2023年12月27日水曜日

「丸山純奈」路上ライブ曲 10選

今年の総括として、丸山純奈さん(すーちゃん)が今年路上ライブで歌った曲を振り返り、独断で10曲をセレクトし、順序不問で貼り付けさせていただきました。ちなみに、独断とは僕に馴染みのある曲が選ばれるってことであります。


①「One more time one more chance」6.13新宿

路上ライブを始めた頃は、中学生の時に歌っていた曲を、よく歌ってました。で、それらが彼女の進化を実感できるものだったかと云うと、正直どうなのかなぁという印象がありました。まあ、久しぶりに出てきたんだし、環境だって違いすぎますから、致し方ないんですけど、やっぱり微妙ではありました。

そんな時に聴いたのが、このテイクでした。山崎まさよし氏の楽曲は今の彼女だから歌える、そう思うと、ちょびっと嬉しくなりました。歌唱の進化と云うよりも、すーちゃんの成長を感じさせるテイクです。街の音がガンガン入っていますが、それも路上ライブっぽいかと。

前奏が始まっているのに、オジサン(?)が話しかけてきましたね。初めは、動画に声が入り込んでしまって邪魔だなぁって思ってたんですけど、路上ライブというのは、観衆との距離間がゼロで、コミニケーションがあってこそ。頑張っている子に声を掛けるオジサンの行為って、むしろ自然なことじゃないのかって考え直したんです。

YouTuberさんたちが、高画質高音質な動画をアップしてくださるのは、ライブを見に行けない僕らからすると大感謝なわけだし、無観客に近かったライブを動画で拾ってくれなかったら、今のすーちゃんの活動もなかったでしょう。だからと云って、オジサンの行為に対して「煩い黙れ」ってなったら、悪い撮り鉄と同じじゃないかって自己反省した次第です。ここはコンサートホールじゃなくって公共の「路上」なんですからね。


②「みんな空の下」9.30歌舞伎町

絢香さんのカバー曲「みんな空の下」については、このブログでも取り上げさせていただきました。

みんな空の下

9月30日に歌舞伎町シネシティ広場でのライブは、すーちゃんが活動再開を宣言した記念すべき(?)ライブです。緊張気味な歌唱が多かったように思いますが、その中でも良いなぁと思ったのがこのテイクになります。

この曲は、中学生の頃から歌っていました。ただ、怖いものなしに地声を張り上げていた中学生の頃と違って、最近は、裏声を使うことが多い印象があります。そんな中で、珍しく(?)地声で勝負してきたのが、この日のテイクでした。でも、最後の方で、一カ所だけ詰っちゃうんですよね。知らんぷりしていれば分からない程度の事だったんですけど、「やっちゃった」みたいなリアクションをしたのでバレバレです。で、この動画の凄いところは、ずっとアップで撮っていたのに、この前後の画が引きに編集されているところにあります。これ、偶然とは思えません。さらに画質も良くって、観衆のぼかしも自然ですのでセレクトさせていただきました。


③「炎」7.11新宿 

7月11日のライブは絶好調だったようです。歌うのも聴くのも撮るのも気合いが入ってきて、最初の頃の場末感は皆無になっています。やはり、歌は立って唄うべきものであります。このまま配信しても良いんじゃないかって云うくらいの、充実したライブに思います。

僕は、鬼滅の刃はアニメも映画も見てなかったんですけど、この歌は知っております。同じ日に歌った「secret base 〜君がくれたもの〜」もデキが良くって、どちらにしようか悩んだんですけど、こちらにしました。如何にも「すーちゃん」らしい歌唱のテイクに思います。


④「雪の華」7.11新宿

雪の華については、先日のブログで書かせていただいた通りです。

雪の華

今回、たくさんの動画の中から貼り付けさせていただいたのは、縦画面のこちらになります。小学生の頃から歌ってきた「雪の華」の、完成形と云えるテイクに思います。


⑤「I LOVE YOU」8.3新宿

すーちゃんと云えば、この曲。2017年12月3日(日)に放送された第1回「中高生制服チャンプ」の決勝曲でした。僕が彼女を知ったのも、この時であります。当時は、いろんなイベントに呼ばれる度にこの曲を歌わされていましたから、もうイヤになっちゃったんじゃないかと思っていました。だから、路上で歌っているのを聴いたときは、ちょっと意外だったんですよね。

