2021年3月6日土曜日

男は黙って「黒島結菜」 ~朝の連続テレビ小説ヒロイン決定に思う~

2022年度春夏期NHK「朝の連続テレビ小説」で「黒島結菜」さんがヒロインを務めることが発表された。

2月17日に上白石萌歌さんの出演がスクープされ、25日には、ドラマは沖縄が舞台であり、黒島結菜さんがヒロインの有力候補であるとの報道があった。

そして、NHKから、3月3日の「あさイチ」でヒロインを発表することが告知された。ネットではヒロインの予想合戦が繰り広げられたが、前日に沖縄ローカルから「おきなわHOTeye:本土復帰50年へ・黒島結菜さん生出演!新たな挑戦への思い」という予告があって、確定となった。本局が、ヒロイン発表は明日の朝までのお楽しみって云ってるのに、ローカル局が匂わせちゃったわけである。まあ、当日の沖縄からの生出演とか、事前に告知用の撮影をしたりとか、派手に動いていたようだから、各方面にバレバレだったのだろうけど。

発表後のツイッターは、ホントに賑やかだった。「黒島結菜」でこんなにバズったのは初めてじゃないかと思う。それまでは、ツイッターで黒島結菜と検索しても一日に数本しか投稿がなかったんだから、何だかんだ云っても朝ドラのヒロインというのは、凄いことなんだと改めて感じた次第である。


黒島さんの主演については、番組の統括Pが一択オファーだったことを公言している。朝ドラのヒロインは、オーディションでといった意見もあるが、「カムカムエヴリバディ」みたいにオーディションをしたところで、選ばれたのが「上白石萌音」さんと「川栄李奈」さんでは、オファーと何処が違うんだってことになろう。黒島さんも、望まれて朝ドラのヒロインを演じるんだから、役者冥利に尽きようというものだ。

ネットでの評判は、好意的なものが多く、期待を込めての順当、良い意味でのサプライズ感ゼロ、ってところのようだ。黒島さんが如何なる女優であるかの紹介記事も何本か投稿されていた。もうすぐデビュー10周年だから、もう新人女優とは云えないんだけど、一般への知名度は高いとは云えないので「黒島結菜って誰?」みたいな報道も意味があるんだろう。中には、明らかに、事実と言えないものや、買いかぶり過ぎでは、なんてのもある。ヨイショな記事を読むのは、ファンとして気分は悪くないが、そういう類いのサイトは、風向きが変わると、急に叩き始めたりするから信用できない。

彼女のヒロイン抜擢が順当とされている根拠の1つに、NHKへの貢献度があげられている。確かに、黒島さんは、今までに、NHKで(FMラジオドラマの主演とか)視聴率が期待できないような仕事を、地味にこなしてきた。聞くところによるとNHKのギャラは安いらしいから、今までありがとうという意味もあっての起用らしい。

もう1つは、ドラマの舞台が沖縄であることだ。2022年は、沖縄が返還されて50年だそうだ。そういえば、僕が子どもの頃は、沖縄では、まだドルが使われていて、車は右側通行だったことを思い出した。NHKには「沖縄のドラマの主演を本土の人間がするとコケる」というジンクスがあるらしく、そこで沖縄出身の黒島さんに、白羽の矢が立ったという。

2022年は、沖縄返還から50年ということは、当然分かっていたことだし、そのタイミングで沖縄を舞台に朝ドラをやることも、前々から決まっていたんだろう。僕は彼女が、2021年の前期も後期もヒロインに選ばれなかったことで、黒島さんの朝ドラ主演は、もう無いものと思っていたけど、この辺りから温存されていた可能性はある。

実は、地方が舞台のドラマで、出身者がヒロインを演じるのは、珍しいんだそうだ。ドラマには、必ず方言指導の担当者がいるが、ヒロインがネイティブという例は意外と少ないらしい。過去のインタビューなどを見ると、彼女は、沖縄方言を言うときに照れてしまうところがある。まあ、そこが彼女の魅力でもあるわけだけど、ドラマでのネイティブ琉球語がどうなるか楽しみである。

2022年前期というと、次の次の次だから随分先のように思えるが、コロナ禍での制作となれば、余裕を持って始動したいってことなんだろう。あと半年もすれば撮影も始まるようだ。

コロナ禍で打撃を受けている観光業界は、朝ドラや大河の舞台となることで、観光客が集まってくることに大いに期待している。僕の周りの市町でも、2022年の大河ドラマの舞台になるということで、如何に観光客を呼び込むかの作戦会議が、すでに始まっている。それは沖縄も同じだろう。対策会議を開いて、関連施設を整備しようとすると、決定は早いほど有り難いはずだ。朝ドラが沖縄観光の救世主となり、沖縄出身の女優がヒロインを演じるとなれば、期待しか無いだろう。

黒島さんの紹介に「スカーレット」のことが出ていた。彼女が演じた「松永三津」は、史実に合わせるとヒロインの夫と不倫関係になる役だったので、登場したとたん「八郎沼」から一斉攻撃を受けた。ヤフコメには彼女を誹謗中傷するコメントが並び、何千もの「いいね」が付けられた。彼女のインスタのコメント欄が封鎖されたのもこの時だ。

女優が共演者のファンから叩かれるのは、まあ、あることだ。黒島さんはジャニーズタレントとの共演も多い。昨年は、キンプリの彼の担当からの匂わせ炎上騒ぎも起きた。ただ、ジャニヲタには、共演者を叩くアホがいる一方で、それを恥ずかしいこととして批判する人もちゃんと存在している。八郎沼には、それが無かった。叩いていたのは一部のファンだという意見もあるかもしれないが、声を上げなければ意味が無い。

朝ドラは、注目度も高い分、怖いところだ。今は好意的なネット界も、視聴率とかが振るわなければ犯人捜しを始めるだろうし、アンチは好機とばかりに叩き始めるだろう。朝ドラで燃え尽きて引退なんてことだって無いとも限らない。

出演者情報によると、仲間由紀恵さんが母親役を演じ、川口春奈さん、上白石萌歌さんが姉妹になるらしい。僕的には、朝ドラの主演なんかより、Eテレドラマみたいな作品に2、3本主演してくれた方がよっぽど安心していられるし、主演は、川口さんにやってもらって、ヒロインの妹役くらいが嬉しいのだが、推しが主演をやりたいと云うのであれば、応援するしかない。

「松平容保」が京都守護職を拝命した時の、会津藩士の心境である。受けるべき役割には違いないが、待ち受けている困難は大きい。会津藩士は命をかけて主君の名誉を守った。僕の出来ることは何だろう。

#黒島結菜 #ちむどんどん

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