学生の頃、「ふきのとうLive1979風をあつめて」というライブレコードをカセットにダビングしたやつを毎日聴いていた。「ふきのとう」や「オフコース」が絶好調の頃だ。ライブ録音だから、曲と曲の間のおしゃべりもあった。全部暗記しちゃたけど、飽きもせずに聴いてたことを覚えてる。
「ふきのとう」は、「山木康世」さんと「細坪基佳」さんの大学の先輩後輩による、フォークデュオだ。名前と声のイメージから、年下の細坪さんっぽい方が山木さんで、山木さんっぽい方が細坪さんだったから、よく間違えていたし、今でもよく分からない。
アルバムの中の曲は、どの曲も、お気に入りだったけど、特に印象に残っているのが「柿の実色した水曜日」だった。
これこれ、前奏が始まってから、曲名を云うこの感じ、間違いありません。
「柿の実色した水曜日」は、「ふきのとう」の14枚目のシングルで、オリコンチャートは、87位とある。知名度のわりには、売れてないように思えるけど、フォークグループは、レコードセールス(シングル盤)よりも、ライブ活動が中心だったから、まあ、こんなところだろう。
あの頃は、(今もそうだけど)男性ボーカルは、高音が出せることが格好良いとされてたし、コーラスも上でハモるのが多かった。だから山木さんの、教科書の合唱曲のような下でのハモりは、逆に新鮮に感じた。この音域なら、僕にも歌えたから、ラジカセの細坪さん相手に、山木さんになりきって歌ったものである。
「ふきのとう」の代表曲と云うと、デビュー曲の「白い冬」とか「風来坊」「思い出通り雨」「春雷」といったところだろうか。「柿の実・・」は、人気ベストテンなどでは、ギリギリの10位くらいの扱いのようだが、僕は、この曲がお気に入りだった。漠然とした不安を抱えてた学生時代、日曜日の昼下がりみたいな、気分の落ち込む時に聴くには最高の曲だった。ああ云う時って、余計、落ち込むような曲が聴きたくなるものですよね。下宿の部屋で、灯りもつけずに「森田童子」を聴いてるヤツとかもいたし。落ち込んでる僕って青春?・・・なんて、今なら、厨二病の診断がくだされるだろうな。
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