2019年11月24日日曜日

「紀平梨花」NHK杯 グランプリシリーズ2019

確かに羽生結弦選手は凄いと思う。視聴率も取れる。経済効果もハンパない。だから、男子の演技は、地上波で生放送する。一方、女子のSPは、深夜枠での録画放送だ。

でも、これが国際大会なの?っていう男子の演技を、ゴールデンタイムの生放送で延々と見せられるのはつらいものです。だいたい、50点満点の男子の演技構成点が、40点満点の女子と、どっこいどっこいなんだから話になりません。
NHKさんも、技術点40点以下なんていう女の子以下の演技は深夜の録画放映にまわして、空いた尺で女子のハイレベルな演技を、放送していただきたいものです。

それにしても、コストルナヤ選手は強い。伝説のアクセルジャンパー伊藤みどり選手を彷彿させるトリプルアクセルなど、技術的にも、芸術性でも、全ての要素で完璧といえます。エキシビションでの3F+1Eu+3Sにも恐れ入りましたし。
実は、3年後の北京冬季オリンピックで最も金メダルに近い選手は、コストルナヤ選手だと云われています。恐ロシアの三人娘では4回転ジャンプのトルソワ選手が注目されてますけど、今がピーク感は否めないですからね。

梨花ちゃんが持っていたSPでの世界最高得点を更新した演技です。


連続ジャンプを3番目にもってくるチャレンジングなプログラム。ロシア国内では、このくらいのことをしないと生き残れないというのが、彼女たちの強さの一因なんだと思います。

対する梨花ちゃんのSP。前回と衣装を変えてきたようですね。


ジャンプ構成は、①3A ②3F+3T ③3Loとなっています。
依然として足首の状態は悪いようで、今回もルッツを封印しての演技となりました。
3つめのループがちょっと詰まってしまって、80点代にわずかに届きませんでしたが、演技構成点は35.45ですから、なかなかの好演技だと云えましょう。
バグダッドの朝飯とか云うへんてこりんな楽曲に、ジャッジが(僕もだけど)慣れてきたってことでしょうか。

さて、翌日の女子フリーは、地上波でライブ放送してくれましたけど、大相撲中継で白鵬のインタビューをやっている間に、ザギトワ選手の演技は終わっていました。まあ、ネット動画を見れば良いだけのことなんだけど、せっかく、リアルタイムで本放送を視聴しているのだから、VTRくらい流して欲しいものです。
で、ゴールデンタイムは、イマイチな男子(3位以下は梨花ちゃんより低い技術点)の演技を延々と生放送なんだから・・・。

やっぱり、羽生選手は凄い。特に、フリー演技において、リカバリーで跳んだ最後の2つのジャンプ。最終ジャンプが3A+1Eu+3Sなんて有り得ない。しかも、インタビューによると、あのリカバリーはオマケなんだそうだ。つまりファンサービス。そりゃぁ、リカバリーしなくたって、ぶっちぎりで優勝だろうけど・・・。


縫いぐるみを投げ込むときは、糸くずが氷に着かないように、ラッピングするのがマナーなんだそうです。今年のNHK杯は、羽生選手のための大会でしたね。

グランプリシリーズの全6戦は、ロシアの3人娘が2勝ずつして終了しました。強いことは分かっていましたけど、これほどとは・・・とにかく、本番での集中力と精神力がハンパなかったですね。

さて、紀平選手のフリー演技のジャンプ構成は次の通り。

①3S ②3A+2T ③3F ④3A ⑤3F+3T ⑥2A+2T+2Lo ⑦3Lo

カナダ大会では4番目に跳んでいたサルコウを1番目にもってきましたね。これを仮想4サルコウとして、4回転ジャンプを取り入れたときの構成を確認したんだと思います。その時には、6番が3F+1Eu+3Sになって、3フリップが3ルッツと入れ替わって・・・って全然予行演習になって無いと思うんですけど。


17才の女の子の演技テーマが、世界平和ってどうなんでしょうか。まあ、今年はこれで良しとして、次回こそは、2017年の「道」みたいな、彼女のスケーティングの美しさと可愛らしさを前面に出すような構成をお願いしたいものです。

でも、トリプルアクセルが本当に安定してきましたね。今までは、一ミリでもズレると跳べないみたいなことを云ってましたけど、そのうちに目をつむっていても跳べるくらいの域に達するんじゃないでしょうか。

昨シーズンは、グランプリ・ファイナルの頃がピークで、シーズン終盤は調子を落としていったように思います。全日本選手権だって未だ制覇して無いんですよね。まずは、日本チャンピオン。そして、3月の世界選手権を万全の状態で迎えて、表彰台に乗れれば最高に思います。まずは、ルッツが跳べるように怪我の回復に努めて、4回転はそれからですよね。

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