2021年12月22日水曜日

「北条宗時」と仏の里美術館「阿弥陀三尊像」

JR函南駅近く、大竹・神戸坂に、地元の人たちから「ときまっつあん」と呼ばれている神社がある。神社の名は、宗時神社。その名のとおり「北条宗時」を祀っている神社で、五輪の小塔が二基あり、大きい方が北条宗時、小さい方が狩野茂光の墓と云わっている。
NHK大河で宗時を演じた「片岡愛之助」さんも、大型二輪に乗って、お忍びで訪れたらしい。


北条宗時は、2022年NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の主役「北条義時」の同母兄である。父「時政」とともに頼朝の旗揚げに加わり、山木館の襲撃では先導役を務め、石橋山の合戦で戦死した鎌倉時代の武将だ。その最期を「吾妻鏡」では、次のように伝えている。

又北條殿。同四郎主等者。經筥根湯坂。欲赴甲斐國。同三郎者。自土肥山降桑原。經平井郷之處。於早河邊。被圍于祐親法師軍兵。爲小平井名主紀六久重。被射取訖。茂光者。依行歩不進退自殺云々。將之陣与彼等之戰塲。隔山谷之間。無據于吮疵。哀慟千万云々。

(訳文)又、北條(時政)殿と四郎(北条義時)様は、箱根の湯坂道を通って甲斐国へ向かおうとした。三郎(北条宗時)は、土肥山から桑原へ降りて平井郷へ向かうところ、早川の辺りで祐親法師(伊東祐親)軍に囲まれて、小平井の名主「紀六久重」に討ち取られた。(工藤)茂光は、怪我のため歩けなくなり、自害した。頼朝様の陣と彼等の戦場とは、山谷を隔てていたので助けることができず、(頼朝は)嘆き悲しんだ。

「早河」は、神社の近くを流れる「冷川」の誤記として、この地を戦死した場所とする説がある。宗時の墓が、函南町の桑原にあったことは確かだが、討ち取られた場所に墓所が作られるとは限らない。もし、宗時が敗走の途中で、追撃してきた伊東祐親の軍に冷川で討ち取られたとすると、頼朝がその情況を知っていることが不自然となるからだ。桑原から平井へ向かうとは、来た道を引き返すことであり、宗時たちが退却しようとしていたところを、後方から攻めてきた祐親の軍勢に包囲されたのではないだろうか。宗時は、早川で戦死し、桑原に葬られたと考えるのが自然に思う。

吾妻鏡には、もう1つ不思議な記述がある。時政と義時が箱根の湯坂道を通って甲斐国へ向かったことである。時政が、甲斐源氏に援軍を要請に行くのは、もう少し後のことであり、結局、この時は甲斐へは行かず、引き返したことになっている。

これによって、北条親子は、当主と嫡男で別行動をとったことになり、関ヶ原の戦いでの真田家の行動に準えて、家を存続させるための行動とする考えもある。ただ、敗走中の時政の行動は、不明なところが多いそうだ。恐らく、宗時が祐親軍に包囲された時、時政親子は、逃亡した後だったのではないだろうか。結果として、(逃げ遅れた)嫡男を見捨てたことになってしまった時政は、言い訳として、この一文を挿入させたという説を支持したい。

大河ドラマでは、北条宗時は「片岡愛之助」さんが演じることになっている。わずかな期間しか登場しない人物に、こんな大物俳優を抜擢するなんて、さすがNHKの大河ドラマである。この場面は、序盤のクライマックスになるだろうから、どんな描き方をするのか楽しみである。

さて、若くして討ち死にし、歴史の舞台に立つことのなかった「北条宗時」であるが、その死から21年後の建仁2年の吾妻鏡に再び登場する。

建仁二年六月小一日甲戌。晴。遠州令下向伊豆國北條給。依有夢想告。爲訪亡息北條三郎宗時之菩提給也。彼墳墓堂。在當國桑原郷之故也。

(訳文)建仁二年(1202)六月小一日甲戌。晴れ。遠江守(北条時政)は、伊豆の北条へ向かった。夢のお告げがあり、(石橋山合戰で)亡くなった息子「北条三郎宗時」の菩提を弔う(追善供養の)ためである。その墳墓堂(墓の上に建てられたお堂)が、伊豆の桑原郷にあるからである。

桒原の墳墓堂は、以前からあっただろうし、時政も何度か訪れていたと考えるのが普通であろう。建仁二年になって、わざわざ夢のお告げがあって伊豆に向かったと記述したのは、何故だろう。

