2019年1月30日水曜日

「嵐」、活動休止 ~嵐愛溢れるボカロカバー~

嵐が活動休止するそうです。先日、NHKが夜のトップニュースで伝えてくれました。来年の年末までだそうです・・・来年の?・・・って、まだ2年も先の話じゃないですか!

で、2017年の6月頃から話し合いをしていたそうです。・・・えっ・・・1年半も前からですか!
活動休止を決心してから、実行するまで、3年以上かかるんですね。決心が揺らいでしまいそうです。

活動休止の真相(?)については、ネットでいろいろと語られていますけど、部外者の僕にはよく分かりませんです。ただ、SMAPの一件が、某かの影響を与えたことは確かだって書いてありました。

あの騒動って、どんなタレントさんにだって、何もかも放り出して夏休みをとる権利とか、喧嘩別れする自由とかがあるんだって、気づかせてくれたわけですからね。だいたい、「嵐が活動休止するなんて信じられない」なんて云ってること自体、嵐はいつまでも存在し続けるに違いないって、勝手に思っているわけで、もしかしたらタレントさんも同じように、いつまでもいつまでも続けていかなくてはイケないんだって漠然と思っていて、で、「あぁ、やめても良かったんだ」って、そんな当たり前のことに、お互いが気づいたってことなんでしょうか。

と云うことで、まずは「LOVE SO SWEET」を貼り付けさせていただきます。投稿者の「夢光P」さんは、B'zや嵐のカバー作品を発表されているボカロPさんです。もう発表から5年以上たつんですね。


ご自身も熱心な嵐ファンだとお見受けいたしました。でなければ、これだけの作品は作れません。

「嵐」の活動もあと2年となるわけですけど、僕には、末期ガン患者の余命宣告みたいに思えます。嵐が自らに余命2年の宣告をしたわけで、だから、残りの人生を精一杯生きていこう、やりたいこと、やるべきことを悔いなくなり遂げようってことと、残り2年、ファンの皆さんと沢山の思い出を作っていきたいってことは、テンション的には、どちらも同じに思います。
きっと、素晴らしい2年間になるでしょうね。どんなことでも、ゴールが設定されるって、最高のモチベーションですから。

次は「迷宮ラブソング」です。
投稿者の「hartfield2011」さんは、今も活躍されているボカロPさんです。伴奏の音源も自作されているようです。「hartfield2011」さんは、ボカロらしさを前面に出した作品が多ので、歌唱のついては好みが分かれるところですけど、伴奏も格好いいし、楽曲そのものの良さが感じられる作品に思いますよ。


続けて、二宮和也さんが主演したドラマの主題歌「果てない空」です。
同じく「hartfield2011」さんの作品なんですけど、あまりにも可愛くて、自然すぎて、ボーカロイドのオリジナル作品のような錯覚に陥ってしまいましたよ。


まあ、SMAPの時も、街角インタビューで「この世の終わり」みたいなことを云ってた人がいましたけど、今だって、5人とも元気に活動していますからね。
嵐だって、大野君がいなくなるのは淋しいけれど、グループの縛りから解放されたメンバーは、それぞれの個性を生かした活動をしていくのだと思います。

アラフォーって、人生の折り返し地点なんですから、ここで、彼らが1つの大きな区切りを付けようとしてることは間違っていないと思うし、何の節目も付けないままに、人生を送ってきた僕からすれば、凄い奴らだなって思います。

そうそう、嵐と云えば国立競技場。活動休止を2020年末にしたのって、新国立競技場の完成を待ってのことかもしれません。今。建設中の新国立競技場って、伝説になるであろう嵐のさよなら口ぱくライブのために作っているようなものですね。当然、会場は押さえていると思いますよ。

 お終いは、クリプトン社の6人のボーカロイドによる「One Love」です。動画のデキが素晴らしくって、ラストにピッタリなんで、セレクトさせていただきました。


さよならを云うには、あまりにも早すぎますね。また、素敵なカバー作品を見つけましたら紹介させていただきます。

2019年1月27日日曜日

「紀平梨花」2016JGPスロベニア大会 ~6種類8回と二人のアクセルジャンパー~

写真は、2016年のジュニアグランプリ・スロベニア大会表彰式の場面。セレモニーの後で、スマホを持ち出して自撮りをする3人の姿である。紀平梨花選手とザキトワ選手は、この時14歳。本田真凜選手は、1つ年上。微笑ましく、可愛らしいショットである。この大会では、紀平選手が優勝、ザギトワ選手は、ジャンプでの両足着氷などがあって3位となっている。


この後、3人は揃ってファイナルの出場権を得る。そのファイナルでは、ザギトワ選手が紀平選手に30点の大差を付けて圧勝。紀平選手は4位、本田選手はインフルエンザにより欠場とあった。

この子たちは、ジュニアの頃から、こんなふうに世界を舞台に競い合っていたのである。


で、今回、取り上げさせていただくのもジャンプに関する話である。ジャンプと云えばトリプルアクセル、トリプルアクセルと云えば、伊藤みどり選手と浅田真央選手となろう。

トリプルアクセルの先駆者「伊藤みどり」選手は、当時採用されていたコンパルソリーを大の苦手としていて、結局金メダルを獲得することができなかった。浅田真央選手も、バンクーバー五輪ではキム・ヨナ選手に金メダルを阻まれてしまい、アクセルジャンパーは金メダルを獲れない、というジンクスができてしまう。

そして、浅田真央選手が全てを懸けて臨んだソチ・オリンピック。ところが、ジャンプの失敗がひびき、ショートプログラムでは16位に沈んでしまう。メダル獲得が絶望的となるなか、翌日のフリーでは、6種類のトリプルジャンプを8回という、女子の誰もが為し得なかったプログラムを見事にこなし、或る意味、金メダル以上に感動を与えたことはご存じの通りである。

あれから5年。女子でも4回転を跳ぼうかと云う時代になってきたが、今もなお、フリー演技の中に組み込むことができる3回転ジャンプが、最大6種類8回であることは変りない。(現行のルールでは、4回転と3回転を合わせて8回までであるから、4回転を跳んだ場合は、その分3回転を減らすことになる)

実は、浅田選手は、この時跳んだ8回のジャンプの2つで回転不足の判定を受けている。だから、メディアがこの演技を紹介するときには、成功しましたという表現を避けて、見せましたみたいな、微妙な言い回しをすることが多い。

