2021年8月26日木曜日

突然ですが「宇宙大作戦(スタートレック)」について語ります。

 子どもの頃は、今より海外ドラマが多く放送されていたように思う。スパイ大作戦とか、ナポレオン・ソロとか喜んで見てたけど、その中で、僕は「宇宙大作戦」が大好きだった。今は、原題の「スタートレック」と呼ばれるのが普通だろうが、僕が見ていた頃は「宇宙大作戦」だった。多分、地元ローカル局の再放送を見ていたんだと思う。

スタートレックはその後、続編とか劇場版とかがたくさん制作されたようだが、僕は知らない。

            U.S.S.エンタープライズ  NCC-1701

宇宙大作戦は、ジャンル的には冒険物語で、宇宙船は出てくるけど、フェイザー砲や光子魚雷をガンガン撃ちまくるような戦闘シーンは、ほとんど無かったように思う。でも、転送装置とか、医療用トリコーダーとか、それから、子どもに理解不可能な科学用語群に、僕は憧れた。

50年以上前の話だから、物語の内容は、ほとんど忘れてしまっていたが、第23話「コンピューター戦争」と、第28回「危険な過去への旅」は、不思議と覚えていた。で、ネットで調べたら、さらに記憶が蘇ってきた。

昔のSFドラマだから、今思えば、ツッコミどころ満載かもしれないが、コンピュータによる仮想現実とか、タイムトラベルのジレンマとか、現代にも続くSFネタの原点とも云える設定が数多くあって、凄いドラマだったと思う。

今更、ネタバレでもないだろうから、思い出した2話を語らせていただこう。

まずは、シーズン1 :第23話「コンピューター戦争 」 ”A Taste of Armageddon”から。

外交ルートを開設するために、惑星「エミニア」を訪れたカーク船長たち。平和に暮らしているように思えたエミニア人たちだったが、彼らは、惑星「ベンディカー」と500年も戦争を続けていて、年間100万~300万人もの犠牲者が出ていると云う。

実は、戦いはコンピューター上で行われており、仮想の戦場で死んだと指名された者は、分解マシーンで安楽死させられていたのだった。仮想戦争だから、戦死者は出ているものの、街は破壊を免れ、繁栄した生活が送れていると云う。つまり、極めて合理的でクリーンな戦争と云うわけだ。ルールを守らないと本当の戦争になってしまうとはいえ、市民が整然とマシーンに入っていくシーンは、子ども心にも印象的だった。


で、いろいろあって、カーク船長がブチ切れて、戦争コンピュータを破壊してしまうという暴挙にでる。「何てことをしてくれたんだ。」と激怒するエミニア人。「戦争が500年も続いてきたのは、死と破壊の恐怖が無かったからだ。」と逆ギレするカーク船長。

そこに、ベンディカーからの通告。それは意外にも、講和を呼びかけるものだった。本当の戦争になるかもしれない状況に追い詰められたことで、エミニアとベンディカーは和平交渉へ踏み出すことができたのだ。

スポックはカークの感情的な行動を批判するが、カークは「感情にしか頼れない場合もあるよ、我々人間にはね。」と答えるのだった。紛争地域に武力をちらつかせて乗り込み、自らの正義をもって強引に仲介しちゃう話。今も未来も、それがアメリカ。

シーズン1:第28回「危険な過去への旅」”The City on the Edge of Forever”

ある惑星で、過去に通じる「どこでもドア」みたいな物体を発見したカーク船長たち。で、いろいろあって、ドクター・マッコイが中に飛び込んでしまう。すると、惑星軌道にあったエンタープライズ号が消滅。マッコイが歴史に干渉したのが原因だと云う。カークとスポックはマッコイの行動を阻止するために、過去に向かう。

そこは1930年代のニューヨーク。二人は、社会福祉施設を運営している聡明な女性に出会う。

僕がよく覚えているのは、スポックが、トリコーダーのデータを解析するために、簡易コンピュータを1930年代の電気部品を使って組み立てるシーン。それって、どこかの映画でパクってたような。