当時は、初めての恋を失ったという感じの、縋り付くような歌唱だったんですけど、今は一歩引いて、終わった恋を振り返っているような情景が浮かびます。路上でも何回か歌っているんですけど、セレクトさせて頂いたのは、8月3日のテイクになります。

で、折角ですから、昔のテイクも貼り付けさせていただきましょう。中学3年生の夏休み、宮古島のロックフェスに参加した帰りに、沖縄のイオンモールで歌った時の動画になります。中学時代の絶頂期のテイクですけど、今思えば、ちょっとオーバーワークだったんでしょうね。

(いろんな意味で)あまり変わってないかもです。


⑥「Y」8.3新宿

この時は、声も絶好調だったようで、観客からのリクエストで歌ったもう1つの曲「Y」もなかなかのテイクでしたね。「Y」は2017年にリリースされた、男性ボーカルユニットC & Kの15枚目のシングルとありました。歌唱力をアピールできる楽曲なので、路上シンガーによく歌われているみたいです。男性ボーカル曲ではありますが、かなりのハイトーンですので、女性にも歌いやすいのでしょう、YouTubeには「三阪咲×富金原佑菜」さんのテイクなどもありました。

この曲は馴染みがなかったんですけど、すーちゃんが歌うスローバラードってやっぱり良いなぁと、改めて思った次第です。あと全然、本家に寄せませんね。何を歌っても丸山純奈って感じです。

それから、動画のタイトルが、ちょっと盛り過ぎですよね。確かに、動画は再生されてナンボ。インパクト大のタイトルで、多くの人に聴かれて新たなファンを獲得する一方、読みたくも無い批判的なコメントを誘発しているかもしれません。まあ、多くのファンを獲得するためなら、少々の不快感は我慢ってことかな。


⑦「僕が死のうと思ったのは」11.16新宿

本家に寄せないってことで云うと、この曲もです。amazarashiというよりも中島美嘉さんのカバーを意識して歌ったのでしょう。何を歌っても丸山純奈ってテイクです。曲については、以前のブログに書かせていただいた通りです。

僕が死のうと思ったのは

この時以降、今日まで路上ライブは行ってません。たくさんの観衆が集まるのは嬉しいことですが、無許可で多くの人を集めてしまうのは、いろいろと問題があるでしょうから、路上での活動はこれで最後になるかもですね。


⑧「KissHug」11.4横須賀

11月に開催された「横須賀ジャズロックフェスティバル」のライブは、今年最高のライブだったと思います。本人は、花粉がヤバいと云って、喉の調子もイマイチだったようで、だましだまし歌っているような素振りも見せましたけど、全然気になりませんでしたよ。オリジナル曲もカバーも良い歌唱ばかりでしたし、雰囲気も明るくって可愛い動画ばかりでした。「KissHug」については、11月24日の記事で書かせていただいた通りです。

KIssHug


⑨「落ち葉」11.4横須賀

横須賀のライブでは、オリジナル曲を3曲披露してくれたようです。3曲とも良い感じの曲ですよね。この中で「この街」と「落ち葉」は、すーちゃんが高校3年生だった、2021年11月に渋谷gee-ge.で開催された「ウダガワガールズコレクション」でも披露してくれました。この時は、コロナ禍での配信ライブ。5人のアーティストによるジョイントで、すーちゃんだけがアーカイブなしの配信料2400円。聴き逃したらアウト、すーちゃんにドタキャンされてもライブが中止になるわけではないので返金無し、というリスク有りまくりな2年8ヶ月ぶりのライブでした。高校を卒業したら、本格的に活動を再開するんだろうなって誰もが信じてました。披露してくれた6曲が全部オリジナル曲でしたので、この路線でいくのだろうと思ってたのに、路上ではカバー曲ばかりだったのでびっくりしましたよ。

あの時は、ギターの弾き語りでしたけど、今回は、打ち込み伴奏になってました。すーちゃんのソングライターとしての才能は未知数なんですけど、オリジナル曲や共作曲、提供曲やカバー曲など、いろいろ取り混ぜて歌ってくれると良いなと思っています。