回転不足には、回転がわずかに足りないアンダーローテーションと、大きく足りないダウングレードがある。当時は、異常なまでに回転不足の判定が厳しかったのだが、浅田選手が受けた判定は、アンダーローテーションなので、6種類8回のジャンプを「跳んだこと」は認定されている。それに減点されているとはいっても、オリンピックという大舞台での記録であるから、その偉大さは少しも揺らぐことはないのだが、まあ、6種類8回ということが、それだけ大変なことだとも云える。

この、トリプルジャンプ6種類8回を、世界で初めて、回転不足やエッジエラーの無いノーミスで成功させたのが、写真を紹介した2016年JGPスロベニア大会での紀平梨花選手である。


 この時の構成は、次の通りである。

①3A ②3Lz +3T ③3Lo ④2A+3T ⑤3F+2T+2Lo ⑥3S ⑦3Lz
  
梨花ちゃんの良いところは、6種類のジャンプが教科書通りに跳べて、得意、不得意などのバラツキを感じさせないところにある。動画の後半は、演技のリプレイになっていて、全部のジャンプをスローで再生してくれるのだが、これがとても良い勉強になる。僕が6種類のジャンプをどうにか見分けられるようになったのも、この動画のおかげと云っていい。

で、世界初の快挙を成し遂げた梨花ちゃんだが、この年の全日本ジュニア選手権では、総合順位11位と惨敗してしまう。

冒頭のトリプルアクセルで片手をつくと、一気にスピード感を失ない、後半のジャンプで2回転倒。3サルコウに2トゥループをつけるなど懸命なリカバリーを見せるものの、成功したジャンプでも回転不足をとられるなどして、フリーの得点は100点にも満たず、6位以上に与えられる全日本選手権の出場権を得ることさえできなかった。

世界初の快挙を成し遂げ、当時のジュニア女王ザキトワ選手を破った子が、国内選手権の出場権さえ獲得できなかったのである。調子に波があると云っても程がある。が、ジュニア時代は身軽な反面、技術的・精神的には未熟であるから、トリプルジャンプ6種類8回という構成は、やはり14歳の彼女には分不相応であったのだろう。YouTubeに動画もあるが、まあ、貼り付けるのはやめておこう。

大躍進の今シーズンでさえ、減点無しで6種類8回を達成したのは、NHK杯のフリーだけだと思う。
同じNHK杯のフリーでは、トゥクタミシェワ選手も3アクセルを成功させているのだが、彼女は3フリップを跳んでいないし、浅田真央選手も、サルコウとかルッツが苦手で、絶頂期でも跳ばない時期があったので、3アクセルが跳べるからと云って、6種類を全部揃えるのは容易いことでは無い。シニアになって技術的に成熟したとしても、今度は体の成長という問題を抱えたりもする。

実は、梨花ちゃんが出場できなかった2016年の全日本選手権というのは、浅田真央選手が出場した最後の大会でもあった。この大会で浅田選手は12位におわり、平昌オリンピックを前に、競技生活から引退してしまう。二人のアクセルジャンパー、紀平選手と浅田選手との共演は、遂に実現することはなかったのである。

2019年1月26日土曜日

NHK「日本人のおなまえっ!」で見た、大人の事情への大人げない態度(妄想)

NHKで毎週木曜日に放送されているネーミングバラエティ「日本人のおなまえっ!」。

僕は、司会の古舘伊知郎氏の芸風(?)は、あまり好みではないのですが、此手のウンチク番組は大好きですので、まあ、よく見ている番組です。で、今回の予告映像に「紀平梨花」選手も出ていたので、それとなく楽しみに見ていたんですけど、いつまで待っても紹介されませんで、そのうちに終わってしまいました。


こんな映像を出しておいて、放送しないのは、完全な詐欺だと思いますよ。

スポーツ選手では、2人の人物を取り上げるようになっていたんですけど、大人の事情により、ここは放送できませんといって、大坂なおみ選手だけを紹介しました。


このモザイクですけど、ふざけていますよね。でなければ、笑いを取りにいってるかのどちらかです。番組を見ていた印象としても、深刻さは全然無くって、完全におチャラけていたように思いました。

ところが、編集ミスでしょうか、一瞬ですけど、モザイクがかかっていない映像が、流れてしまいました。


このことが、ネットでも、話題になっているみたいです。ネットの住人達は、こういった放送事故が大好きですからね。
しかし、NHKがこんな初歩的なミスを犯すとは、とても思えないのですが・・・。

と云うことで、カットされたのは、中日ドラゴンズに入団が決まった大阪桐蔭高校の「根尾昂」選手だと判明しました。

根尾選手について放送できなくなった大人の事情については、ネットでもいろいろと推測されていますが、日本学生野球憲章の「野球部・部員の政治的・商業的な利用の禁止」に抵触する可能性があったと云うのが有力な見方です。

実は、つい最近、高知商の野球部員が、同校のダンス同好会のイベントに、ユニホーム姿で友情出演したことが問題にされてました。入場料を取っていたことが、「商業的な利用の禁止」に抵触するとされたそうです。入場料といっても、たかだか500円ですけどね。

しかし、このことが、根尾選手側に「マズいな」という思いを抱かせたのでしょう。で、急遽、NHKに放送中止をお願いしたといったところでしょうか。高野連への忖度ですね。

番組サイドとしては、「根尾」という名字を取り上げたのであって、「根尾」選手を商業的に利用している訳ではないと言いたいところでしょうけど、「やめてくれ」と云われたものを強引に放送するわけにもいかないでしょうから、今回の事態になったのだと思います。

しかし、番組内で「スポーツ界2人目といきたいところですが、今回は大人の事情で割愛させていただきます」とか云って、番組キャラクターで名前を隠すなんてのは、随分ふざけた態度です。
そもそも、「大人の事情」と発言すること自体が、大人げない話です。本当の大人の事情と云うのは、全てを胸の内に収めるべきものですからね。
これじゃあ、古館氏を含めたNHKサイドが、今回の件に全く納得していないのだと言わんばかりです。モザイクが外れたのだって、ワザとじゃないかって思ってしまいます。

でも、何で梨花ちゃんがボツになったんでしょう。そっちの方が大問題ですよ。

可能性の1つは、紀平選手と根尾選手の紹介が、セットになっていたということです。一方の話題だけを切り離すことができなかったので、両方一緒にボツになってしまったのではないかと。

だとすれば、これは、とんでもない、とばっちりです。仮に、NHKの大人げない態度が高野連の不興を買って、大阪桐蔭が選抜大会に落選したとしても、梨花ちゃんとは、ぜーんぜん関係ない話ですからね。

