方で、難曲を歌い切る「歌い手」は、憧れの存在になっていったのだ。Adoさんは、歌い手として音楽を楽しむのではなく、歌い手をきっかけにして歌手を目指すのでもなく、歌い手になることを目的にできる世代なのだ。

もし、この楽曲をボーカロイドが歌い、普通にネット配信しても、世間からは見向きもされなかっただろう。「うっせぇわ」のヒットは、Adoさんの存在感有りまくりな歌唱があればこそである。そして、彼女がボカロ曲そのもの、つまり、人間の女の子というアドバンテージを排して、歌唱だけで勝負しているということは、歌い手として比べた場合、ボーカロイドは、人間には到底敵わないということになる。人工知能搭載型ボーカロイド「初音ミクAI」への道は厳しい。

今は、ボカロの歌ってみた動画(みたいな曲で)でメジャーデビューするって時代なのだ。「みくみくにしてあげる♪」の配信権を巡って炎上していた頃からすれば、考えられない話である。

Adoさんが、今年のNHK紅白歌合戦に出演するかどうかが、話題になっていた。僕的には、出ても良し、出なくとも良しってところだろうか。顔だって、出しても出さなくても良い。歌い手Adoが歌手Adoとして大成するには、顔出しNGみたいなキャラ作りは不要に思うからだ。もし出演するのであれば、GReeeeNの時のような視聴者を小馬鹿にした演出だけはやめて欲しい。それだけである。

2021年4月5日月曜日

谷山浩子「ねこの森には帰れない」「窓」~ヲタクが支持したシンガーソングライター~

ラジオを聴いていたら、突然「谷山浩子」が流れて来た。懐かしく思って調べてみたら、NHK「みんなの歌」で公開された「まっくら森の歌」がトラウマソングとかで、ちょびっと話題になっているらしい。

谷山浩子をカセットテープにダビングして喜んで聴いていたのは、高校生ぐらいの頃だったと思う。今も活躍されているとのことだが、僕が知っているのは初期の楽曲ばかり。メルヘンチックな曲調だったけど、男性のファンも多かったように思う。

彼女の代表曲として、まず思い浮かぶのは「ねこの森には帰れない」である。この曲、アルバムの表題曲だけど、シングルカットはされなかったらしい。曲調が、実質的なデビューシングル「お早うございますの帽子屋さん」と被っていたからだろうか。

リンクになります。YouTubeからどうぞ。


谷山さんは、ヤマハのポプコン出身だが、中・高校生の時から自作曲をレコード会社に持ち込んでいたらしい。アルバム「ねこの森には帰れない」が発表されたのは1977年だが、楽曲の「ねこの森」は、彼女が高校3年生の時に作った曲とのことである。

歌詞の内容は、太田裕美さんの「木綿のハンカチーフ」を連想させるが、故郷を出てきたことに後悔の念が無いところが面白い。当時、谷山さんは子猫を飼っていたそうで、その猫からインスピレーションを得たとあった。つまり、この歌は人間の心情を猫に例えたのではなく、猫の気持ちを代弁している曲になる。歌詞に出てくる「いい人」というのは、谷山さんの彼氏ではなく、谷山さん自身。人間の世界にやってきて、人間と暮らすことを選んだ「猫」の歌なのである。

谷山さんは、PC-8001の時代からのパソコンマニアなんだそうだ。今から40年以上前、パソコンが「マイコン」と云われていた時代である。僕が初めて触ったパソコンもPC-8001で、初めて買ったパソコンはPC-8001mkⅡだった。谷山さんのファンに理系ヲタクが多かったのは、彼女の中に「こっちの人間」を感じていたからかもしれない。彼女の楽曲に「宮沢賢治」っぽさを感じるのも、このことと無関係ではないだろう。中島みゆきは文系男子に、谷山浩子は理系男子に人気だったという書き込みがあったが、ナルほどと納得してしまった。

谷山浩子さんのマイナー調の曲と云うと「あやつり人形」や「窓」が思い浮かぶ。「窓」は、谷山さんの中では、普通っぽい楽曲。ネットで見つけたのは、2番の歌詞が異なる初期ヴァージョンと云われてるテイクで、現実世界での閉塞感が、より強調されている。

お終いは、胃腸薬のCMソング「風になれ~みどりのために」。谷山浩子さんはヒットチャートとは無縁であったが、楽曲には聞き覚えがあるという人も多いと思う。

作曲家志望ではあったけど、歌には自信が無くって、人前で歌うのがツラかったらしい。とは云え、透明感有りまくりな高音は唯一無二。何年経っても全然変わっていないのは、奇跡としか云いようが無い。   

谷山浩子さんは「乳がん」であることを公表されて、現在は療養中と聞いた。来年は、デビュー50周年とのことで、きっと記念ライブとか計画されていることと思う。癌を克服されて、無事ライブを開催できるよう願うばかりである。

#谷山浩子  #ねこの森には帰れない  #窓

2021年2月6日土曜日

幾田りら&丸山純奈「ひまわりの約束」「I Love You」

 「YOASOBI」の「幾田りら」さん(ikura)絶好調ですね。僕の周りにも、あの透明感のある歌声が大好きって云ってる人が何人かいます。シンガーソングライターや、セッションユニット「ぷらそにか」の活動も注目されて何よりです。

彼女が3年前、高校2年生の時に、テレビ朝日の「音楽チャンプ」に出演していたことはご承知かと思いますけど、その時の映像の一部がSNSに投稿されていました。貴重なお宝映像ってところでしょうか。音が小さいので再生時注意です。

カラオケ92.219点+審査員72点で一回戦敗退とありましたけど、丁寧な歌唱は好感度大。育ちと性格の良さが感じられます。この時の対戦相手は、ぶっちぎりで優勝した個性派シンガー「琴音」さん。勝ち抜きの歌合戦では、インパクトに欠けていたのかもしれませんけど、歌詞がはっきり聞き取れるのは幾田さんの方でしたよ。

彼女の歌を聴いていると、すーちゃん(丸山純奈)を連想します。いろいろと共通点があるように感じられるんですよね。で、同じ、「秦基博」さんの「ひまわりの約束」の動画がありましたので、貼り付けさせていただきます。こちらは音が大きいので気を付けてくださいね。

すーちゃんが中学3年生の時の歌唱です。すーちゃんは、この頃、体調を崩して、入院と自宅療養で学校を3週間お休みしていました。この動画は、復帰した直後のライブになります。木曜日に久ぶりに登校して、金曜日がUSJへ遠足、土曜日がこのライブだったようです。町内のカラオケ大会みたいですけど、児童福祉施設「鳴門子ども園」さんの地域開放型学園祭「にこにこまつり」のスペシャルライブとありました。

同じ透明な歌声といっても、軽快な「幾田りら」さんに対して、すーちゃんは質感があるので、3つ年下のすーちゃんの方が年上に感じます。でも、奄美民謡を連想させるようなコブシとか共通点も多いですよね。最近は、日本人が日本語の歌を歌っているのに、巻き舌の外国訛りみたいな発声をする子が多いんですけど、日本のスローバラードを、日本語の歌として普通に歌っているというのが、最大の共通点かと思います。

では、もう1つ。音楽チャンプでの動画です。公式のフルバージョンのほうは再生数が1,700万回を越えたようですけど、番組の雰囲気を感じられるこちらの方で。

神懸かってますねぇ。聴き手を歌に引きずり込むような感じ。選曲が声質にぴったりだったってこともあるでしょうけど、歌声に感情が見事にのっていると思います。

こちらは「ぷらそにか」の「I Love You」です。

すーちゃんが聴き手を引きずり込む歌唱とすると、幾田さんは聴き手に寄り添うタイプ。聞くほどに癒やされていきます。声質的に云うと、スローバラードならすーちゃん、疾走感のある楽曲ならikuraさんってところでしょうか。「夜に駆ける」をすーちゃんがカバーしてくれたら、どんな感じなんでしょうかね。

順風満帆な「ikura」さんは心配ご無用として、すーちゃんのこれからが気になります。TikTokに投稿し始めたようですけど、何のフリなんでしょうか。東京の高校生として過ごしている2年間で、どのくらい進化しているのか確認できないのがもどかしいのですが、まあ、出てくるときには、バーンって出てくるって云ってましたから、気長に待つしかないですよね。

あっ、大事な共通点忘れてました。どちらも、お母様が一生懸命ってこと。

もっと大事なことを忘れてました。すーちゃんは、POLUのラストライブか何かで、5年後には紅白歌合戦に出たいって云ってたんですよね。で、数えてみましたら、それって20才の時なんですよ。幾田りらさんが、昨年紅白に出場したのも二十歳の時。これは是非ともあやかって頂きたいものです。

2021年1月6日水曜日

YOASOBI「夜に駆ける」 ~2020の大ヒット曲が、ボカロの歌ってみた動画に思えるんだが~

NHK紅白歌合戦を(半分居眠りしながら)今年も見た。出演者とかノーチェックだったし、特別にお目当ての歌手がいるわけでは無いんだけど、YOASOBIが出てきた時は、おやっと思った。ラジオとかで歌は聴いたことがあったけど、歌っている姿を見るのは初めてだったからだ。そしたら、紅白がテレビ初出演だったらしい。一昨年の「米津玄師」さんもそうだったし、何だかんだ云ってもNHK紅白って凄いんだなって思う。

この曲、聴いた瞬間に「ボカロじゃん」って思った。で、調べてみたら楽曲制作(コンポーザーって云うらしい)を担当している「Ayase」君は、ボカロPでもあることが分かった。ピアノの腕前も凄いらしい。ボカロPっていうと、歌えない、演奏できない、容姿に自信が無い、だからコンピュータに頼るみたいなイメージがあったのだが、それは違っていたようだ。今ではボーカロイドは特別なものでは無く、数ある音楽ツールの1つで、そこにあるから使っているってことなんだろう。