⑩「Gold~また逢う日まで~」12.10渋谷

お終いは、渋谷区北谷公園でのサイレントライブからです。この曲は、歌舞伎町でも歌っていますけど、楽曲とライブの雰囲気が合っていると思ったので、こちらをセレクトしました。

宇多田ヒカルさんを大好きなアーティストと云っていて、路上ライブでも何曲か歌っています。この「Gold~また逢う日まで~」については、「こんな曲もあるんだ」くらいの気持ちで聴いてたんですけど、これって、最近リリースしたばかりの新曲だったんですね。ご本家の宇多田さんは、歌い方に感情を詰め込まない方ですから、もっと軽快な感じで歌っています。15才でデビューしてから25年、今でも、映画やドラマの主題歌とかを提供し続けているなんて凄いですね。


以上、独断で10曲選ばせていただきました。他にもオリジナル曲や「やさしさで溢れるように」「secret base 〜君がくれたもの〜」「悪魔の子」など選びたかった曲があったのですが、あっという間に10曲を超えてしまい選外とさせて頂きました。

みなさんは、どんな曲を選びますでしょうか。

2023年12月23日土曜日

「雪の華」covered 丸山純奈

この冬一番の寒波がやってきているそうです。僕の住んでいるところは、日本有数の非降雪地帯ですので、ただ寒いだけです。少なくとも20年以上、雪が積もったことがありません。ですから(豪雪地帯の方には怒られそうですが)雪には、なんとなくの憧れがあります。雪の華が、ちょっと舞っただけで、子供も大人もテンションが上がります。

「雪の華」(作詞:Satomi、作曲:松本良喜) は、2003年10月1日に発売された中島美嘉さんの10枚目のシングルとありました。第45回日本レコード大賞の金賞受賞曲で、紅白でも歌唱した中島さんの大ヒット曲であります。この歌は曲調から受けるイメージとは違って、雪が二人の距離を更に近づけるという、前向き恋愛ソングなんですよね。紅白歌合戦では、紅組のトリを務めましたが、時間が押しまくっていたのと、白組の大トリが北島サブちゃんでしたので、じっくり歌わせてもらえず、気の毒に思った記憶があります。

丸山純奈さん(すーちゃん)は、よく中島美嘉さんの楽曲を歌います。音域が合っているのか、曲想が好みなのか、理由はよく分かりません。先日、新宿で歌ってくれた「僕が死のうと思ったのは」も、amazarashiの楽曲と云うよりは、中島美嘉さんのカバーであることを意識して選曲したように思えます。

中島さんのカバーの中でも、最も歌っているのが「雪の華」です。YouTubeで確認できる最も初期のテイクは、すーちゃんが小学校6年生の時の歌唱になります。この頃から、すーちゃんは「雪の華」や「明日への手紙」、アンジェラ・アキさんの楽曲などを持ち歌に、様々なコンクールに出場するようになっていました。

あらら、Cメロの前で終わってしまいましたね。ここからが一番の聴かせどころなのに残念です。この頃のすーちゃんは、奄美民謡のようなコブシが入ります。それが彼女の特徴で、そこが良いと云うコメントもあるのですが、本人は声が裏返ってしまったという意識らしく、コブシが出ると反省していました。今でも、たま~に出ることがありますが、その時も「やっちゃった。」みたいな表情をするので、やっぱりイヤみたいです。

コンクールということもあって、かなり丁寧に歌っています。間違えずに歌うことに100%の力を使い切っているようです。

こちらは、一年後のテイクです。だいぶ歌い慣れてきたようです。中学生シンガーとして、カラオケバトルとか、イベントやコンクールに出まくっていた頃で、たくさんの動画がYouTubeに上がっています。

この頃には、徳島のインディーズ・バンド「POLU」のボーカリストとしての活動も始まって、今につながる歌唱スタイルができています。音楽チャンプに出場し、「I Love You」で一気に全国区になるのは、この一年後のことであります。

さて、それからの長ぁ~いブランクを経て、今年6月の路上ライブのテイクです。伴奏がピアノVer.だったんですね。

歌声が、ビル街にガンガン反響しています。帽子を深く被って座り込み、すーちゃんは、どんな心境で歌っていたのでしょう。何年かしたら路上ライブを始めたきっかけとか、話してくれる時が来るんでしょうか。