と言うことで、番組で紹介されなかった「紀平」姓について、僕が代わりに調べてみました。っていうか、さすがネットですね。ちゃーんと調べた人がいるようです。

「紀平」姓は、全国におよそ2,300人いて、三重県に多く分布しているそうです。順位は4,808位だそうですから、レアな名字といえます。

「紀」は、紀氏からきたもので、紀貫之の「紀」ですね。紀伊半島の「紀」でもあります。紀氏は大変古い豪族でして、天皇家よりも古いと言われております。奈良にも、奈良町の辺りに紀氏の氏寺があった場所があって、紀寺と呼ばれています。奈良に通っていた頃は、車を運転していて、紀寺の交差点まで来ると奈良に着いたなって感じでしたよ。
で、「平」は「平氏」ですよね。「紀平」については、紀氏と平氏の2つの系統が合わさって生まれたという説があって、三重県の安濃に多いことから、伊勢平氏の流れではないかと言われているみたいです。

もう1つは、地名からくるもので、亀裂の「き」と平坦な「平」から、崖の周辺の平坦な場所を「きひら」と呼ぶそうですけど、紀氏と平氏の方が格好いいので、こっちにしておきましょう。

2019年1月19日土曜日

「紀平梨花」 2017全日本選手権 ~アクセル・トゥが与えた衝撃のゆくえ~

2017年の全日本選手権は、平昌オリンピックの代表最終選考会を兼ねていました。

代表選考会を兼ねた全日本選手権というと、何と云っても、トリノ・オリンピックの代表権争いが繰り広げられた2005年の大会が印象に残っています。この時の代表枠は3。本命不在の大混戦で、テレビを見ているこっちまでドキドキしてしまうような大会でした。どの選手もこの大会にピークを合わせてきていて、ベストの演技が続々と出てきましたからね。

故障明けで心配された「村主章枝」選手が、(最後のポーズが)神が舞い降りてきたかのような演技で大逆転優勝。年齢制限でオリンピックに出場できない「浅田真央」選手が2位。金メダルを獲得することになる「荒川静香」選手が3位になりました。で、6位になった「安藤美姫」選手が、国際大会の実績(?)で選出される一方、4位・5位の「恩田美栄」「中野友加里」選手が代表落ちするという結果になりました。

トリノ・オリンピックの時の荒川さんって神懸かってましたけど、金メダルの期待値って、それほど高くは無かったんですよね。

で、今回の平昌オリンピックの代表枠は2名でした。1つは「宮原知子」選手で確定の感がありましたけど、もう1つの枠に誰が入るのかが、全く予想できませんでした。そんな中で、年齢制限でオリンピック出場資格の無い「紀平梨花」選手が上位争いに絡んでくるなど、2005年の大会の再現かと思わせたんですが、結果的には、2位になった「坂本花織」選手が順当に選ばれました。
でも、梨花ちゃんが2位に入ってたら、他の候補選手と比較して、国際大会での実績に乏しかった坂本選手は、代表に選ばれなかった可能性もあったわけです。

梨花ちゃんが3位になったのは、このショートプログラムの失敗のせいです。まあ、代表選考に影響を与えなかったんで、或る意味、良かったといえますけど・・・解説は、あの荒川静香さんですね。


フリーだったら、ダブルルッツの得点がもらえるんですけど、ショートでは、3回転ジャンプを跳ぶことが決まりですから、規定違反で0点なんですよね。確実に7点は損しています。

ただ、この状況で、ルッツを失敗するって・・・まあ、梨花ちゃんらしいと云うか・・・。演技の後で、体を反るようなポーズをしているので、回転が抜けてしまったことについて、早速の自己分析をしているようです。

この時のプログラム構成は、要素の順番が少し違うくらいで、今季と全く変っていません。特にジャンプは、種類、跳ぶ順序ともに、今シーズンと同じになっています。ジュニア時代から世界最高難度のプログラムなんですから、変えようが無いと云えばそうなんですけどね。
冒頭の3アクセルと、3フリップ+3トゥループの連続ジャンプなどは、世界最高得点を獲得した今シーズンのGPF・SPと比べても遜色ないデキで、中学生の演技とはとても思えません。

「カンフーピアノ」という曲だそうですけど、ステップの踏み方が上手ですよね。こういった、キビキビとしたスケーティングも彼女の魅力であります。

笑えるのは演技構成点の低さでしょうか。この演技で28.92(40点満点)なんて有り得ないでしょう。今シーズンの同大会SPの演技構成点は35.15でしたけど、両方を見比べても6点以上の差があるとは思えません。でもこれがフィギュア・スケートの面白いところであります。

演技構成点は、採点基準が細かく決まってはいるものの、最終的には、審査員の主観によるものですから、実績の或る選手に高得点が付く傾向があります。ジュニアだった梨花ちゃんが、軽く見られてたことは事実だと思います。
まあ、公平な審査という点では問題がありますけど、文句があるなら、審判員から一目置かれるような選手になればいいだけのことです。今シーズンの梨花ちゃんは、シーズン当初と今では、フリーで10点近く(80点満点)得点がアップしています。数ヶ月でそんなに上達するわけがありませんから、これは、国際審判員が彼女を一流のスケーターと認めた結果であると云えます。

では、フリーの演技を貼り付けさせていただきましょう。


この演技をリアルタイムでテレビ観戦していた者として、冒頭の3アクセル+3トゥループの衝撃は忘れられません。アクセルジャンプからのコンビネーションというのは、格好良くって僕も大好きなんですけど、通常「アクセル・トゥ」と云うと、女子では2アクセル+3トゥループ(ミキティの得意技)のことで、男子でも3アクセル+2トゥループが普通、3アクセル+3トゥループというのは、記憶にありませんでしたから。「これって凄いと思うんだけど、何でみんな冷静でいられるんだろう?」ってのが、その時の印象でした。

浅田真央選手の時は、彼女がオリンピックに出られないことが、当時、かなりの話題になりましたが、梨花ちゃんに関しては、ほぼスルーでしたからね。平昌の出場枠が3あれば、話題になったかもしれませんけど。