ボカロPと云えば「米津玄師」さんもそうだ(そうだった)。彼はボカロP「ハチ」と、本名の「米津玄師」の時とでは、楽曲のイメージに違いを持たせている。だけど、「Ayase」君は、そのまんまって感じだ。

ボーカルの「幾田りら(ikura)」さんは、現役の大学生シンガーとのことだ。音楽一家に育って、子どもの頃から歌手になるための活動をしていたらしい。驚いたのは、彼女が「音楽チャンプ」に出演していたってこと。 2018年2月放送の第4回大会とあるから、丸山純奈さん(すーちゃん)が準レギュラーみたいに出ていた頃で、「琴音」さんがチャンピオンになった回である。「東京の24時間音楽漬け女子高生」というキャッチフレーズで挑戦したが、カラオケ92.219点+審査員72点で一回戦敗退とあった・・・覚えてない(見てないかも)。けど、その時の子が、3年後に紅白歌合戦に出演するなんて、誰が予想しただろう。

NHK紅白のハイライト動画である。

リンク。

NHK紅白 YOASOBI 夜に駆ける

たった1曲のために、これだけの手間をかけるなんて、さすが紅白。高い受信料払っているんだから見ないと損と云うものだ。(お金かけずに受信料安くするって選択肢もあるけど)

中継地は「角川武蔵野ミュージアム」って場所らしい。米津氏が中継に使った「大塚国際美術館」ほどのインパクトは無いが、ここも聖地となって、たくさんの来館者が訪れるようになるのだろう。

YOASOBI「夜に駆ける」の Official Music Videoである。1億3千万回以上も再生されているんだけど、ボカロの歌ってみた動画とどこが違うのか、おじさんには全く分からない。聴けば聴くほどボカロである。3,4年前だったら、MMD艦これ動画とかが盛んに投稿されていたと思う。

「夜に駆ける」は、YouTubeで公開されて、TikTokによって拡散したらしい。その過程で、歌ってみた動画や、踊ってみた動画、演奏してみた動画が盛んに投稿されて・・・ってことなんだけど、これって、ボカロの世界では、十数年前からやってきたことじゃないか。違いがあるとすれば、ニコニコ動画がTikTokに変わったってことか。             

ボカロがオワコン化(時代遅れのコンテンツって意味らしい)してしまった理由については、多くのネット民が分析している。それによるとニコニコ動画でわいわいコメント付けて盛り上がっていた同人的活動から、クオリティーの高いMVをYouTubeで視聴者として見るようになったのが、最大の要因とされている。だんだんと商業化、プロ化していくにつれて、作り手と聴き手が完全に分離してしまったことが原因らしい。

TikTokの活動の中心は中高生らしい。おじさんからすると「あれの何処が面白いんだ」ってところなんだが、誰でも遠慮無く、気軽に悪ふざけ・・・投稿できるってのが人気の秘密のようだ。見るよりも投稿するモノ。ニコ動が失ってしまった熱気と寛容さが、TikTokにはある。

「夜に駆ける」が何故ヒットしたのかという分析も、ネットに溢れている。TikTokでバズった(注目されて盛り上がっていると云う意味らしい)のがきっかけだったようだが、面白かったのは、人工知能によってパーソナライズされたコンテンツフィードの表示が、要因の1つにあげられていたことだ。(こんな動画を喜んで見ている君にお似合いのコンテンツはこれかなって表示されるあれ)AIがお勧め動画を選ぶなんて大きなお世話だが、お勧めがお勧めを呼ぶかたちになって、再生数がドーピングされていったらしい。

YouTubeには、プロ・アマの歌ってみた動画が氾濫してる。どれも、さすがな歌唱ばかりだ。で、聴いているうちに、何だか自分でも歌いたくなってきた。これが、この曲の最大の魅力なんだろう。楽曲のレベルが、歌うのも、踊るのも、演奏するのも、簡単ではないけど、凄く頑張ればできそうって感じ、ピアノの心得があればあったで、弾いてみたくなるんだろう。

で、そんなタイミングで投稿されたのが、この一発録りの生歌動画だ。幾田りらさんが、可愛くって素敵なお嬢さんだったのでびっくりした。ここでは曲のテンポがゆっくりになっていて、ボカロ曲っぽさが薄められている。多分、このテンポが彼女の歌いたい速さなんだろう。

YouTubeには「幾田りら」さんが歌っている動画がたくさんある。彼女の歌唱の特徴は、声質に100%依存したストレートな歌声。抜群に凄い歌唱力ってわけではないけれど、シンガーソングライター「幾田りら」の方が、聴き手に寄り添う彼女の良さが、より出ていると思った。

「夜に駆ける」の歌ってみた動画の中では、本家の彼女の歌唱が一番素直で普通っぽく聞こえる。「夜に駆ける」のデモ音源は初音ミクで作られていたそうだ。YOASOBIでの歌唱はボーカロイドに寄せているって云うか、透けて見える感じがした。MVがボカロの歌ってみた動画っぽく思えたのは、歌い手の感情を聴き手に押しつけない、つまり透明な歌唱によるものだったのか。

そういう意味では、丸山純奈さん(すーちゃん)との共通点も感じる。すーちゃんの方が、もう少し質感があるんだけど、演歌っぽくなる発声なんかも似ているし、何だか3つ年上のお姉さんみたいに思えてきた。

楽曲に自分のカラーを塗りたくらない。こういう歌い方をする子って、絶対、素直で優しい性格だと思う。シンガーソングライター「幾田りら」さんの活躍が楽しみだ。もちろん、ボカロの歌い手さんとしても・・・違うか。

では、お終いにボーカロイドカバーを。初音ミクがikuraさんよりも上手く歌えるわけは無いが、僕的には、こっちが本家に思えたりして・・・w


打ち込み伴奏は、オリジナルよりも聞きやすいかな。

2020年11月27日金曜日

「白いページの中に」柴田まゆみ

 「白いページの中に」(作詞・作曲:柴田まゆみ)は、1978年、第15回ポピュラーソングコンテストつま恋本選会の入賞曲です。

40年以上も前の曲なんですけど、今でも時々、地元のコミニティラジオで流れてきます。で、先日も流れてきて、カバー曲が、現在公開中の映画「ホテル・ローヤル」の主題歌になっているって紹介されたんですよね。今頃!って思ってしまいました。びっくりです。(ジャケットの写真にも)

この作品は、柴田さんが、高校のフォークソング部に所属していた時に作った曲が元になっているそうです。ポプコンの1978年春大会で入賞したのですが、その時の優秀曲賞が「佐野元春」さんで、同じ入賞曲に長渕剛さんの「巡恋歌」があったそうですから、凄いレベルの大会だったようです。

柴田さんは、この曲でデビューしましたが、シングルを一枚リリースしただけで、音楽活動を休止してしまいます。ポプコンは想い出作りで出場しただけで、元々プロになるつもりも無かったそうです。まあ、一発屋ってことですけど、1打数1安打で1ホームランですからね。ボカロ曲にもありますけど、アマチュアが繰り出す渾身の1曲ってのは、時に、名曲が飛び出てくるようです。

この曲で印象的なのは、サビ前の「長い長い坂道を、今、上ってゆく」のところ。ここからサビの盛り上げ方が秀逸で、正にコンクール向けの楽曲に思います。この曲が、どハマリする世代ってのは、アラウンド6だと思うんですけど、埋もれることが無かったのは、楽曲のデキの良さと、たくさんのカバー作品のおかげではないでしょうか。

たまたま尺が同じだったのであわせました。



柴田さんは、作詞の能力は評価が高かったようですし、歌唱力だってあるじゃないですか。まあ、周りが凄すぎたってことなんでしょうか。もったいないように思いますけど。

さて、「ホテルローヤル」は、2013年に集英社から刊行され、第149回直木賞を受賞した「桜木紫乃」さんによる小説短編集とありました。釧路湿原を見下ろすロケーションに建つラブホテルが舞台で、「波瑠」さん主演で映画化されています。

物語の内容に主題歌が、どう合っているのかイマイチ分からないんですけど、予告編を見ると、共演者が「松山ケンイチ」さんで、他に「伊藤沙莉」さんとか、「岡山天音」君や「正名僕蔵」さんが出演するんですよね。最近、映画も観てないし、行ってみようかなって思ったんですけど、止せば良いのに、映画評価のレビューを見ちゃったんです。あれって、悪口しか書いてないじゃないですか、で、一気にテンションが下がってしまったという次第です。主題歌に惹かれて映画を見に行った人っているのかなぁ。

伊藤沙莉さんが家出した女子高生役だなんて、これにもびっくり・・・女優さんって凄いですねぇ。まあ、テンション充電中ということで。

2020年10月18日日曜日

「筒美京平」作曲「AMBITIOUS JAPAN !」TOKIO&JR東海

作曲家「筒美京平」さんが10月7日、80歳で逝去されました。僕らは、筒美京平さんと都倉俊一さんの曲を聴きながら大きくなった世代ですから、やはり、筒美さんには特別な思いがあります。

でも、亡くなられたというニュースを聞いて、どんな方だったかなぁって思い返しても、思い出せなかったんですよね。写真を見てもピンとこない。都倉俊一さんは分かるのに何でだろうって考えたんですけど、メディアには全く出なかった方だと知って納得しました。だから曲と名前しか知らなかったんだって。

ちょっとググっただけでも、知っている曲が次から次へと出てきて、今更ながら驚いた次第です。で、どの曲を取り上げさせていただこうかなって、リストを眺めていたんですけど、「また逢う日まで」とか「魅せられて」だと世代的にはちょっと上な感じだし、近藤真彦は個人的に許せないし、なんて思っていたら、「AMBITIOUS JAPAN !」が出てきたんですよ。これもそうだったんだって、再び驚いた次第です。

