2018年11月24日土曜日

「丸山純奈」と「松浦亜弥」の奇跡の接点 その2 ~NHKホール編~

「天王洲アイル ふれあい橋編」から十ヶ月、奇跡の接点シリーズ(?)の第2弾です。


先日、丸山純奈さんがNHK「うたコン」に初出演しました。
録画しながら生でも見ていたんですけど、とにかく落ち着かなくって、歌っているあいだ中、部屋の中をウロウロ歩き回ってしまいましたよ。


それにしても、この日は「故郷の歌」特集でしたから、「手紙~拝啓 十五の君へ~」を歌うとは思いませんでした。最初から、これを歌うために呼ばれてたんでしょうかね。案外、構成を考えているうちに、次の日が15歳の誕生日ですって話になって、じゃあ、その方向で行きましょうか、みたいな流れになったのかもしれません。
アンジェラ・アキさんのカバー曲を歌うんだったら、他にもあっただろうって思いますけど、ワガママを云うのはやめておきましょう。

でも、十五の君「へ」ですからね。周りの人たちが、15歳になった「すーちゃん」に歌うのなら分かりますけど。15歳の子が「十五の君へ」を歌うというのは、本来、不自然な話です。

で、歌詞を読んでみると、1番は、15歳の僕が、誰にも打ち明けられない悩み、思春期にある漠然とした将来への不安を未来の自分に告白する内容、2番は、大人になった自分が、未来の君は必ずしも幸せとは云えないけれど、まあ頑張れって、過去の自分に答えるという構成なんですよね。

つまり「十五の君へ」というサブタイトルは、2番の歌詞に関連して付けられているもので、大人になったアンジェラ・アキさんが、15歳の自分に向けて歌うという形態から転じて、15歳の若者全般に向けてのメッセージ(お説教)となっているようです。

でも、大丈夫です。今回、純奈さんは1番しか歌いませんでしたから。

その代わりに、ゴスペル風のコーダを歌いました。このコーダのところは、アンジェラ・アキさんの才能の成せるところですが、取って付けたような感じは否めません。ですから、1番2番を歌って、コーダを省略という歌い方もあったと思うのですが、今回は2番を省略してコーダを歌うという形をとりました。
そして、コーダでは、洗足学園音楽大学のお兄さんお姉さんのサポートがつきました。これは完全な想定外でした。あおぐみの皆さんにとっては、すーちゃん一人で歌って欲しかったところでしょうけど、結果的には、このサポートが良かったように思います。

と云うのも、この日のすーちゃんは、ド緊張からか、声の伸びがイマイチだったからです。すーちゃんの歌唱の凄いところは、ここ厳しいだろうなーって思わせておいて、バッチリ地声で歌い切っちゃうところなんですけど、今回は、やっぱりキツそうだなって感じでしたからね。
でも、大学生のお兄さんたちが後押しに入ってからは、ちょっと気が楽になったようで、余裕が出たように感じました。かなり、助けられた部分があったのではないでしょうか。

とは云っても、一緒に出演した諸先輩方と比べてみても、遜色なく歌い切ることができましたし、NHKの生歌番組で、これだけの歌唱を披露できたことは、良かったと思います。会場ならばホールエコーもかかるでしょうから、NHKホールのお客さんたちは、きっとテレビの視聴者以上に感動してくれてたと思います。

四国大学でのソロライブが、かなりの高評価のようですけど、このNHKホールでの経験が、彼女をまた一段と成長させたのだろうと思う次第です。


そして、今回紹介させていただく、もう1つのテイクが、こちら。

純奈さんが産まれる二年前、同じNHKホールでのテイクになります。「あやや」こと「松浦亜弥」さんは、2001年4月にデビューし、この年の紅白歌合戦に初出場しました。純奈さんは11月、亜弥さんは6月がお誕生日ですから、14歳と15歳の違いはありますけど、どちらも中学三年生のテイクなんですよ。


ママチャリ&ヘルメットで紹介された「すーちゃん」とのギャップが凄いですね。どちらも可愛いことには違いありませんけど、「カワイイ」という言葉には、これだけの振れ幅があるということです。改めて確認しますけど、この時の二人は同学年なんですよ。

松浦亜弥さんがデビューしたのは、モーニング娘とハロプロの絶頂期です。彼女は、つんく♂氏の大のお気に入りで、当時「モー娘。」で稼いだ金を、全て彼女のプロモーションにつぎ込んだと云われてました。で、デビュー8ヶ月で紅白出場となりましたが、最大ヒット曲の「桃色片思い」は年が明けた2月、お馴染みの「めっちゃホリデー」は6月のリリースですから、この時の全国的な知名度は、それほど高かったわけではありません。

この後、松浦亜弥さんは、アイドル、タレントとして大成功を収めます。しかし、アイドルキャラが全面に押し出されてしまったことで、ファンや一部の音楽関係者をのぞいて、その歌唱力が世間に評価・注目されることはありませんでした。
松浦亜弥は、当時(例えば2010年頃)女性歌手でNo.1の歌唱力だったんだよ、って云ったところで、何人が本気にしてくれるでしょう。

今では、アイドルからアーティスト路線への典型的失敗例みたいな扱いです。では、あの頃、14歳の歌の上手い(でも作詞作曲をするわけではない)女の子が歌手デビューするとして、アイドル以外の選択肢があったでしょうか。

もちろん、アイドル松浦亜弥に励まされた奴らは沢山いたし、彼女の歌に救われた奴も多かったとは思います。だけど、2001年当時に、もし「中学生シンガー」という肩書きが世間に認知されていたら、日本の歌謡史はもっと違ったものになっていた、そんな気がしてならないのです。

「丸山純奈」さんと「松浦亜弥」さん、中学三年生の二人は、アイドルとシンガーという、対照的なスタートをきりました。MCからも分かりますけど、性格もボケとツッコミのように正反対です。でも、歌詞は間違えても音程は絶対外さないとか、カバー曲を歌うときのオリジナルとの絶妙な距離感とか、そして、何より、歌に対するプロ意識とか、共通点も多いんですよ。

ちなみに、今の旦那さんである「橘慶太」氏と交際を始めたと云われているのが、この時期になります。若いアイドルどおしの(ファンには公然でしたけど)秘密の交際、きっと、アニメに出てくるカップルみたいに可愛らしかったと思います。

「すーちゃん」も、もうすぐ高校生ですけど、好きな男の子とかいるのかなあ。あおぐみの男性陣は、オヤジばかりなので、ちょっと心配です。

4 件のコメント:

subway walls さんのコメント...

