2020年6月7日日曜日

ブレイクの兆しを掴んだ「黒島結菜」は、ラッキーな女優なのか。

テレビ東京「行列の女神 ~らーめん才遊記~」が早くも最終回だ。10話くらいあると思っていたから、まさかの打ち切り?なんて心配したのだが、ドラマBizは、いつも8話くらいで終了だから、予定通りってことらしい。ネット記事によると、最終回のロケは3月29日の雪の降るなかで強行されたそうだから、本当に滑り込みセーフだったことになる。

原作だと、ゆとりちゃんがラーメン選手権に出場したり、自分のお店を開いたりするらしいが、どうやら、コンサルティング業務に直接関係ない部分は割愛したようだ。
原作を忠実に再現するのも、大変な作業に違いないが、テーマに沿って再構築するのも簡単なことでは無いと思う。このような原作を改編したドラマは、評判が悪くなるのが常なのに、意外と受け入れられたのは、原作へのリスペクトをファンが感じ取ったからだろう。


で、このところ、女優「黒島結菜」さんに追い風が吹いている。ブレイク確実などと云われ続けながら、イマイチ知名度が上がってこなかった黒島結菜さんだが、明らかに情況が変わってきている。続けざまに何本もネット記事などに取り上げられるなんて、一年前には考えられなかったことだ。

追い風の原因が、NHK時代劇「アシガール」の再放送と、テレビ東京ドラマBiz「行列の女神」の完全放映にあるのは確かである。
ともに午後10時からのゴールデンタイムだが、当然のことながら、裏には他局の強力な番組が存在している。特にアシガールは、他の再放送番組のように、誰もが知っている高視聴率ドラマだったわけではないし、裏番組は「金曜ロードSHOW!」だ。それが口コミで評判を呼び、再々放送(深夜とCSも含めると再々々々々放送)にもかかわらず、新聞のテレビ欄で毎回紹介されるまでになったのだからたいしたものである。

ちょっと前のことだが、日刊ゲンダイ・デジタルに、「ドラマ話題作が全滅で…「ラッキー!」な女優たちが急浮上」なる事実誤認だらけの失礼な記事が出ていたのは、黒島ファンならご存じのことと思う。(これによると「行列の女神」の視聴者は、他に見るモノが無いから仕方なく見ている奴らになってるw)人を貶めることでしか注目される記事が書けないコラムニストってのは、哀れとしか云いようがないが、まあ、言わんとしていることは、理解できないわけでは無い。


スカーレットに出演していた今年の1月、黒島結菜さんは叩かれていた。誹謗中傷ってやつだ。Yahoo!のコメント欄には、彼女の演技を否定するコメントがいくつも並び、何千ものイイネが付いていた。見かねたファンが肯定的なコメントを投稿すれば、今度は何百もの低評価を付けられるって有様だった。まあ、ネットの番組欄への書き込みだったら、番組への批評とギリ云えなくもないが、一般のSNSへの書き込みは、やり過ぎだったと思う。当時、彼女のインスタグラムのコメント欄が封鎖されたのだって、このことと無縁ではないだろう。

でも、事務所は絶対フォローしていたと思うし、NHKだって、それなりにフォローに入っていたように思う。(番組は収録済みだったので如何ともし難かっただろうが)今回のアシガールの再放送だって、フォローの1つと考えられなくもない。でなきゃ、45分の番組枠に40分番組をムリヤリ嵌め込むなんて無茶なことを、NHKがするわけがないからだ。

そして何より、1月には、「行列の女神」の収録が始まっていた。僕はこれが一番大きかったと思う。もし、黒島結菜がラッキーな女優だとすれば、このことに尽きる。

虐めを克服する最大の武器は、自分が必要とされているという自覚を持つことだ。テラスハウスの彼女だって、コロナ禍がなくって本業で忙しく活動できてれば、あのようなことにはならなかったように思う。


注目されてきた分、三流芸能記事にも取り上げられるようになった。先日は、西野七瀬さんと、浜辺美波ちゃんと3人で、令和の貧○トリオとか云う失礼な記事が出ていたし、ファンは、彼女の写真集を心待ちにしているとか書いてあった。
ファン待望の写真集とか云ってるけど、それって、黒島結菜が撮られている写真集なのか、黒島結菜が撮った写真集なのか、どっちのことなんだろう。

まあ、タイトルからして完全な「釣り記事」なんだけど、この記事で釣ろうとしてるのは、明らかに若い男性層だ。

今までの黒島結菜さんの出演作というと、「アシガール」「FLY! BOYS, FLY! 」映画「カツベン」など、若い男性をターゲットにした作品とは言い難いものが多かった。
そして、デビュー当時からアイドル的な売れ方にならなかった(しなかった)黒島結菜さんには、コアなファン層というものが存在しなかったように思う。

昨年秋の朗読劇だって、観客のうちで相方の「岡山天音」君が目当ての女性客は分かったけど、若い女優大好きっぽい野郎どもなんて全然目立ってなかった。こんなに可愛い若手女優を間近で見られる絶好のチャンスなのに、である。


「行列の女神」(日刊ゲンダイの表現を借りると番外地扱いのB級ドラマ)では、黒島結菜さんは、ワザとうざく演じたみたいなことをインタビューで云っている。役どころとしては確かにその通りなのだが、そう云いつつも、制作側は明らかに彼女を可愛く撮ろうとしているし、彼女は可愛く見せようと演技しているように見えた。そう、媚びているのだ。そのつもりになれば、媚びることだって、ちゃんとできるんだからって云わんばかりの演技だ。黒島結菜は変わったのだ。アシガールの「速川唯」と、行列の女神の「汐見ゆとり」が別人なのは、役柄の違いだけではない。


黒島結菜さんは、日大芸術学部の写真学科に3年まで在籍していた。彼女のインスタには、旅行先で撮った芸術(?)写真が、コメントも付けずにアップされている。わざとピントを外して写真を撮るなんて、素人がすることではないから、腕前はかなりのものだろう。
1つの仕事が終われば、休暇をもらって遊びに行って、帰ってくれば、ちゃんと次の仕事が待っている。本当に幸せなことだったと思う。それがコロナ禍によって失われかねなかったのだ。自分が出演したドラマの注目度が多少上がったからといって、ラッキーなどと思えるはずもない。コロナ禍がなければ、休業することもなかったから、もっと活躍できていたはずだ。


次々回のNHK連続テレビ小説の主演は「清原果耶」さんに決定したようだが、黒島結菜さんを朝ドラの主演にと望む声は多い。最近の朝ドラは、オーデションで主演を決めているわけでもなさそうだから、可能性はゼロとは云えないが、こういうのは巡り合わせが大事だと思うから、時期を逸した感も否めない。

全ては、巡り合わせなんだと思う。黒島結菜さんは、タレントとして恵まれていたのは確かだけれど、決して順風満帆だったわけでは無い。その彼女が、23才にしてブレイクの兆しを掴んだのをラッキーと言うのならば、そうかもしれない。
ただ、巡り合わせは偶然の積み重ねで、そこにはラッキーもアンラッキーもない。その先の結果は、行動による必然から生み出されるものなのだ。そして、僕はそれを楽しみに待っている。

でも、「呪怨」は見ませんよ。

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