2003年10月リリースっていうから、筒美さんが60才過ぎてからの作品だったんですね。恐らくこれが、最後のビックヒット曲になろうかと思います。

作詞:なかにし礼、作曲:筒美京平とありましたから、大企業のJR東海が、旬をとうに過ぎた大御所を引っ張り出してきて作ってもらった曲、っていうイメージなんですけど、疾走感のあるメロディーが新幹線にバッチリはまって格好いいこと此の上ありません。TOKIOにとっても、バンドとして一番格好良かった頃でしたから、全てが見事にはまったんだと思います・・・っていうか、筒美さんが、はめたんでしょうね、きっと。御本人は、してやったりって思っていたかもしれません。

どんなに才能のある人でも、多産な時期を過ぎると、創作能力がだんだんと衰えてくるものなんですけど、63才でこんなに格好いい曲をかっ飛ばした筒美京平さんって、本当に凄かったんだなって、三度驚いた次第です。

この辺の奴らってのは、子どもの頃から毎日、富士山と新幹線を見て育ってきたんで、逆に、新幹線には特別な想いってのが無いんですけど、自分や家族や周りにも通勤や通学に新幹線を使っている人がたくさんいるので生活の一部みたいになっています。東京に出かけるときも、行きは東海道線や高速バスを使って節約しても、帰りは疲れるから新幹線でってことも多いんですよ。

でも「AMBITIOUS JAPAN !」は、「のぞみ」のCMソングで、静岡県には、のぞみは1本も停車しません。駅のホームで「こだま」を待っているときに、颯爽と通過していく「のぞみ」を見て格好いいなぁって憧れてるのが、僕ら静岡県人なんです。まあ、疾走する「のぞみ」をこんなに間近に見られるのが、静岡県人の特権・・・ということにしておきましょう。小田原駅とかで、通過する「のぞみ」を待つために、10分近く停車させられている時は腹立ちますけどね。

で、YouTubeに溢れている「AMBITIOUS JAPAN !」の新幹線動画からセレクトしたのは、これ。テーマは、静岡県を通過していく「のぞみ」です。

車内清掃が終わるのをホームで凍えながら待ち、乗り込むと音も無く発車。車内放送から流れてくるオルゴール調にアレンジされた「AMBITIOUS JAPAN !」。

筒美さんが亡くなり、TOKIOは空中分解しちゃったけど、700系が走り続ける限り、このメロディーは流れるんだろうな。


で、思ったんですけど、僕、新幹線には何十回、もしかしたら何百回って乗っているんだけど、「のぞみ」って1回も乗ったことが無いかもです。岡山に行った時も「ひかり」だったし・・・(悲)

2019年11月30日土曜日

「牧瀬里穂」&「黒島結菜」冬が来ると思い出す伝説のCM

季節が一気に進んで冬がやってきました。お天気ニュースでの「気温は平年より低く」なんてコメント、地球温暖化が進む世の中にあって久し振りに聞いた気がします。で、冬と云えば、このCM。おじさんが思わず人生をやり直したくなる名作CMを2本、今年も投稿させていただきました。

まずは、「牧瀬里穂」さんのJR東海「X'mas Express」。

放送が1989年ですから、ちょうど30年前です。終電後の旧名古屋駅でロケを行ったとのことですから、歩いている人たちは全員エキストラ。そう思って見てみると、確かに動きが不自然ですよね。
今の名古屋駅は高島屋と一体化しちゃいましたけど、当時は如何にも「駅」って感じです。まあ、今でも地方の新幹線の駅はこんな感じですけど。


1989年と云うと、スマホどころか、携帯電話さえも無かった時代です。それでも昭和の恋人どおしは、ちゃんとつながっていたんですよね。
この時、牧瀬里穂さんは17才。東京の大学に進学した彼氏と、地元に残っている高校生の彼女という設定でしょうか。こんな可愛い彼女を待たせているなんて羨ましい限りです。それにしても山下達郎さんの名曲は、何年経っても色褪せませんね。
この後も、毎年毎年、たくさんの女優さんによって続編が制作されましたけど、設定年齢が最も低いこのバージョンが、僕は断トツで好きなんです。


次は、「黒島結菜」さんのNTT docomo 「想いをつなぐ篇」。

こちらのCMは、放送が2013年とありますから6年前、本格的にスマホが普及し始めた頃ですね。黒島結菜さん高校2年生の作品になります。
スマホでつながり合っていれば、大切なデートの日にバイトを入れても大丈夫ということなんでしょうか・・・っていうか、こんな可愛い彼女がいたら、絶対バイト入れないと思います。昭和だったら、一発アウトでしょうね。


CM 曲は、SPICY CHOCOLATEの「ずっと feat. HAN-KUN & TEE」とありました。曲は以前から知っていたんですけど、曲名やグループについて知ったのは最近であります。

最近の大人っぽくなった黒島結菜さんも、もちろん素敵なんですけど、この頃の黒島さんも最強。最近のアイドルは、ハーフ顔が主流で、本物のハーフの子も多いですし、日本人離れした可愛らしさが魅力に思います。それに対して、黒島さんの魅力は普通っぽさ。何だかその辺に居そうな可愛い子って感じが良いんですよね。
ちなみに、お相手役は「葉山奨之」さんで、丸山純奈さんと同じトライストーン所属の俳優さんだそうですよ。

周防正行監督の映画「カツベン」も公開間近ということで、黒島結菜さんのメディアへの露出が爆発的に増えております。年明けには、NHK朝ドラにも出演しますから、知名度も一気に上がることでしょう。ブレイク直前というのは、こういう状態を云うんでしょうね。まあ、しなければしないで、地道に女優さんを続けてくれれば良いだけのことですけど。

では、お終いに、雑な作業で申し訳ありませんが、究極の冬CM2つを掛け合わせて、最強?の1本を制作いたしましたのでどうぞ。


SPICY CHOCOLATEさん、牧瀬里穂さんゴメンナサイ。

2019年11月5日火曜日

「ラヴ・レターズ 2019 Autumn Special」岡山天音&黒島結菜

11月3日、新国立劇場で朗読劇を鑑賞してきました。「LOVE LETTERS」という作品です。作者はアメリカのA.R.ガーニー氏で初演は1988年。日本での初演は1990年で、これまでの29年間、様々なカップルによって演じ続けられてきたそうです。僕が参戦・・・鑑賞させていただいたのは「岡山天音」君と「黒島結菜」さんによる公演で、通算494公演目になるようです。



今年だと、「吉川晃司&黒柳徹子」さんの公演とかもあったようです。


ちなみに、僕が行った日の前日は「三浦貴大&大島優子」さんの公演で、とっても素敵だったと聞きました。台本は全て同じだそうですけど、俳優さんの組み合わせによって、全然違う雰囲気になるみたいです。

新国立劇場の小劇場は、客席数が500未満のこじんまりとしたホールでした。チケットは完売とのことでしたが、所々に空席がありましたので、90%くらいの入りだったと思います。
客層は中高年カップルが中心で、あとは若い女の子たちとかでしょうか。平均年齢は高かったです。観客は、岡山天音君のファンと、黒島結菜さんのファンと、朗読劇のファンとで構成されているはずなんですけど、誰が誰のお目当てで来ているのかの区別が、全くつきませんでした。

舞台の両袖から二人が入ってきて、おじぎをして、椅子に座って、すぐに始まりました。とても静かな雰囲気の中で、マイクを使わずに朗読をします。15分の休憩をはさんで、延々と朗読を聴き続けます。俳優さんの生声を2時間近くも聴く機会なんて滅多にあるものではありません。

おやおや、居眠りをしている人がいます。スポットライトがステージを照らし、朗読する声だけが響いてるホールですからね。それだけ、二人の声が心地よいと云うことでしょう。イビキはNGでしょうが、意識が飛ぶ程度は良しとしてあげましょう。(誓って云いますが僕は寝てません)

それにしても、この緊張感の中で、台本を2時間も読み続けるというのは、大変なコトだと思います。ですから、たまーに噛んでしまうのも致し方ないかと・・・前半は天音君が、後半は結菜さんが噛んでいたような気がします。

岡山天音君のことは、あまり知らなかったのですが、ちょうど今やっている、高畑充希さんのドラマを家族が見ているものですから、それで分かりました。さえない男の役が多いようですが、実際の天音君は、背も高くって、格好良くって、オーラのある方でした。よく云うところの「テレビで見るより良い男」ってところでしょうか。


で、途中から、汗をハンカチで拭うようになったんですよね。緊張しているのかな、スポットライトが暑いのかな、なんて思ってたんですけど、水もたくさん飲んでいたので、もしかしたら体調でも悪いのかと心配になってしまいました。でも、最後は、にこやかでしたから、やっぱり緊張してたんでしょうか。

黒島結菜さんは、第1幕では髪の毛をアップにして、第2幕では下ろしていました。僕はファッションのことは全く分からないのですか、かなり地味めな服装だったように思います。もっと可愛い格好をしても良いのになんて思いましたが、物語に合わせていたのでしょうね。
何となく表情が硬かったのは、やはり緊張していたからでしょう。ただ、無駄に愛想はふりまかないところはイメージ通りでしたね。言い換えると、真剣さが伝わってきたってことです。


黒島結菜さんの朗読は、いかにも黒島結菜さんで、この台詞まわし絶対聴いたことあるってのが幾つかありました。完全に「FLY! BOYS, FLY!」の「高山つばさ」であり、「死役所」の「三樹ミチル」です。
ただ、声がハッキリしていて良く通るし、メリハリも効いているので、自由奔放でツンデレな「メリッサ」の雰囲気は良く出ていました。「あなたって、本当にサイテー!!!」みたいな憎々しい台詞が本当に似合っていました。
ただ、早口でまくし立てる場面が多くって、また、そういうのが彼女の得意とするところなんだろうけど、時には、間を取って、ゆーーっくり読むのも聴きたいなって思いました。

岡山天音君の朗読は、声質が優しくって、彼の人の良さがモロに出ていました。だから、主人公「アンドリュー」が、穏やかで、とっても良い奴に思えました。気の強い「メリッサ」に振り回されっぱなしで、時々する精一杯の抗議も遠慮がちって感じが伝わってきて、面白かったです。

