2020年5月4日月曜日

「黒島結菜」と「行列の女神~らーめん才遊記~」番組を愛するが故のダメ出し

この春の貴重な新作ドラマ「行列の女神~らーめん才遊記~」。登場人物も出そろってきて、ますます面白くなってきました。何より、汐見ゆとり役の黒島結菜さんが、とても可愛く撮ってもらえて嬉しい限り。アシガールの再放送もあって、知名度も好感度も上昇中。鈴木京香さん演じる芹沢社長との掛け合いもイイ感じです。


その芹沢社長は、原作コミックではハゲ男なんですね。原作のある物語をドラマ化(3次元化)する時に、ある程度の改作が行われるのは、よくあることです。「テセウスの船」なんて犯人を変えちゃいましたし。

で、芹沢社長の女性化はコミックファンには、だいぶ評判が悪いようです。でも、原作をチラ読みしたところ、コミックの芹沢はかなりどぎついキャラのようで、このままドラマ化するのは、如何なものかと思いました。
男優にソフトめに演じてもらうのもあるかもしれませんけど、それだと面白さが無くなってしまいそうです。と考えると、女性に変えて、その代わりに思いっきり毒づいてもらうという今回の選択は、アリではないでしょうか。オネエの毒舌みたいに、同じ事を言っても、女言葉だと受け入れ易いってこともありますし。

タイトルを「行列の女神」にしたのは、コミックファンに対する言い訳なんだろうけど、原作をリスペクトするための方便と云えなくもありません。

コンサルティングっぽく云うと、クセが強すぎるラーメンを、万人受けするように味をマイルドにしてしまうのでなく、味付けはそのままにして器を変えてみたってところでしょうか。この改作のおかげで、「行列の女神」は、「コロナが収ったらラーメン食べに行きたいね」なんて言いながら、家族揃って見られるドラマになったと云えます。

でも、最大の改変は、ゆとりちゃんが原作より可愛くなっていることですね。


その一方で、気になる演出もありました。SNSなどでも呟かれていることなんですけど、なるほどなぁと思ったことを思いつくままに上げてみます。


「番組と黒島結菜さんのファンであるがゆえのダメ出し集」 

① ラーメンをほとんど食べずに席を立つ。

自慢にもならないことですけど、僕は食べ物を残したことがありません。正確に云うと、食に対して意地汚い。残すことに罪悪感を持っているとも云えます。そりゃぁ、好き嫌いはありますけど、食べられない物は無いですし、家で食事をするときだって、外食をするときだって(何かの手違いで物理的に食べきれない量を供給された場合は別として)常に完食です。とんかつ屋さんで出てくるパセリだって、勿体ないから食べちゃいます。

だから、ドラマでゆとりちゃんたちが、ラーメンを食べ残しているシーンを見るとツラくなってしまいます。

もちろん、初回の最初のシーンで、ゆとりちゃんが月替わりラーメンを残すのは、ストーリー上の必然ですし、同じく第一話にあった「泉谷しげる」さんに全メニューを作らせたのも、戦略を立てるための味見だから問題ないと思います。試作品を食べる時は、完食などしないのが普通なのかもしれません。

だけど、物語の演出だと分かっていても、アイデアが閃いたからといって、食べかけで席を立ったり、ラーメン屋さんをはしごして、お腹が限界だからといって、気分悪そうな顔を見せられるのは、気持ちの良いことではありません。

ドラマの感想に、番組を見ていたらラーメンを食べたくなった、みたいな書き込みがありますけど、こういうシーンを見てしまうと、少なくとも僕は、視聴後にラーメンを食べたいとは思えませんです。

番組のインタビュー記事で、黒島結菜さんはラーメンが大好きで、撮影のカットがかかった後も、ずっと食べ続けて完食してしまったなんていうエピソードが紹介されていましたけど、これってドラマでのマイナスイメージをフォローしているのでしょうかねw

あからさまにラーメンを残してしまう画を映さなくても、お店を飛び出していくシーンや、食べ歩きでギブアップしている場面を表現することはできると思うんですけど・・・。


② 子どもが店内をウロチョロしている。

これも、第2話のことです。家族3人で力を合わせて、お店を切り盛りしているシーンがありました。子どもが給仕をするのは、「夏川」先輩の回想シーンとリンクしているのだから、絶対に必要な演出なのは理解できますけど、何故、小学校低学年の、しかも男の子を使ったのでしょうか。

家族経営の食堂って、僕もよく行きますけど、手伝いするしないに関わらず、子どもが店内をウロチョロするのは見ていて気分の良いことではありません。お客さんの「お手伝いして偉いねぇ」なんて言葉を、真に受けてはいけません。親が思っているほど、他人は子どものことを可愛いとは思っていないからです。

「とんこつラーメンさかぐち」が流行らなかったのは、お洒落な街で豚骨ラーメン屋を開いてしまったからじゃなくって、セレブタウンで、子どもが店内をウロチョロしているような経営をしていたからだと思います。常連客相手の下町のラーメン屋ならまだしも、仕事に誇りを持っている店主ならば、そのへんのケジメは付けてほしいものです。


③ 客がいる店の中でコンサルティングの話をしている。

まあ、これはドラマの撮影上やむを得ないことかもしれません。

ただ、客が見えているところで、新人教育をしてしまう店なんかが実在しているのは事実です。厨房に近い席に案内されたりすると、たまーーに、新人さんが叱られている場に出くわすことがあったりして、気分の良いものではありませんからね。
店の裏事情ってのは、客も薄々感づいてますけど、せっかく見ない振りをしているんですから、それなりに隠していただきたいものです。


さて、ドラマもついに3杯目。ボスキャラも登場して本格的にスタートって感じです。飯テロ対策として、本放送は録画して次の日の夕食時に見ようかな。

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