こちらは、8月のテイク、路上ライブのギャラリーも増えてきました。だからでしょうか、立って歌うようになりました。やはり、歌は立って唄ったほうが伝わります。画質・音質の良さが再生回数に直結するようで、録画する側も本格的になってきています。


抜群の安定感ですね。楽曲によっては「中学生の時の方が良かったかも」なんてテイクもなくはないんですが、「雪の華」では、この時の歌唱がベストテイクに思います。この記事を書こうと思ったのも、この動画を見つけたのが理由みたいなものです。

今回は、12才と19才の「雪の華」を貼り付けさせて頂きました。活動休止の期間があったので中抜けになっているのが残念ですが、こんな聴き比べができるのも、すーちゃんならではと思います。

2023年12月14日木曜日

「丸山純奈」at SHIBUYA PARK MUSIC Silent Live 12/10

おじさんになって4回目の渋谷である。1回目は、冨田勲先生の追悼公演「ドクター・コッペリウス」。2回目はライブハウス「eggman」での「POLU」ファースト・ワンマンライブ。3回目はNHKホールでの「鼓童」と「初音ミク」のコラボコンサート。そして今回のSHIBUYA PARK MUSIC Silent Live だ。


相変わらずの騒がしい街。スクランブル交差点で信号待ちしていたら、坂の上から某・国政政党のデモ隊がやってきた。トラックの荷台に大きなスピーカーを載せ、大音量で音楽を流しながら党首が消費税廃止を訴えている。デモ行進が交差点を横切っている間、歩行者信号がずっと赤で止まってたから、歩行者が滞留してトンデモ無いことになった。青になっても、大きなキャリーケースを引きずっている外国人旅行者が、自撮り棒を掲げて立ち止まっているから全然人が流れない。

人混みをかき分けて北に向かう。目指すは北谷公園。「eggman」のすぐ隣にある小さな公園だ。以前は駐輪場と喫煙者の溜まり場だったそうだが、二年前に渋谷区がきれいに整備したらしい。ネットで見つけた昔の写真・・・この感じ、思い出した。

こちらが、現在。

ブルーボトルコーヒーが開店し、フリーマーケットも集っていた。ブルーボトルの存在感が大きいので、公園と云うよりはカフェ前の共有スペースみたい・・・と思っていたら、渋谷区初のPark-PFIだそうで納得。付加価値のある立地でカフェは繁盛し、売上金の一部で公園は整備され、素敵なスペースでイベントが開催されるという、騒がしい渋谷のオアシスみたいなところ。

今回は「サイレント・ライブ」とのこと。これは、観客がヘッドフォンを着けて音楽を聴くライブで、会場は直接音のみの静かな環境。大きな音で周囲に迷惑をかけることも無く、限られたエリアで複数のライブイベントも可能と云う新しい試みだそうだ。ワイヤレスで飛ばして、FMラジオで受ける、というのは、奈良の巻向遺跡の見学会がそうだった。大きな音を出さなくても確実に伝えられるし、思い思いの場所で聞くこともできる。

で、主旨は、よく分かったんだけど、これを日本有数の喧噪の地「渋谷」で開催する意味って何だろう。会場が静かな分、大通りのシュプレヒコールが良く聞こえてくる。

会場に着いてラジオをつけたが、なかなか電波が見つからない。ステレオ受信にしていたのが悪かったみたいだ。ダイヤル式の安物だから、ちょっとズレただけで別の放送が入るのは致し方ないが、ガチに見られるのが恥ずかしいと、ヘッドフォンを持ってこなかったことを後悔。

通常のライブだって、僕らが聴いているのはスピーカーの音だ。それがイヤフォンに変わっただけなのに、歌っている本人が目の前にいるから違和感はある。道行く人たちが、完全に無視して通り過ぎていくのも不思議。素晴らしい歌声に思わず足を止めてってことも無い。聴きたい人だけが参加している、完全に内向きなイベント。無関心な他人を巻き込むことを迷惑と云うのなら、渋谷の街はとっくに終わっているはずだけど。