イタリア映画「道」のテーマは、高橋大輔選手がバンクーバーオリンピックで銅メダルを取ったときの曲だそうで、この日は、その高橋選手がゲスト解説という巡り合わせだったんですね。今頃気づきました。
此手の楽曲を15歳の女の子が表現するというのは、なかなか難しいかと思ったんですけど、道化師の女の子を演ずるという設定だったようです。(日本語吹き替え版では、故市原悦子さんが担当したとのことですよ)
スピンの後から、演技の後半に入って、曲想の変化に合わせて、一気にトップスピードになっての3ルッツ+2トゥループの連続ジャンプなんて格好良すぎます。素敵な構成なんで、シニアになった梨花ちゃんで再演して欲しいくらいです。

中盤の3ループがステップアウトしたのはご愛敬。演技構成点のジュニア割引が無ければ、フリーでは断トツの1位だったはずです。

この時の表彰台は「宮原」「坂本」「紀平」の3選手に決まりました。それは、今シーズンの全日本選手権と全く同じ顔ぶれです。つまり、日本の女子フィギュアのトップ3というのは、昨シーズンから不動で、何も変っていなかったということになります。
紀平梨花選手というと、今シーズンになって急成長したシンデレラガールというイメージが世間にありますけど、急成長したのは昨シーズンのことで、今シーズンは、その延長線上にあるに過ぎません。

しかし、活躍が期待された世界ジュニア選手権では、怪我の影響があったとはいえ、8位と惨敗してしまいます。繊細で細かなことに拘りすぎる性格は、精神的な弱さにつながり、自己分析は言い訳にしか聞こえず、トリプルアクセルの成功率は大舞台になるほど下がってしまいました。防衛的悲観主義と云われる彼女の特性は、全て悪い方に表れ、世間の注目度も一気に下がってしまいます。紀平梨花は、抜群の素質を持ってはいるが、大成するには乗り越えるべきハードルが多い。それが、彼女への評価でした。

そんな中で、彼女の存在を脅威に感じていた選手がいました。

オリンピックチャンピオン「アリーナ・ザギトワ」は、グランプリファイナルで紀平梨花に敗れて2位位に甘んじました。シニアデビュー1年目の新人に負けたことを意地悪く質問したメディアに、彼女はこう答えたといいます。

「私は、ジュニアの時から、ずっとトリプルアクセルを跳ぶキヒラと、試合で演技していました。もちろん凄いと思っていたし、彼女は私が成長するための刺激を与えてくれている。」

全ては、まだ始まったばかりなのです。

2019年1月14日月曜日

「紀平梨花」2017全日本J選手権 FS ~トリプルアクセルからの3連続ジャンプが意味するもの(妄想)~

ジャンプはフィギュアスケートの華であり、最大の得点源である。素晴らしいジャンプは、僕らのような素人にも分かるし、フィギュアの勝敗はジャンプのデキで決まると云っても過言ではないだろう。

一方で、ジャンプは、選手にとって体力的に大きな負担であり、大きな怪我にもつながりかねない。だから、ルールによって細かく規制がかけられている。
女子のフリーならば、ジャンプは7回、そのうち連続ジャンプは3回までで、3連続は1回だけ。さらに、同じ種類のトリプルジャンプは、2種類を2回までしか跳ぶことができないし、どちらかは連続ジャンプにすることが義務づけられている。したがって、跳ぶことのできるジャンプは最大11本、そのうち3回転ジャンプは最大8本ということになる。
このような縛りは、6種類あるジャンプをどのように組み合わせるか、というパズルゲームに似た面白さを演出することになる。

紀平梨花選手の今シーズンのフリーにおけるジャンプの構成は、次の通りである。

①3A+3T ②3A ③3Lo ④3Lz+2T ⑤3F ⑥3Lz+2T+2Lo ⑦3S

ほぼ上限に近い構成である。得点向上の余地があるとすれば、どちらかの2トゥループを2ループと入れ替えるくらいで、後は、4回転を跳ばない限りこれ以上の構成はありえない。世界最高難度と云われている所以である。

今回、取り上げさせていただくのは、一昨年に行われた全日本ジュニア選手権のフリープログラム。梨花ちゃん15歳の演技である。僕が彼女を知ったのは、一昨年の全日本選手権からだから、この演技のことはYouTubeで見るまで知らなかった。

さて、梨花ちゃんは、演技ごとの出来・不出来が激しいのが特徴であるが、この大会でもショートプログラムで大失敗していて6位からのスタートになっている。田村コーチからの「このままじゃあ、帰れないから。しっかりやれ!」という声が聞こえてくる。
解説は「村上佳菜子」さんのようだ。


何と云っても圧巻は、冒頭の3連続ジャンプであろう。村上さんが言葉を失うのも無理のないことで、3アクセルと3トゥループの連続ジャンプだけでも、女子史上初だというのに、さらに2トゥループを付けてしまったのだから。
続けて、GOEで+2点が付いた単独の3アクセル。この2つのジャンプだけで、技術点が27.10という破壊力である。

トリプルアクセルからの3連続ジャンプと云うのは、男子だって、そう簡単に跳べるものでは無い。羽生結弦選手は、3アクセル+1オイラー+3サルコウという大技を持っているが、現在のルールでの基礎点は12.8点。一方、梨花ちゃんの3アクセル+3トゥループ+2トゥループの基礎点は13.5点で、羽生選手のそれを上回っている。いかに冒頭のジャンプが凄いのかが分かると思う。

もちろん、男子には、宇野昌磨選手の3アクセル+4トゥループ=17.5点のように、さらに高難度のジャンプがあるので、男子の方が凄いことには変わりが無いのだが、現在の日本人選手の中では、梨花ちゃんの技術点は、羽生選手、宇野選手に次いで3番目に相当するのである。

この時のジャンプの構成は、次の通りである。

①3A+3T+2T ②3A ③3F ④3Lz+2T ⑤2(3)Lo ⑥3Lz+2T ⑦3S

5回目のジャンプは、予定していた3回転ループが2回転になってしまったようだが、まあ、これは誰にでもあるミスだ。
問題なのは、2トゥループを3回跳ぶというミスを犯しているところである。このため、3本目の2トゥループが0点になってしまった。たかだか、2,3点のこととは云え、最初から規定違反になるような構成にするなんて有り得ないから、どこかでミスをしているはずだが、それがよく分からない。

まず考えられることは、3回の連続ジャンプにおいて、どこかの2トゥループが、本来は2ループにするはずだったということである。

田村コーチが、演技が終わった梨花ちゃんに「ループが・・・」と話しかけている。これは3回転ループが2回転になったことを悔やんでいると考えるのが普通だが、もしかしたら、連続ジャンプでループを付けられなかったことを指摘している可能性もある。