物語は、お互いが出し合った手紙(ラブレター)を読み合うことで進んで行きます。だから、「今度の週末が楽しみだわ。」の次の台詞がいきなり「この前の週末はゴメン。」って感じで、「えっ!週末にいったい何があったの?」ってなるんですけど、それは聴き手が自分で読み取れってコトのようです。
二人の出来事が現在進行形で綴られることが無くって、場面や状況を自分で想像しながら聴くという面白い体験でした。

第1幕が始まったとき、随分、甘ったるく読むなぁと思ったら、子どもの頃の場面でした。で、二人が思春期を迎えて、異性として意識し合って、でも、気持ちがすれ違ってばかりといった感じで話が進んで行きます。
第2幕では、それぞれが別の結婚をして、別々の人生を歩むんですけど、話のテンポが一気に早くなってきて、物語にどんどん引き込まれていきました。第1幕で居眠りをしていた方も、2幕ではしっかり起きていたと思います。

で、相変わらず惹かれ合ったり、すれ違ったりするんですけど、黒島結菜さんの朗読が、ぜんぜん歳をとらないことに気付きました。

ラヴ・レターズは、もともとは30才以上の俳優さんが演じていたんだそうです。最近は、若手の俳優さんも演じるようになったそうですけど、天音君は25才、結菜さんなんて、まだ22才ですからね。22才で「メリッサ」を演ずるというのは、歴代の演者の中でも、かなり若いんじゃないかと思います。
だから、離婚して子どもの親権も奪われて、芸術活動でも行き詰まって、アルコール依存症で病んでいる50代の女性を朗読で表現しろと云っても、かなり無理があるんじゃないかと思いました。だって、ついこの間まで、女子高生を演じていたんですから。

でも、不思議と不自然さを感じることはありませんでした。それは、結菜さんがメリッサの心情を、彼女のスタイルで表現できていたからだと思います。若くして死んでしまったメリッサってところでしょうか。

今回の公演ですけど、良かったか悪かったかと云われれば、良かったと思います。ただ、もっと良くなると思います。

「ラヴ・レターズ」は、同じ台本でありながら、演ずる役者さんによって、全く異なる作品になるそうですけど、同じ台本で同じ役者さんであっても、演ずる年齢によって全く異なる作品になるように思います。だから、これから色々と経験を積んでいって、二人には10年後にもう一度演じて欲しいなぁ。
30代になった二人が再演するんだったら、日本の何処へだって、僕は参戦・・・鑑賞に行きますよ。

同じ演目が29年も続くって云うのは、こういう魅力があるからなんだと思いました。

2019年6月15日土曜日

「黒島結菜」超時空ラブ・ストーリー No.2「時をかける少女2016」×「変らないもの」feat.丸山純奈

NHK大河ドラマ「いだてん」ですが、黒島結菜さんが出演した第22回放送にて、大河ドラマ最低視聴率記録を更新したそうです。もちろん、「いだてん」の低視聴率は、黒島さんのせいではありません。だって、「アシガール」以下なんですから。
お話としては面白かったと思うのですが、大河ファンというのは、女学生が走ったりテニスをしている話には興味が持てないのでしょう。

で、今回は、黒島結菜さんがヒロインを演じた「時をかける少女2016」についてです。

日本テレビにて、2016年に連続5回のドラマとして制作されたとありましたが、視聴率は期待されたほどではなかったようです。もちろん、黒島さんのせいではないと思います。そういえば、黒島結菜さんが出演した「ごめんね青春」は、静岡県三島市で撮影されていて地元でも期待の作品だったんですけど、視聴率は期待されていたホドではなかったようです。って、これも黒島さんのせいではないと信じています。

さて、このドラマに関しても、前回と同様、ファンの方が作成したと思われる編集動画がアップされておりました。


あれっ。こちらのBGMはアニメ映画版「時をかける少女」の挿入歌、「奥華子」さんの「変らないもの」じゃないですか。

主題歌は、ちゃんと別にあるはずなんですけど、これはこれで良い雰囲気です。しかし、「アシガール」の動画の時と同じ奥華子さんとは・・・偶然の一致とは思えませんですね。
2015年に公開された、黒島結菜さんヒロインの映画「あしたになれば。」の主題歌は、奥華子さんの「君がくれた夏」だそうですから、お互い引き合うモノがあるのかもしれません。

しかし、これって、「時かけ」の何作目なんでしょうか。黒島結菜さんが速球のキレで勝負するタイプとすれば、原田知世ちゃんが投げる球は、山なりの超スローボール。50年前に書かれたSF小説が、何人もの女優さんでドラマや映画化され続けているのは凄いことですが、まあ、胸キュンは昔も今も変らないってことなんでしょう。

でも、場面設定は微妙に変わっていて、そこには50年という時の流れを感じます。登場人物の名前にしても、「菊池風磨」君が演じる未来人ケン・ソゴルは、深町一夫から深町翔平へ。「黒島結菜」さんが演じるヒロイン芳山和子は、芳山未羽へと変っています。確かに、平成の女子高生に和子なんて名前の子はいないでしょう。「竹内涼真」君が演じる幼なじみの堀川吾朗は浅倉吾朗です。同じ吾朗ちゃんなら、ここはそのままでイイと思うんですけど、格好いい涼真君には、堀川より浅倉が似合うってことでしょうか。(全国の堀川さんゴメンナサイ)                 

ただ、どう見ても、深町君と吾朗ちゃんは、キャスティングが逆だと思います。誠に申し訳ないのですが、僕には風磨君のチャラサが、どうにも馴染めません。
それにしても、今をときめく「竹内涼真」君が、フラれる役どころとは・・・「過保護のかほ子」でブレイクする直前、2016年の段階では、このくらいの扱いだったってことでしょうか。

と思ってたら、こんな動画がありました。黒島結菜さんと竹内涼真君の胸キュンな場面を集めた動画です。BGMは同じく奥華子さんの「変らないもの」です・・・って、何でだ?

で、良いことを思いついたんです。奥華子さんに2度も登場いただくのも申し訳ないので、「丸山純奈」さんの歌唱と差し替えてしまおうかと。
アナログ的編集ですので、音質と画質の悪さはお許しください。二度押しで再生スタートです。

では、あおぐみのみなさん、
「丸山純奈」×「黒島結菜」×「竹内涼真」ですよ。



ジャニーズファンの方々には申し訳ありませんが、僕的には、こっちの方が断然良いです。

だって、よくよく考えてみればですよ。幼なじみとの淡い想い出を、催眠術を使って乗っ取って、女の子を自分のモノにしようとする「深町」って、卑怯極まりない奴じゃないですか!

実は、このドラマは、静岡県の沼津市をメインのロケ地にして撮影されていたんです。伊豆半島の付け根にあたる沼津市静浦・内浦地区は、たくさんのCMやMV、映画やドラマのロケ地として使われていて、以前、静浦の方とお話ししたときも、いろいろ撮影にきてるよ、って話してました。いろいろの中には、乃木坂のMVとか、このブログで紹介させていただいた、山本舞香さん主演の映画「桜の雨」とかがありますし、実写ではありませんけど、「ラブライブ!サンシャイン」の設定地にもなっています。

そして、各ロケのメインとなっているのが、統合によって廃校となった「旧静浦中学校」であります。つい最近まで現役の中学校として使われていて、学校備品などもそのまま。高台にあって屋上から海が見えるなど景色は抜群。周囲には民家もあまりなくって、夜間ロケもOK。すでに廃校ですからネガティブ撮影も可。そして何より首都圏に近いということが魅力なんだそうです。レンタル料は一日3万円だそうですよ。物語の舞台設定が、とある海辺の小さな町の学校だったら、ほぼ旧静浦中学校で間違いないかと思います。

狩野川を渡る永代橋とか、今やシャッター通りとなっているアーケード街とか、動画に見慣れた街や風景が出てきて、そこに、あの竹内涼真君や黒島結菜さんがいると不思議な気分になります。

竹内涼真・黒島結菜と穏やかな伊豆半島の景色。そして、バックに流れているのが13歳の丸山純奈が歌う「変らないもの」なんですから、悪かろうはずがありません。

ただ、高校生になった「丸山純奈」は、人を好きになることを知った「丸山純奈」ならば、このシーンにどんな歌唱を合わせてくれるんだろうと、動画を視聴しながら、ちょっと考えちゃった次第であります。

ということで、今日はお終いです。

2019年6月9日日曜日

「黒島結菜」2つの超時空ラブ・ストーリー 其の壱「アシガール」

「黒島結菜」さんは、野菜生活とかのCMや、NHKのドラマに多数出演してる女優さんです。先日も、大河ドラマ「いだてん」に大正時代の女学生の役で出ていました。「槍」投げてました。ちょい役ながら、結構インパクトのある役どころです。


その前は、NHK土曜ドラマ「アシガール」で「刀」を背負って原野を走りまくってたようです。で、素敵な編集動画を見つけたんですよ。騙されたと思って是非。


なんと、BGMは、「奥華子」さんの「ガーネット」じゃないですか。「ガーネット」といえば2006年に制作されたアニメ映画版「時をかける少女」の主題歌。超時空ラブ・ストーリーつながりだからでしょうか、全然関係ない楽曲なのに、まるで、このドラマのために作ったかのようです。視聴していたら、大人げもなく泣きそうになりましたです。

なるほど、これが「胸キュン」ですか。

こちらが番組のPR動画です。本編の他に、1年後に放送されたSP版があったようですね。

     
         
何が「超!好き!!」だよ。

でも、オンデマンドがあって良かったぁ。便利な世の中になりましたです。

時代劇の造りは、さすがNHKですね。冒頭の合戦シーンなど、民放の追随を許さない、ほぼ大河ドラマのクオリティーでしたよ。

NHKの通常ドラマとしては、異例の高視聴率(と云っても数%ですけど)で、全12話が、オンデマンドで1位から12位を独占するという快挙を成し遂げたそうです。再放送も高視聴率で、DVDの売り上げもまずまずとありました。後追いで人気が上がってくるドラマというのは、そうあるものではありません。番組公式サイトの掲示板は先月で受付終了になりましたけど、2万通近くの感想が寄せられてました。今月からは、CSでも再放送をするらしいです。

