2023年12月27日水曜日

「丸山純奈」路上ライブ曲 10選

今年の総括として、丸山純奈さん(すーちゃん)が今年路上ライブで歌った曲を振り返り、独断で10曲をセレクトし、順序不問で貼り付けさせていただきました。ちなみに、独断とは僕に馴染みのある曲が選ばれるってことであります。


①「One more time one more chance」6.13新宿

路上ライブを始めた頃は、中学生の時に歌っていた曲を、よく歌ってました。で、それらが彼女の進化を実感できるものだったかと云うと、正直どうなのかなぁという印象がありました。まあ、久しぶりに出てきたんだし、環境だって違いすぎますから、致し方ないんですけど、やっぱり微妙ではありました。

そんな時に聴いたのが、このテイクでした。山崎まさよし氏の楽曲は今の彼女だから歌える、そう思うと、ちょびっと嬉しくなりました。歌唱の進化と云うよりも、すーちゃんの成長を感じさせるテイクです。街の音がガンガン入っていますが、それも路上ライブっぽいかと。

前奏が始まっているのに、オジサン(?)が話しかけてきましたね。初めは、動画に声が入り込んでしまって邪魔だなぁって思ってたんですけど、路上ライブというのは、観衆との距離間がゼロで、コミニケーションがあってこそ。頑張っている子に声を掛けるオジサンの行為って、むしろ自然なことじゃないのかって考え直したんです。

YouTuberさんたちが、高画質高音質な動画をアップしてくださるのは、ライブを見に行けない僕らからすると大感謝なわけだし、無観客に近かったライブを動画で拾ってくれなかったら、今のすーちゃんの活動もなかったでしょう。だからと云って、オジサンの行為に対して「煩い黙れ」ってなったら、悪い撮り鉄と同じじゃないかって自己反省した次第です。ここはコンサートホールじゃなくって公共の「路上」なんですからね。


②「みんな空の下」9.30歌舞伎町

絢香さんのカバー曲「みんな空の下」については、このブログでも取り上げさせていただきました。

みんな空の下

9月30日に歌舞伎町シネシティ広場でのライブは、すーちゃんが活動再開を宣言した記念すべき(?)ライブです。緊張気味な歌唱が多かったように思いますが、その中でも良いなぁと思ったのがこのテイクになります。

この曲は、中学生の頃から歌っていました。ただ、怖いものなしに地声を張り上げていた中学生の頃と違って、最近は、裏声を使うことが多い印象があります。そんな中で、珍しく(?)地声で勝負してきたのが、この日のテイクでした。でも、最後の方で、一カ所だけ詰っちゃうんですよね。知らんぷりしていれば分からない程度の事だったんですけど、「やっちゃった」みたいなリアクションをしたのでバレバレです。で、この動画の凄いところは、ずっとアップで撮っていたのに、この前後の画が引きに編集されているところにあります。これ、偶然とは思えません。さらに画質も良くって、観衆のぼかしも自然ですのでセレクトさせていただきました。


③「炎」7.11新宿 

7月11日のライブは絶好調だったようです。歌うのも聴くのも撮るのも気合いが入ってきて、最初の頃の場末感は皆無になっています。やはり、歌は立って唄うべきものであります。このまま配信しても良いんじゃないかって云うくらいの、充実したライブに思います。

僕は、鬼滅の刃はアニメも映画も見てなかったんですけど、この歌は知っております。同じ日に歌った「secret base 〜君がくれたもの〜」もデキが良くって、どちらにしようか悩んだんですけど、こちらにしました。如何にも「すーちゃん」らしい歌唱のテイクに思います。


④「雪の華」7.11新宿

雪の華については、先日のブログで書かせていただいた通りです。

雪の華

今回、たくさんの動画の中から貼り付けさせていただいたのは、縦画面のこちらになります。小学生の頃から歌ってきた「雪の華」の、完成形と云えるテイクに思います。


⑤「I LOVE YOU」8.3新宿

すーちゃんと云えば、この曲。2017年12月3日(日)に放送された第1回「中高生制服チャンプ」の決勝曲でした。僕が彼女を知ったのも、この時であります。当時は、いろんなイベントに呼ばれる度にこの曲を歌わされていましたから、もうイヤになっちゃったんじゃないかと思っていました。だから、路上で歌っているのを聴いたときは、ちょっと意外だったんですよね。

当時は、初めての恋を失ったという感じの、縋り付くような歌唱だったんですけど、今は一歩引いて、終わった恋を振り返っているような情景が浮かびます。路上でも何回か歌っているんですけど、セレクトさせて頂いたのは、8月3日のテイクになります。

で、折角ですから、昔のテイクも貼り付けさせていただきましょう。中学3年生の夏休み、宮古島のロックフェスに参加した帰りに、沖縄のイオンモールで歌った時の動画になります。中学時代の絶頂期のテイクですけど、今思えば、ちょっとオーバーワークだったんでしょうね。

(いろんな意味で)あまり変わってないかもです。


⑥「Y」8.3新宿

この時は、声も絶好調だったようで、観客からのリクエストで歌ったもう1つの曲「Y」もなかなかのテイクでしたね。「Y」は2017年にリリースされた、男性ボーカルユニットC & Kの15枚目のシングルとありました。歌唱力をアピールできる楽曲なので、路上シンガーによく歌われているみたいです。男性ボーカル曲ではありますが、かなりのハイトーンですので、女性にも歌いやすいのでしょう、YouTubeには「三阪咲×富金原佑菜」さんのテイクなどもありました。

この曲は馴染みがなかったんですけど、すーちゃんが歌うスローバラードってやっぱり良いなぁと、改めて思った次第です。あと全然、本家に寄せませんね。何を歌っても丸山純奈って感じです。

それから、動画のタイトルが、ちょっと盛り過ぎですよね。確かに、動画は再生されてナンボ。インパクト大のタイトルで、多くの人に聴かれて新たなファンを獲得する一方、読みたくも無い批判的なコメントを誘発しているかもしれません。まあ、多くのファンを獲得するためなら、少々の不快感は我慢ってことかな。


⑦「僕が死のうと思ったのは」11.16新宿

本家に寄せないってことで云うと、この曲もです。amazarashiというよりも中島美嘉さんのカバーを意識して歌ったのでしょう。何を歌っても丸山純奈ってテイクです。曲については、以前のブログに書かせていただいた通りです。

僕が死のうと思ったのは

この時以降、今日まで路上ライブは行ってません。たくさんの観衆が集まるのは嬉しいことですが、無許可で多くの人を集めてしまうのは、いろいろと問題があるでしょうから、路上での活動はこれで最後になるかもですね。


