2020年6月14日日曜日

アシガール第14巻と期待される続編の展望

次々回のNHK連続テレビ小説の主演は「清原果耶」さんに決定したが、依然として黒島結菜さんを朝ドラの主演にと望む声は多いようだ。こういうのは巡り合わせが大事なので、若干時期を逸した感があるのだが、最近の朝ドラは、オーデションで主演を決めているわけでもなさそうだから、可能性はゼロとは云えない。
ただ、朝ドラの主演女優というのは、誰からも温かく見守ってもらえるような新人か、叩かれてもビクともしない実績のある女優が相応しいように思う。普通のテレビ番組なら、お気に召さなければ見なければいいのだが、朝ドラは視聴が生活習慣になっているから、批判の的になり易い傾向にあるからだ。
僕的には、朝ドラで1年近く拘束されるよりは、いろいろな役を演ってくれた方が面白いし、出演できるのならば、次回主演「杉咲花」さんの親友みたいな、当たり障りの無い役が良いなと思っている。


さて、アシガールの再放送も最終回が近づいてきた。視聴率は、それほどではないかもしないが、オンデマンドでも健闘しているし、NHKが重視している番組満足度は、かなり高いのではないだろうか。それらを受けて、アシガールSPの再放送も現実味を帯びてきた。
SPは、兎に角、若君が格好いいので、放送されれば健太郎ファンは大喜びとなろう。


で、アシラバさんたちの次の関心は、何と言っても、続編制作の可能性であろう。

続編の対象となる原作コミックは12巻の終盤からになる。現在は14巻まで刊行されていて、年末には15巻が発売される予定だ。物語の舞台は、永禄4年の尾張・美濃となっていて、これは大河ドラマ「麒麟が来る」とまるかぶりである。

アシガールの連載開始時点での年代設定は永禄2年。実は、この設定はどう考えてみても違和感があった。このことについては、以前投稿させていただいた通りである。


ところが、13巻から始まった第二章では、永禄4年という年代設定に物語を合わせてきているのである。結果として世界観は、大きく変更され、第一章と第二章の間で辻褄の合わないところがでてきてしまった。


ということで、第二章は、尾張国ローカルで繰り広げられる戦国絵巻ということになった。14巻のラストでは、ついに「細マッチョの塩顔」な織田信長が登場する。しかも、ちょっと遊びに来た的な気軽さでの登場である。そんなご近所だったら、第一章の世界観なんて完全に吹き飛んでしまうのだが、まあ面白ければ良しとしよう。


第二章では、唯の弟の「尊」の成長が丁寧に描かれている。準主役級の扱いで、狂言回しの役割も担っている。ドラマで尊を演じていたのは、「下田翔大」君という子役出身の俳優さんだった。SPの撮影時、彼は所属していた「アミューズ」を退社していて一般人だったのだが、この収録限定で復帰したという話は有名である。
彼は、アシガールの続編制作には、無くてはならない存在であるので、芸能界を引退してしまったことを危惧する声が多かったのだが、最近SMAと契約したことが明らかになった。現在、これといったタレント活動はしていないようであるが、SMAは、黒島結菜さんの事務所でもあるので、これを続編制作への布石と考えるファンは多い。

コミック版アシガールの黒羽城のモデルである「熊本城」と、5年前の「下田翔大」君(2列目の向かって左端)


で、14巻でも、タイムトラベルに関して注目するべき「尊」の台詞が出ている。平成に御月家は存在し、未来で尊は新型タイムマシンを完成させるのであるから、尊も若君も永禄で命を落とすことは無い、という強気な思想である。これは、過去も未来も相対的な存在で全ては確定しているという、相対的時空論に基づくものである。
このような、自らの未来が保証されていると考える不死身思想は、物語の緊張感を損なってしまう危険性があるのだが、原作者さんも、ちゃんと布石を打っていて、こういうところは流石である。

イラストは、原作者さんがドラマの登場人物の似顔絵を描いたモノで、原作者とドラマ制作者の蜜月関係がよく分かる。

アシガールの面白いところは、物語が進んで行くにつれて、原作コミックがドラマの方に寄ってきているところである。13巻以降において、原作者さんがドラマ化を意識して物語を構成しているのは明らかである。

コミック第一章での高山家の若君「高山宗熊」は「羽木忠清」の引き立て役に過ぎず、何ら魅力のない存在であったが、ドラマでは、「加藤諒」さんが演じることで、魅力的なキャラクターになった。


アシガールには、名場面と云われるものがいくつかあるが、僕の大好きな場面の1つが、第12話での和議のシーンである。羽木家と高山家の総領が、互いをリスペクトするこの場面は、感動的ですらある。続くSPドラマでは、高山宗熊は、唯の良き理解者となって活躍することになる。
そして、それと連動するように、コミック第二章の高山宗熊は、当初のような凡庸な人物ではなく、物語になくてはならない重要なキャラクターとして描かれている。

さて、第二章が制作された場合、ファンの最大の関心事は、織田信長を誰が演じるのかであろう。細マッチョな人気若手塩顔俳優というと「中村倫也」さんや「松田翔太」さんを思い浮かべるが、ここは「佐藤健」さんでお願いしたい。年齢差もピッタリだし、伊藤健太郎・加藤諒・佐藤健の3人の個性豊かな「藤」で共演いただければ最高である。


アシガールの続編が制作されるとしたら、90分のSPドラマになる可能性が高い。ラストシーンは、初代藩主の誕生であろうか。ラブコメでは珍しい出産シーンがあるかもしれない。

コミックの連載と俳優の成長がリンクしていって、どんどん続編を作り続けていけば、「北の国から」みたいになって、アシガールは、黒島結菜さんと伊藤健太郎君のライフワークになるかもしれない。何せ、年代設定は永禄4年。関ヶ原の戦いまでは39年もあり、その時、若君は59才なのだから。


そういえば、「麒麟が来る」だけど、細川ガラシャ役の女優さんが、まだ告知されてない。もし、黒島結菜さんが起用されれば、朝ドラの主演よりも、僕的には、こっちの方が嬉しい。細川忠興は、もちろん伊藤健太郎君である。二人に追い風が吹いている今、これ以上の話題作りはないだろう。

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