2019年11月30日土曜日

「牧瀬里穂」&「黒島結菜」冬が来ると思い出す伝説のCM

季節が一気に進んで冬がやってきました。お天気ニュースでの「気温は平年より低く」なんてコメント、地球温暖化が進む世の中にあって久し振りに聞いた気がします。で、冬と云えば、このCM。おじさんが思わず人生をやり直したくなる名作CMを2本、今年も投稿させていただきました。

まずは、「牧瀬里穂」さんのJR東海「X'mas Express」。

放送が1989年ですから、ちょうど30年前です。終電後の旧名古屋駅でロケを行ったとのことですから、歩いている人たちは全員エキストラ。そう思って見てみると、確かに動きが不自然ですよね。
今の名古屋駅は高島屋と一体化しちゃいましたけど、当時は如何にも「駅」って感じです。まあ、今でも地方の新幹線の駅はこんな感じですけど。


1989年と云うと、スマホどころか、携帯電話さえも無かった時代です。それでも昭和の恋人どおしは、ちゃんとつながっていたんですよね。
この時、牧瀬里穂さんは17才。東京の大学に進学した彼氏と、地元に残っている高校生の彼女という設定でしょうか。こんな可愛い彼女を待たせているなんて羨ましい限りです。それにしても山下達郎さんの名曲は、何年経っても色褪せませんね。
この後も、毎年毎年、たくさんの女優さんによって続編が制作されましたけど、設定年齢が最も低いこのバージョンが、僕は断トツで好きなんです。


次は、「黒島結菜」さんのNTT docomo 「想いをつなぐ篇」。

こちらのCMは、放送が2013年とありますから6年前、本格的にスマホが普及し始めた頃ですね。黒島結菜さん高校2年生の作品になります。
スマホでつながり合っていれば、大切なデートの日にバイトを入れても大丈夫ということなんでしょうか・・・っていうか、こんな可愛い彼女がいたら、絶対バイト入れないと思います。昭和だったら、一発アウトでしょうね。


CM 曲は、SPICY CHOCOLATEの「ずっと feat. HAN-KUN & TEE」とありました。曲は以前から知っていたんですけど、曲名やグループについて知ったのは最近であります。

最近の大人っぽくなった黒島結菜さんも、もちろん素敵なんですけど、この頃の黒島さんも最強。最近のアイドルは、ハーフ顔が主流で、本物のハーフの子も多いですし、日本人離れした可愛らしさが魅力に思います。それに対して、黒島さんの魅力は普通っぽさ。何だかその辺に居そうな可愛い子って感じが良いんですよね。
ちなみに、お相手役は「葉山奨之」さんで、丸山純奈さんと同じトライストーン所属の俳優さんだそうですよ。

周防正行監督の映画「カツベン」も公開間近ということで、黒島結菜さんのメディアへの露出が爆発的に増えております。年明けには、NHK朝ドラにも出演しますから、知名度も一気に上がることでしょう。ブレイク直前というのは、こういう状態を云うんでしょうね。まあ、しなければしないで、地道に女優さんを続けてくれれば良いだけのことですけど。

では、お終いに、雑な作業で申し訳ありませんが、究極の冬CM2つを掛け合わせて、最強?の1本を制作いたしましたのでどうぞ。


SPICY CHOCOLATEさん、牧瀬里穂さんゴメンナサイ。

2019年11月24日日曜日

「紀平梨花」NHK杯 グランプリシリーズ2019

確かに羽生結弦選手は凄いと思う。視聴率も取れる。経済効果もハンパない。だから、男子の演技は、地上波で生放送する。一方、女子のSPは、深夜枠での録画放送だ。

でも、これが国際大会なの?っていう男子の演技を、ゴールデンタイムの生放送で延々と見せられるのはつらいものです。だいたい、50点満点の男子の演技構成点が、40点満点の女子と、どっこいどっこいなんだから話になりません。
NHKさんも、技術点40点以下なんていう女の子以下の演技は深夜の録画放映にまわして、空いた尺で女子のハイレベルな演技を、放送していただきたいものです。