建仁2年というと、時政が第二代将軍「源頼家」を追放する前年であり、北条氏が比企一族を滅ぼし、幕府の権力を握る直前である。北条家の行く末を決める大事な時期に、石橋山で討ち死にした嫡男の追善供養をしようとしたのだろうか。もしかしたら、夢のお告げを理由にして、何らかの行動を起こすための根回しに赴いたのかも知れない。

その墳墓堂に安置されていたのが、「かんなみ仏の里美術館」に収蔵されている「阿弥陀三尊像」だ。国の重要文化財で、鎌倉時代の慶派仏師「實慶」の作であることが分かっている。

仏像に関する過去ログはこちら

 桑原薬師堂と仏の里美術館Ⅱ ~収蔵仏像に関する私見~    

阿弥陀三尊像は、檜材の一木割矧造だそうだ。写実的で力強い表現は、如何にも鎌倉時代の慶派仏である。如来像の蓮華座が、鎌倉時代のオリジナルというのも貴重である。

美術館に収蔵される前、薬師堂に祀られていた頃の阿弥陀三尊像である。復元修理前なので、左脇侍「観音菩薩立像」の左前腕部が亡失した状態になっている。

實慶という仏師は、運慶願経の記述から、その存在は知られていたが、作品は長い間未発見だった。昭和59年、伊豆市修禅寺の大日如来から墨書銘が発見されたのに続いて、この阿弥陀三尊の胎内からも「實慶」の名が発見されたのだ。實慶の現存する作例は、今でもこの2例、計4躯だけである。 


修禅寺の大日如来は、承元四年(1210年)に造立されたことが分かっている。承元四年は、この地で暗殺された鎌倉幕府二代将軍「源頼家」の七回忌にあたる年で、北条政子が我が子を弔うために作らせたと云われている。

一方、桑原の阿弥陀三尊像の制作時期については、建久年間(1190~1198)の末頃とされている。墳墓堂の建立に合わせて造仏されたのならば、時政が建仁2年に訪れたときには、すでに祀られていたことになり、二像の制作年の隔たりが気になる。元々墳墓堂は仮堂であって、追善供養を機に造仏した可能性はないだろうか。だとすれば、造仏は1202年前後になる。

いずれにせよ、阿弥陀三尊像を作らせたのは、時政で間違いないであろう。頼朝の舅とはいえ、伊豆の小豪族に過ぎなかった北条氏が、幕府の実権を握るまでになった最初の一歩が、石橋山の合戦である。その合戦で命を落とした嫡男「宗時」を弔うことは、特別の意味があったはずだ。


宗時の墓(五輪の塔)が祀られている「宗時神社」であるが、宗時神社の呼称が使われるようになったのは、比較的最近のことで、地元では、ずっと「ときまっつあん」と呼ばれていたそうだ。「ときまっつあん」とは、「時政さん」つまり、北条時政のことである。宗時を祀っている場所の名が「時政」というのも不思議な話である。また、これだけの仏像を納めるには、それなりのお堂が必要であるし、宗時の墳墓堂は桒原にあったと明記されているから、この地に墳墓堂があったとは考えにくい。

時政が「牧氏の変」により、鎌倉から追放されたのは、元久2年(1205)。宗時の追善供養からわずか3年後のことである。

牧の方と謀って実朝暗殺を企てたため、北条家の子孫から謀反人と扱われ、歴史上の人物としても評判の良くない時政だが、嫡男の墳墓堂のために一流の仏師に阿弥陀三尊像を造仏させたり、地元民から「ときまっつあん」呼ばれたりと、従来のイメージと異なる一面を持っていたことは興味深い。

肉親に裏切られ、孤独となった時政にとって、石橋山で共に戦い討ち死にした宗時に、特別な思いがあったことは想像に難くない。この地を度々訪れていたことが、「ときまっつあん」の地名となって伝わったのであろう。宗時神社の地は、元々「時政」所縁の場所だったのだと思う。

北条の地に隠居させられた時政は、再び歴史の舞台に立つことなく78才で生涯を閉じた。鎌倉を追放されてから、10年後のことである。


#片岡愛之助  #かんなみ仏の里美術館  #鎌倉殿の13人

2021年12月18日土曜日

上國料萌衣「VIVA!!薔薇色の人生」

「松浦亜弥」さんは、相変わらずの音沙汰無しですが、このブログで応援してきた「丸山純奈」さんや「黒島結菜」さんが、いきなり活動をし始めましたので、嬉しいこと此の上ありません。今年の夏なんて、全くネタがありませんでしたからね。フィギュアスケート全日本選手権に臨む「紀平梨花」選手も気になるところですし、僕の住んでるところが舞台になる、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」も話題にしていかなくてはなりません。