⑧「KissHug」11.4横須賀

11月に開催された「横須賀ジャズロックフェスティバル」のライブは、今年最高のライブだったと思います。本人は、花粉がヤバいと云って、喉の調子もイマイチだったようで、だましだまし歌っているような素振りも見せましたけど、全然気になりませんでしたよ。オリジナル曲もカバーも良い歌唱ばかりでしたし、雰囲気も明るくって可愛い動画ばかりでした。「KissHug」については、11月24日の記事で書かせていただいた通りです。

KIssHug


⑨「落ち葉」11.4横須賀

横須賀のライブでは、オリジナル曲を3曲披露してくれたようです。3曲とも良い感じの曲ですよね。この中で「この街」と「落ち葉」は、すーちゃんが高校3年生だった、2021年11月に渋谷gee-ge.で開催された「ウダガワガールズコレクション」でも披露してくれました。この時は、コロナ禍での配信ライブ。5人のアーティストによるジョイントで、すーちゃんだけがアーカイブなしの配信料2400円。聴き逃したらアウト、すーちゃんにドタキャンされてもライブが中止になるわけではないので返金無し、というリスク有りまくりな2年8ヶ月ぶりのライブでした。高校を卒業したら、本格的に活動を再開するんだろうなって誰もが信じてました。披露してくれた6曲が全部オリジナル曲でしたので、この路線でいくのだろうと思ってたのに、路上ではカバー曲ばかりだったのでびっくりしましたよ。

あの時は、ギターの弾き語りでしたけど、今回は、打ち込み伴奏になってました。すーちゃんのソングライターとしての才能は未知数なんですけど、オリジナル曲や共作曲、提供曲やカバー曲など、いろいろ取り混ぜて歌ってくれると良いなと思っています。


⑩「Gold~また逢う日まで~」12.10渋谷

お終いは、渋谷区北谷公園でのサイレントライブからです。この曲は、歌舞伎町でも歌っていますけど、楽曲とライブの雰囲気が合っていると思ったので、こちらをセレクトしました。

宇多田ヒカルさんを大好きなアーティストと云っていて、路上ライブでも何曲か歌っています。この「Gold~また逢う日まで~」については、「こんな曲もあるんだ」くらいの気持ちで聴いてたんですけど、これって、最近リリースしたばかりの新曲だったんですね。ご本家の宇多田さんは、歌い方に感情を詰め込まない方ですから、もっと軽快な感じで歌っています。15才でデビューしてから25年、今でも、映画やドラマの主題歌とかを提供し続けているなんて凄いですね。


以上、独断で10曲選ばせていただきました。他にもオリジナル曲や「やさしさで溢れるように」「secret base 〜君がくれたもの〜」「悪魔の子」など選びたかった曲があったのですが、あっという間に10曲を超えてしまい選外とさせて頂きました。

みなさんは、どんな曲を選びますでしょうか。

2023年12月23日土曜日

「雪の華」covered 丸山純奈

この冬一番の寒波がやってきているそうです。僕の住んでいるところは、日本有数の非降雪地帯ですので、ただ寒いだけです。少なくとも20年以上、雪が積もったことがありません。ですから(豪雪地帯の方には怒られそうですが)雪には、なんとなくの憧れがあります。雪の華が、ちょっと舞っただけで、子供も大人もテンションが上がります。

「雪の華」(作詞:Satomi、作曲:松本良喜) は、2003年10月1日に発売された中島美嘉さんの10枚目のシングルとありました。第45回日本レコード大賞の金賞受賞曲で、紅白でも歌唱した中島さんの大ヒット曲であります。この歌は曲調から受けるイメージとは違って、雪が二人の距離を更に近づけるという、前向き恋愛ソングなんですよね。紅白歌合戦では、紅組のトリを務めましたが、時間が押しまくっていたのと、白組の大トリが北島サブちゃんでしたので、じっくり歌わせてもらえず、気の毒に思った記憶があります。

丸山純奈さん(すーちゃん)は、よく中島美嘉さんの楽曲を歌います。音域が合っているのか、曲想が好みなのか、理由はよく分かりません。先日、新宿で歌ってくれた「僕が死のうと思ったのは」も、amazarashiの楽曲と云うよりは、中島美嘉さんのカバーであることを意識して選曲したように思えます。

中島さんのカバーの中でも、最も歌っているのが「雪の華」です。YouTubeで確認できる最も初期のテイクは、すーちゃんが小学校6年生の時の歌唱になります。この頃から、すーちゃんは「雪の華」や「明日への手紙」、アンジェラ・アキさんの楽曲などを持ち歌に、様々なコンクールに出場するようになっていました。

あらら、Cメロの前で終わってしまいましたね。ここからが一番の聴かせどころなのに残念です。この頃のすーちゃんは、奄美民謡のようなコブシが入ります。それが彼女の特徴で、そこが良いと云うコメントもあるのですが、本人は声が裏返ってしまったという意識らしく、コブシが出ると反省していました。今でも、たま~に出ることがありますが、その時も「やっちゃった。」みたいな表情をするので、やっぱりイヤみたいです。

コンクールということもあって、かなり丁寧に歌っています。間違えずに歌うことに100%の力を使い切っているようです。

こちらは、一年後のテイクです。だいぶ歌い慣れてきたようです。中学生シンガーとして、カラオケバトルとか、イベントやコンクールに出まくっていた頃で、たくさんの動画がYouTubeに上がっています。

この頃には、徳島のインディーズ・バンド「POLU」のボーカリストとしての活動も始まって、今につながる歌唱スタイルができています。音楽チャンプに出場し、「I Love You」で一気に全国区になるのは、この一年後のことであります。

さて、それからの長ぁ~いブランクを経て、今年6月の路上ライブのテイクです。伴奏がピアノVer.だったんですね。

歌声が、ビル街にガンガン反響しています。帽子を深く被って座り込み、すーちゃんは、どんな心境で歌っていたのでしょう。何年かしたら路上ライブを始めたきっかけとか、話してくれる時が来るんでしょうか。

こちらは、8月のテイク、路上ライブのギャラリーも増えてきました。だからでしょうか、立って歌うようになりました。やはり、歌は立って唄ったほうが伝わります。画質・音質の良さが再生回数に直結するようで、録画する側も本格的になってきています。


抜群の安定感ですね。楽曲によっては「中学生の時の方が良かったかも」なんてテイクもなくはないんですが、「雪の華」では、この時の歌唱がベストテイクに思います。この記事を書こうと思ったのも、この動画を見つけたのが理由みたいなものです。

今回は、12才と19才の「雪の華」を貼り付けさせて頂きました。活動休止の期間があったので中抜けになっているのが残念ですが、こんな聴き比べができるのも、すーちゃんならではと思います。