それにしても、コストルナヤ選手は強い。伝説のアクセルジャンパー伊藤みどり選手を彷彿させるトリプルアクセルなど、技術的にも、芸術性でも、全ての要素で完璧といえます。エキシビションでの3F+1Eu+3Sにも恐れ入りましたし。
実は、3年後の北京冬季オリンピックで最も金メダルに近い選手は、コストルナヤ選手だと云われています。恐ロシアの三人娘では4回転ジャンプのトルソワ選手が注目されてますけど、今がピーク感は否めないですからね。

梨花ちゃんが持っていたSPでの世界最高得点を更新した演技です。


連続ジャンプを3番目にもってくるチャレンジングなプログラム。ロシア国内では、このくらいのことをしないと生き残れないというのが、彼女たちの強さの一因なんだと思います。

対する梨花ちゃんのSP。前回と衣装を変えてきたようですね。


ジャンプ構成は、①3A ②3F+3T ③3Loとなっています。
依然として足首の状態は悪いようで、今回もルッツを封印しての演技となりました。
3つめのループがちょっと詰まってしまって、80点代にわずかに届きませんでしたが、演技構成点は35.45ですから、なかなかの好演技だと云えましょう。
バグダッドの朝飯とか云うへんてこりんな楽曲に、ジャッジが(僕もだけど)慣れてきたってことでしょうか。

さて、翌日の女子フリーは、地上波でライブ放送してくれましたけど、大相撲中継で白鵬のインタビューをやっている間に、ザギトワ選手の演技は終わっていました。まあ、ネット動画を見れば良いだけのことなんだけど、せっかく、リアルタイムで本放送を視聴しているのだから、VTRくらい流して欲しいものです。
で、ゴールデンタイムは、イマイチな男子(3位以下は梨花ちゃんより低い技術点)の演技を延々と生放送なんだから・・・。

やっぱり、羽生選手は凄い。特に、フリー演技において、リカバリーで跳んだ最後の2つのジャンプ。最終ジャンプが3A+1Eu+3Sなんて有り得ない。しかも、インタビューによると、あのリカバリーはオマケなんだそうだ。つまりファンサービス。そりゃぁ、リカバリーしなくたって、ぶっちぎりで優勝だろうけど・・・。


縫いぐるみを投げ込むときは、糸くずが氷に着かないように、ラッピングするのがマナーなんだそうです。今年のNHK杯は、羽生選手のための大会でしたね。

グランプリシリーズの全6戦は、ロシアの3人娘が2勝ずつして終了しました。強いことは分かっていましたけど、これほどとは・・・とにかく、本番での集中力と精神力がハンパなかったですね。

さて、紀平選手のフリー演技のジャンプ構成は次の通り。

①3S ②3A+2T ③3F ④3A ⑤3F+3T ⑥2A+2T+2Lo ⑦3Lo

カナダ大会では4番目に跳んでいたサルコウを1番目にもってきましたね。これを仮想4サルコウとして、4回転ジャンプを取り入れたときの構成を確認したんだと思います。その時には、6番が3F+1Eu+3Sになって、3フリップが3ルッツと入れ替わって・・・って全然予行演習になって無いと思うんですけど。


17才の女の子の演技テーマが、世界平和ってどうなんでしょうか。まあ、今年はこれで良しとして、次回こそは、2017年の「道」みたいな、彼女のスケーティングの美しさと可愛らしさを前面に出すような構成をお願いしたいものです。

でも、トリプルアクセルが本当に安定してきましたね。今までは、一ミリでもズレると跳べないみたいなことを云ってましたけど、そのうちに目をつむっていても跳べるくらいの域に達するんじゃないでしょうか。

昨シーズンは、グランプリ・ファイナルの頃がピークで、シーズン終盤は調子を落としていったように思います。全日本選手権だって未だ制覇して無いんですよね。まずは、日本チャンピオン。そして、3月の世界選手権を万全の状態で迎えて、表彰台に乗れれば最高に思います。まずは、ルッツが跳べるように怪我の回復に努めて、4回転はそれからですよね。