でも、今回は、それら全てを横に置いといての「上國料萌衣」さんであります。ハロプロのイベントで歌った「VIVA!!薔薇色の人生」のテイクが素晴らしかったモノですから、投稿してしまいました。


 「VIVA!!薔薇色の人生」は、作詞:児玉雨子、作曲・編曲:加藤裕介。2017年にリリースされた「嗣永桃子アイドル15周年記念アルバム♡ありがとう おとももち♡」に収録された楽曲とありました。元々は「ももち」のソロ曲だったようですけど、「カントリーガールズ」のライブで披露されていたようです。ハロヲタ君たちの間では神曲とされていて、シングルカットも期待されていたようですけど、グループは2019年に解散してしまいました。

ハロプロの良いところは、松浦曲も含めた過去曲を、後輩たちが歌い繋いでいくところにあります。この曲は、カントリーガールズでは6人で歌割りしていたようですが、ソロで歌いきってしまえるのが、「上國料萌衣(かみこ)」さんの魅力ですね。

また誰かの脇役だ でも君の助演賞ならば なんでも頑張れる
浮いてる人は個性的 前向きすぎちゃってごめんね
未熟者は将来がある 未来しかなくてごめんね
明日の明日の幕開け 私なら大丈夫です 薔薇色の人生

暗い話題ばかりの一年だったなぁ、なんて思いながら聴いていたら、なんだか、泣きそうになりましたよ。歌で暗い世相を吹き飛ばすなんてできなくても、聴いている間は忘れていられるような気がします。この世にアイドルという職業が存在する価値って、こういうことなんでしょう。

スローバラードを歌うことも多い「かみこ」ですが、彼女は、やっぱり、前向きなアイドル曲が似合います。「元気を貰う」という表現は好きではないので、何か適当な言葉はありませんかね。


2022年は、素敵な年になると思います。

2021年12月12日日曜日

「サンダーバード」込められた平和への願い ~映画「サンダーバード55」公開に寄せて~

「サンダーバード55/GoGo」(Thunderbirds 55/GoGo)は、2022年公開予定の映画で、2015年にクラウドファンディングによって製作された「サンダーバード1965」(Thunderbirds 1965)を劇場公開用に再編集したものだそうだ。


サンダーバードは、今までにも、実写版、リブート版と作られてきたが、成功しなかったように思う。まあ、サンダーバードのファンていうのは、「第一作至上主義者」の集まりだから致し方ないことではある。今回、ペネロープの声を「満島ひかり」さんが担当するらしいが、「黒柳徹子」氏じゃなきゃヤダというコメントがあった。第一作至上主義にも程があると云うものだ。字幕で見れば良いだけの話だと思うが、ファンにとっては、吹き替え版こそがサンダーバードなんだろう。

今回の「サンダーバード55」が期待されているのは、当時の手法(スーパーマリオネーション)を使って忠実に制作されたとされているからだ。しかも、脚本は、ラジオドラマとして制作され、映像化されなかったものとあった。ハリウッドに改作された、2004年の実写版にガッカリさせられた僕らの期待は、高まるばかりだ。

クラウドファンディングによって制作されたのは、30分ドラマが3話。集まった資金は日本円にすると3,300万円ほどで、制作されたドラマは出資者にDVDとして配られたらしい。それを劇場版映画に再編集したのが「サンダーバード55」だそうだ。「55」というのは、公開から55周年という意味だろうが、元になったドラマは50周年の時に制作されているものである。(どうでもいいことですね)

こんな興行が企画されるのは、日本くらいなものだろう。逆に云えば、日本において、サンダーバードの人気は根強いモノがあるってことだ。サンダーバードは、1966年のNHK放送から始まって、2004年まで7回に渡って再放送を繰り返してきたそうだから、幅広い年代に刷り込まれている、憧れの存在なのだ。秘密基地・・・何てワクワクする言葉だろう。

さて、サンダーバードについては、映画の公式サイトにある「サンダーバード入門」を参照されたい。サンダーバード愛に溢れた、良くまとめられている解説である。

サンダーバード入門

YouTubeで見つけた発進シーン集である。新作の映像のように見える。映画公開がますます楽しみになってきた。僕は、2004年の実写版を見るまで、1号は長男、2号は次男と単純な順番になっているのだと思っていた。

