第3話は、いきなりの「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲をバックに、ボクサー「左京」のトレーニングシーンから始まった。ブログを読む時のBGMにどうぞ。
白黒映像なので、きっと回想シーンなんだろう。試合開始のゴングからのノックアウト勝ち。リングに上がった黒島結菜さんのマイクパフォーマンス。両手持ちはあざといの基本だ。黒島結菜は、何をやっても可愛い。
・・・からのカメラ目線?番宣?!
で、映画「ロッキー」のロゴに似せた。「ハルカの光」のタイトルロール。
何だこりゃ。回想じゃ無くって、ただの妄想じゃないか。しかも、ロッキーへのオマージュと云うより完全にパロディーだ。もう何でもアリ。前話のピタゴラスイッチだって、ただ、やりたいからやっただけなんだろう。お金と時間をかけて遊べるんだから、作っている側は楽しくて仕方ないに違いない。
「駿河太郎」さん演じる「左京」は、元日本チャンピオンという設定だ。そして、ドラマで紹介されていた、ロッキーが午前4時に起きて、生卵を5個飲むシーンがこれだ。きっと制作スタッフの誰かが、この動画を見つけたんだろう。
このシーン、日本では、醤油が欲しいなぁ、程度のインパクトだが、卵を生で食べるのは、新鮮で衛生的な卵が流通している日本だけの風習なんだそうだ。外国では、これは野蛮で命知らずな行為であり、スタローンは、この撮影が危険であるという理由で特別手当を要求したらしい。
イサム・ノグチ氏は、アメリカの彫刻家で日本人とアメリカ人のハーフ。戦時中は混血児ということで、母国アメリカと日系人社会の双方から弾圧を受けたとあった。
ドラマで紹介された「あかり (Akari)」シリーズは、岐阜提灯とのコラボで誕生した「光の彫刻」だそうだ。っていうか、提灯にしか見えない。現在でも1つ1,2万円ほどで、購入できるようで、本物かニセモノか分からないけど、温泉旅館とか、ちょっと気の利いたホテルの客室などに置いてあるのを見る。本物は、職人さんが竹ひごと和紙を使って1つずつ手作りしているらしい。ならば提灯で良いだろう。
今回も気になる台詞がいくつかあった。
1つ目は、「楽しんで下さい」だろうか。頑張っている人に向かって、頑張っては云わない方が良いというのは、震災当時よく云われたことに思う。僕は「楽しんで下さい」も、この場では合わないと思うし、本当に苦しいときは、何を言われてもツラいはずだ。大切なのは、表面的な言葉でなくって、話し手の思い。気持ちが伝われば言葉なんて何でも良いと思う。まあ、左京は何も頑張って無い男だったから、どんな言葉も意味は為さなかったわけだけど・・・。
「逃げ出したい過去ほど、向き合わざるを得ないときが必ず来る」これは格好いい言葉だ。それから、「元チャンピオンって云ってくれる人は、もういない。だから自分で言うしかない。」この2つは、脚本家を目指している良太郎君には、是非ともメモして欲しい。
「内田滋」さんが演じているのが、ボクシングジムの会長の娘で、トレーナーをしている「愛子」。飾りっ気が全く無いけど、格好いい大人の女性である。愛子の前では、ハルカがヒヨコに見える。
ハルカは、愛子から、プロボクサーは37才になると自動的にライセンスを失う(強制的に引退となる)ことを知らされる。(そうだったんだ)もう一度チャンピオンになるなんて、大嘘だったのだ。
僕的に一番良いなぁと思ったシーンは、愛子の話から左京の正体を知って、幻滅したハルカが耳飾りを外すところ。こういう黒島さんをたくさん見たい。
今回紹介されたもう1つの照明は「吉岡徳仁」氏が制作した「TOFU」(豆腐ってこと?)。吉岡徳仁氏は、名前だけ聴いても、勉強不足の僕にはピンとこなかったけど、東京オリンピックの聖火トーチをデザインした方だった。
TOFUは、四角いアクリル樹脂にLED照明が組み合わされた作品で、格好いいこと此上無い。縁が光っているのは、樹脂の中を光が乱反射しているからだろうか。ネットで検索したら、販売価格が181,500 円とあった。イサム・ノグチが20個買える。メルカリにも何個か出品されていたけど、全てSOLD-OUTだった。
今回は、名作照明とボクサーとの関わりに、ちょっとムリヤリ感があったり、ハルカのお説教がしつこいかなと思ったけど、ドラマとしては一番面白かった。
再起(?)をかけてトレーニングをする左京。ランニングシーンで流れるのは Queenの「We Will Rock You」だ。Queenと云えば「We Are The Champions」だろうが、元チャンピオンというプライドを捨て去った左京には相応しくないだろう。「We Will Rock You」は訳すと「やってやろうじゃねぇか」だ。イサム・ノグチの反骨精神ともつながってくる。素晴らしい選曲だ。
今回のオチは、ハルカたちが、左京の現役最後のスパーリングに招待(?)されたこと。でも、試合でも無いし、公開スパーリングでも無い、ただの練習。しかも、ジム内で見学はできないから、隣のビルの屋上から眺めるだけ。元日本チャンピオンのあまりにも寂しすぎる引退のシーンだった。スパーリングをちらりと見た愛子の表情が、なんともイイ。この二人って、そういう関係だったのか?
冒頭のロッキーのパロディとの対比。正にユーモア&ペーソス。
#黒島結菜 #駿河太郎 #ハルカの光
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