2023年12月14日木曜日

「丸山純奈」at SHIBUYA PARK MUSIC Silent Live 12/10

おじさんになって4回目の渋谷である。1回目は、冨田勲先生の追悼公演「ドクター・コッペリウス」。2回目はライブハウス「eggman」での「POLU」ファースト・ワンマンライブ。3回目はNHKホールでの「鼓童」と「初音ミク」のコラボコンサート。そして今回のSHIBUYA PARK MUSIC Silent Live だ。


相変わらずの騒がしい街。スクランブル交差点で信号待ちしていたら、坂の上から某・国政政党のデモ隊がやってきた。トラックの荷台に大きなスピーカーを載せ、大音量で音楽を流しながら党首が消費税廃止を訴えている。デモ行進が交差点を横切っている間、歩行者信号がずっと赤で止まってたから、歩行者が滞留してトンデモ無いことになった。青になっても、大きなキャリーケースを引きずっている外国人旅行者が、自撮り棒を掲げて立ち止まっているから全然人が流れない。

人混みをかき分けて北に向かう。目指すは北谷公園。「eggman」のすぐ隣にある小さな公園だ。以前は駐輪場と喫煙者の溜まり場だったそうだが、二年前に渋谷区がきれいに整備したらしい。ネットで見つけた昔の写真・・・この感じ、思い出した。

こちらが、現在。

ブルーボトルコーヒーが開店し、フリーマーケットも集っていた。ブルーボトルの存在感が大きいので、公園と云うよりはカフェ前の共有スペースみたい・・・と思っていたら、渋谷区初のPark-PFIだそうで納得。付加価値のある立地でカフェは繁盛し、売上金の一部で公園は整備され、素敵なスペースでイベントが開催されるという、騒がしい渋谷のオアシスみたいなところ。

今回は「サイレント・ライブ」とのこと。これは、観客がヘッドフォンを着けて音楽を聴くライブで、会場は直接音のみの静かな環境。大きな音で周囲に迷惑をかけることも無く、限られたエリアで複数のライブイベントも可能と云う新しい試みだそうだ。ワイヤレスで飛ばして、FMラジオで受ける、というのは、奈良の巻向遺跡の見学会がそうだった。大きな音を出さなくても確実に伝えられるし、思い思いの場所で聞くこともできる。

で、主旨は、よく分かったんだけど、これを日本有数の喧噪の地「渋谷」で開催する意味って何だろう。会場が静かな分、大通りのシュプレヒコールが良く聞こえてくる。

会場に着いてラジオをつけたが、なかなか電波が見つからない。ステレオ受信にしていたのが悪かったみたいだ。ダイヤル式の安物だから、ちょっとズレただけで別の放送が入るのは致し方ないが、ガチに見られるのが恥ずかしいと、ヘッドフォンを持ってこなかったことを後悔。

通常のライブだって、僕らが聴いているのはスピーカーの音だ。それがイヤフォンに変わっただけなのに、歌っている本人が目の前にいるから違和感はある。道行く人たちが、完全に無視して通り過ぎていくのも不思議。素晴らしい歌声に思わず足を止めてってことも無い。聴きたい人だけが参加している、完全に内向きなイベント。無関心な他人を巻き込むことを迷惑と云うのなら、渋谷の街はとっくに終わっているはずだけど。

丸山純奈さん(すーちゃん)の出番がやってきた頃は、完全に日も暮れていた。すーちゃんは、SNSのフォロアーが10,000人を越えたようだが、ここに集まっているのは100人もいないだろう。FMラジオ持参が壁になっているとは云え、人を集めるというのは大変なことだと、つくづく思う。

小柄なことは分かっていたけれど、思わず「ちっちゃ。」と呟いてしまう。ぶかぶかの黒いジャンパーに帽子を深く被って、出で立ちは闇夜のカラス。椅子に腰掛け、セットリストも渋めな歌が多かったから、横須賀の時とは真反対の印象。あの時は昼のロックフェスティバル、今日は夜のサイレント・ライブと云うことで雰囲気を変えてきたのだろう。

スタート前の緊張感。ちょっと芸能人オーラが出ていて頼もしい。

暗くて分からなかったけど、毎回、帽子が違っていたんだ。

「はじめま~す。」から2曲歌って、簡単な挨拶。「聞こえてる~。」から「30分たった?」まで、ひたすら歌うだけ。自己紹介もなければ、近況報告も観客に話しかけることもない。拍手をするのさえ躊躇いがちになる静けさの中、不思議な時間が過ぎていく。夜の大通り裏の公園に、彼女は歌うためだけに来て、僕らは聴くためだけに集っている。・・・でも、曲名は云って欲しい。


最前列には、YouTuberさんたちが構えていたけど。これ、録画難しかったと思う。昭和のラジカセみたいにFMラジオを直接録音するのがベストかなぁ。でも映像と合わせるのが難しそう。

「はま」さんの動画が、音質的にベストに思ったので、リンクを貼らせて頂きます。

僕が一番欲しかったもの

セットリストは、

① 「僕が一番欲しかったもの・槇原敬之」

② 「Oz.・ Yama」

③ 「TOKYO・YUI」

④ 「紡ぐ・とた」

⑤ 「Gold~また逢う日まで~・宇多田ヒカル」

⑥ 「悪魔の子・ヒグチアイ」

とあった。曲目は入れ替わっているけど、歌舞伎町ライブと同じような印象。

今回は、全曲カバーで、2番目と最後の曲が初めて歌った曲だろうか。「TOKYO」と「紡ぐ」は、よく歌ってくれる曲だ。全体的に今回はチャレンジングな歌唱が多かったように思う。僕のとこまでは届かなかったけど、最前列では生声を直接聴くことができたらしい。これはサイレント・ライブの副産物。

大きなヘッドフォンに生音声。録音スタジオで聴いているみたい。

Oz.

すーちゃんは、同じ曲の同じ音域でも、地声の時と裏声を使う時がある。考えて使い分けているなと思わせるときと、行き当たりばったりに思えるときがあって面白い。地声の比率が高いと調子が良いのかなって勝手に思っている。

いずれの声でも、すーちゃんの歌には「圧」がある。声量(声の大きさ)とは違う、声圧(声の重さ)みたいなものだ。圧の中に情があり、艶がある。よく「天使の歌声」と云われるけど、その形容に違和感を感じているファンも多いんじゃないか。少なくとも、僕には天使の声には聴こえない。

悪魔の子

6曲目が終わって、時間のことを聞いた。まだ3、4分はあるし、インターバルを15分とっているから大丈夫なはず。「では、次が最後の曲です。」と云う言葉を期待していたが、あっさりと終えてしまった。歌いたくないのでなく、時間をきっちり守ろうとする、妙な律儀さが「すーちゃん」の人柄でもある。あそこで皆が「え~!」って云ったところで「じゃあ、もう1曲」とは絶対ならない。MCをほとんど挟まなかったのも、限られた時間でたくさん歌おうとする気持ちの表れだったのだろう。