2019年11月18日月曜日

黒島結菜と「アシガール」~第二章 緑合編の世界観~

超時空ラブコメディー「アシガール」の第二章が始まりました。当初は、超ハッピーエンドで終了した第12巻をもって完結の予定だったそうですが、ファンの強い要望もあって、続編を執筆することになったようです。

第二章では、夫婦となった若君と唯が、新天地「緑合」で御月家を継ぎ、戦国時代を生き抜くという設定になっています。先日、第二章の始まりとなる第13巻が発売されたのですが、その中に注目すべき2つの事柄が描かれておりました。


1つは、永禄4年という設定年代を意識した展開に修正してきたことです。

アシガールの第一章は永禄2年とのことでしたが、描かれている世界には、明らかに違和感がありました。それについては、以前このブログで、投稿させていただいた通りです。

          謎に満ちた永禄2年という設定

で、新しく始まった第二章では、織田信長に関する記述を、永禄年間の史実に合わせて修正してきました。第二章で描かれている織田信長は、永禄4年という年代設定に合わせてあり、尾張一国をようやく平定したばかりで、強力な権力を持っているわけではありません。しかし、このことにより、第一章の展開と辻褄が合わなくなったところが幾つか出ています。

13巻で若君は、織田信長の家臣「志喜正綱」と共に村上城を攻めることになります。信長が正綱に預けた軍勢は二千。当時の信長は、そこまでの軍勢を家臣に預けられるほど権力基盤は磐石ではありませんでしたが、まあ、第9巻で信長が「相賀一成」に預けた二万の軍勢と三千挺の鉄砲から比べれば、現実的ではあります。が、一気にスケールダウンしてしまいました。
確かに、永禄4年の信長の勢力からすると、加勢は多くても二千程度です。しかし、この程度の加勢ならば、第一章において、羽木家は落ちのびることなく、高山・織田連合軍と戦えていたはずです。

さらに、信長の勢力範囲を永禄4年に合わせたため、高山家の治める長澤城や、羽木家の黒羽城が、尾張国内か美濃などの隣国に限定されてしまいました。

アシガール第一章の、僕的なスケールイメージは、天正年間、天下統一に本格的に始動した織田信長が、信濃か関東あたりにある羽木の領地にまで勢力を伸ばしてきて、羽木家は北関東か東北南部にある緑合の地へ落ちのびていったというものです。
それが、第二章では物語の舞台が、尾張周辺に一気に矮小化されています。
「ついに信長の魔の手が平和な緑合の里に迫る」なんて云っても、走っても一日二日で着くような、お隣さん同士です。互いに知っている仲だろうし、家臣同士が顔見知りであってもおかしくない。だから、羽木家が緑合の地へ落ちのびていって御月家を継いだなんて情報が、信長に伝わらないはずがありません。

確かに、アシガール第一章の時代設定には無理がありました。でも、舞台設定は凄く面白かった。だから、そのまま押し通して欲しかったんです。年代設定なんて形式的なものなんですからね。ところが、第二章では、その形式の方に物語の舞台を合わせてしまったわけで、結果として、物語の展開に多くの矛盾を生み出してしまったのは、もったいないことに思います。

さて、若君は対信長戦略について、陣列には加わるが臣下にはならないと発言しています。若君は平成の時代にタイムワープした時に歴史の教科書を見ていますから、信長が成し遂げようとしていることを知っているわけですね。そして、若君が目指そうとしている御月家の立ち位置は、信長と家康の関係に似ています。史実では、家康は信長との同盟関係を維持するために、正室と嫡男を喪うことになるのですが・・・。


もう1つの重要事項は、タイムワープに関する思想です。このことについても、以前このブログで投稿させていただきました。


僕は、この投稿記事の中で、過去へのタイムワープは、それ自体が歴史に内包されるという思想を支持しました。宇宙では全ての時空が確定していて、タイムワープすることも歴史的事実であり、過去での行動によって歴史が変わることはないという、まあちょっと変った思想です。