何度見ても牧歌的な雰囲気である。地元の消防団だってもっと早く出動できるだろう。ただ、1号のスクランブル発進までの所要時間は2分だそうで、意外と早い。のんびり感じるのは、マリオネットの緩慢な動きのためと云うことか。

ウィキペディアからの引用である。これもまた、サンダーバード愛に溢れた、良くまとめられている解説である。

「人形劇でありながら、その模型のリアルさ、質感の充実、子供でも理解できる単純なストーリー、「人命救助」というスリリングかつ前向きで健全なイメージ、これら全てが明確な世界観を提示して大好評を博した。ロケット噴射の描写などの特撮技術も優れており、その後の特撮作品への多大な影響を及ぼした。登場するメカもデザイン的に極めて斬新かつ洗練されていた。音楽もオーケストラサウンドを基本に、質が高く映像にマッチしたものだった。」

では、サンダーバードに影響された日本の特撮シーンを紹介させていただこう。まずは、1967年の「ウルトラセブン」。地球防衛軍の秘密基地からウルトラホーク1号が発進するシーンである。

「Fourth Gate Open(4番ゲート開け)」って云ってたんだ。スクランブル発進って、命令を受けてから何秒で出発できるかが勝負だと思うのだが、牧歌的雰囲気を確実に継承しているのが分かる。サンダーバードと比べると、ジェット噴射がちょっとショボいように思う。

続いて、1968年の「マイティジャック」。主演は二谷英明さん、音楽は「冨田勲」大先生である。水流をリアルに見せるために、採算を度外視した最新鋭の高速度カメラを導入したらしい。納得できる作品を作るためなら会社が傾いても構わない、という円谷プロの信念が伝わってくる。

以下は、2015年のブログ記事の再編集である。

サンダーバードが制作された1965年は、第二次世界大戦からまだ20年しかたってない頃である。制作者のジェリー・アンダーソンは、自身も従軍経験があり、戦争で兄を亡くしている。そしてロンドンは、ドイツ軍の最新兵器V2ロケットによって無差別爆撃をされたところだ。

サンダーバードは、原子力機関で動いているという設定だ。そして、TB1号のフォルムは、ナチス・ドイツ軍のロケット兵器V2を連想させる。サンダーバードの設定年は2065年。つまり当時からすると100年後の未来だ。そこに描かれているのは、原子力やロケットの平和利用であり、国際紛争の無い世界だ。 

第2話「ジェットモグラ号の活躍」は、アメリカ陸軍の新型装甲車が実験中に遭難するというものだった。装甲車が大きな穴に落ちてしまうのだが、それは、昔、陸軍が不要になった兵器を処分して埋めていた穴だという。冷戦を背景に軍拡競争に邁進していた、当時のアメリカに対する皮肉ともいえるストーリーになっている。

つまり、「国際救助隊」は戦争のアンチテーゼなのだ。戦争とは、国家と国家が、科学技術を利用した兵器を使って人を殺し合うことである。でも「国際救助隊」は、イギリス独特な階級社会のテイストはあるものの、国籍関係なく科学技術を駆使した機材で人命を救助する。作品の底流には、科学技術は人を救うために使われるべき、という思想がある。科学技術の粋を結集しているが決して兵器ではない。そして誰も殺さないという理念がある。「国際救助隊」は、原爆やロケット兵器で街を焼かれ、世界平和など夢物語だと承知していながらも、本気でそれを願っていた1960年代という時代が生んだ物語だ。

やがて、その後の特撮作品、SF作品は、正義をかざして悪を撃つものばかりになる。スターウォーズに代表されるように、科学技術は、再び最新兵器となり、敵を殺戮するために使われるようになってしまった。

サンダーバードも、その危うさを予見していたはずだ。良いことをしている彼らが「秘密基地」を作り、極秘に活動しなければならない理由が、子どもの僕には理解できなかったけど、今ならば分かる。リアルな2065年が、設定以上の素敵な世界であることを祈るばかりである。

2021年12月5日日曜日

丸山純奈「落ち葉」「この街」at渋谷gee-ge.

