アメリカのベル研究所でIBM704がデイジーベルを歌ったのが1961年。記念すべきコンピュターのファーストソングだ。その翌年、アーサー・C・クラークは、同研究所で後継機IBM7094が歌うデイジーベルを聴く。これがきっかけで、映画「2001年宇宙の旅」の名シーンが誕生、コンピュターとデイジーベルの関係は、世間に広く知られることとなった。ちなみにヤマハのボーカロイド開発のコードネームも「DAISYプロジェクト」だ。
「2001年宇宙の旅」では、コンピューターは人類に反乱を起こす不気味な存在として描かれている。当時のコンピュターは軍事利用が中心だったし、IMB704の歌もどことなく不気味だから、アーサー・C・クラークは、コンピューターにあまり良い印象を持っていなかったのかもしれない。映画で使用されている音楽もコンピューターのイメージとかけ離れたクラシックだ。
彼は2008年に90歳でこの世を去るが、初音ミクの、このコンピューターの愛くるしい歌声は、彼の耳に届いていたのだろうか。
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