主人公「早川唯」の弟「尊」は、タイムマシンを発明した当初、戦国時代で若君を助けることは歴史を変えることになりNG、と云うタイムトラベルに関する一般的な思想を持っています。
ところが、13巻で、改良型の起動スイッチを使って、戦国時代へタイムワープしようとしたときに「自分は、新型のタイムマシンをまだ発明していないので、ここで命を落とすはずがない」と自らに言い聞かせているんですよね。
第11巻では、未来の尊が作った新型の起動スイッチが登場します。これが存在するということは、尊の未来は、少なくとも新型のタイムマシンを完成させるまでは保証されていると考えたわけです。

実は、一般的なタイムトラベルの思想では、そんな保証はどこにも無くって、尊が永禄年間で命を落とした瞬間に、現在の時空は崩壊し、新型の起動スイッチなど消滅してしまうことになります。

まあ、これは、尊が自らを奮い立たせるために考えた詭弁の可能性もありますので、第二章が、この世界観の中で展開していくとは言い切れませんが、僕的には、アシガールに最も相応しい思想だと信じておりますので、作品中に描かれたことを嬉しく思います。



近いうちに、この続きが見られますように。

2019年11月9日土曜日

祝!「黒島結菜」&「伊藤健太郎」NHK連続テレビ小説「スカーレット」出演決定

11月7日、黒島結菜さんと伊藤健太郎くんが、NHK連続テレビ小説「スカーレット」に出演することが発表され、アシ・ラバさんたちがSNSで大騒ぎになっています。

スカーレット制作統括の内田さんは、アシガールのプロデューサーだった方なんですね。今回のオファーは、内田さんの職権行使によるものでしょうか。NHKのPさんって偉いんですねぇ。
まあ、世間的には「アシガール」と云われても「何?、なに?」ってところでしょうが、これで、健太郎くんのオバさんファンが益々増殖することでしょう。

「スカーレット」の舞台は、焼き物の町「信楽」とのことです。僕は、陶器には、さほど興味は無いのですが、家族がハマっておりまして、運転手として益子へ行ったり常滑に通ったりしています。

信楽には2回ほど行きました。1回目は「窯元散策路」を歩きました。常滑にも「やきもの散歩道」というのがあって、窯元の直売所や、古民家カフェとか雑貨屋さんを巡るお洒落なエリアになっていて、若いカップルもたくさん歩いているんですけど、信楽の散策路は、なぁーんにも無い田舎道で、誰も歩いていないので道を間違えたのかと思いました。ただ、何気なく入った古民家カフェ「アワ・イサ」のお姉さんが作るグリーンカレーは、ことのほか美味でした。


2回目は、「信楽作家市」に行きました。この時は、会場周辺の国道が超大渋滞で、駅前にある臨時駐車場に車を止めて会場まで歩きました。
最近の陶芸ブームを支えているのは若い女性達で、彼女たちが喜んで購入しているのが、1つ数千円程度の手軽に買えてちょっと高級な作家モノなんですよね。人気作家さんのブースは、あっという間に完売になってました。きっと、買い求めた可愛い食器に料理を盛って、SNSに投稿するのでしょう。
飲食ブースに「アワ・イサ」さんが出店していたので、お姉さんが作ったグリーン・カレーを再食いたしました。


(以下、妄想&ネタバレ注意です)

NHKの制作サイドによると「スカーレット」は架空の物語ということになっていますが、戸田恵梨香さん演じる「川原喜美子」は、信楽焼の女流陶芸家「神山清子」さんがモデルだと云われています。神山清子さんは、女性陶芸家の草分け的存在で、自然釉薬を使った古信楽の再現に成功し、信楽焼の評価を高めたという凄い作家さんだそうです。

だとすると、喜美子に弟子入りする「黒島結菜」さんは、喜美子の夫と不倫関係になる役です。スカーレットは、オリジナル・ストーリーと云うことですが、NHKの番組サイトにも「川原家に波乱を巻き起こす」とか「突然現れて、影響を与えていく重要な役どころ」とありますので、ほぼ史実通りの展開になると思われます。NHKの朝ドラと云えば、国民的番組ですからね。今回は、主役である師匠の旦那を寝取ってしまうという悪役ですけど、まあそれも「新たな個性と魅力を発揮」には違いないと思います。この間まで女子高生を演じていた黒島さんが、今回の不倫役をどのように演じるのか興味のあるところです。