活動再開してからの1ヶ月間で、3回の配信ライブなんて。これって、最初から決まっていたことなのかなあ。のんびり構えていると次のライブが始まってしまいます。急激な展開に付いていけません。

11月23日の配信ライブでは、オリジナル曲を6曲(僕が聴けたのは4曲)披露してくれた丸山純奈さん(すーちゃん)、そのうちの3曲がギターの弾き語りでした。ギターの腕前も、弾き語りには十分に思いましたよ。

弾き語りの2曲目だった「落ち葉」ですけど、聞いたことがある気がしたので、もしかしたら、曲の一部がTikTokで公開されていたのかもしれません。切ない女の子の恋心を歌った曲とのこと。曲自体は、特にすーちゃんが歌わなくても、って感じでしょうか。でも、今までは歌うことのなかったようなアップテンポの曲を、見事に歌いこなしていましたから、歌のジャンルが広がったのは確かに思います。

チューニングの後、「はい、では、次が最後の曲になります。」「え~。」の声。「懐かし~。」とのリアクション。次回からは、このやりとりが、お約束になるでしょうね。

で、ラストソングは「この街」。上京してすぐに作った曲で、特に思い入れの強い曲とのことでした。これもTikTokで歌っていたかも知れません。曲のテーマとか弾き語りのアルペジオとか昭和のフォークソングっぽい曲でしたね。兎に角、歌が上手いので、5割増しで名曲に聞えてきます。

「あおぐみ」さんたちの投稿にもありましたけど、「はみ出ないように、だけど染まらないように」のフレーズが印象に残りました。何回も繰り返して出てきますので、これが一番云いたいことなんでしょう。歌に説得力があるので、メッセージ性のある曲は、良いかもしれません。

今回、ギター1本の弾き語りでステージを成立させられたのは、すーちゃんの成長に思います。今のすーちゃんは、弾き語りはもちろんのこと、アコースティックな伴奏でも、ロックバンドのボーカルでも、オーケストラをバックにしても歌えるだろうし、曲だって、自作したり、作ってもらったり、カバーしたりと、幅が広がってきたと思います。

あさってのライブは、どんな感じでくるのかなぁ。

2021年11月28日日曜日

丸山純奈「雨音」at 渋谷gee-ge.

 待ちに待った「丸山純奈」さん(すーちゃん)の配信ライブ。

すーちゃんだけがアーカイブ無しという意地悪な(?)設定は、さすが大手芸能プロダクション所属のタレントさんですね。アーカイブに置いとくと違法ダウンロードされるとでも思ったのかなあ。用事を済ませてから、ゆっくり見れば良いと思っていた僕ですから、めちゃくちゃ焦ってしまいました。どうにか都合を付けてリアタイに備えましたけど、一度聴いたら消えてしまうライブの配信料2400円は、2年8ヶ月ぶりのライブと活動再開へのご祝儀といったところでしょうか。

配信は、定刻より3分ほど遅れて、いきなり始まりました。「幾田りら」さん似のギターを抱えた女の子が歌っているんだけど、音声がおかしい。何重にもズレて聞こえてきます。再読み込みしても変わりません。もしかしたら、こういう演出なのか、なんて思っていると、どうやら歌っているのは、丸山純奈さん(すーちゃん)のようです。3年ぶりのナントカラって云っています。

慌てて、ブラウザを閉じて、もう一度立ち上げると、ようやく正常になりました。結局、僕が聴けたのは4曲。今回はオリジナル曲を6曲歌ったそうですから、最初の2曲を聞き逃したことになります。

まあ、1人だけアーカイブ無しとなっていましたから、トップバッターで出てくる可能性もあるなって考えてはいたんですけど、いきなり出てきた女の子が、あまりにも可愛かっ・・・四国音楽祭の時の雰囲気と全然違っていたものですから、すーちゃんだと思えなかったんです。

四国音楽祭の時は、無理して大人っぽく見せてた気がしたんですけど、今回は自然な感じで、18才の女の子の可愛らしさに溢れています。歌うときの表情や仕草も自然で、100倍こっちの方が良い。それにしても、幾田りらさんに似ています。デビューしたら、みんなに云われるかもしれませんけど、最初に云ったのは、僕ですからね。このブログ記事が証拠です。

流れてきたのは、打ち込み伴奏のスローバラードでした。どうやら、雨の降る夜に、失った恋を想い焦がれる歌のようです。
たまに雨に濡れ 帰りたくなる 傘をわざと忘れて
今日みたいな日は 弱くてもいいと 聞こえてきそうだ