丸山純奈さん(すーちゃん)の出番がやってきた頃は、完全に日も暮れていた。すーちゃんは、SNSのフォロアーが10,000人を越えたようだが、ここに集まっているのは100人もいないだろう。FMラジオ持参が壁になっているとは云え、人を集めるというのは大変なことだと、つくづく思う。

小柄なことは分かっていたけれど、思わず「ちっちゃ。」と呟いてしまう。ぶかぶかの黒いジャンパーに帽子を深く被って、出で立ちは闇夜のカラス。椅子に腰掛け、セットリストも渋めな歌が多かったから、横須賀の時とは真反対の印象。あの時は昼のロックフェスティバル、今日は夜のサイレント・ライブと云うことで雰囲気を変えてきたのだろう。

スタート前の緊張感。ちょっと芸能人オーラが出ていて頼もしい。

暗くて分からなかったけど、毎回、帽子が違っていたんだ。

「はじめま~す。」から2曲歌って、簡単な挨拶。「聞こえてる~。」から「30分たった?」まで、ひたすら歌うだけ。自己紹介もなければ、近況報告も観客に話しかけることもない。拍手をするのさえ躊躇いがちになる静けさの中、不思議な時間が過ぎていく。夜の大通り裏の公園に、彼女は歌うためだけに来て、僕らは聴くためだけに集っている。・・・でも、曲名は云って欲しい。


最前列には、YouTuberさんたちが構えていたけど。これ、録画難しかったと思う。昭和のラジカセみたいにFMラジオを直接録音するのがベストかなぁ。でも映像と合わせるのが難しそう。

「はま」さんの動画が、音質的にベストに思ったので、リンクを貼らせて頂きます。

僕が一番欲しかったもの

セットリストは、

① 「僕が一番欲しかったもの・槇原敬之」

② 「Oz.・ Yama」

③ 「TOKYO・YUI」

④ 「紡ぐ・とた」

⑤ 「Gold~また逢う日まで~・宇多田ヒカル」

⑥ 「悪魔の子・ヒグチアイ」

とあった。曲目は入れ替わっているけど、歌舞伎町ライブと同じような印象。

今回は、全曲カバーで、2番目と最後の曲が初めて歌った曲だろうか。「TOKYO」と「紡ぐ」は、よく歌ってくれる曲だ。全体的に今回はチャレンジングな歌唱が多かったように思う。僕のとこまでは届かなかったけど、最前列では生声を直接聴くことができたらしい。これはサイレント・ライブの副産物。

大きなヘッドフォンに生音声。録音スタジオで聴いているみたい。

Oz.

すーちゃんは、同じ曲の同じ音域でも、地声の時と裏声を使う時がある。考えて使い分けているなと思わせるときと、行き当たりばったりに思えるときがあって面白い。地声の比率が高いと調子が良いのかなって勝手に思っている。

いずれの声でも、すーちゃんの歌には「圧」がある。声量(声の大きさ)とは違う、声圧(声の重さ)みたいなものだ。圧の中に情があり、艶がある。よく「天使の歌声」と云われるけど、その形容に違和感を感じているファンも多いんじゃないか。少なくとも、僕には天使の声には聴こえない。

悪魔の子

6曲目が終わって、時間のことを聞いた。まだ3、4分はあるし、インターバルを15分とっているから大丈夫なはず。「では、次が最後の曲です。」と云う言葉を期待していたが、あっさりと終えてしまった。歌いたくないのでなく、時間をきっちり守ろうとする、妙な律儀さが「すーちゃん」の人柄でもある。あそこで皆が「え~!」って云ったところで「じゃあ、もう1曲」とは絶対ならない。MCをほとんど挟まなかったのも、限られた時間でたくさん歌おうとする気持ちの表れだったのだろう。

帰りの新幹線があるので、僕もここまで。駅に近づくにつれて賑やかになって、駅前広場では、ガザ侵攻反対の集会が開かれていた。改札に向かう通路が狭い。池袋・新宿・渋谷の中で、渋谷は一番オジサンと無縁の街のはずだが、何か一番来ている気がする。北谷公園という良いところも知れたし、ライブハウス「eggman」でアコースティック・ライブを開催してくれたら嬉しいこと此上ない。