一方、「伊藤健太郎」君は、喜美子の長男の役とのことです。この息子さんは、泥沼不倫騒動のあげく離婚した母親を支えて、彼女が陶芸家として成功するために重要な働きをした方のようです。ご自身も有能な陶芸家だったようですが、白血病で31才の若さで亡くなってしまいます。で、この時の骨髄のドナー探しが、現在の骨髄バンクの創設につながったという、これまた凄い方なんですね。
こちらは、好感度上げまくりの役どころでしょうか。

黒島結菜さんが戸田恵梨香さんの旦那と不倫関係になったとき、伊藤健太郎さんは子どもだったようですから、年齢的に考えて二人が同時に出演することはなさそうですね。1月から黒島さんが出演して、2月に健太郎くんが出演するころには、黒島さんはいなくなっているのではないでしょうか。

 神山清子さんの半生を描いた映画「火火」の紹介動画です。「スカーレット」の後半部分も、このような展開になると予想されます。



で、今回の発表によって、さらに幾つかの事柄が妄想できます。

1つは、ファンが熱望している、黒島結菜さんの朝ドラ主演の可能性が消えてしまったと云うことですね。まあ、無くなったので、ここで出演することになったとも云えましょう。
そして、僕が最も熱望していた、来年の大河ドラマで、二人が「細川ガラシャ」と「細川忠興」役で共演する可能性も無くなってしまいました。僕的には、こちらの方がショックです。

それから、黒島さんが出演していた、テレビ東京の「死役所」ですけど、第4話で突然の降板とのこと。成仏までには49日あったはずなのに、あまりにも不自然に思います。これって、朝ドラの収録に備えてのことなのかなぁ。テレ東の深夜ドラマと、NHKの朝ドラを天秤にかけたら・・・そりゃぁNHKとりますよね。

まあ、内田Pさんが、今もなお、アシガールの存在を意識してくれていることが明らかになりましたので、ファンが最も熱望している、アシガールの続編の制作は期待して良いと思います。本日、第一子を出産された川栄さんが復帰する頃には、原作も進んでいるでしょうし。


そうそう、信楽と云えば狸の焼き物が有名で、陶器販売所には、信楽町の人口を遥かに上回る狸の置物が並べられているのですが、僕は、お客さんが狸を買っているところを一度も見たことがありませんです。無造作に置いてある割には値段が高かったりして。

2019年11月5日火曜日

「ラヴ・レターズ 2019 Autumn Special」岡山天音&黒島結菜

11月3日、新国立劇場で朗読劇を鑑賞してきました。「LOVE LETTERS」という作品です。作者はアメリカのA.R.ガーニー氏で初演は1988年。日本での初演は1990年で、これまでの29年間、様々なカップルによって演じ続けられてきたそうです。僕が参戦・・・鑑賞させていただいたのは「岡山天音」君と「黒島結菜」さんによる公演で、通算494公演目になるようです。



今年だと、「吉川晃司&黒柳徹子」さんの公演とかもあったようです。


ちなみに、僕が行った日の前日は「三浦貴大&大島優子」さんの公演で、とっても素敵だったと聞きました。台本は全て同じだそうですけど、俳優さんの組み合わせによって、全然違う雰囲気になるみたいです。

新国立劇場の小劇場は、客席数が500未満のこじんまりとしたホールでした。チケットは完売とのことでしたが、所々に空席がありましたので、90%くらいの入りだったと思います。
客層は中高年カップルが中心で、あとは若い女の子たちとかでしょうか。平均年齢は高かったです。観客は、岡山天音君のファンと、黒島結菜さんのファンと、朗読劇のファンとで構成されているはずなんですけど、誰が誰のお目当てで来ているのかの区別が、全くつきませんでした。