楽曲は、好きな(?)ミュージシャンの方との共作とのことでした。歌詞は行間の深読みが必須で、サビ前のメロディーが独特に思いました。雨音を連想させるようなギターのアレンジ。特に盛り上がるとこもなく、淡々と歌っています。

この歌は そんなときに聞きたい
冷たく濡れた髪は あなたを消すため

中学生シンガーだった頃の「頑張ってる感」は影を潜めて、すーちゃんの優しい歌声が、心に届いてきます。サビのところは転調しているのかなぁ。1,2番で1回ずつしか歌わないのは勿体ないので、アルバムに収録する際は、リピートして欲しいです。

この雨音は 私の中のあなた
ここにいた ただひとつの証

mpで始まったバラードは、声を張り上げることなく、そのまま終わりました。歌うだけなら、中学生の時だって、余裕で歌えたでしょう。でも、すーちゃんは、単調な歌唱の中にも、細かい襞のように感情を込めていました。ひけらかさず、押しつけず、それは18才になった女の子の偽りのない、でも、ちょっとだけ背伸びをした想いに聞こえました。

僕は、この1曲を聴けただけで満足でした。


残りの3曲については、忘れないうちにまた。

2021年11月14日日曜日

「黒島結菜」プリンシパル ~恋する私はヒロインですか?~ (ネタバレあり)

 「プリンシパル〜恋する私はヒロインですか?〜」は、黒島結菜さんとジャニーズWESTの小瀧望君のW主演映画である。原作は「いくえみ綾」さんの恋愛漫画「プリンシパル」。黒島さんの数少ない主演作品が、GYAO!で無料配信中ということなので、有り難く視聴させて頂いた。

公開は、2018年3月とあった。主演作品の公開順では、時をかける少女→サクラダリセット→アシガール→プリンシパルだが、物語の始まりが雪景色の札幌なので、撮影時期はアシガールよりも前かもしれない。まあ、これだけ忙しくては、大学に通う時間も無かったっていうのも分かる。沖縄生まれの黒島さんは、どんな気持ちで北海道ロケに参加していたのだろう。

それなりにちゃんと作った映画のようだが、全く話題にはならなかったようだ。認めたくないが、黒島結菜は、やはり視聴率クラッシャーなのか。

主演の2人に、「高杉真宙」君と「川栄李奈」さんを加えた4人がメインキャスト。登場人物の皆が良い人。「鈴木砂羽」さんが演じるヒロインの母親だって、ウザくて迷惑な人だけど、ちゃんと娘の事を理解して指針を与えている。舘林の母親は若者の恋路を邪魔するイヤな存在だが、一般の社会常識からすれば彼女が普通。三十路手前の娘が高校生と恋仲になったら、反対するのは当然の話。少女漫画じゃないん・・・でした。 

原作では、高校1年生から物語が始まるようだが、映画では高校2年生からになっている。それでも二十歳を超えた俳優陣には厳しいように思うが、学園ドラマとは、そういうものだから良しとしよう。男優さんの多くは、高校生の役が決まると減量すると聞いた。ストイックでないと務まらない仕事である。

描かれている期間は、高2の冬から卒業までの一年半ほど。映画では話の展開が早いので、時間の流れを感じる暇が無い。次のシーンが、いきなり数ヶ月後だったりして焦る。冒頭の雪景色とラストシーンの雪景色が、一年後の冬だと直ぐには気付かなかった。(まとめてロケしているから、同じ景色だし)コミックは7巻まであって、映画では感情描写とかエピソードとか、だいぶ割愛しているようで、不満を持っているコミックファンは多いようだ。

コミックの映像化が如何に難しいかってことなんだけど、逆に云うと、「アシガール」の映像化が、如何に良くできているのかが分かる。

エンディングテーマが Little Glee Monsterの「ギュッと」で、これが無駄に良曲。朝ドラの主題歌でも使えるんじゃないかってくらいの前向きな好曲だった。で、YouTubeで見つけたMVがこれ。この映像を見ただけで、あらすじは十分にお分かりいただけるかと思う。ドンデン返しなど皆無の王道ストーリー。巷で流行っている、お金欲しさで殺人ゲームを繰り広げるどこかの映画とは真逆の作品。つまり今の世間ではウケない。

「時かけ」から始まった主演作品群で、これだけ可愛く撮ってもらってたのにブレイクしなかったのは不思議。ファンの中核となるべき若い男どもは、水着姿がグラビアに載るような女の子にしか興味が無いってことか。