NHK時代劇の主演女優がこれですから。


原作もちょびっとだけ見たんですけど、よくぞ見つけてきたというキャスティング。それにしても、足軽姿がサマになってますね。

お話としては、コミック原作ならではの、滑稽なほどに一途なラブ・ストーリーなんですけど、知らず知らずのうちに、応援しちゃってる自分がいました。黒島結菜という女優さんが、良い意味で色気が無いんで、かえって清々しさを感じさせてくれるんですよね。「そんなのありえねーだろ~」ってパソコンの画面にツッコミを入れながら見ていたんですけど、見終わった後には、何とも云えない心地良さがこみ上げてきました。何年も忘れていたような。


こんなふうに、キレのあるストレートを、ど真ん中にがんがん投げ込んでくるような女優さんって、イマドキ貴重な存在だと思います。

二人は同い年だそうで、一時期、黒島結菜さんと伊藤健太郎君がお付き合いしているのでは、という噂がネットで流れたそうです。まあ、これは、そうあって欲しいというドラマのファンの想いから出たモノなんでしょう。

そうそう、番組掲示板の投稿者って、ほとんどが中年女性だったんですよね。で、皆が皆、「アシ・ラバ」とか健太郎ファンっていうわけでもないみたいです。同性の大人に好かれる女優さんってことなんでしょうか。

最近は、ちょっと大人っぽくなって、大学生とか、新社会人の役とかやってますけど、まだまだ高校生役もOKですし、着物姿も可愛いですし、時代劇のカツラとかも似合いますから、活躍の場もたくさんありそうです。朝の連続ドラマとか、似合いそうなんですけど・・・そしたら、オンデマンドで。

2019年5月26日日曜日

あいみょん「君はロックを聴かない」feat.初音ミク&スキマスイッチ&三阪咲

今、最も乗っているミュージシャンと云えば「あいみょん」さんで間違いないでしょう。紅白歌合戦の出場を果たすなど、この1年間で知名度もうなぎ上りですし、FMラジオでも「ハルノヒ」とか「マリーゴールド」とかたくさん流れています。

そういえば、こんな写真がありました。「マリーゴールド」のリリース直後ですよね。今は、更にビッグな存在になって、手の届かないところに行っちゃった感じがします。
まあ、すーちゃんも逆な意味で、手の届かない存在になりましたけど・・・。


たしか、丸山純奈さんは、どこかのライブで「君はロックを聴かない」を歌ってたはずですけど、動画がないのでコメントのしようがありません。寂しい限りです。

「君はロックを聴かない」は、ちょうど2年前に発表された、彼女のメジャー3枚目のシングルだそうです。ロック好きの野郎が、彼女を部屋に招いて、自分の好きなレコードを聴かせようという歌で、「へぇ~、○○君って、こういうの聴くんだぁ。」とか、昭和のノリそのものです。
彼女に自分の好みの曲を紹介するのって、要は自分の内面を晒すことですから、ドキドキするし・・・そう云う気持ちって、時代を超えて共通の想いなんだろうなって思います。でも、ロックならまだマシな方だと思いますよ。ボーカロイドだったら彼女にドン引きされてしまうでしょうから。

22歳の彼女が描く世界にしては、ちょっとセピアっぽいなあと思っていたんですけど、「あいみょん」さんは、音楽的には父親の影響を強く受けているとのことで、ここに描かれている人物は、もしかしたら、彼女の父親そのままなのかもしれません。

なかなかの良曲ですから、YouTubeにもたくさんのカバー動画が投稿されています。
まずは、melodylightsさんの初音ミクによるカバー作品から貼り付けさせていただきます。


さすがの伴奏ですね。もちろん調教も素晴らしい。

ボーカロイド歌唱の観点から云うと、同じ「あいみょん」でも「貴方解剖純愛歌」とか、インディーズ時代の楽曲とかの方が向いているのかもしれません。でも、そういったインパクトのある曲って、人生に疲れてきた身には、聴くだけでもしんどくなるわけで、それに比べると、「君はロックを聴かない」以降の彼女の歌って、どこか安心できるって云うか、これだったらカラオケでも歌えるかも、って思わせてくれるんですよね。ホッとできるし、男目線だし、歌詞も分かり易いし・・・「あいみょん」って昭和のオジさんの救世主なのかもしれません。

次は、スキマスイッチによるカバーです。YouTubeでも人気のカバーテイクで、視聴再生数も200万回近くまで伸びてきています。コメント欄の記述によると、彼らはカバー曲中心のライブを行っていて、その時の録音なんだそうです。


僕は、「ゆず」よりも「コブクロ」よりも「スキマスイッチ」なんですが、お似合いのカバーかと思います。もともと、男歌でもありますし、彼らの世界観がこの楽曲にビンゴだったのでしょう。もし「マリーゴールド」だったら「コブクロ」がカバーすると味が出てイイ感じかもしれませんね。

次は、「三阪咲」さんです。
「三阪咲」さんは、中学生シンガーとして活躍の現在高校1年生の女の子です。「丸山純奈」さんとは同学年で、すーちゃんとは「パフォーマート5thアニバーサリーライブ」などで共演もしています。で、この時の共演者だった「冨金原佑菜」さんを含めた3人は、同学年で、それぞれ音楽チャンプに出演するなど共通点も多く、現代版の「花の中三トリオ」っていう感じでした。


いろいろと共通点の多い3人なんですけど、それぞれ個性があって、歌唱のタイプも異なり、面白いです。いつか「花の歌姫・高一トリオ」として、じっくり取り上げさせていただこうと思っていたんですが、すーちゃんが、あんな状態になってしまい残念至極でございます。

三阪咲さんは、音楽チャンプでは優勝できなかったようですが、その歌唱スタイルやルックスがうけて人気急上昇。現在では、インスタグラムのフォロワーも17万人を越えていて、ライブの動員力などは、その辺のメジャーデビューしているタレントさんよりあるんじゃないかって人気振りです。
                                                                 
彼女は、この歌を十八番にしているようで、ネット上には、たくさんのライブテイクがあります。もう少し、ちゃんと歌っているテイクもあるんですけど、今回は、面白さという理由で、こちらをセレクトさせていただきました。


彼女のファン層は、同年代、つまり若い男どもが中心のようですね。それにしても、動画撮りのスマホの数がハンパなくって、ちょっと前までの、中国でのライブみたいです。
もちろん、撮影OKだからカメラを回しているわけで、考えてみれば、これも1つのマナーかもしれません。だって、撮影してもイイですよって云ったのに、誰もカメラを回してくれなかったら、それはそれで悲しいですからね。

それにしても、たいしたステージ度胸です。とても15歳とは思えません。ファンに支えてもらっているタイプのタレントが多い昨今では、珍しいことに思います。

どうやら彼女は、1つのステージの中で、この歌はじっくり聴いてもらおうとか、この歌はお手振りに使おうとか決めているようで、そのためには、歌が多少崩れても構わないという思いっきりの良さを感じます。その辺が卓越したタレント性という評価につながっているのでしょう。ただ、このお手振りは、ファンサービスっていうよりも、振り付けの一部のようにも見えます。もちろん、手を振っている先には、誰もいないなんてことは無いとは思いますけど。

ただ、ステージを重ねるごとに歌が下手になっていく・・ていうのは言い過ぎかもしれませんけど、もう少し、歌う方にエネルギーを費やしてもイイのかなって思いました。折角の歌唱力が勿体ないです。松浦亜弥さんが、彼女と同い年の時、「あやや」は、もっとアイドルでしたけど、もう少しきっちり歌えてましたからね。

彼女って、どんなタレントさんを目指しているんでしょうか。メジャーデビューする前に、燃え尽きてしまわなければいいんだけど、なんて心配をしてしまいました。

では、御本家に登場していただいて、お終いにいたします。直に無くなりそうな動画ですので、今のうちに。


2019年4月14日日曜日

「裏表ラバーズ」 feat.初音ミク ~ボカロP「wowaka」の早すぎる死~

「wowaka」という若者がこの世を去った。享年31だそうだ。

一部メディアでは、あの有名な米津玄師氏のライバルであり、親友だった人物と紹介されてたらしい。wowaka君の知名度は、世代間の格差が極めて大きいから、「よく分からないけど、誰だか有名な人が、若くして死んだらしい」というのが、世間一般の捉え方だろう。

死因は、急性心不全。急性心不全とは、急に心臓が止まったという意味で、そういう名前の病気は無いそうだ。だから、止まってしまった何らかの理由、つまり本当の死因があるわけで、ネットでは幾つかの噂が流れているが、全ては根拠の無い憶測にすぎない。

「wowaka(ヲワカ)」君は、「現実逃避P」の名でニコニコ動画に楽曲を投稿していたボカロPだった。学生時代からバンド活動をしていたそうだが、「livetune(kz)」の影響を受けて、2008年あたりからボカロを始めたらしい。ボカロPとしては、米津玄師氏と同じ第二世代にあたり、氏とはニコニコ動画の再生数を互いに意識し合うライバルだったようだ。

2011年頃には、ボカロPを卒業(?)して、バンド「ヒトリエ」を主宰。生ライブ中心の活動をするようになった。境遇の重なる米津氏とは、親友と呼べる間柄だったとされている。

メジャーデビューもしていたし、ライブ活動も順調だったとはいえ、どこかのアリーナに何万人も集めてワンマンライブをするとか、ヒットチャートの常連だとか、ましてやNHKの歌番組に出てくることなどなかったから、世代を超えて知られる存在ではなかった。が、ミュージシャンの幸せというのは、そんなところにあるわけでは無いから、どうでも良いことだろう。