ただ、梨花ちゃんのジュニア時代から今に至るまでの演技構成を見てみると、彼女がセカンドジャンプで、ループを一度も跳んでいないことに気づく。ロシアの女の子たち、例えばザギトワ選手には、3ルッツ+3ループという必殺技があるのだが、梨花ちゃんのセカンドジャンプは常にトゥループであって、ループは跳んでいないのである。

その理由として考えられることは、彼女はループがあまり得意でないのでは、ということである。この日もループを失敗しているし、成功したときも、他のジャンプと比較すると加点も少ない。
もう1つは、彼女のジャンプの特性である。ジャンプには、回転するための滞空時間を、高さで稼ぐタイプと、飛距離で稼ぐタイプがあるのだが、彼女は明らかに飛距離で稼ぐタイプで、ランディングした時の滑走スピードが速い。そのため、着地した足だけで踏み切るループジャンプは跳び難くいのではないだろうか。

彼女が、ループジャンプを付けるとしたら、勢いが落ちてくるサードジャンプの時である。今シーズンでも、3ルッツからの3連続ジャンプでは、3ルッツ+2トゥループ+2ループという構成になっている。っていうか、これが本来の彼女の構成なのである。

つまり、規定違反になってしまった要因は、冒頭の3連続ジャンプでトゥループを跳んでしまったことにあるわけで、それを防ぐには、3アクセル+3トゥループ+2ループを跳ぶしかない。しかし、いくら梨花ちゃんでもこんなジャンプが可能だとは、とても思えない。

だとすれば、最大の問題点は、冒頭に3連続ジャンプを跳んだこと、そのものである。このことによって、構成が崩れてしまい規定違反になったのではないだろうか。つまり、ここで3連続ジャンプなど跳ぶ必要は無かったし、跳ぶことによってかえって得点が低くなってしまったのだ。

何故こんなことになってしまったのか。これはもう、跳びたかったから跳んだとしか考えられない。女子フィギュアで誰も跳んでいない、トリプルアクセルからの3連続ジャンプを跳びたかったのだろう。そのために、構成が崩れて規定違反となり、得点が下がるとしても、梨花ちゃんは跳んでみたかったのだ。

全ては、僕の憶測であって、本当のところは知らない。インタビューか何かで答えているかもしれないけど、僕は知らない。ただ1つ、確実に云えることは、梨花ちゃんは最高に面白いスケーターだということだ。

実は、勝つことだけを考えるならば、ショートプログラムでのトリプルアクセルは不要だ。ミスの許されないショートプログラムにおいては、リスクの高いトリプルよりもダブルアクセルの方が現実的な選択ではある。もし、梨花ちゃんがショートプログラムでのトリプルアクセルを封印していれば、この前の全日本選手権だって優勝していただろう。なのに、梨花ちゃんは、圧勝と惨敗を繰り返しながら、トリプルアクセルにこだわり続けてきた。

3年後の北京冬季オリンピックで彼女に金メダルを期待する声は大きい。だけど、梨花ちゃんは、梨花ちゃんのスケートをして欲しい。やがてクワドジャンプ(4回転)にもこだわる時がくるだろう。結果として大コケしたとしても、全然構わない。繊細でありながら超攻撃的、それが梨花ちゃんの魅力だからだ。

2019年1月12日土曜日

炭焼きレストラン「さわやか」の韓国人YouTuberの食レポをレポする

大晦日の買い物の時に「さわやか」の前を通ったのですけど、お休みでした。このご時世に、レストラン「さわやか」は、大晦日と元旦の二日間を全店舗休業にしていたんですよね。昨年から営業時間を24時までから23時までに短縮したりと、従業員の休暇確保のためだそうですけど余裕ですね。

で、昨年の夏「今流行のレアハンバーグは、食中毒の危険があり、絶対食べてはいけない」というネットニュースが流れたことがありました。

レアハンバーグと云えば、炭焼きレストラン「さわやか」に来店する客の9割が注文するという看板メニューですからね。これでついに「さわやか」もお終いかと話題になりました。お店は相変わらずの盛況に見えますが、客足など、実際のところはどうなんでしょうか。

まあ、生の挽肉が危険なことは紛れもない事実ですし、O157とかに感染すれば命に関わりますからね。
「さわやか」のげんこつハンバーグで食中毒になれば本望、なんて云ってる、殉教者みたいなファンは別として、一般人としては気になるところです。

このニュースの後からでしょうか、げんこつハンバーグを注文すると「肉汁たっぷりに焼き上げますが宜しいでしょうか。」って聞かれるようになりました。今までは、「中身がレアの状態でお持ちしますが宜しいですね。」でした。レアという言葉を使いたくなかったのだと思いますけど、「レアで焼く」と「肉汁たっぷり」って同意語なんでしょうかね。そもそも、肉汁たっぷりがイヤですなんて答えることは有り得ないですから、生焼けハンバーグを強制的に食べさせられる感は、逆に強まったように思いますw

とは云っても、レアを気にする人もいますので、そういうときは、「よく焼きでお願いします。」と言えば良いみたいです。

先日、さわやかに行ったときに、隣の席の女性が「げんこつハンバーグのよく焼き」を注文されていました。いったいどこが違うのか、興味があったのでチラ見していたんですけど、通常は、席に運んでからハンバーグを半分に切って、鉄板の余熱で仕上げ焼きをするところを、厨房で半分に切って焼いた状態で持って来ました。つまり、最初から、平らなハンバーグが2枚になっているわけですね。これなら、確かに中まで火が通っていそうです。ただ、食べているときに「固い・・・」というツブヤキが聞こえてきましたから、よく焼いたハンバーグが食べたければ、ちゃんとメニューにある、「手づくりハンバーグ」を注文することをお勧めします。

さて、数ある「さわやか」の食レポ動画の中から、今回紹介させていただくのは、日本在住の韓国人YouTuber「留学生じん」さんの動画になります。留学生を名乗っていますが、在日10年だそうですから、正確には「元留学生じん」さんですね。逆風吹き荒れる日韓関係の中、開設から半年足らずで、チャンネル登録68,000という人気のYouTuberさんです。

ちゃんと具が入っている味噌汁とか、季節によってかわる付け合わせの野菜とか、目の付け所がさすがで、チャラい日本人YouTuberのリアクションだけの動画よりも見応えはあります。ただ、18分の長編動画なんで、お暇なときにどうぞです。
       

さすが、さわやかの店員さんですね。YouTuber慣れしちゃっています。

オニオンソースとデミグラスソースときざみわさびを注文しておきながら、何も付けないで半分以上食べてしまいましたよ。「水でふやかしたジャーキー」という表現は、韓国人の感性では褒め言葉なんだと信じましょう。

