僕は、迂闊にもそのことを後になって知りましたが、親切なファンの方々がYouTubeにその時の様子をアップしてくださっていたので、記念すべきステージを拝聴することができました。YouTubeに感謝ですww
数年前からオファーを出していたとのことですが、1回限りということで、今回やっと実現したそうです。NHKも昨年の暮れに「薬師丸ひろ子」さんや「中森明菜」さんの復活ステージで話題をつくりましたんで、今回も、ということだと思いますが、もう2度と聴けないと思っていた歌声が聞けたことを、素直に喜びたいと思います。報道では、芸能界にいる娘さんのテコ入れではないかと言われてますが、歌ってくれるんだったら何でもいいですw。
まずは、デビュー曲「硝子坂」。二所ノ関部屋のおかみさん(55才)のテイクからです。
先日、松ヶ根部屋は、角界の超名門でありながら閉鎖されていた二所ノ関部屋の名前を引き継ぎました。関係者との調整とか大変だったようですが、そういうこともおかみさんの仕事の1つだったんでしょうね。でも凄いですね、100年以上の伝統のある、あの二所ノ関部屋のおかみさんですよ。
続けて、紅白歌合戦初出場時、17歳のみづえさんのテイクです。モノラルの音声が2つの動画の38年という時を感じさせます。周りのお姉さんたちが凄い、全員の名前わかりますか。
和田アキ子さんは、すぐ分かりましたね。でも初出場でこの安定感。そういえば「あやや」の紅白初出場のテイクも涙ものでしたが、才能と可能性にあふれた新人のテイクって本当にいいですよね。歌う姿だけで十分、演出なんていらないんですから。
テレビでは30年ぶり、NHKでは31年ぶりのステージですが、相撲部屋のイベントなどでは、今までも歌っていたそうです。ただ、それはあくまでも、部屋のおかみさんとしてのことで、高田みづえではありませんでした。
でも、僕はそうやって、頼まれれば人前で歌う彼女ってイイなって思います。力持ちが荷物運びを頼まれるように、達筆な人が看板書きを頼まれるように、彼女は自然に歌っていたんだと思います。彼女は「高田みづえ」を安売りはしませんでしたが、かといって、もう二度と歌わないなんて悲しい態度もとりませんでした。そういう気さくな人柄の彼女だからこそ、部屋のおかみさんを勤めることができたんだと思います。
でも、聴きながらドキドキしちゃいましたよ。聴き手をハラハラさせるなんてプロの歌手としてはどうかってことですけど、30年ぶりなんですから仕方ありませんよね。もちろん同じように歌えないなんてことは、わかりきってました。だけど、僕が一番うれしかったのは、声質が、あの透き通った艶のある声が、予想以上に、いえ、ほとんど変わらないって云っていいくらい、健在だったってことなんです。
続いて「私はピアノ」です。
まずは、おかみさんから。恐らくサビの高音域のことを考えて「硝子坂」の時と同じように半音下げたようですが、その分、出だしがつらくなっちゃいましたね。テンポも速くて息をつくのも大変ですけど、声の伸びのことを考えると、あまり落とすわけにもいきませんから。
やっぱり「私はピアノ」って難曲だったんですね。ここは、おかみさんの歌唱力云々よりも、この曲をいとも普通に歌い上げていた、みづえさんの歌唱力を称えるべきでしょう。
前回に引き続き、このテイクを貼り付けさせて頂きました。昭和55年の字幕がありますから、20才の頃だと思いますけど、僕は、これが「高田みづえ」のベストテイクだと思っているんです。大人になった可愛らしさ、清廉さ、素直で嫌みのない歌唱、ここに「高田みづえ」の魅力が全て詰まっていると思うんです。
彼女は、この30年間全く別の世界で活躍していました。この30年間は、歌に関しては、確かにブランクだったのかもしれないけど、彼女の人生の中では決してブランクなんかじゃないのですから。
まあ、ソコソコ歌えて、視聴者の評判もマズマズとあれば、紅白のゲスト出演のオファーもなくもありませんね。そのへんは、おかみさんが周りの人たちと相談して決めるでしょうけど、僕としては、出ても良し、出なくても良しと云ったところです。
でも、出るんだったら「そんなヒロシにだまされて」が良いですね。こっちの方が歌いやすそうだし。で、バックに二所ノ関一門の関取衆をズラッと並べて・・・って、これじゃあ披露宴の余興と同じかww
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