ボカロブームを作り上げた第一世代の「ryo」氏や「kz」氏が、どちらかというと普通っぽい「このまま人間が歌っても良いんじゃねぇ」的な楽曲だったのに対して、米津氏やwowaka君の楽曲は、独特の中毒性があって、人間の歌手では凡そ歌い切れそうにない、いわゆる「ボカロっぽい」のが特徴だった。

中高生を中心とした若者たちから、絶大な支持を得ていた両氏であったが、僕のようなオジさんにとっては、理解し難い楽曲も多かった。でも、米津氏のそれが(今と違って)「どこが良いんだかよく分からない」モノであったのに対して、wowaka君のは、「よく分からないけど、何だか面白い」作品が多かったように思う。

Zepp名古屋のライブで「裏表ラバーズ」と「ワールズエンド・ダンスホール」を、武道館では「アンハッピーリフレイン」の演奏を聴いたことがある。どれも前奏が始まった瞬間の盛り上がりが凄かった。ボカロファンにとって、彼の楽曲群はボカロが最も輝いていた頃の象徴なのだろう。

で、代表曲を1つと云えば「裏表ラバーズ」で異論は無いだろう。

動画は、2010年にZepp東京で開催された伝説のライブからである。楽曲をサポートするバックバンドのクオリティーの高さと、透過型スクリーンに映し出されたCGに熱狂するヲタクとのギャップが面白い。


ボカロならではの高速歌唱だから、何を歌っているか全く分からない。と云うことで、字幕付きの公式PVはこちら。


かなりキワどい、というか下ネタと云っても良いくらいの歌詞である。純愛などと気取ったところで、要はヤリたいだけってこともあるし、ラブラブに見えるカップルでも、心の内は分からないってことか。
ただ、言葉の選び方やつなげ方を見ると、単なるウケ狙いの高速歌唱作品で無いことは明らかだ。きっと頭の良い奴なんだろうと思っていたら、東大卒だという噂を聞いた。
この歌を、当時の中高生が、意味も分からず、カラオケで歌っていたことを考えると笑ってしまう。                   

こんなキワどい歌詞を高速歌唱できるのがボカロの真骨頂・・・って云うか、ネタならば兎も角、こんな歌を歌唱したいなんて考える人間の歌手はいないだろう。

元々、ボーカロイドは、人間の歌唱を補助するものとして開発された。ボーカロイドが主役になることなど、全く想定されていなかったのだ。しかし、初音ミクの登場により、状況は一変してしまう。
やがて、人間の代わりに歌うという使い方から、ボーカロイドならではの歌唱を追求していったのが、当時「ハチ」と名乗っていた米津玄師氏であり、現実逃避Pことwowaka君たち第二世代であった。

その試みは、結果として、歌唱のガラパゴス化をきたすことになって、必ずしも成功したとは云えないのだが、それを踏み台として、人間の歌をプロデュースする本物の「P」として活躍しているのだから、それはそれで嬉しい限りで或る。

お終いに、昨年のマジカル・ミライから「アンノウン・マザーグース」である。米津氏とwowaka君の双方に云えることだが、ボカロを卒業した後も、こうやって新曲を提供してくれることが有り難い。一流の奴というのは、何と言われようと、受けた恩は一生忘れないモノなのだ。



彼は、4月1日付けのTwitterで「令和キレイだー」と投稿した。「REIWA」という響きが、彼のミュージシャンとしての琴線をとらえたのだろうか。彼が急逝したのは、そのわずか4日後。気鋭のミュージシャンとして、美しきREIWAの時代を作ったであろう彼は、来たるべきREIWAの時代を生きること無く、この世を去ってしまったのだ。

2018年12月8日土曜日

映画ボヘミアン・ラプソディの「エアー・クイーン」で感動する奴、しない奴

話題の映画「ボヘミアン・ラプソディ」を鑑賞してきました。

一応、「ネタバレ注意」です。まあ、公開から一ヶ月以上たってますし、クイーンが何をして、フレディーが最期どうなったかなんて、歴史上の事実ですから、今更って感じですけどね。
   
鑑賞日は、映画の日の割引デーで、しかも土曜日。座席も9割方埋まっていました。僕が観る映画って、観客5人みたいなのばかりでしたから、こんな賑やかな劇場で観るのは「千と千尋」以来です。
しかも、今日は応援上映とか、期待が膨らみます。

上映前にお姉さんが出てきて注意事項です。一緒に歌う、拍手、声援はOKですけど、立ち上がるのはNGだそうです。

で、映画が始まったのですが・・・至って普通なんですよね。ニュースでは、ペンライトを振って盛り上がる映画館の様子が流されてましたけど、地方の映画館では、そんなことは全然起きていない。
そもそも、映画「ボヘミアン・ラプソディ」は、フレディの伝記映画です。ですから、ライブシーンと云っても、楽曲をフルコーラスで流すことはなくって、どれもさわりだけです。本格的なライブシーンが映されるのは、ラストのライブ・エイドくらい。だから「Radio Ga Ga」で手拍子したり、「We Are the Champions」を一緒に歌う程度で、極めて温和しめな応援上映でしたよ。

その皆さんが最も感動したというライブ・エイドのシーンなんですけど、スタジオに再現したステージでエキストラを使って撮影したものに、CGを合成、それに本物のライブ・エイドの音源を重ねて制作したそうです。ピアノの上のペプシコーラの位置とか、極めて細かいところまで再現しています。

あれっ、本物の音源にモノマネ映像を重ねるって・・・・これって、「はるな愛」による松浦亜弥のモノマネ「エアーあやや」と同じじゃないですか!!!

映画はこんな感じ。トレイラー動画ですね。


先日も、この映画のおかげで、三年前に書いたクイーンのブログ記事にアクセスが来ていると云いましたけど、11月の総アクセス数は通常の2倍以上になってしまいました。Googleで「クイーン ライブエイド」と検索した場合、僕の記事が出てくるのは5,6ページ目くらいなのに、この状況なんですから、クイーン人気恐るべしです。
まあ、せっかく検索していただいても、引っかかるのが僕の記事では申し訳ないなぁと思っていたんですが、映画を観てから、改めて自分の記事を見てみると、イイ感じにまとめてるかも・・・なんて、ちょびっと自賛してしまいました。

僕がクイーンの記事を書いたのは、癌の手術を受けて入院していた時期にあたります。病室でもインターネットがつながると聞いたものですから、パソコンを持ち込んで、クイーンのネタを検索したり、YouTubeでライブ動画を漁ったりしてました。
クイーンの楽曲が癌で闘病している僕を励ましてくれたんです、って云えたら格好良いんですけどね。

ライブエイドの映像も何度も見ました。だから、セットリストとか、どこで何をしたのかとか全部知ってました。
クイーンの絶頂期は、1975年から1980年あたりかと思います。その頃にクイーンにハマっていた世代を「リアルタイム爺さん」と云うそうで、此処が違う、彼処が変だと、映画にケチをつけるそうですけど、僕もリアルタイム爺さん程では無いにしても、ある程度の予備知識を持って、映画を観ちゃったわけです。

だから、どうしても本物と比べてしまう。「エアークイーン」が本物の「クイーン」に敵うわけがない。だから、リアルタイム爺さんの「ラストシーンは、本物のライブ・エイドの映像をそのまま流した方が良かったんじゃねぇ」ってコメントに頷いてしまうんです。もちろん、映画としては、それをやっちゃぁオシマイですけど。

映画の中でも云ってましたけど、ライブエイドって朝の7時から始まってたんですね。そこから16時間ぶっ通し・・・、野外ライブというのは、暗くなるにつれて異様にテンションが上がっていくものですけど、クイーンが出てきたのは、まだ明るい午後の6時過ぎ。暑さと疲れで観衆はグズグズだったそうです。「ボヘミアン・ラプソディ」での、あのヤケクソ気味の大合唱の裏には、そんな事情もあったようです。
でも、そこから一気に7万5千人の観衆を惹き付けてしまうんですからね。クイーンの後に出てきたアーティストは、かなりやり難かったそうですよ。

僕がライブエイドのステージで一番好きなところは、「Radio Ga Ga」から観衆との掛け合いを経て「Hammer to Fall」を演奏するところです。


口髭、短髪、筋肉、・・・どう見てもゲイですね。

映画でも「エアークイーン」による「Hammer to Fall」の前奏で泣きそうになってしまいました。「Bohemian Rhapsody」も「We Are the Champions」も良いんですけど、ライブエイドに限って云うと「Hammer to Fall」が最高です。4人のメンバーがそれぞれの役割を完璧にこなしていて、ロックバンドとしてのクイーンの格好良さが、存分に発揮されているテイクだと思います。


俳優さんでは、フレディ役の俳優さんがちょっと華奢で小柄でしたから、違和感がありましたね。ゲイには筋肉が必要です。あと、フレディは歯並びが独特なんで、役者さんが入れ歯をしてるんですけど、ちょっとやり過ぎで、「小森のおばちゃま」か「明石家さんま」さんのモノマネみたいに見えてしまいました。

フレディは、過剰歯だったと云われてて、ウサギさんの口みたいなんですけど、初期の頃は、コンプレックスもあったようで、話をするときに意識的に口をつぐむ場面が見られます。でも、彼には、出っ歯のおかげで口腔が大きいから音域が広いんだ、みたいな信念もあって、最期まで矯正をしなかったそうです。出っ歯って歌手向きなんですかね。

ブライアン・メイはソックリでした。まあ、ヘアースタイルを真似すれば、誰でも似るのかもしれませんけど。そのブライアン・メイ・・・良かったです。人格者であるとは聞いてましたけど、ホントに知的で良い人だったんだなって思いました。フレディが滅茶苦茶なことをしでかしても、クイーンにはブライアン・メイがいるからってことで、辛うじて社会的信用をキープしてたと云われてますしね。