帰りの新幹線があるので、僕もここまで。駅に近づくにつれて賑やかになって、駅前広場では、ガザ侵攻反対の集会が開かれていた。改札に向かう通路が狭い。池袋・新宿・渋谷の中で、渋谷は一番オジサンと無縁の街のはずだが、何か一番来ている気がする。北谷公園という良いところも知れたし、ライブハウス「eggman」でアコースティック・ライブを開催してくれたら嬉しいこと此上ない。

2023年11月24日金曜日

「KissHug」covered 丸山純奈 ~路上ライブでaiko.ちょうどええ~

11月4日に横須賀で開催された「ジャズロックフェスティバル・街なかROCKライブ」に丸山純奈さん(すーちゃん)が出演しました。これ、マジで僕、行こうと思ってたんですけど・・・ちょっと行動力が足りませんでした。

この日のセットリストは、オリジナル3曲を含めての7曲。すーちゃんにしては珍しく、バラード少なめで明るい曲が多かったのは、ROCKライブというイベントの主旨を意識してのことでしょうか。

で、このライブ動画の中で、僕が一番良いなと思ったのは、aiko.さんの「KissHug」であります。「KissHug」は2008年にリリースされた24枚目のシングルで「花より男子F」の挿入歌とありました。如何にもaiko.さんらしい楽曲っていうか、aiko.さんの曲はどれもaiko.さんですね。

お笑い芸人「二丁拳銃」のネタに「クイズ丁度いいもの]というのがあって、「ハリウッドスター来日、6年ぶり、ちょうどええ」とか「4人家族、お米4合半、ちょうどええ」などがあるんですけど、自分的にウケたのは「カラオケの1曲目、aiko、ちょうどええ」。確かに、aiko.さんの楽曲は、ほどほどに明るくって、ほどほどに歌唱力をアピールして、ほどほどに盛り上げるという意味で最適に思います。カラオケで、いきなり「僕が死のうと思ったのは」では、みんなドン引きしてしまいますでしょ。

この日は、京急線に遅延が発生していて、駅の構内には告知の放送がひっきりなしに入るという劣悪な録画環境だったそうですが、高音質に処理された動画はBGMに最適ですし、スマホで撮ってそのままアップしたのは、会場の雰囲気が良く出ています。

それで、今回セレクトさせて頂いたのは、こちらの動画。理由は、雑音が気にならず、音質も自然で「ちょうどええ」と思ったからです。

都市伝説にも「カラオケでaikoの曲歌ってる女子は、男性からウケる」ってのがありますが、この時のすーちゃんは、明るい雰囲気で、ニットの帽子もお似合いで、しかも歌っているのが「aiko.」ですから本当に可愛いく思います。

久しぶりに間違えましたね。スマホを見ながら歌うようになって歌詞間違えもなくなったと思っていたんですけど、気持ちが入ってスマホから目が離れたからでしょうか。ここ、正しくは、「突然、唇に触れた唇を(とつぜんく・ちびるに・ふれた・くちびるを)」で、言葉がフレーズをまたぐので、確かに歌い難そうです。


さて、すーちゃんは、過去の路上ライブでも「KissHug」を歌っています。動画の日付は6月27日となっていますが、横須賀と同一人物とは、とても思えません。

初めて路上ライブの動画を見たとき、その歌っている姿には複雑なものがありました。決して、ストリートライバーが落ちぶれていると云うんじゃないんです。帽子を深くかぶって、道端に座り込んで歌う姿に、何をやっているんだと思ったんです。正体を隠して、お忍びで歌っているようでいて、オリジナル曲でなく、昔歌った歌を歌っているわけで、見つかりたくないのか、見つけて欲しいのか分かりませんでした。

以前だったら、「そんなところで歌ってないで、ちゃんとライブをするべき」なんて云ってたかもしれませんけど、今は、再び歌い始めてくれたことへの嬉しさが一番。このライブを拾ってくれたYouTuberさんたちには感謝しかありません。


もう1つは、こちら。8月22日付けの動画です。路上ライブのことが知れてきて、ギャラリーも増えてきた頃ですね。「KissHug」のスローバラード・バージョンのようです。

(キーが)高かったのでワンコーラスでお終いって、ぶっつけ本番だったってこと?

歌えると思って入れたら思ってたのと違うってのは、典型的なカラオケあるあるですけど、出だしの音から戸惑ってます。路上ライブで唄う曲ってのは、ある程度は決めているんでしょうけど、聴衆のリクエストに応えたり、その場の様子で選んだりしているみたいですから、完全にカラオケ感覚。aiko.の楽曲がハマるのも納得です。

でも、やっぱり、バラードは良いですよね。これ、残念です。今度はキーを下げてでも歌い直して欲しいです。ピアノの生伴奏でゆっくり気持ちを込めて歌ってくれたら、泣いてしまうかもしれません。中学生シンガーの歌唱でオジサンが泣いていたらドン引きでしょうけど、今のすーちゃんだったら許してもらえるかもです。

3本とも雰囲気に違いがあって面白かったです。路上ライブに、aiko.・・・ちょうどええであります。

2023年11月21日火曜日

「僕が死のうと思ったのは」covered 丸山純奈

2023年11月16日、丸山純奈さん(すーちゃん)の何回目かの路上ライブが、新宿駅西口であったようです。ブログの更新は滞っておりますが、路上ライブ系YouTuberの方々のおかげで、チェックだけはちゃんとしております。

事前に告知されていたこともあって多くの人が集まり、始まる前から警察の解散要請が出ていたと聞きました。場所を変えたりしながら、2曲だけ歌ってお終いになったそうです。路上ライブもそろそろ限界じゃないのかなぁ。警察から事務所に苦情とかいってそうだし。

で、その時の1曲目に歌ったのが、中島美嘉さんの「僕が死のうと思ったのは」。いつ中止になってもおかしくない情況で1曲目に歌ったってことは、これが一番歌いたかったんだと思う。すーちゃんは、昔から中島美嘉さんの曲をよく歌ってましたけど、この曲は、中学生には歌えないですね。

今回貼り付けさせていただいたのは、Music Collectionさんの動画。歌詞付きなのでセレクトいたしました。オジサンになると、聞えてはいるんだけど、なに云ってるか分からなくなってくるんで、字幕は大切です。

全然、中島美嘉っぽくないなぁ、どこかで聴いたことあるなぁって思ったらamazarashi(秋田ひろむ氏)の楽曲だったんですね。改めて聴いてみるとamazarashiそのもの。と云うわけで、こちらが御本家。            


さすがですね。本家に優るもの無し。電灯を消した部屋で、聴きながら泣いてる奴とか居そうな感じ。僕は、もう歌を聴いて泣くこともなくなってしまいましたが、秋田氏の楽曲は、ほどほどに抽象的で、一つ一つの言葉が心に響いてきます。