好きな男の子だなんてやめてくださいよ‼️あおぐみのオヤジは心配でおちおち眠れなくなるじゃないですか��
でも、まぁ NHK徳島の「ずっと四国」のインタビューとか見てる限りは、しばらく惰眠をむさぼれそうで安心しました������

うたコンの選曲はホントに意外でしたね。「ふるさとの色」か「HOME」の何れかと思ってました。
「手紙」についての感想は全く同感です。YouTubeに上がってる12歳のカラバトでの歌唱がとても伸びやかであるだけに、緊張で喉が開いてないような印象を受けました。
この選曲は、当初明日15になる自分自身に向けたメッセージの様な気がして、彼女自身の選曲かと思いましたが、合唱隊が用意されてたことなどから考えるとNHKサイドの要望だったのかもしれませんね。
別の曲を歌っていればもっと彼女の実力を明瞭に伝えることが出来たのではないかと少々残念に思いました。

ところで、ネタにされる前に先にいっときたいのですが、「ずっと四国」のインタビューでふるさとの色の歌詞で共感するところを問われて、「都会の夜は寂しくて」って部分を挙げてましたよね。てっきりふるさとの自然の美しさ辺りを言うのかなと思ったので、首藤さんじゃないけどマジか⁉️って驚きました。

その理由が、用事で東京に出てくることも増えた。(精々2〜3日?)
徳島に帰ったときに安心する。何のてらいもなくおっしゃってましたね。
最初、失礼ながら失笑、次に何ともいじらしく可愛らしく思えて、今は、敬意を込めて感心してます。

この子背伸びをしないんですよね。
少ない経験の引き出しから懸命に糸口を見つけて、その糸を繋ぎさえすれば、後は想像力の領域でしょう。僕の好きな寺山さんも「実際に起こらなかったことも、また歴史の一部だ」と仰ってましたし。
大人も子供もありませんね。経験の多寡すら関係ないと思います。
彼女、ストーリーを考えると言ってましたが、この際、その具体的なイメージは問題にならないと思います。要は、そのイメージから喚起される心情のリアルさではないでしょうか。

田舎で育ち、都会で暮らした事のある大半の大人は、自分を含めてですが、殊更に感受性を圧し殺し多少の事では傷つかない処世術を手に入れます。
その様な経験豊富な大人の感性で、瑞々しくも共感力に溢れた少女の感受性を推し量ることは可能でしょうか❓甚だ疑問です。

彼女がよく使う「自分に重なるところが一杯ある」ってオールマイティーな台詞も、これからは、額面通りに受け止めようと思います。

最後に、松浦亜弥さんについては、申し訳ないんですが、年代的な事もあり、これまで聴いてこなかったものですから、中途半端な感想も失礼ですので敢えて触れませんが、悪く思わないでください。

さんのコメント...

洗足学園のお兄さんたちですけど、2回出てきましたよね。
初めは、すーちゃんの方は、ついでに歌ってくれたと思っていたのですが、案外、すーちゃんの方がメインで、彼女のために呼ばれたのかなって、気がしてきました。
「拝啓十五の君へ」を歌うのであれば、あの演出は悪くなかったと思います。
ただ、何でも良いのであれば、歌って欲しかった曲は、他にたくさんあったと思います。

インタビューのネタで云うと、「都会の夜は寂しくて」に共感するなんていうのは、一年前、半年前だったら、たぶん言わなかったと思います。

都会の夜に寂しさを感じるような自分をイメージしている。
そういう大人な自分に対して、憧れのようなものを持っているのかも。

丸山純奈は、もう子どもじゃありませんよ。「都会の夜は寂しくて」に共感できるような女性になったんですよ、ってね。

彼女が、少しずつ、でも確実に、大人へと成長しようとしていることの表れに思いました。

でも、この辺の解釈は難しいですね。明日には別な意見を持っているかもしれません。

松浦亜弥さんにつては、今回は、デビュー当時のアイドル動画でしたのでww
追々、世代を超えて感動できる、ちゃんとした(?)歌唱テイクをご紹介できればと思いますwww

subway walls さんのコメント...

間違いなく日々成長していると思います。
少し大人になった自分のイメージを持てること自体、成長してる証でしょうから。

でも、そうなると、ヤッパリあおぐみのオヤジ達は、彼女の進化を心から喜びながらも、一方で「大人になってく姿が寂しくて 思い出にすがって」しまうことになるのでしょうか。難儀なことです。こちらこそ成長が必要ですね。笑笑

インタビューで「歌はグレードアップしても、芯は変わらないでいたい」と答えていた彼女は、我々の心理も理解してるかのようで素直に嬉しかったです。

さんのコメント...

「歌はグレードアップしても、芯は変わらないでいたい」
芯というのは、歌手としてのスタンスかと、思いましたけど、
彼女がどういう意味で使ったのかがイマイチ分かりませんですけど、
なかなか上手いことを言ったと思います。