2015年8月24日月曜日

中森明菜「あなたのポートレート」VS松浦亜弥「オシャレ!」 幻のデビュー曲対決 

 中森明菜さんと松浦亜弥さん、お二人に共通な部分っていくつかあるんですけど、シングルよりアルバムが注目されたって云うのもその1つですよね。そして、中森明菜さんの「プロローグ」、松浦亜弥さんの「First Kiss」、この2つのファーストアルバムは、伝説の名盤と呼ばれています。彼女たちは、ともに、単なるアイドルでなく、歌手として大成していくことを、本人も希望していたし、周りも期待していたと思います。
 二人の間には、20年もの歳月が横たわっていますから、単純に比べられないのは、承知の上ですが、敢えて、この話題で投稿させていただくことにしました。

 中森明菜さんのデビュー曲は、「スローモーション」です。決して「少女A」でも「セカンドラブ」でもありませんよ。で、松浦亜弥さんのデビュー曲は、「ドッキドキLoveメール」です。決して「めっちゃホリデー」ではありませんw。
 
 デビュー曲に何を持ってくるのかって、戦略上とっても重要ですよね。松浦亜弥さんは、候補曲に「100回のKISS」と「オシャレ!」があったとされています。中森明菜さんは、「銀河伝説」「あなたのポートレート」「Tシャツ・サンセット」が候補だったそうです。で、それらの曲は、ともにファーストアルバムに収録されているんですよね。デビュー曲候補になるほどの良曲ですから、ボツにするには、もったいないということでしょうか。

 で、今回は、デビュー曲にならなかった曲対決ということで、まずは、中森明菜さんの「あなたのポートレート」を貼り付けさせていただきます。
 
 

 「あなたのポートレート」は「スローモーション」と同じ、来生姉弟の作品です。曲調も同じような感じですし、恋の始まりというシチュエーションも同じなんで、どっちがデビュー曲になったところで、大差なかったのかもしれません。どうせ、ヒットするのは、「少女A」からですし。。。。。
 この曲、大好きだったんです。でも、なかなか聴けなくって、世間的には、全然知られてない曲だからYouTubeにアップされることもないし、アップされてもすぐ消えてなくなっちゃうし、残っているのは、変な「歌ってみた動画」ばっかりですからw。
 
 改めて聴いてみると、出だしの「ウエーブしてーる」の高音域がなんとも可愛いことに気づきました。あんまり完璧に歌われちゃうと萌えられないんで、この歌い方が計算された演出ならば、お恐れいりましたってところです。

 でも、16歳のアイドルのデビューアルバムの1曲目がこれなんですから、僕が一発でハマってしまったのも、我ながら納得というテイクです。

 では、続いて、松浦亜弥さんのデビュー候補曲だった「オシャレ!」です。


 同じ16歳ということで、サマーライブのテイクを貼り付けさせていただきました。
 こっちが、デビュー曲だったら、どうだったんでしょうか。「オシャレ!」は、アルバムの中でも人気曲ですから、楽曲の出来は申し分ないと思いますが、やっぱり、アイドルのデビュー曲としては、ちょっと変化球かなって気がします。まあ、どっちにしても、つんく♂曲ですから、大差なかったのかもしれませんけど。

 中森明菜さんの「スローモーション」は、オリコン30位、しかし、この最高位は、発売から3ヶ月後のことです。その後、「少女A」「セカンドラブ」とヒットが続きますが、「セカンドラブ」のリリースは、11月に入ってからで、結局、明菜さんは、デビューした1982年の紅白には出場していません。意外とスロースターターだったんですね。

 明菜さんは、候補曲の中では「銀河伝説」がお気に入りだったそうです。銀河伝説は、一言で云うと「山口百恵」っぽい曲です。デビュー時の彼女が、山口百恵を意識していたのは確かだと思います。「DESIRE」や「飾りじゃないのよ涙は」も、どことなく山口百恵っぽいことを考えると、明菜さんは、歌いたい曲がヒットしていたと云えます。やっぱり歌手中森明菜は、恵まれていたと思います。

 亜弥さんは、デビュー曲としては、「100回のKISS」を意識していたようです。彼女がこの曲に特別な想いを抱いていることは確かです。
 この曲は4枚目のシングルになりました。前作「Love涙色」で手応えを摑んでいた彼女は、この曲も売れると思っていたに違いありません。が、売れたのは、「100KISS」ではなく「桃色片想い」でした。
 歌いたい曲と売れる曲が違うというジレンマを、彼女はデビュー1年目から抱えることになりました。このことが、この後の、歌手松浦亜弥の迷走につながっていったと僕は思います。
 でも、僕は、「あやや」が誰を意識していたかがよく分かりません。強いて云えば「美空ひばり」かなって思いますけど、あり得ませんかね。彼女が本当に歌いたかった曲って何だったんでしょう。


 そうでした、二人に共通することで、一番大切なこと言い忘れてました。二人とも歌うことが大好きだったと云うことです。歌うことに誇りを持っていたと云うことです。この記事は、僕の妄想に過ぎないかも知れませんけど、これだけは確かだと信じています。

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