「絶望していたけど、君に出会えて希望が出てきた。」みたいなオチでしょうか。死にたいなんて負のオーラが出ている奴に、素敵な彼女なんてできるわけないって一瞬思ったんですけど、ここの「あなた」は、必ずしもカノジョではないんですよね。むかし、人生に絶望していたけど「あやや」に救われた、みたいな話を聞いたことがありますけど、人に希望を与えてくれるものって、アイドルであったり、楽曲であったりするわけです。

折角ですから、中島さんのテイクも貼り付けさせていただきましょう。見つけたのは、ファースト・テイクのやつです。

これも、儚く激しく切ないですね。途中、怒っているのかと思いましたよ。

三者三様でありますが、すーちゃんが一番平凡に歌っています。絶唱しても怒鳴ることなく、地声で張り上げてもどこまでも優しく。ようやく、僕の知っているすーちゃんが戻って来てくれました。

路上ライブを始めたばかりの頃は、どことなくおっかなびっくりで、自信もなさげに聞えたんですけど、ようやく潤滑油がまわってきたようです。ファンの方々は、大人になって歌がさらに上手くなったって云いますけど、歌唱力って云うのは、人前で歌い続けることで向上するモノ。だから、動き始めたこれからに期待しています。

二十歳になって最初のライブに「僕が死のうと思ったのは」を選曲したってのは、意味のあることだと思うし、この曲に登場する「あなた」のような、そんな歌手になってくれたら良いなと考えた次第です。

2023年10月1日日曜日

「みんな空の下」covered 丸山純奈

丸山純奈さん(すーちゃん)の活動が再開したようだ。今年の春頃から、吉祥寺や新宿で(覆面?)路上ライブをしていたのは聞いていたが、今回は、事務所のホームページにライブの告知がちゃぁんと出ていたので、正式に再始動したと考えて良いだろう。


東京(新宿)には、路上ライブを専門とするYouTuberさんがいて、動画をアップしてくれている。便利な世の中になったものである。SNSがなければ、すーちゃんが活動を再開したことなど、僕は知る由もなかっただろう。


撮り手としては動画が回れば小遣い稼ぎにはなるだろうし、歌い手としても世に知らしめてもらえる。とは云え、さすがに事務所的にはNGだったようで、「オリジナル曲は歌わない」「名前を出さない」ということで活動していたらしい。事務所が寛大だったってことだろうか。

何だかんだ云っても、すーちゃんには知名度がある。再生数が稼げる素材と分かれば、いろいろな撮り手がアップするようになる。ライブの回数を重ねるごとに動画の数も増えてきた。面白いのは、同じライブなのに撮り手によって音質が全く異なることだ。何か補正でもかけているのだろうか。まあ、視聴させていただけるだけで良しとしよう。

というわけで、今回貼り付けたのは、こちらの動画。音質の良さでセレクトさせていただいた。後ろに見えるプラカードが歌舞伎町ならでわで面白い。

「みんな空の下/絢香 cover 丸山純奈|Kabukicho Music Live vol.9 2023.9.30」

「みんな空の下」と云えば、こんな動画もある。すーちゃんが中学2年生(13才)のときの歌唱だ。怖いもの知らずで、裏声に逃げることもなく、何でもかんでも声を張り上げて歌っていた頃である。

路上ライブの動画を聴いたときは、昔と同じような歌ばかりだったから変化を感じられなかったけど、比べて聴くとやっぱり違うんだなと思う。

POLUを解散してからの4年半、特にウダガワガールズコレクションをドタキャンしてからの1年と8ヶ月間に何が起こっていたのか、僕は知らない。歌唱がどのくらい進化したのかも、正直分からない。でも、彼女は、三度歌い始めた。ライブ終盤での、改めての自己紹介は感動モノだった。格好良すぎる。他に何を望むことがあろう。

今僕の記憶が正しければ、すーちゃんは、もうすぐ二十歳になるはずだ。大人になった丸山純奈さんは、どんな歌を聴かせてくれるのだろうか。

2023年3月19日日曜日

松本零士「男おいどん」「戦場まんがシリーズ」「ワダチ」

漫画家「松本零士」先生が逝去されました。訃報がマスコミ各社によって報道されたとき、氏の代表作として紹介されていた作品が「宇宙戦艦ヤマト」と「銀河鉄道999」でした。

宇宙戦艦ヤマトは、僕が最も影響を受けたアニメですし、銀河鉄道についてはそれほどの思い入れはありませんが、氏の代表作とすることに異論はありません。ただ、ヤマトについて云えば、松本零士氏は、宇宙戦艦ヤマトのキャラクターデザインを担当しましたが、ヤマトの原作者ではありませんし、企画の中心人物でもありません。ヤマトの各キャラクターは確かに松本零士作ですが、物語の構成は全然松本零士っぽく無いですよね。

とは云っても、キャラクターあってのアニメーションですから、「ヤマト=松本零士」というイメージが、これからも残っていくのでしょう。それにしても、宇宙戦艦ヤマトって格好良すぎです。まあ、元になった旧帝国海軍の戦艦大和が理想的な船型だったってこともありますし、それに宇宙船としてのアレンジが程好くされていて、子どもだった僕は、一目で虜になってしまいました。

で、ヤマトは横に置いといて、僕が、松本作品の中で印象に残っている作品をあげるならば、「男おいどん」と「戦場まんがシリーズ」でしょうか。あと「ワダチ」も喜んで読んでました。

「ワダチ」は、世間的に無名ですし、それほど高い評価を受ける作品では無いかもしれませんが、日本中の建物を取り壊して瀬戸内海を埋め立てるとか、奇想天外なストーリーに、子どもだった僕は惹き付けられました。松本先品は、出てくるキャラクターが全部同じなので、いろんな話が記憶の中でこんがらがっていますが、印象に残っている場面は、新国連軍の攻撃から移民宇宙船を守るために、老い先短い老人たちが盾となって、対戦車ミサイルをぶっ放しているところとか、移民した「大地球」の木が意思を持ち歩き回っているとこでしょうか。終末思想にエヴァンゲリオンっぽさを感じるのは、僕だけでしょうか。そういえば、「浦沢直樹」氏も「ワダチ」に衝撃を受けたとネット記事にありました。僕は、浦沢氏と、ほぼ同世代ですので、その気持ちよく分かります。

「男おいどん」は、「週刊少年マガジン」で1971年から2年間にわたって連載された「四畳半漫画」です。僕は、この漫画で、この世に「ラーメンライス」なる食べ物があることも知りました。親にせがんでマネしたような記憶があります。さすがに「玉子酒」はマネしませんでしたけど・・・。