できれば、デザートも注文して欲しかったところですね。冬の間は、静岡抹茶デザートフェアで、濃い抹茶プリンがお勧め。京都祇園の辻利や、宇治の伊藤久右衛門に近いデザートが、本場の半額以下で食べられますから。

日本人というのは、外国からどう見られているのかを気にする国民だとよく言われます。確かに、批判されれば、たちどころに自己反省が始まるし、ヨイショされると、やっぱり日本は良い国なんだって、有頂天になる。彼の動画が人気なのは、そんな日本人の心理を巧みについているからかもしれません。

ただ、彼のコメントは、単に絶賛するだけではありませんし、皮肉ったり、外国人であるがための誤解などもあって、それが、視聴者に妙なツッコミどころを与えています。相手に隙を見せることによって、コメント欄が賑わってくるわけで、この辺を計算しているのだとしたら、たいした才能だと思います。
韓国人であるが故の、バッシング的な書き込みも見られますけど、親日家、知日家は味方につける方が得策。赤ん坊をあやしながら夫婦交代で食事をするなんて、子を持つ者なら誰しも経験してきたことで、ほのぼの感がありますし、誠実・公正であろうという態度にも好感が持てました。

で、レア・ハンバーグ問題ですけど、「さわやか」側の云い分としては、袋井市にある自社加工場において、表面を焼いてから無菌室でミンチにして成形し、各店舗の当日消費分をチルドで配送しているから問題ないそうで、それが、さわやかが静岡県限定(当日配送可能距離内)な理由にもなっている訳です。

実際のところは、店員さんが2つに切り分けて、鉄板の余熱で仕上げ焼きをするところがポイントでして、ソースがはね終わるのを待っている間に、それなりに火が通っていきますので、僕的には、生肉食べさせられている感覚は無いです。(色覚障害ですので、微妙な色具合が分からない、という幸せな部分もありますけど)
鉄板で仕上げ焼きをするときに、ふんわり感が無くなるからと云って、店員に押さえつけないように頼んでいるワイルドな奴がいるようですが、万が一殉職しても自己責任でお願いしたいものです。

動画を見ていたら、茎わさびでハンバーグを食べたくなりました。まもなく、イチゴの季節。イチゴパフェが始まりましたら、また行こうかと思います。

ちなみに、今年も1月29日は、社員研修のため、余裕の全店舗一斉休業だそうですから、遠方から来る方は要注意ですよ。

2019年1月6日日曜日

行っても無いのに「丸山純奈」さんの徳島県警一日通信指令官について語ろうと思う

今月10日の「110番の日」を前に、中学生シンガーの「丸山純奈」さんが徳島県警の一日通信指令官を委嘱され、5日にイベントを開催したことが地元メディアで報道されていた。

全国の県警では、「110番の日」の前後に一日通信指令官を委嘱したりして、110番通報に関する啓蒙活動やイベントを行っているらしい。
一日通信指令官は、地元ゆかりのアイドルやタレント、スポーツ選手が委嘱されることが多いようだ。ちなみに、僕の住んでいる県を調べてみたら、今年のイベント日は1月10日で、一日指令官は地元の民放の女子アナさんだった。
悪いわけでは無いが、民放の女子アナに委嘱したら、NHKや他局のニュースで紹介するときに困ると思うんだけど大丈夫なんだろうか。

そりゃあ、我が郷土の星である「広瀬すず」ちゃんとかにお願いできれば、もの凄いインパクトだと思うが、そんなことをしたら、イベント会場が大混乱になってしまうわけで、こういうのは、ほどほど有名なくらいが良い。だから、たとえ本人がやりたいと言ったとしても、「米津玄師」氏に委嘱してはいけないのだ。

で、今年の徳島県警の一日通信指令官は「丸山純奈」さんだそうだ。早速、あおぐみさんのTwitterに画像がアップされていた。



会場後方にスペースがあるようだが、ここは通路として開けているのだろう。2階の吹き抜けにも人垣ができているから、かなりの盛況と云えるし、理想的な程々具合である。僕の地元のショッピングモールに「水森かおり」さんが来たときのレベルであろうか。

県警のイベントであるから、警備は本物の警察官と思われる。必要以上に人数が多い気がするが、警備には万全を期しているのだろう。
で、ミニライブを開催したとあった。女子アナやスポーツ選手だとトークショーってところだろうから、これは羨ましすぎる。

声の方は絶好調だったそうで、喜ばしい限りで或る。彼女の凄さは、どんな会場でもレベルの高い生歌を披露できるところなのだ。

相変わらず、動画禁止の御触れが出ていたようだが、考えてみれば、啓蒙活動なんだから拡散した方が好ましいはずだ。だいたい、警察官の制服を着た中学生の歌がネットに流れたからといって、誰に何の損失を与えることになるのだろう。逆に、県警のホームページで公開したって良いくらいだ。
有志の方に動画の撮影をお願いしたいものだが、大勢の警察官に見張られては致し方ないところである。


これは、お似合いである。県警のポスターとして採用すべきである。徳島県だけでは勿体ないから、警察庁に依頼して全国の県警に配布してもいいくらいである。
本物の制服であるし、正式に委嘱されているので、これをコスプレとは呼ぶのは正しくない。ちなみに、一般人が本物の制服を着て街を歩くと、軽犯罪法違反の疑いで本物の警察官から職務質問されるので注意しよう。



しかし、こうやって見ていると、彼女がどんどんタレントさんになっていくような気がする。

で、ミニライブでは、ピアニカの演奏を披露したらしい。リコーダーという選択肢もあったはずだが、警察官の制服とピアニカの取り合わせは、極めてシュールである。誰の発案なんだろう。3月のライブでも披露してくれることを期待しよう。


ちなみに、ピアニカは、ヤマハ楽器の商品名で、一般名称は鍵盤ハーモニカと云うらしい。そういえば、僕のところでは、メロディオン(スズキ楽器の商品名)と云っていた。
写真から判断すると、これはヤマハ製のようだから「ピアニカ」が正しい。さらに、本体の裏側と、吹き口の元に名前シールが貼ってあるので、本人の私物であることがわかる。小学校入学時に貼ってもらったシールがきちんと付いたままになっているのは、彼女が物を大切に扱う良い子であることを表している。