他のメンバーもみんな良い奴でした。家族も友人も、出てくる人、みんな良い人たちでしたよ。

そんな中で、唯一、悪役として描かれていたのが、フレディの付き人だった「ポール・プレンター」氏です。彼は、解雇後にフレディのスキャンダルを暴露したので、ファンから凄ーく嫌われてますけど、実際のところは、彼がドラッグを調達したのも、ゲイ・パーティーを開催したのもフレディの要望によるものと云われますので、「彼さえ居なければ、フレディは、あんなことにならなかった」みたいな描き方は、ポールにとっては、ちょっと酷かもしれません。

映画では、あっという間にバンドが結成されて、瞬く間に人気者になっていきます。実際には、クイーンのベーシストはなかなか決まらなくって、ジョン・ディーコンがメンバー入りするのは、フレディの加入の一年後です。ジョン・ディーコンが気になる僕としては、この辺りのエピソードを丁寧に描いて欲しかったところですが、まあ、2時間で全てを終わらせなくてはいけませんから、致し方ないですね。

で、僕が、この映画で最も気に入った場面は、最初のライブのシーンです。
新しいボーカルのフレディですってステージに立って、観客の、誰だオマエ?って冷たい視線を浴びながら「Keep Yourself Alive」を歌うんですけど、前奏が始まったのに、マイクスタンドの高さが合わなくって、ガチャガチャやってたら、すっぽ抜けちゃって、何だコリャって感じで、上半分だけ持って歌い出すんです。
で、歌詞をちゃんと覚えてないんで、もうメチャクチャなんですけど、圧倒的なパフォーマンスで、一気に観客を虜にしちゃうんですよね。もう、最高でした。


実際のフレディのマイクパフォーマンスも、こんなアクシデントから始まったそうです。で、こういう場面って、YouTube動画に在るわけない。映画でしかできないんですよ。僕的には、ライブエイドを完璧にモノマネすることより、こういった映画でしかできないことを、もっともっとやって欲しかったです。

もう一度、観に行くかと云われると・・・うーん・・・行くとしても、応援上映はヤメときます。映画「ボヘミアン・ラプソディ」は、フレディの生き様を描いた伝記映画として楽しむものだと思いました。多分、若者にウケているのもこの部分であって、だから、本物のライブを寸分違わず再現する必要なんて、全く無かったように思えてきたんです。

あっ、フィルムコンサートなら行きたいです!
その時は、机の引き出しに入れっぱなしの「カラフルサンダー」持って。

2018年11月26日月曜日

フレディ・マーキュリーも草葉の陰で泣いて喜ぶRavan Axentカバー「ボヘミアン・ラプソディ」の完成度

 11月24日は、「フレディ・マーキュリー」の命日だったんですね。没後27年を経て公開された映画「ボヘミアン・ラプソディ」も好調のようです。

クイーンが1975年に発表した、楽曲の方の「ボヘミアン・ラプソディ」も、公式PVの視聴回数が7億2千万回を越えました。音楽チャートでも、クイーンの楽曲が十何年ぶりかでベスト10入りしたとか、凄いですね。
実は、クイーンって、オフィシャルも含めてYouTube上に動画が豊富にあるんですよ。それでも、CDは売れまくり、映画は大ヒットですからね。クイーンが廃れることなく、若い世代にも影響を与え続けているのは、YouTubeの存在が大きいと思います。ライブでの動画撮影禁止とか、撮影してもSNSにはアップするなとか云ってる事務所もありますけど、ならばちゃんと公式に発信すべきで、鎖国政策ばかりでなく、むしろ積極的に活用していただきたいものです。

でも、今回、貼り付けさせていただくのは、その公式動画ではなくって、「Ravan Axent」さんのカバーテイクです。
Ravan Axentさんは、欅坂46などのカバー作品を投稿していらっしゃる一人バンドさんですけど、今回、投稿された「ボヘミアン・ラプソディ」のデキが、それはそれは凄いんです。


以下は、二年前の投稿記事の再掲です。
                                                                     
「ボヘミアン・ラプソディ」
この曲を初めて聴いたのは、中学校の給食中の校内放送です。僕は、その頃は、かぐや姫とかN.S.P.なんかを聴いて、必死にコピーしていた頃で、せいぜいビートルズ止まり。レッド・ツェッペリンなんて理解不能のウブな中学生でした。

当時、僕のいた中学校は、放送委員会と教師たちの熱い闘いがあって、放送委員が、流行の曲をかけると、先生たちが放送室に乗り込んできて強制終了させられて、また、次の日に、放送委員が、これならどうだってムキになってかける、というバトルを繰り広げてたんですよ。ところがこの曲をかけた時は、何故かストップがかからなくって、そのまま流れたんですよね。理由は、分かりません。先生たちの中にクイーンのファンがいたのか、或いは、この曲がロックだなんて思わなかったのかも知れません。

その時は、僕はクイーンなんて全然知らなかったんですが、凄い衝撃を受けたんですよね。その後、僕の弟がクイーンにハマりだして、LPとかを買ってきたんですよ。で、一緒に聴いてました。確か、家にあったLPは、「オペラ座の夜」から「華麗なるレース」「世界に捧ぐ」「ジャズ」までだったと思います。

日本のフォークソングと昭和歌謡しか知らなかった僕は、この曲の構成とか、コード進行とか、いったいどうなっているんだろと思いました。こんな曲の構成は、絶対理解不能だし、アマチュアバンドでコピーなんてできるわけ無いし、素人は、ただ憧れながら聴いているだけなんだって思い知らされましたよ。

まあ、正統派(?)ロックファンからは、世界で最も過大評価されているアーティストなんて云われてますけど、昭和の中学校教師にもストップされることなく、ロックのことなど何も分からない僕に衝撃を与えたという事実は、彼らが偉大なアーティストであることの何よりの証明だと思います。

・・・と云う感じなんですけど、まずは、アマチュアバンドではコピー不可能なんて書いてしまったことを訂正してお詫びいたします。

演奏者のRavanさんは、この曲よりもお若い方かと思います。この楽曲が話題になってからカバーに取り組んだのでしょうから、短時間でここまで仕上げてしまうという才能は恐るべきものです。
ドラムパターンとかベースラインとか、一回聴けば頭に入ってしまうのでしょう。そして特筆すべきは、ボーカル力です。「オペラ」の部分のカバーなんてのは、練習すればどうにかなるってものではありませんからね。

クイーンの楽曲には、良い曲と有り得ない曲があるんですけど、「ボヘミアン・ラプソディ」は有り得ない曲の代表格です。後期になるとフレディの創作意欲が衰退していって、ロジャーとかジョン・ディーコンの楽曲がメインになって、それはそれで良い曲なんだけど、やっぱりフレディの楽曲あってのクイーンですからね。

今までの常識では、此手の映画って云うのは、往年のファン相手のものだったと思いますけど、観衆の中には、産まれたときには、もうフレディは死んでいた、なんて云う若者も多いそうです。時代を超えて、新しいファンを獲得し続けるって、やっぱりクイーンって凄いんだなって、改めて思いました。

この続きは、映画を観てから、と云うことで。

2018年11月17日土曜日

メジャー7thでつなぐ思い出 ~フランシス・レイ「男と女」から五輪真弓「落日のテーマ」・荒井由実「晩夏」へ~

先日、フランスの作曲家「フランシス・レイ」氏が亡くなりました。氏が作曲した数多くの映画音楽、フランシス・レイの名前を知らなくても、その曲名を知らなくても、そのメロディーは誰もが聴いたことのあるものばかりだと思います。中でも、映画「男と女」のテーマソングは、氏の出世作であり、世界中の人々に親しまれている名曲です。フランシス・レイ氏逝去のニュースを聞いて、ちょっと昔のことを取り留めも無く思い出したものですから。


子どもの頃、僕ら家族は、ある事務所の建物に間借りして暮らしていました。六畳間が2つだけのところに家族4人。そんな狭いところだったのに、家には、中古のエレクトーンが置いてありました。弟が、当時流行っていた「ヤマハの音楽教室」に通っていたので、母が買ったのだと思います。
いつからか、僕は、そのエレクトーンを玩具代わりに弾いて遊ぶようになりました。誰に教わるわけでもありませんでしたから、完全な自己流でした。
実は、弟が、そのエレクトーンを弾いていたという記憶がありません。母が「オマエに習わせればよかった。」と笑っていたのを覚えています。

家には、エレクトーン初級の教則本がありました。「チューリップ」とか「きらきら星」などの超簡単な曲から始まって、最後の方に載っていたのが、フランシス・レイの「男と女」でした。
誰に強制されるものでもありませんでしたから、その曲にたどり着くまでには、長い時間がかかったと思います。

僕は、その「男と女」で、初めてメジャー7thコードに出会いました。音楽の教科書に載っているような楽曲しか知らなかった僕は、Fmaj7(FM7)のお洒落な響きに魅了されました。
それからは、メジャー7thばかりを弾いて遊んでいました。やがて、C7sus4とかBm7-5とかDm7/Gとか、いろいろなコードを覚えていきました。

映画の「男と女」は、テレビの洋画劇場で見た覚えがあります。悲しい過去を持つバツイチの男と女が、くっついたり離れたりしながら。最後は駅のホームみたいなところで、抱き合って、映像が止まって、ハッピーエンドという映画だったと思います。(合ってますか?)