この作品は、氏と氏の下宿仲間たちの実体験を描いた作品とされていて、作者の人生観が、台詞の1つ1つに表れています。今思うと、若干、説教臭い感もありますが、子どもだった僕には、その一言一言が心に響いたものです。

そんな漫画を喜んで読んでいた僕も、やがて学生になり下宿生活を送ることになりました。「おいどん」とは違って、田舎の学生ではありましたが、農家の納屋を改造した全6部屋の間借りで、風呂無し、流し・トイレ・玄関共同の生活を送っていました。家賃は8000円。僕は、仕送りもそれなりにもらっていたので、極貧な生活というわけではありませんでしたが、それでもテレビはなくって、ラジカセが唯一の情報源。布団は万年床で、冬はコタツで寝ていました。一週間分の洗濯物をボストンバックに詰めて、歩いて15分のところにある銭湯に通ってました。もう少し近いところにも2軒ほど銭湯があったんですけど、そこが一番広くて気持ち良かったんですよね。気になって調べてみたら、今もちゃんと営業していてびっくり、市内で残っている唯一の銭湯とありました。

僕にとって、これぞ松本作品と云えるのは「戦場まんがシリーズ」でしょう。バッグナンバーを床屋や歯医者の待合室で断片的に読んだだけですので、未読の話もかなりあるかと思います。以前、このブログにも投稿した「亡霊戦士」とか「成層圏に鳴くセミ」の記憶があるので、第4巻「わが青春のアルカディア」は、読んでいたようです。

零士氏の父親は、旧帝国陸軍の佐官で、軍用パイロットの草分け的存在だったそうです。戦時中は飛行学校の教官を務めていたともありました。戦後は、自衛官への誘いを頑なに拒み、炭焼きや野菜の行商を生業とし、かなり貧しい生活を送っていたそうで、その生き様は、松本零士氏の戦争漫画に大きな影響を与えたと云われています。

この物語で登場するのは、敗色濃厚な日本軍やドイツ軍の兵士です。敵味方を善悪で分けることなく、戦場における男の戦いを、両軍の立場から描いています。その作風は、決して戦争賛美ではなく、かと云って反戦漫画でもなく、戦争をロマンにしていると云えばそうかもしれませんが、理系目線で第二次世界大戦を描いた物語は、軍事ヲタク少年であった僕には、とにかく格好良く思えました。

松本零士氏の作品の中で、最も再読したいと思ったのが「戦場まんがシリーズ」です。

2023年2月4日土曜日

炭焼きレストラン「さわやか」を語る(その6) ~至極のパフェが遂に900円超え~

炭焼きレストラン「さわやか」が相変わらず繁盛しています。特に、首都圏に近い県東部の店舗の混み具合が半端ないようです。平日は、それほどでもありませんが、成人の日の三連休なんて、どの店舗も5時間待ちとかになっていました。

「さわやか」は、炭焼きレストランと名乗っている通り、肉は炭火で焼いています。随分前になりますけど、開店前のキッチンをちょっとだけ見せてもらう機会がありました。炭火なんて云っても下からガスで煽っているんじゃないの、なんて思ってたんですけど、本当に炭火だけで焼いてました。そういえば、この上に油をこぼして、火事になった店舗がありましたね。

「さわやか」は、土日になると約900人のお客が来店するそうです。週末の「さわやか」は、午前11時の開店から午後11時の閉店まで常に満席ですから、900人という数は1店舗当りが対応できるお客さんのマックスになります。つまり、さわやかは、定員900人の来店予約制ファミレスであります。これを、7名のキッチンスタッフと10人のフロアー係でまわしているそうです。店長さんもアルバイトさんも「さわやか」で働くことに誇りを持っているのが分かります。どんなに混できても決してパニクりません。こういうところはテーマパークのクルーと似ています。

1月4日には、御殿場アウトレット店の整理券が、フリマサイトに出されていたそうで、ネットニュースになっておりました。何時間も並ぶなんて馬鹿馬鹿しいみたいなコメントもありますが、アウトレット店の待ち時間はネタみたいなものですから、皆さん「400分待ち」みたいな整理券をゲットして面白がっているわけです。念のため話しておくと、さわやかは整理券方式ですから、5時間待ちと云っても店の前に並ぶ必要などなく、番号が近づいてメールで呼ばれるまでは何処で何をしていても構わないわけであります。よく、行列必至なんて書き込みがありますけど、さわやかの店舗前に行列なんてありません。2時間待ちなのであきらめましたなんて書き込みもありましたが、できることならば2時間前に整理券を取っておくことをおすすめしますね。

地元民だったら、食事したい時間を逆算して整理券を取りに云って、家に帰って出直しますし、観光客の皆さんは、待ち時間の計画を立てておくことをお勧めします。アウトレットならばいくらでも時間はつぶせますし、チョット足を伸ばして箱根方面で遊ぶこともできます。さわやかの待合室には、周辺の観光施設のパンフレットなども置いてあります。駐車場には、ちゃっかりとタリーズの看板も出ています。こう云うのを経済波及効果というのでしょう。コメダ珈琲も近くにありますが、コメダは食事に差し支えますのでやめておきましょう。

そんな「さわやか」も3月からは、いよいよ値上げをするそうです。全品10%程度とのことですが、このご時世では致し方ありません。

さて、さわやかは、年5回、季節毎にパフェメニューを変えるですが、冬の「三ヶ日みかんパフェ」が終了する前に行ってきました。僕は、さわやかで一番のメニューは、あの生焼けハンバーグではなく、パフェだと信じております。ネットでも「この程度のハンバーグならば他でも食べられる」なんて書き込みがありますけど、確かにそうです。けど、パフェは特別です。税込み800円未満で、このクオリティーのパフェを出してくる飲食店を僕は知りません。でも、注文する人、全然いないんですよね。僕が行った時間帯で三ヶ日みかんパフェを食べていたのは、僕だけだったみたいです。勿体ない話です。

ファミレスのパフェといっても、缶詰の蜜柑なんかじゃなくって、生の蜜柑を丸ごと一個使ったパフェですから侮れません。三ヶ日みかんと云っても、ピンからキリまでありますが、さわやかの蜜柑は、今シーズン食べた蜜柑の中で一番美味しかったです。まあ、生クリームが付いていましたけど。

「季節のフルーツパフェ」は、今は苺に変わっております。今年も静岡県産完熟大粒「紅ほっぺ」7粒使用の苺パフェです。昨年は、確か丸ごと使っていたはずですが、今年のパフェは、スライスしてあるようです。これで、税込み935円ですから、食べるしかありません。

って、ここまで書いてきて思ったんですけど、昨シーズンの苺パフェは、800円以下だったような・・・。3月を待たずに、デザートメニューは先行値上げってことなのかなぁ。まさか、ここからさらに10%アップってことは無いですよね・・・。