恐らく、映画を喜んで観ていたのは、ジャニヲタさんたち。けど主演のもう1人、「舘林弦」を演じたジャニーズWESTの「小瀧望」君が、歌舞伎町のホストにしか見えない。テレビで見た小瀧君は、映画とは随分違う、普通の好青年でびっくりした。原作モノだからキャラを寄せるのは仕方ないけど、もう少し自然に演じた方が良かったんじゃないかと思う。

原作にもキスシーンとか、あるのかなぁ。ジャニヲタさんから嫉妬されるのは覚悟の上だろうけど、共演が結菜ちゃんで良かった、なんてヲタさんのコメントを見ると不思議な気持ちになる。いつもながらの、ジャニヲタさんの大人の対応に感謝。嫉妬されても叩かれないのは、彼女の魅力の1つだが、女子に嫌われないことと、若い男にウケないことは、表裏一体だから複雑な気分。

ハブられても直ぐに和解したり、親の再婚で、素敵な彼氏と血のつながらない兄妹になるとか、男子生徒と10才年上の女教師との禁断(?)のプラトニックラブとか、これぞ少女漫画という設定。ストーリーが予測可能なのも少女漫画の特徴、だから安心して見てられる。「もっと自分の気持ちに正直になれよ」なんて台詞も、少女漫画の世界ならでは。

歌とダンスが苦手という黒島さんがバレエを踊るシーン、頑張っているけど未経験者のつま先立ちには無理があるかも、あっ、だから挫折という設定だったのか。ところがこのシーン、原作には無いらしい。だとしたら、ムリヤリ挿入した理由が分からない。黒島ファンへのサービス・シーンだろうか。

速川唯と芳山未羽と住友糸真が、見た目もキャラも芝居も全て同じで混乱する。足をくじいて夜の森の中を彷徨うシーンは「アシガール」の第一話。群衆をかき分けながら路面電車と併走するのは「アシガール」第三話の小荷駄組そのもの。アスパラを食べるシーンは、瓜を食べるシーンと、川栄さんと黒島さんのやりとりは、阿湖姫と唯之助のノリと同じ。恋敵になるも互いに気を遣って身をひくところも完全に「アシガール」。

川栄さんは、阿湖姫みたいなキャラよりも、こっちの方が生き生きしている。4人の中で一番お芝居が良かったのは、「国重晴歌」を演じた「川栄李奈」さんに思う。

で、黒島さんが、タイプの違うイケメン君から同時に好かれるところは「時をかける少女2016」と同じ。選ぶ相手が逆だろってツッコみたくなるのも「時かけ2016」そのものだった。あんなデリカシーの無いヤツのどこが良いんだ?(望君のことでなく、役のことです。)

それに僕が「和央」だったら、親友の姉貴で10才年上の女教師なんかより、目の前に居る黒島結菜を選ぶ。年頃の男子と女子が一つ屋根の下で暮らしていて、頭なでなで程度で終わるなんて、有り得ないだろ。

その和央を演じた「高杉真宙」君は、確か、朝ドラの出演が決まっていたのにも関わらず、アイドル俳優はイヤだといって、事務所を退社して独立したと聞いた。それって、こういう映画じゃなくって、もっと大人の芝居がしたかったってことか。爽やかな演技だったけど、これもイヤイヤ演じていたのかなあ。でも、オジさんは、望君とのキスシーンよりも、2人で見つめ合ってるこっちのシーンの方が、キュンキュンしたぞ。兎に角、この2人が醸し出す雰囲気が素敵すぎる。今回は結ばれなかったが、いつの日か、ちゃんとした(?)大人の恋の物語を共演して欲しい。「ちむどんどん」の相手役は、高杉君が良かったな。

まあ、いい歳をした大人が見るような映画でないのは確かだけど、無料だと思えば腹も立たない。原作ファンには不満もあるだろうが、話の展開もサクサク進むので、退屈することなく、楽しく見ることができた。現実離れしたストーリーだって、これからリアル社会を生きる女子には応援歌になる(?)だろうし、現代社会に疲れ果てたオジさんには癒やしになった。

全編を通して、黒島結菜さんが可愛く撮れているので、ファンだったら長編PVとして鑑賞すれば良い。まあ、他人には、絶対お勧めしないし、この映画を観たことだって内緒にしたほうが無難だろう。でも、こんな映画を、微笑ましく鑑賞できる自分って、あめでたくって、幸せなヤツに思う。