やがて、僕は、簡単な楽曲ならば、メロディーやコードを耳コピして弾いて遊ぶようになりました。中学生が親にねだってギターを買ってもらったとしても、ギター教室に通う奴なんかいないのと同じように、僕のエレクトーンも完全な自己流でした。級友たちは、ピアノなどは、教わらなければ弾けないものと思い込んでいましたから、僕が流行の曲をそれっぽく弾くのが、凄いことのように思っていたようです。

その頃、NHKでは、夜の連続ドラマ「銀河テレビ小説」ってのがあって、僕らの母親世代の人たちが喜んでみるようなドラマを放送していました。
石川達三氏原作の「僕たちの失敗」もその中の1つでした。でも、僕は、「酒井和歌子」さんと「荻島真一」さんが主演のそのドラマよりも、その主題歌に衝撃を受けました。なんとも不思議な、体験したことのない雰囲気をもった楽曲だったからです。

僕は、さっそく、その主題歌を耳コピしようとしましたが、皆目見当がつきませんでした。メロディーは探ることができても、コードが全然分かりません。完全にお手上げでした。

その主題歌は、評判だったようです。あるとき、返信用の封筒を同封すれば楽譜をプレゼントします、みたいなお知らせがありました。僕は、早速申し込みました。楽譜が送られて来るまで、随分待たされた覚えがあります。ようやく届いた封筒を開けると、小さな紙切れが一枚入っていました。楽譜といっても、ちゃんとした伴奏譜じゃなくって、メロディーが書かれた五線譜に、歌詞とギターコードが付けられていただけのものでした。

早速、その曲を弾こうとしたのですが、いきなり出てきたコードがC△7でした。「さんかく?」そんなコードは見たこともありませんでしたから、面食らってしまいました。それは、メジャー7の略号だと知りました。その主題歌は、いきなりC9とかCM7から始まる楽曲でした。僕の音楽力などで太刀打ちできるような代物ではなかったのです。

その曲名は、「落日のテーマ」。作ったのは「五輪真弓」さんでした。当時の五輪さんは、「恋人よ」などのヒット曲を送り出す前で、まだ、それほど知られた存在ではなかったように思います。
「落日のテーマ」という曲名も、今回初めて知りました。ずっと「僕たちの失敗の主題歌」と云うのだと思ってました。(ちなみに、「僕たちの失敗」で検索すると森田童子の楽曲が引っかかるので要注意)

この記事を書くにあたって、ネットで検索してみたのですが、この主題歌に衝撃を受けたという奴は、けっこう多かったようで、「40年以上たった今でも忘れられない」みたいな書き込みがゾロゾロ出てきます。
いわゆる、ニューミュージックが、始まりつつある時代で、楽曲に使われるコードも、複雑化していった時代でした。

ドラマ主題歌の音源はすでに失われているようですが、五輪さんがアルバムの中でセルフカバーしてるテイクがあるそうです。ただ、コメントによると、主題歌のとは、雰囲気が変ってしまっているとのことでした。
YouTubeには、いくつかのカバーテイクが投稿されています。そんな中から、貼り付けさせていただいたのがこのテイクです。


改めて聴いてみても、凄いつくりだと思います。終わり方のコードなんて、本当にあれで合っているのでしょうか。全く理解できません。
実は、もっと上手な演奏もあるのですが、(ゴメンナサイ)、なんとなくオリジナルに忠実なように思ったのでセレクトさせていただきました。でも、ドラマ主題歌との違和感は拭えません。まあ、御本人でさえ再現できなかったのですから、致し方ないことではあります。


「銀河テレビ小説」の主題歌で、もう1つ忘れられないのが、荒井由実さんの「晩夏(ひとりの季節)」です。
この頃の荒井由実さんは、だいぶ有名になっていたと思います。相変わらず、ドラマについての記憶が全く無いのは、主題歌だけを聴いてたからでしょう。


この音源、テレビにラジカセを向けて録ったものだそうです。家庭用のビデオデッキが普及する以前の話で、このころのVHSテープは、1本6,000円したそうです。
僕も、同じように歌番組をラジカセで直録りしてました。ただ、そういったテープを保存している人がいて、こうやって聴くことが出来るのですから、凄い世の中だと思います。YouTubeには、アルバム音源も投稿されていて、音質も良いのですが、やはり、僕にとっての「晩夏」は、こちらのイメージなのです。

この曲もCM7から始まります。オリジナルキーは違うのかもしれませんけど、僕は、#とか♭が苦手でしたので、勝手にC調にして弾いていました。なのに出だしの音はB。この頃は、完璧とは云えないまでも、それっぽく耳コピできていたと思います。ただ、僕は、それ以上に僕は、この歌詞に衝撃を受けてていました。

ゆく夏に 名残る暑さは 
夕焼けを吸って燃え立つ葉鶏頭
秋風の心細さはコスモス
空色は水色に 茜は紅に
やがて来る淋しい季節が恋人なの
丘の上 銀河の降りるグランドに
子どもの声は犬の名をくりかえし
ふもとの町へ帰る
藍色は群青に 薄暮は紫に
ふるさとは深いしじまに輝き出す

秋の訪れとともに、空の色は「空色」から「水色」に変化してゆくのだと、夕焼けは、「茜色」から「紅」に変ってゆくのだと、そんな歌詞の意味さえ、当時は分かっちゃいませんでした。もっとも、色彩を明るく変化させたことの意味は、今でもよく分かりませんけどw

YouTubeには、この楽曲の素敵な映像作品がたくさん投稿されています。で、この映像作品でお終いにします。これをセレクトした理由は・・・分かりますよね。


2018年11月9日金曜日

丸山純奈がNHK「うたコン」でORANGE RANGEと共演するというちょっと心配な話

自分が出るわけでもないのに、緊張してしまって、今週は仕事が手に着きませんでしたよ。

「うたコン」の出演については、遠くないうちに実現するだろうとは思ってましたが、来週ですからね。こんなに早くこの日が来ようとは思ってもみませんでした。
BS放送に出演したときも、凄かったんですけど、今回のように、地上波の全国放送っていうのは、インパクトありますし、歌手にとっては憧れの聖地NHKホール、しかも生放送で7時のニュースの後という、超ゴールデンタイムです。きっと、日本中のお爺ちゃん、お婆ちゃんが見ていることと思います。


紅白歌合戦がそうですけど、NHKの生歌番組と云うのは、エコーをほとんど効かせてもらえないので、緊張したりしてピッチが乱れると、もろに伝わってきちゃって、普段より下手に聴こえてしまうことが多いんですよね。しかも、生放送。胃にも、心臓にも悪いです。純奈さんのではありませんよ。僕らのです。

ただ、「もっと四国音楽祭」の時と比べて、かなり状態は良いようです。先日の「ゴジカル」で歌った「ドラマ」を聴かせていただきましたけど、凄い気合いの入れようでしたね。あんなに力強い歌唱は、久し振りに聴いたような気がします。YouTubeに投稿されてれば、間違いなくベストテイクになると思います。

それから、大阪教育大学の学園祭の写真。どのショットもよく撮れています。こんなに良い表情ができるというのも、体調が良いからでしょう。やっぱり、鳴門こども園の時とは違います。


「うたコン」は、ニュースの後にいきなり始まりますから、その流れで、ほぼ毎週見ているんですけど、生放送の歌番組なんて、今では「Mステ」と「うたコン」くらいしかありませんからね。日本中のプロ歌手が出たがっている番組に、メジャーデビューしているわけでもない中学生が「歌が上手い」という理由だけで出演するわけで、異例の大抜擢ですし、画期的な出来事です。さすが「国民のための放送局NHK」と、絶賛させていただきましょう。

番組的には、アンジェア・アキさんの「ふるさとの色」を歌うと思われます。来週は、45分の通常放送ですから、2曲歌うってのは、難しいかもしれませんけど、せっかく徳島から出てくるんですから、さらにカバー曲を1曲歌わせていただきたいものです。

日本のNo.1アイドルグループである「乃木坂46」さんと共演するのも嬉しいですね。そう云えば、乃木坂さんのメンバーにすーちゃんの「ドラマ」を絶賛していた子がいましたよね。これを機に、乃木坂ファンを始め、幅広い年代の人たちにアピールできればと思います。

あと、なんと云っても「ORANGE RANGE」ですね。テレビの世界からずっと干されてたんで、解散したのかと思っていた方も多かったのではないでしょうかw
絶大な人気を誇っていた彼らが評判を落としたのは、「パクリ」と「天狗」と云われてました。天狗発言については、僕も、何かの歌番組で実際に聞いて、不快に思ったことがありました。二十歳そこそこで大ブレークしましたんで、致し方ないとも云えますけど、最近は、地道な活動が再評価につながっていて、再ブレークの兆しありって感じのようです。とは云っても、よくまあNHKさんも「うたコン」に出しましたね。ここは「NHKは懐が深い」と云うことにしておきましょう。

テレビ出演が激減した直接の理由は、インディーズへの移籍のようです。ただ、バンドなんてのは、インディーズでライブしてた方が、稼ぎは良いそうですから、優等生になってテレビに出ることばかりが、ミュージシャンの道では無いのは確かです。聞くところによると、オリコン1位を連発していた頃よりも、好きなことも出来るし、稼ぎを事務所にピンハネされることもないんでミュージシャンとしては、今の方が幸せじゃないかって云われてるようです。

でも、生放送なんで、また余計なことを云わなきゃいいんだけど・・・なんて考えてしまいます。まあ、デビュー時は、ヤンキーな兄ちゃんぽかった彼らも、今では、三十代半ばの立派な大人。きっと、大人の振る舞いで、「丸山純奈」さんの初出演を盛り上げていただけるものと信じております。

で、ORANGE RANGEというと、「上海ハニー」とか「ロコローション」が、彼らっぽいイメージなんですけど、世間的に最も有名なのは、この「花」じゃないでしょうか。


「パクリ」がどうこうと云われたことがありましたけど、スリーボーカルをいかす、ドラム、ギター、ベースだけのシンプルな伴奏。シンプルで、キャッチー、分かりやすいメロディー。どことなく懐かしい・・・・ってのが「パクリ」と云われた所以w
まあ、改めて聴いてみても、彼らの才能は本物だと思いますし、当時は、日本中の若者達から支持を受けてたわけですからね。

来週の「うたコン」は、話題いっぱいの放送になりそうです。

そして、そんな放送回に巡り会えた「丸山純奈」さんも、このチャンスを思いっきり生かしていただきたいものです。

そうそう、大阪教育大学のライブで、ステージに譜面台を置いてたんでびっくりしましたよ。なんでも云ってみるものですねえ。

まあ、偶然だと思いますけどww