それから、POLUのラストワンマンライブのDVDについて、一般販売の要望が出ているようです。「検討します」は、大人の世界では「スルーさせていただきます」という意味にも使われますけど、こちらも実現していただきたいものです。無理とあれば、何曲かをMVとして、公式チャンネルから公開して欲しいです。POLUと丸山純奈さんの魅力は、CDよりもライブにあります。彼女の活動再開を待つ者にとっても、心の拠りどころとして、大切に守り伝える「燈」となるはずです。
で、KIWA天王洲ライブの終盤に、メンバー3人がそれぞれの想いを語るというコーナーがありました。
丸山純奈さんからのメッセージは、トライストーンエンターテイメントに所属していること、東京では、お母様と二人で暮らすことなどでした。
中学卒の女の子ですからね。昭和の頃は、事務所の社長さんの家に下宿するなんてのがありましたけど、純奈さんの場合は、お母様がついてくるようです。都会の一人暮らしに気を揉んでいた「あおぐみ」の皆さんも、ホッと一安心ではないでしょうか。
そして、今後の活動については、3年か4年の間、ライブ活動はお休みして皆の前で歌うことは無いということ、将来、バーンと現れて「あの子のライブ行ったよ」と云う時が来るから、私のことを頭の片隅に覚えていて欲しいとの話がありました。
歌わないと云ったって、何かのイベントでもあれば出てくるだろうなんて勝手に思っていたのですが、重ねて強調していることから考えると、しばらく歌わないというのは、本当のことのようです。
それにしても、数年間は歌わない、つまり仕事をしないタレントと専属契約を結ぶトライストーンという事務所も変ったところです。まあ、契約といっても、いろいろな形式があるでしょうし、トライストーンさんは芸能界でも有数の大手プロダクションですから、4年後のデビューのための余裕の先行投資といったところでしょうか。
ただ、契約したからには、いずれはデビューするという縛りが或るでしょうから、それが必ず戻ってくるという根拠であり、5年後には紅白歌合戦に出場したいという宣言につながっているのだと思います。
では、その間、東京で何をするというのでしょうか。シンガーソングライターとして、デビューする日に備えて勉強するということになっていますけど、シンガーソングライターなんて免許や資格があるわけではありませんから、今日から私はシンガーソングライターだって宣言すれば良いだけのことですし、レッスンや音楽理論の勉強だって、東京でなければできないものでもありません。学業に専念するというのならば、徳島在住のままでも良かったはずです。
そして、何より、それら全てが、歌わないということの根拠になっているとは思えないんです。
僕は、歌わないと断言した彼女の言葉が、ずーっと引っかかっていました。
彼女がPOLUのボーカルである限り、歌い続けなくてはなりません。徳島に在住する限り、歌うことを求められるでしょう。
もしかして、全ては逆ではないのかと。デビューに備えるために歌わないのではなくって、歌わないために全てがあるのではないかと。やはり昨年の秋、彼女の中で何かが変ってしまったのではないかと。そんな気がしてならないのです。
もちろん全ては僕の妄想に過ぎません。ただ、丸山純奈さんはPOLUから解放され、この先、数年間は歌うことが無い、これは確かなことなのです。
彼女の人生は彼女のものです。何より彼女はまだ15歳です。若年デビューしたタレントが、早期に燃え尽きたり、病んでしまうなんて話はたくさんあります。今はしっかり根を伸ばす時期にしたいというのも分かります。
しかし、活動の無いタレントを支持し続けるのは辛いものです。僕は、そんなファンサイトやブログの残骸をたくさん見てきました。丸山純奈さんだって、Twitterのフォロワー数とか漸減していくことでしょう。Twitterを開く度に、減り続けていく数字を見ることになるのです。
未熟は無価値では無いし、未完もまた魅力なのです。その丸山純奈の歌唱は、15歳で止まってしまうのです。16歳には16歳の、17歳には17歳の、そして18歳には18歳の丸山純奈でしか歌えない歌があるはずなのに、それらを捨ててしまうというのです。