#黒島結菜 #川栄李奈 #高杉真宙 #小瀧望

2021年11月7日日曜日

「黒島結菜」のオールナイトニッポン

何十年振りかで、オールナイトニッポンを聴きましたよ。僕が、喜んで聴き始めたのは、笑福亭鶴光さんの頃ですからね。次の日に学校がありますから、聴いていたのは土曜日の深夜限定だったように思います。学生になってからも聴いていましたけど、印象に残っているのは、タモリさんの「中森明菜コーナー」でしょうか。いつやるか分からないものですから、明け方まで放送に付き合って、結局、内容にガッカリの繰り返しでした。今思えば、あれ詐欺ですよ。

オープニングの音楽って、今でもアノ曲なんですね。週末の夜とはいえ、この年齢で深夜放送をリアタイするのもツラいので、radikoで聴かせていただきました。2時間の放送といっても、CMと音楽をスキップすると、中身は半分くらいでしょうか。(スポンサーさん御免なさい)「#黒島結菜ANN」がトレンド入りしたとかSNSに出てましたけど、黒島ファンにトレンドを形成できるような勢力があったとは驚きです。

さて、ラジオのメインパーソナリティが、ほぼ初挑戦という「黒島結菜」さん。ツッコミ不在の独りパーソナリティですので、グダグダ放送になることは、ある程度予想はしてました。事前録音のようでしたが、何回も録り直したりはしないでしょうから、ほぼ生放送みたいなものだったのかなぁ。黒島さんは、緊張すると笑っちゃうタイプのようで、ひとこと話す度に笑っていましたよね。自分のコメントに、自分で照れて、自分で笑っているって感じ。ファンはカワイイって思うでしょうけど、聴いているオジサンは、疲れてしまいましたよ。

で、曲をかけてくれるんですけど、曲名紹介がカンペ丸読みの咬みまくり。ファンはカワイイって思うかもしれませんけど、辿々しく紹介されると、こちらはテンションが下がってパスしてしまいました。(radikoですからね)で、自分で選曲してないんだって思っていたら、最後の方で、好きな曲でもタイトルとか全然覚えないとの言い訳。それ言うんだったら、一曲目の時に言えよ。って云うか、6曲しかないんだから、曲名くらいちゃんと云えるようにしておけ、ですね。選曲した理由とかも言ってくれれば、ちゃんと聴いたのに・・・悲。

番組内容は、メールを読んでコメントしたり、リモートでつないでインタビューしたりって感じ。「マドレーヌ現象」とか、「赤い服着て」とかコメントが雑だったのは、事前に応えとか用意しているわけじゃないってことでしょうか。構成作家が全部書いてたんだったら、それはそれで凄いと思います。

自分の話もしてくれました。こっちの方が安心して聴けたかな。妹さんと住んでいることとか、一人旅でキューバに行ったこととか、まあ、ファンだったら、知ってるような話が多かったように思いますが、大学進学を考えたきっかけの一言が、当時のマネージャーさんだったってのは知りませんでした。それから、推薦入試で小論文のヤマが当たった話とかは、面白かったです。大学入試って、そんなものですよね。それで、人生の方向が決まったりするわけで。

暗室の実習は頑張っていたけど、写真色彩学などの単位が取れなかった話とかもありました。アシガールを収録している頃は、大学に全然通えてなかったようですからね。黒島さんは、大学4年の時に日大芸術学部を中退されたので、随分もったいないなあって思ってたんですけど、4年間では単位不足で卒業できなかったのかも知れませんね。実習だけ頑張ってるんだったら、専門学校でも同じじゃんって思いましたが、今回のラジオ出演も、「オールナイトニッポン×日藝100周年記念スペシャル特番」ですし、四月には第15回日藝賞を受賞したりと、日藝に在籍していたことが、しっかり役に立っているようで何よりです。(中退でも貰える賞ってあるんだ)

放送が進むにつれて、話し方も落ち着いてきたように思いました。何事も経験ってことでしょうか。グダグダ感は、考えを変えればヤラセ無しってことでもありますし、一般のリスナーさんはどう感じたか分かりませんけど、自然体な彼女らしさは伝わったかと思います。最後には、もっとラジオの仕事がしたいみたいなことも言ってましたので、期待しましょう。吉岡里帆さんの「LIFESTYLE COLLEGE」みたいな J-WAVE系やミュージックバード系の番組だったら、コミュニティFMで聴けるから嬉しいなぁ。

#黒島結菜ANN  #日藝100周年