参考までに、松浦亜弥さんがライブで鍵盤ハーモニカを披露しているテイクがあるので紹介させていただいて、お終いにしようと思う。演奏するのは、2分54秒からである。


・・・・・・・・・・・・・。

1つだけ、彼女の名誉のために言っておくが、ツアー中に失敗したのは、この時だけだそうだ。
唯一のミステイクでも、DVDになってしまうのが、プロの厳しさである。

2019年1月5日土曜日

術後3年目の大腸カメラと、院内レストランの話。

正月の3日目は、箱根駅伝の放送をBGMにして、パソコンで動画ばかり見てました。
天気は良かったのですが、どこにも出かけずに、レトルトの検査食を食べて一日を過ごしました。
お馴染みの「クリアスルー」ってやつです。
ビーフシチューが入ってるセットですが、最近、クリームシチューのセットがあることを知りました。
うちの病院の売店では扱ってないので、今度Amazonで買おうかと思います。
特に、クリームシチューが好きなわけではないのですが、食べていないものがあると気になってしまう悪い癖です。

そして、昨日、1月4日は大腸カメラの日でした。
朝から「モビプレップ」を飲みます。
2L飲めと云われてますけど、無理です。
1.5Lでキレイになったと云うことにして、ギブアップです。

前回は検査中に、よせばいいのに、自分のポリープを取るところをモニターで見ていたものですから、貧血症状を起こしてしまいました。
今回は、静かに目をつむって終わるのを待つことにします。

前回、具合が悪くなったことは、カルテに書かれているようです。
そしたら、検査医さんが、
「気分が悪くなる原因の1つに、痛み止めの副作用がありますから、今回は、半分にしておきましょう。様子によっては、痛み止め無しでもできるかと思います。」
って云うんですよ。
僕は、
「絶対気分悪くなりませんから、痛み止めはやめないでください!」
って(心の中で)叫びました。

途中で何が起こってもいいように、最初から、点滴の針を刺した状態で検査をすることになりました。
ポリープをとってもらいました。
結果は、主治医の先生が、問診の時に教えてくれるはずです。

検査後は、いつものように、病院の最上階にあるレストランで昼食をとりました。
此処に来るのが楽しみで、「モビプレップ」を頑張って飲んでいるようなものです。

レストランと云っても、社員食堂を経営している外食産業のレストランですから、一番高いメニューでも1,500円くらいです。
でも11階からの景色は抜群ですから、ちょびっと高級感があります。

僕は、消化器系の手術をしましたから、入院中に此処に来ることはなかったのですが、食事制限の無い入院患者さんが、お見舞いの人と一緒に食べに来ているのをよく見かけます。

僕の前の席に、若いファミリーが座りました。
小学校低学年くらいの女の子と、幼稚園生くらいの男の子の姉弟です。
男の子は、松葉杖をついていて、毛糸の帽子を被って、マスクをしていました。
小児ガンの子だと分かりました。
ドラマとかで見ることはあっても、本当の患者さんに会うことなんて滅多にありませんから、失礼なことと知りながらも、ついチラチラ見てしまいます。

やがて、料理が運ばれてきました。
失礼なこととは重々承知しているのですが、小児ガンの子が何を食べるか気になります。

パパさんは、天ぷら蕎麦でした。
お姉ちゃんは、お子様ランチでした。
ママさんはサンドウィッチでした。
男の子の料理は、運ばれて来ませんでした。
もしかしたら、お母さんのサンドウィッチを半分もらうのでしょうか。

少し遅れて料理が運ばれてきました。
それは、このレストランで一番高いメニュー、サーロインステーキでした。

近年、小児ガンの治癒率は向上しているそうです。
子どもは大人より細胞の再生力が高い、つまり、生きる力が強いから、大量の放射線や抗がん剤を投与できるからだそうで、でも、それは、結果として、重篤な副作用を引き起こすことにもなります。

病気の子を持つ親の気持ちは、簡単に理解できるものではありませんが、親が子どもにしてあげられることなんて、幾つも無いんだろうなって思いました。

そういえば、ステーキ系のメニューは未だ食べたことがありませんでした。
今度来たときは、サイコロステーキにしようかと思います。

2019年1月3日木曜日

フィギュアスケート「紀平梨花」の伝説となるであろう2018 GPF-SPをロシア語解説で視聴する

今回は、一躍国民的アイドルとなったフィギュアスケートの「紀平梨花」選手を取り上げさせていただきます。年明けにフィギュアスケートという、何ともトンチンカンな投稿ですけど、年末にすーちゃんのサプライズ発言があったものですからw

僕は運動に関しては全くの音痴なんですけど、観るのは好きな方です。ただ、最近は野球もサッカーもあまり観なくなってしまって・・・、そんな中で、テレビ中継があると欠かさず見ているのが、バレーボールとフィギュアスケートです。(女子だけじゃありませんよ、ちゃんと男子も見ています。)
で、フィギュアスケートのファンのレベル(?)を表す尺度に、6種類あるジャンプをどれだけ見分けられるかというのがあります。それで云うと、僕は「アクセル」と「それ以外」って感じでしたから、超初級でしょうか。

さて、「紀平梨花」さんについては、昨年の全日本選手権の頃から知ってはいたのですが、今シーズンのスケートを見て、一発で虜になってしまいました。
何が良いかって、とにかくスケーティングが綺麗で、可愛らしい。最近の日本の女子フィギュア選手って、スケートに悲壮感を漂わせてる子ばかりだったんですけど、こんなに楽しそうに滑っている選手は久し振り、いえ初めてかもしれません。何度見ても飽きることがありません。それは、歌の上手い子の動画を何度も見てしまうのと同じ感覚でしょうか。

まあ、おじさんが女子フィギュアの動画を食い入るように見つめているのはマズい光景だとは思いますんで、家族に内緒でコッソリと・・・それはそれでアブナイですね。

で、今回は、特に評価の高い、グランプリファイナルのショートプログラムを取り上げさせていただこうと思います。

とにかく凄い人気ですよね。国内外、YouTubeに上がってくる動画の数がハンパないです。その中から、ロシア語実況ヴァージョンを貼り付けさせていただきます。よく笑う解説の女の子は、あの「ラジオノア」ちゃんとのことです。