完成したコンピュータでトリコーダーの情報を分析すると、その女性は交通事故で亡くなることになっていた(これが、正しい歴史)。そして、もう1つの歴史。それは、彼女が始める平和運動が国民の支持を得て、アメリカは第二次世界大戦への介入が遅れ、先に原子爆弾とミサイルを開発したナチス・ドイツが、世界を征服するというものだった。1960年代のアメリカならではの、ガチガチ原爆肯定論。

やがてマッコイがこの時代に現れる。道路に飛び出す彼女を助けようとするマッコイ。それを止めるカーク。「自分のしたことが分かっているのか。」とブチ切れる、どこまでもお騒がせなマッコイ・・・歴史は修正されたけど、悲しい、そして子どもだった僕には衝撃の結末。

「いろいろあって」の部分には、ユーモアとか社会風刺などが描かれていただろうが、子どもだった僕には理解不能だったに違いない。

まだ世界大戦の終結から20年しか経っていない頃で、東西冷戦真っ只中の人種差別も残っていた時代である。同時期に制作された「サンダーバード」が、イギリスの階級社会を色濃く反映していたのに対して、スタートレックの乗組員は、アメリカ人だけでなく、宇宙人との混血児や、ロシア人、黒人女性、東洋人と多彩だ。目的を「宇宙探検」とし、23世紀を差別や貧困のない理想的社会と設定したことは、平和を願う気持ちの現れだったとある。

ただ、「サンダーバード」が、科学力で人を絶対殺さないという設定だったのに対して、「スタートレック」には、内政不干渉と云いながら、武力を背景にしたアメリカ的価値観の押しつけがある。まあ、あの頃の僕にとっては、それもこれも「いろいろあって」に含まれていたんだけど。

#スタートレック   #宇宙大作戦 

2021年8月3日火曜日

マクドナルド日本上陸50周年CMがエモい

 夏休みに入ってから、国道沿いのマクドナルドは、ドライブスルーを利用する車で、渋滞を起こしています。で、マクドナルドの新CM、良いですよね。「ごはんマック」の時も思いましたけど、毎回素敵なCMを作るものだと感心してしまいます。

今回のCMでは、女優の「宮崎美子」さんが、現在と50年前の自分の、一人二役を演じていることが話題になっていますが、視聴させて頂きましょう。


凄いですよね。デビュー当時よりも、さらに可愛くなっています。初めて見たとき、「上白石ナンとか」さんかと思いましたが、ご自身だったんですね。映像処理の技術が発達したとはいえ、内面から出てくる可愛らしさは、作り出すことはできませんからね。女性は幾つになっても可愛らしいもの、と云うことなんでしょう。

「もう少しビッグマックが小さかったら」という台詞にも泣きそうになりました。宮崎さんの孫役を演じているのは、「高村佳偉人」君という俳優さんだそうです。「鈴木福」君かと思いました。高村君も子役として、数多くのドラマやCMに出演されているようです。ジィジを演じている「村上ショージ」さんもイイ感じ。配役、シチュエーション、どれもよく考えられている好CMに思いますよ。

で、何より、素敵なのはバックに流れている音楽ですよね。使用されている楽曲は、1973年にリリースされた小坂明子さんの「あなた」。歌っているのは「手嶌葵」さんで、このCM用にカバーされたそうです。原曲の「あなた」は、コンクール曲らしくドラマチックな編曲になっていますからね。手嶌さんのカバーは、CMのノスタルジアな雰囲気にばっちり合っていると思います。

日本マクドナルドは1971年7月20日、「ハンバーガー」という食べ物にほとんど馴染みがなかった日本において銀座三越の1階に第1号店をオープンとありました。僕が生まれて初めてバーガーを食べたのが、1970年の3月。大阪万博に行ったときに、大阪の親戚のおじちゃんに地下街で食べさせてもらったのが最初です。ちゃんと覚えているくらい衝撃的な美味しさでしたよ。で、マックを初めて食べたのは・・・いつだったかなぁ。

#マクドナルド  #宮崎美子