舞台の両袖から二人が入ってきて、おじぎをして、椅子に座って、すぐに始まりました。とても静かな雰囲気の中で、マイクを使わずに朗読をします。15分の休憩をはさんで、延々と朗読を聴き続けます。俳優さんの生声を2時間近くも聴く機会なんて滅多にあるものではありません。

おやおや、居眠りをしている人がいます。スポットライトがステージを照らし、朗読する声だけが響いてるホールですからね。それだけ、二人の声が心地よいと云うことでしょう。イビキはNGでしょうが、意識が飛ぶ程度は良しとしてあげましょう。(誓って云いますが僕は寝てません)

それにしても、この緊張感の中で、台本を2時間も読み続けるというのは、大変なコトだと思います。ですから、たまーに噛んでしまうのも致し方ないかと・・・前半は天音君が、後半は結菜さんが噛んでいたような気がします。

岡山天音君のことは、あまり知らなかったのですが、ちょうど今やっている、高畑充希さんのドラマを家族が見ているものですから、それで分かりました。さえない男の役が多いようですが、実際の天音君は、背も高くって、格好良くって、オーラのある方でした。よく云うところの「テレビで見るより良い男」ってところでしょうか。


で、途中から、汗をハンカチで拭うようになったんですよね。緊張しているのかな、スポットライトが暑いのかな、なんて思ってたんですけど、水もたくさん飲んでいたので、もしかしたら体調でも悪いのかと心配になってしまいました。でも、最後は、にこやかでしたから、やっぱり緊張してたんでしょうか。

黒島結菜さんは、第1幕では髪の毛をアップにして、第2幕では下ろしていました。僕はファッションのことは全く分からないのですか、かなり地味めな服装だったように思います。もっと可愛い格好をしても良いのになんて思いましたが、物語に合わせていたのでしょうね。
何となく表情が硬かったのは、やはり緊張していたからでしょう。ただ、無駄に愛想はふりまかないところはイメージ通りでしたね。言い換えると、真剣さが伝わってきたってことです。


黒島結菜さんの朗読は、いかにも黒島結菜さんで、この台詞まわし絶対聴いたことあるってのが幾つかありました。完全に「FLY! BOYS, FLY!」の「高山つばさ」であり、「死役所」の「三樹ミチル」です。
ただ、声がハッキリしていて良く通るし、メリハリも効いているので、自由奔放でツンデレな「メリッサ」の雰囲気は良く出ていました。「あなたって、本当にサイテー!!!」みたいな憎々しい台詞が本当に似合っていました。
ただ、早口でまくし立てる場面が多くって、また、そういうのが彼女の得意とするところなんだろうけど、時には、間を取って、ゆーーっくり読むのも聴きたいなって思いました。

岡山天音君の朗読は、声質が優しくって、彼の人の良さがモロに出ていました。だから、主人公「アンドリュー」が、穏やかで、とっても良い奴に思えました。気の強い「メリッサ」に振り回されっぱなしで、時々する精一杯の抗議も遠慮がちって感じが伝わってきて、面白かったです。

物語は、お互いが出し合った手紙(ラブレター)を読み合うことで進んで行きます。だから、「今度の週末が楽しみだわ。」の次の台詞がいきなり「この前の週末はゴメン。」って感じで、「えっ!週末にいったい何があったの?」ってなるんですけど、それは聴き手が自分で読み取れってコトのようです。
二人の出来事が現在進行形で綴られることが無くって、場面や状況を自分で想像しながら聴くという面白い体験でした。

第1幕が始まったとき、随分、甘ったるく読むなぁと思ったら、子どもの頃の場面でした。で、二人が思春期を迎えて、異性として意識し合って、でも、気持ちがすれ違ってばかりといった感じで話が進んで行きます。
第2幕では、それぞれが別の結婚をして、別々の人生を歩むんですけど、話のテンポが一気に早くなってきて、物語にどんどん引き込まれていきました。第1幕で居眠りをしていた方も、2幕ではしっかり起きていたと思います。