まあ、苺のパフェは、他のファミレスでも美味しそうなのがありますから、無理に注文しなくてもという方には、「静岡抹茶プリン」をお勧めいたします。抹茶スイーツは地味な存在でありますが、クオリティーは「京都辻利」レベルと云っても過言ではありません。レギュラーメニューにして頂きたいです。苺チーズケーキと抹茶プリンを両方注文しても900円以下ですから、これは悩みます。

・・・決めました、次回のさわやかでは、苺チーズケーキのお皿に抹茶プリンものせて写真を撮りましょう。

2023年1月30日月曜日

「ジャンボリミッキー!レッツ・ダンス!」のお姉さんに元気をもらう

以前、YouTubeのAIが台湾チア「峮峮」の動画を送ってきた話をしたが、今度は、ジャンボリミッキーの「まゆ」お姉さんが送られてきた。重ねて断っておくが、僕は、若い女の子の動画ばかりをみているわけではないので、YouTubeのAIが、いきなし「まゆ」お姉さんの動画を勧めてきた理由は不明である。

ディズニーのキッズダンス「ジャンボリミッキー」が、流行っていることは聞いていたし、大晦日に紅白歌合戦で紹介されたのも知っている。だけど、こんなにたくさんの動画がアップされているとは思わなかった。だって、ディズニーって著作権に滅茶苦茶うるさいんじゃなかったっけ。TikTokでバズッたのがブレイクした要因だそうだから、時代も変わったものである。

再生回数の多い動画は、お姉さんメインのものだ。TDLのステージにミッキーとかミニーちゃんが登場してるのに、そっちのけでお姉さんを追っかけ撮影してるんだから凄い。時代も変わったのものである。他に、お兄さんメインの動画などもアップされていて、関連動画の総数は数え切れない。

では、早速、お姉さんメインの動画を貼り付けさせていただこう。数ある動画の中からセレクトさせていただいたのは、D系ユーチューバーさん撮影のこちら。1月3日の第1回公演とのことである。ショーの観覧席は抽選だが、第1回目だけは全席自由席らしいから、お姉さんがお目当てのヲタクどもは、開園ダッシュで席を確保しているのだろう。

「まゆ」お姉さんこと「恒木真優」さんは.、横浜出身のダンサーで、TDLのダンサーの他にジャズダンスの講師もしているらしい。インスタのフォロワー4万人というから凄い。ミニ写真集を出したこともあるとのことで、フリマサイトでは、サイン入りの物品が高額で取引されていた。

コロナ禍で「ジャンボリミッキー」が休演中だった一昨年は、横浜ベイスターズのチアリーダーをしていたとのことである。ちょうど募集があったので・・・って、応募→即採用なんだから、まあ、才能さえあれば、食いっぱぐれることは無いってことのようだ。ダンスする姿が可愛いので若く見えるが、それなりのキャリアを積んだ大人の女性に思う。

「ジャンボリミッキー!レッツ・ダンス!」は、ランドとシーの両方で公演されていて、公演時間は15分。1日に5公演しているそうだ。お兄さんお姉さんは何人かいるが、シフトは非公開なので、どのダンサーさんに当たるかは、行ってみないと分からないみたいだ。どのお姉さんも可愛いしダンスも上手だけど、パフォーマンスの質は「まゆ」お姉さんが群を抜いている。

お姉さんのアップ動画もあった。画質が粗いので、おそらく柵外から望遠で撮っていると思われる。

この日は、お姉さんのテンションが特別高かったようだ。静止画系のヲタさんによると、どの瞬間を撮っても画になっていて、15分間全くスキが無いとのことである。正にプロのパフォーマンスと云えよう。

観覧席は、立ち上がり禁止なので、踊たいのであれば立ち席でとなるらしい。以前は、子ども向けということで昼間だけの公演だったそうだが、最近は夜にも1公演あって、こちらは大人ジャンボリミッキーと云うらしい。暗い中でテンション上げて、いい大人が集団で踊っている姿は一種異様だが、夢の国の出来事なので良しとすべきであろう。

公演再開直後のテイクである。お姉さんメインというわけではないので、ステージ全体の雰囲気が分かる。

ディズニーランドには、生涯で3度行くと云われている。1度目は親に連れられて、2度目は恋人と、そして、3度目は子どもを連れてだそうだ。もし、4度目があるとすれば、それは、お姉さんに元気をもらうときだろう。

2023年1月5日木曜日

Synthesizer V AI「Mai」が凄い ~自立型ボーカロイドへの道:その6~

昨年の11月に発表された歌声合成ソフト「シンセサイザー V」の最新バージョンが、話題になっている。YouTube上にも、音声データ「Mai」に歌わせた動画が投稿されていて、それなりに盛り上がっているようだ。

昨年の10月には、同じくAI技術を搭載したボーカロイドの最新バージョン「VOCALOID6」も発表されたのだが、インパクトの大きさはシンセサイザーVの方が、はるかに勝っていると云って良いだろう。

SynthVは、上海出身の天才プログラマー「Kanru Hua(華侃如)」氏によって開発された歌声合成ソフトである。ウィキペディアの記述には、

”従来のサンプルベース歌声合成と、 DPM(拡散確率モデル)を取り込んだ人工知能による歌声合成のハイブリッド手法によるエンジンを搭載。これにより、サンプルベースのエンジンにはない自然さと、人工知能を使用しているがユーザーの介入が制限されているシンセサイザーにはない高度な制御性を両立している。”

とあった。これは期待できる。古来より、世紀の大発明というモノは、大規模なプロジェクトでなく、1人の天才によってもたらされることが多いからだ。

SynthVの最大の特徴は、AI技術による人間そっくりの歌声にある。VOCALOID6もAI機能を持っているのだが、その効果は抑え気味で、調教の入る余地を(あえて)残しているとあった。確かに、人間そっくりに歌う初音ミクなんて、逆に気持ち悪いし、調教あってのボーカロイドということなのだろう。

一方、SynthVは、ベタ打ちの完成度が極めて高く、調教の余地はほとんど無いと云われている。では、早速、視聴させていただこう。まずは、YOASOBIの「夜に駆ける」で如何だろう。      


 SynthV がヲタクに注目されている理由の1つに、最新バージョンに添付されている音声データ「AI Mai」の声質がある。この子に歌って欲しい、歌わせたいと思わせるものが彼女にはあるのだ。云い方を変えれば、Maiちゃんの歌声はヲタク好みということである。

宇多田ヒカルさんの「First Love」である。AI+調教で作られた歌声を視聴させていただこう。

初音ミクは、そのキャラクターがビジュアル的にも歌声としても確立していた。ボーカロイドがブームになった重要な要素である。つまり、初音ミクは初音ミクであり、滑舌の改良に工夫はしても、人間の歌声に寄せたり、声質に手を加える必要はなかった。

