2020年7月5日日曜日

POLU中学生シンガー「丸山純奈」~天王洲アイルのライブは学級崩壊状態だった話~

今回、貼り付けさせていただくのは、2018年7月27日に、天王洲アイル「CANAL GARDEN PARTY’18」イベントステージで開催された「POLU」のミニライブです。動画を視聴しながらライブレポートを読み返したんですけど、あれから丸2年経ったんですよね。


前日に思い立って参戦した「CANAL GARDEN PARTY」は、天王洲セントラルタワーのデベロッパーである「中川特殊鋼」さんが主催するオフィス街の納涼祭でした。広場をぐるりと取り巻いたテントでは、ビールとか焼きそばとかを良心価格で販売していて、仕事上がりのビジネスマンたちで大賑わいでした。
この日は、台風が接近していたんですけど、夕暮れの運河沿いの会場は、吹く風も心地よくって、生ビールを飲むには最高のコンディション。金曜日の夕方ですからね。OLやビジネスマンが、職場単位でテーブル囲んで、ビール飲んで盛り上がっていました。

で、POLUのステージが始まったんですけど、誰も歌を聴こうとしないんですよ。まあ、夏祭り会場ですからね。皆さんビールを飲みに来たのであって、音楽を聴きに集まっているわけではありませんから。

イベント会場には、1,000人ほどの群衆がいたと思います。その中で、POLUを目当てに集まっていたのは、たぶん50人ほど。そんな中で、彼らは、MCをほとんど挟まず、オリジナル曲ばかりを6曲演奏したんです。
で、すーちゃんの歌声に皆が引き込まれていって・・・・なんてことには全然ならないんです。天王洲のビジネスマンでPOLUのことを知っている人なんて居るわけ無いじゃないですか。演奏そっちのけで、大声でおしゃべりしている。もう、完全な学級崩壊状態ですよ。可愛い女の子に歌わせておいて、男どもが酒盛りをしているという、これ以上無いってくらいのアウェーのステージでした。

まずは、2曲目に演奏した、ドラムの啓太さんの作品「19歳のブルース」という曲です。青春時代の屈折した心情を、14才の女の子が歌うというのも違和感ありすぎなんですけど、だからダメかと云うと、そうでも無いのが歌の面白いところであります。



ね。ステージの前をビールを持って平気で横切っているんだから、僕の話が全くの作り話でないことは、お分かりいただけたかと思います。

天王洲は、彼らのテーマ曲「ミズイロ」のMVを撮ったゆかりの場所でもあるんですよね。この日は、ボサノバ風アレンジで演奏してくれました。ちょっとお洒落な感じで、16才になった今のすーちゃんだったら、丸の内のCOTTON CLUBで演奏しても似合うかもです。



さて、学級崩壊状態も少しは収ってきたでしょうか。だって、台風接近で進行を急いでいたとは云え、MCを全然挟まないんだもん。ボーカルのすーちゃんは、まだ中学三年生の14才なんですよとか、テレビの歌番組にも沢山出ているんですよとか、この曲で、2000組が参加したオーディションを勝ち抜いて「Mステ」に出場したんですよとか云えば、誰だって、へえ~って思うじゃないですか、でも、そんなこと何も言わないで「Sing」とか演奏したって、なかなか聴いてくれない。良い演奏をすれば聴いてくれるってわけでは無いんですよね。



もちろん、ビジネスマンたちだって、彼らに全く無関心だったわけでは無くって、最初は、まばらだった拍手も、セットリストが進むにつれ大きくなってはいたんですよね。でも、興味を持ち始めたなぁってときには、ミニライブも終了って感じでした。彼らにとっては、知らない若者がやってきて、知らない曲を演奏して帰っていったってところでしょうか。
6曲全てオリジナル曲で勝負するというのは、それなりの信念があってのことだとは思いますけど、完全アウェーのステージなんですから、最初の2曲くらいは、誰でも知っている曲をカバー演奏した方が良かったんじゃないのかなぁ。著作権のこととかあるにしても、他のステージではやっていたことだし、それなりの手続きを踏めば良いことだし、まあ、それをしない不器用さというか、真っ正直なところが、彼らの魅力といえばそうなんだけど。なんとも勿体なかったというか。

「夢みる虹色」です。途中でマイクの音が切れるアクシデントもあったんですけど、動ずること無く終了。

改めて聴いて思ったことは、野外ライブでのすーちゃんの安定感。ライブ会場では、それほど思わなかったんですけど、動画で聴いていると、絶好調だったんじゃないのかなぁって思います。バンドボーカルとしての歌唱もサマになってきて、CDと比べても遜色ないのも、さすがだと思いました。もちろん、進歩の余地はあると思いますけど、あれから2年たって、引き出しもきっと増えているだろうし。



あとは、歌を聴かせるだけでなく、歌っている自分を観客に見せられるようになれば完璧ですよね。まあ、これは、メジャーデビュー後に期待しましょう。

この年の夏は、イベントやフェスに多数出演して大活躍の丸山純奈さんでした。ところが、秋には体調を崩されて、で、いろいろあって半年後にPOLUは解散。もう次の夏は無かったんですよね。これが最大の勿体ないだったのかも。

今年は、コロナ禍でイベントが相次いで中止だけど、天王洲の夏祭りは、今年も開催するんだろうか。

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