で、相変わらず惹かれ合ったり、すれ違ったりするんですけど、黒島結菜さんの朗読が、ぜんぜん歳をとらないことに気付きました。

ラヴ・レターズは、もともとは30才以上の俳優さんが演じていたんだそうです。最近は、若手の俳優さんも演じるようになったそうですけど、天音君は25才、結菜さんなんて、まだ22才ですからね。22才で「メリッサ」を演ずるというのは、歴代の演者の中でも、かなり若いんじゃないかと思います。
だから、離婚して子どもの親権も奪われて、芸術活動でも行き詰まって、アルコール依存症で病んでいる50代の女性を朗読で表現しろと云っても、かなり無理があるんじゃないかと思いました。だって、ついこの間まで、女子高生を演じていたんですから。

でも、不思議と不自然さを感じることはありませんでした。それは、結菜さんがメリッサの心情を、彼女のスタイルで表現できていたからだと思います。若くして死んでしまったメリッサってところでしょうか。

今回の公演ですけど、良かったか悪かったかと云われれば、良かったと思います。ただ、もっと良くなると思います。

「ラヴ・レターズ」は、同じ台本でありながら、演ずる役者さんによって、全く異なる作品になるそうですけど、同じ台本で同じ役者さんであっても、演ずる年齢によって全く異なる作品になるように思います。だから、これから色々と経験を積んでいって、二人には10年後にもう一度演じて欲しいなぁ。
30代になった二人が再演するんだったら、日本の何処へだって、僕は参戦・・・鑑賞に行きますよ。

同じ演目が29年も続くって云うのは、こういう魅力があるからなんだと思いました。

2019年11月2日土曜日

狩野川台風に匹敵する「台風19号」が直撃した狩野川流域の話

10月12日に台風19号が、静岡県の伊豆半島北部に上陸し、東日本各地に甚大な被害をもたらしました。

NHKのサイトからの引用です。
台風19号について、気象庁は、河川の氾濫が相次ぎ、静岡や関東で1200人以上が犠牲となった1958年の「狩野川台風」に匹敵する記録的な大雨となり、大雨の特別警報を発表する可能性もあるとして、厳重な警戒を呼びかけました。
狩野川台風???!

もはや静岡県人でさえ知らない「狩野川台風」を持ち出してくるとは驚きました。最近は、「今までに経験したことの無い」みたいな表現が多かったように思いますけど、今ひとつ伝わっていないと判断したんでしょう。だからと云って、誰も知らない60年以上前の台風を持ち出してくるとは・・・。

ただ、知らない方が逆にインパクト有りってことでしょうか、皆さん一斉に検索されたようで、このブログで一年前に投稿させていただいた記事にも、ちょびっとだけアクセスがありました。


少しはお役に立ちましたでしょうか。

しかし、今回の台風は、長野・福島・宮城など、狩野川台風とあまり関係の無かった地方に、大きな被害が出てしまいました。
「今回、類似台風として狩野川台風を持ち出したのは、予想される現象や災害の程度が著しいことや、大きさや進路・勢力・北上スピードなどが似ていることから説明に用いようと判断した。一方で、類似台風を持ち出して呼びかけることは非常にリスクがあるとも考えている。災害の起こる場所や広がりについては事例ごとに大きく異なる」と述べ、狩野川台風で被害がなかった場所が安全というわけではないと強調しました。
なるほどです。でも、このような発言の部分って報道されませんでしたから、今回の発表については、評価の分かれるところだと思います。

とは云え、北伊豆地方の人たちにとって、狩野川台風に匹敵するという言葉は、かなりのインパクトだったようです。
伊豆市修善寺地区では、台風の接近に備え、マニュアルに沿って「避難勧告」を出したようですけど、いつもだったら避難して来る人なんてほとんどいないのに、大勢の人たちが避難してきたものですから、慌てて避難所を増やした、なんて話が伝わってきました。