 このガッツポーズで、瞬殺されたヲタクは多いと思います。

ロシア語は、全く分からないのですけど、絶賛しているであろうことは分かります。フィギュア大国であるロシア人に褒められると、なんだか凄く嬉しいです。

で、ネットには、このロシア語を翻訳してくれる方がちゃんといるんですよね。訳文を一部お借りしました。

  (3Aの後で)
「GOE+2に見えます。」
「僕には+2.5に見えましたよ。」
「ww」
「技術的には女子の中で一番難しいプログラム」。
(演技終了後)
「ブラボー。ブラボー。」
「素晴らしい技術点に賞賛です。この選手を見てください。弱点を探そうとしても、ジャンプの高さ、回転数、全く非が見当たりません。スピンにはスピードがあって、ポジジョンも興味深い・・・。」
「彼女はリスクをとっている。スカートを穿いた羽生だ。落ち着きましょう、女子は始まったばかりです。」
「私はショック、ショックを受けました。何と云って良いのかすら分かりません。世界記録、更新するでしょうね。」
「これは確実に記録になるでしょう。この後、ザキトワが滑ります。今季、紀平の得点は、技術点でザキトワを抜いています。演技構成点では4,5点下回っていますが。」
「とても優雅で気迫のある演技。」
「これはドビッシーの『月光』という曲で、カロリーナ・コストナーがかつて演じました。モスクワでも愛されている曲です。素晴らしいプログラム。この音楽のもとに彼女も傑作です。とても心が籠もった演技。柔軟性のある振り付け、全てがしっかりとしていて最上級。」
「長い間記憶に残る選手になるでしょうね。まるで太陽を見ているかのように・・・。」

動画に寄せられたロシア語のコメントの中には、ザキトワさんに勝った紀平さんへのやっかみも多いようですけど、絶賛するコメントもたくさんあるらしいです。強力なライバルの出現を楽しんでいるかのようです。
ロシアには、4回転を軽々跳んで、技術点が90点を超えるようなジュニア選手がいますから、余裕の発言でしょうけど、フィギュアのことをよく知っているし、本当に好きなんだと思います。

一方、日本が大好きだと言ってくれてるザギトワさん。フリーでは互いに1ミスとなり、結果的に紀平さんが勝ちましたけど、このままで終わるとは思えません。愛犬マサルのためにも巻き返してくるでしょう。

かつて、浅田真央さんVSキム・ヨナさんの時には、スケートそっちのけでの罵り合いがありましたからね。今シーズンのフィギュア女子は、日本とロシアの一騎打ちの感じですけど、お互いにリスペクトし合って対戦を楽しみたいものです。


そして、なんと、紀平さんの動画でいろいろと勉強させていただいた結果、スロー再生ならば6種類のジャンプを見分けられるようになりました。超初級から初級へとレベルアップです。

で、僕にとっての最大の難敵は、解説の荒川静香さんです。荒川さんは、ジャンプを跳ぶと瞬時に「トリプル・ループ」とか云っちゃうんですよ。

ちょっと、考えさせて!!!
すぐに答えを云わないで!!!

って、思います。世界選手権までに、もっともっと勉強して、静香さんより早くジャンプ名を云えるようになろうと思います。

・・・あっ、無実況放送を副音声で見ればいいのか。

2019年1月2日水曜日

平成最後のレコード大賞は最高の歌番組だった話

レコード大賞と大晦日の紅白歌合戦、どちらもテレビを付けっぱなしにしての、ながら見をさせていただきました。

特に、レコード大賞では、Winkが出演とあったものですからね。Winkは、夏のNHK「思い出のメロディー」以来のテレビ出演。今回は、ピンクレディーに完全に持って行かれましたんで、インパクトは薄かったんですけど、これからもこんな自然な感じで、時々出てきてくれると嬉しいです。

で、番組放送後、このブログのWink関連記事にもアクセスが少しながらありまして、ちょびっとだけですけど、お役に立てたような気分にさせていただきました。


紅白歌合戦は、ますます忘年会化への道を進んでいるようですね。

紅・白のどちらが勝つかなんて、どうでも良くなってしまいました。ただ、世の中を男と女の2つに分けることすら意味をなさなくなった時代とはいえ、対抗戦形式あっての紅白ですからね。サザンやユーミン、米津氏などの特別枠の方々にも参戦していただいて、三つ巴の対抗戦にして欲しかったです。

歌っている隣でケン玉や腕立て伏せをしたり、山内さんと刀剣乱舞とのコラボ(刀剣女子からは好評のようですが)も、それが紅白であり、そのボケをウッチャンが自らもボケながら巧みに拾っていくというのが、お決まりのパターンになったようです。1曲だけのためにつぎ込む、有り得ないほどの受信料収入と労力。こんなことができるのはHNKさんだけなのですから、思いっきり振り切って欲しいです。

一方、レコード大賞は、聴かせることを重視した番組構成に思えました。

特に、フル編成の生バンドオーケストラが格好良かったです。紅白は別室での演奏ですけど、レコ大はバンドも出演者というスタンスでしたね。

それから、乃木坂の大賞受賞について、いろいろと云われてるようですが、故美空ひばりさんを押しのけて、Winkが受賞したときの構図に似たところもあります。ただ、今は、大賞そのものに権威が無くなっていますし、「Lemon」をエントリーできなかった時点で、賞レースとしてのレコ大は終わってましたから、直にどうでもいいことになるでしょう。

その大本命「U.S.A.」が選ばれなかったのは、洋楽カバーだからとか云われてますが、ならば「YOUNG MAN」の時みたいに最初からエントリーしなければいいわけす。まあ、視聴率だけのために彼らをエントリーしたのでは無いことを信じたいです。

でも、「YMCA」の振り付けとか、もしかしたら、受賞できないことを最初から知っていたのではないか、なんて考えてしましました。「YOUNG MAN」は、洋楽カバーであるがゆえにレコ大から完全に外されましたけど、昭和を代表する楽曲になりました。そして「U.S.A.」も斯くありたいと彼らは思ったのではないか、なんて勝手に感動してしまいました。

というわけで、「U.S.A.」のレコ大バージョンです。最初の動画はアップ後いきなり1,300万回再生、コメント数2,300でしたけど、無くなってしまいましたね。代わりにこちら、削除されないうちにどうぞ。


今までの、どの歌番組の「U.S.A.」よりも格好いいです。

レコード大賞とは、その年にリリースされた一流の楽曲を、一流のバックバンドの演奏で、一流の歌手が唄い、一流のアイドルが口パクする番組であって、10曲の中にエントリーされることがいかに名誉なことであるのか。「KENZO」君の涙が全てを物語っているように思います。

紅白歌合戦は最大の音楽フェスティバルであり、レコード大賞は最高の歌番組を目指す。
今年の年末が楽しみです。