Synth Vでは、ボーカルスタイル機能を使うことにより、同じMaiでも、声質の雰囲気を大きく変えることができるそうだ。こちらは、松田聖子ちゃんのカバー作品だが、かなり聖子ちゃんが入っている。ここまでくると、コンピュータに歌わせているという感覚は、ほとんど無いと云っていいだろう。

さらに、SynthVには、充実した「AIリテイク機能」があるそうだ。これは歌の一部を指定して歌い直しをさせる機能で、「もっと感情的に」などのアバウトな指示をすれば、AIが判断して表現を変えてくるというものだ。具体的な指示を与えずに演者にダメ出しを続ける意地悪な演出家のように、何回もテキトーに歌わせて、その中からしっくりきたテイクを採用すれば良いとのことである。

SPEEDの「White Love」である。この歌、フルコーラスで聴いたの初めてだと思う。        


SynthV AI Maiの実力は恐るべしである。人間そっくりに歌うということに関しては、かなり現実的になってきたと思う。


今回は、SynthVを褒めまくったが、このことはVOCALOIDの敗北を意味しない。上海出身のKanru Hua氏が日本で起業したのは、ボカロ文化が日本で定着しているからであり、そのボカロ文化は、VOCALOIDによって培われたものだからだ。

とは云え、VOCALOIDによって発展してきた歌声合成は、SynthVの登場で大きな分岐点を迎えたのは確かである。今後、歌声合成は、演奏的なボーカロイド系と、歌唱的なSynth V系の二極化が進んでいくように思う。

目指すべき、自立型ボーカロイドの次の段階は、歌詞を理解し歌唱に反映させることであるが、歌声合成に関するAIの可能性には期待しかない。

2023年1月2日月曜日

ちょっと早いけど「紀平梨花」2022-23年シーズンを振り返る

あわよくば世界選手権出場。でなくても四大陸選手権という目標で臨んだであろう全日本選手権でしたが、SPのミスが響いて総合10位以内には入れず、代表入りは成りませんでした。まあ、相変わらず、あっちが痛いとか、こっちが痛いとか云ってますから、無理をせずにじっくり調整、休養していただきたいものです。

と云うわけで、もう大きな大会に出場することもないでしょうから、少し早いとは思いますが、今シーズンを振り返ってみたいと思います。


さて、こちらが、ジャンプの練習を再開して2週間で参戦したという「中部選手権」のジャンプ構成であります。

①3S+2T   ②2A+2T   ③2Lo   ④1A(転倒)  ⑤3S   ⑥1A+2T   ⑦2Lo

この後、グランプリシリーズに参戦することが決まっていたので、この予選さえ通過できれば、全日本の出場権をもらえることになっていたみたいです。3回転は、サルコウのみという構成。4番目は単独の2アクセルを跳ぼうとしてたんでしょうか。2トゥループを3回跳んでるってことは、最後のはノーカウントだったのかなぁ。

日本のエース、メダル候補と云われていた選手の構成としては寂しい限りでありますが、これが復活への出発点ということですね。


第2戦が「ジャパンオープン」でした。

①3S+2T  ②2A+2T  ③2Lo   ④3T  ⑤3S   ⑥2A+1Eu+2S  ⑦2Lo 

新たに3回転トゥループが入りましたね。単独のトゥループなんて、あまり見る機会がないので、何のジャンプだったのか、リピートして見直してしまいましたよ。1つジャンプが増えただけで構成がかたちになってきました。あと、後半の3連続ジャンプ、2回転でしたけど、跳べただけでも凄いなと思いました。

2つの大会を編集した動画がありましたので、貼り付けさせていただきましょう。


次に、グランプリシリーズ「スケートカナダ」に出場しました。フリースケーティングでは、3位に入る得点で、オーサコーチも「アメイジング」と喜んでいましたね。スケーティングにスピート感が戻り、ジャンプ以外は、いつもの梨花ちゃんの演技に戻ってきたようです。オーサコーチのところで良かったです。YouTubeにも動画が投稿されていますので、早速、視聴させていただきましょう。

① 3S+2T  ② 2A+1Eu+2S   ③ 3Lo  ④ 3T  ⑤ 3T+2T   ⑥ 2A   ⑦ 3S 

ここでは、新たに3回転ループが入ってきております。


GPシリーズの2戦目のフィンランド大会です。3フリップが入って、総合でも4位になり、表彰台まであと一歩であります。1番目のジャンプは、2トゥループを付けての連続ジャンプにしたかったのだと思いますが、3ループのところでリカバリーしてきましたね。「3Lo+2T」というのは、普通の試合では見られない組み合わせですから、練習なんてしてないと思うんですけど、いきなりやっても出来るんですね。

①  3S      ② 2A+1Eu+3S      ③ 3Lo     ④ 3Lo+2T       ⑤ 3F      ⑥ 2A+2T     ⑦ 3T

あとは、連続3回転ジャンプが戻ってくれば、OKですね。


で、万全を期しての「全日本」であります。こちらが、事前に提出してあった構成表です。3ルッツ1本と、3フリップ2本の構成で、実現すれば、全日本だけでなく、世界でも通用するプログラムになっていました。

① 3S+3T    ②3F+2T   ③  2A      ④  3F    ⑤  3Lz      ⑥  2A+3T+2T      ⑦  3Lo

で、こちらが、実際に演技した構成です。結局、ルッツは回避でした。

①  3S+3T    ②  3F     ③  2A       ④  3Lo+2T     ⑤  3Lo    ⑥  2A+2T+2Lo    ⑦  3S

「3S+3T」が着氷できて何より。これがSPで成功していれば四大陸選手権の代表が取れていたかと思うと、残念であります。予定表に入っていた「2A+3T+2T」の3連続ジャンプは、梨花ちゃんの演技では、見たことがないので、入れてくるのを楽しみに待ちたいと思います。あと、右足首の負担を考えると、ルッツは、今シーズンは無理かなぁ。3アクセルの方が、先に入るかもしれませんね。

如何でしたでしょうか、どれも「タイタニック」の演技なんですけど、試合ごとに、ジャンプの構成が違うのが、面白いですね。リピートとかしちゃいそうですけど、よく間違いなく出来るものです。

今回は、ジャンプの話ばかりになってしまいましたけど、動画を改めて見て感じたことは、梨花ちゃんのスケーティングの可愛らしさです。今の梨花ちゃんは、エキシビションでは、ジャンプは1つか2つしか跳ばないんですけど、それでも彼女の魅力は十分に伝わってきます。

羽生君がプロに転向してから、観客席はガラガラのようです。当日券とかたくさんありそうだから、久しぶりに応援に行こうかな。