僕の周りでも、狩野川台風に匹敵という発表に加えて、千葉県を襲った台風15号による強風と長期停電の惨状が、連日マスコミから報道されていたこともあって、窓ガラスに養生テープを貼ったり、水やカップラーメンを買い漁ったりと、かなりの緊張感を持って台風に備えていました。
近所のスーパーでは、水やラーメンの棚が空っぽになっていましたけど、不思議なことにポテトチップの棚も空になってました。いざとなったら、ポテトチップで生き延びようと云うのでしょうか。

で、雨も風も凄くって、伊豆半島北部の函南町や伊豆の国市などでは浸水被害が出ましたが、戦後最大級の台風が真上を通り過ぎて行った割には、(一部地域を除いて)大災害に見舞われることも無く、ホッとした次第であります。

今回、狩野川流域が千曲川や阿武隈川流域のような事態に陥らなかったのは、狩野川台風から7年後の昭和40年に完成した狩野川放水路によって、狩野川の氾濫を防ぐことができたからとされています。


ただ、狩野川の水位の上昇は、ハンパないものがありまして、朝の5時頃から放水路を開放していたにも関わらず、昼過ぎには既に危険な水位まで上昇していたとのことで、モニターを見ていた関係者は越水を覚悟したと聞きました。


今回の放水によって、狩野川の水位は約1.8m下がったと推定されるそうです。近年最も大量に放水されたとされる平成19年の台風9号の放流では約3.7m低下したそうですから、それと比べると今回の狩野川の流量がいかに多かったかが分かります。ただ、この1.8mのおかげで、狩野川の堤防はギリギリのところで越水や決壊すること無く済んだわけであります。
今回の件で、第2放水路の必要性も考えられているようですが、実現には多くの困難がありそうです。

放水路のおかげで、狩野川本流の氾濫は防ぐことができましたが、支流域では浸水被害が発生しました。


函南町畑毛温泉も浸水の被害がありました。柿沢川の堤防下には函南桜の並木があって、毎年、お花見に行っていたのですが、桜の木が完全に水没しています。
昔からの家は、全て地区を通る県道の東側(山側)に建てられていて、県道の西側(川側)には、田畑や新しく立てられたアパートがあります。上がってきた水は、県道のところで止まりました。昔の人たちは、どこまで水がくるのか、ちゃんと分かっていたようです。


本流と支流との合流地点では、本流の水位が上昇すると、支流への逆流を防ぐために水門を閉め、ポンプを使って強制的に本流へ排水することになっているそうです。狩野川流域には、そのための排水機場が数多く設置されています。


函南町では、大場川や来光川などの支流が狩野川と合流しています。これらの支流は箱根山麓を水源としていて、箱根に降った大量の雨水が流れてきたものですから、排水機能が追いつかなくなって、浸水してしまったようです。


年寄りの話によれば、浸水被害があったところは、昔から水が漬くような場所だったそうですけど、最近は、そういう土地にも家が建ったり、商業施設が作られたりしていますからね。
パチンコ屋さんも浸水被害にあってしまいました。広い駐車場のある大きなパチンコ屋さんです。ここは、堤防のすぐ外側で、国道よりも低いところにあって、遊水池みたいな所です。パチンコ台も全部水に浸かって、しばらく休業してましたけど、同じ場所で営業再開しました。また浸水したらどうするんだろう。


今回の台風19号は、静岡県外の被害があまりにも大きかったものですから、狩野川流域の被害状況については、県内でさえあまり報道されませんでした。函南町の方が、他県のニュースを見てしまうと被害を訴えるのが申し訳なくなる、みたいなことをインタビューで答えてました。特産のイチゴなどの農業被害もありますから、決して大したことで無くはないんですけどね。
人的被害がなくって報道されなかったのは、良しとすべきことなのかもしれませんが。


今回の台風によって、一週間ほど断水した地域もあって、給水車が出て活動をしていたようです。給水活動自体は行政の仕事なんですけど、それを受け入れるのは各自治会です。同じ町内でも、自治会が機能している地区とそうで無い地区があって、機能しているところは受け入れ体制もしっかり整い、トラブルも無かったそうですから、日頃から高い防災意識を持つことが大切だと改めて知った次第です。