2020年2月15日土曜日

「紀平梨花」エキシビションでジャンプ6本だって!~2020四大陸フィギュアスケート選手権EX~

紀平梨花選手の新しいエキシビジョンナンバーがお披露目されました。この前、ライオンキングのやつを披露したばかりなのに、もう新作なんですね。


で、エキシビションにはジャンプの規定などありませんけど、コケるのもばつが悪いでしょうから、得意なジャンプとか多少難度を下げたヤツとかを跳ぶのが普通です。たまーに、調子づいた梨花ちゃんが3アクセルに挑戦してきたり、トルソワが4回転を跳んだりもしますけど、まあ、これは、明らかなウケ狙いです。

あと、同じ演目でも、その日の状態によって変えてきたりもします。だから、エキシビションで跳ぶジャンプは、同じ曲だからといって、いつも同じというわけではありません。逆に云えば、どんなジャンプを跳んでくるかで、その時の調子を計り知ることもできます。

梨花ちゃんが自信をもっているジャンプは、ダブル・アクセルとトリプル・サルコウです。アクセルに関しては、いつも3アクセルの練習ばかりしていますから、1回転少ない2アクセルなんかは余裕で跳べるのでしょう。
もう1つのサルコウについては、僕は梨花ちゃんが失敗したところをほとんど見たことがありません。梨花ちゃんが挑戦している最初の4回転が、4トゥループでなくって、4サルコウだってことからも、彼女がサルコウを得意としていることが分かります。
ですから、エキシビションでも、大抵、この2つのジャンプを跳んできます。

梨花ちゃんがエキシビションで跳ぶジャンプは普通3回です。でも、指を脱臼していた昨年の四大陸では、2アクセルと3サルコウを1回ずつしか跳びませんでした。だから、映像を見たときには「ツラいんだなぁ」って分かって、ちょっと悲しくなってしまいました。

あと、3回跳んでも、2アクセルを1回と3サルコウを2回みたいな時は、調子が悪いのかなぁとか、疲れているのかなぁなんて考えたりもします。

では、今回の四大陸のエキシビションの映像を貼り付けさせていただきますね。


エキシビションは、映像に演技の解説が入りませんから、誰にも邪魔されずにジャンプを見分けることができます。この演技のジャンプ構成は、次の通りです。

①2A ②3S ③3F ④2A+2A+2A+SEQ 

3つ目がフリップでしたね。さすがにルッツは跳んできませんでしたけど、ここで3フリップを跳んだってことは、調子が良い証拠だと思います。
で、普通ならこれでお終いなんですけど、最後に2アクセルを3回続けて跳んできたじゃありませんか。会場のどよめきが聞こえてきたんで、だいぶウケていたようですけど、ぼくもびっくりしました。

現行のルールでは、3連続のジャンプシークェンスってのはありませんから、(そもそも同じジャンプを3回跳んだら規定違反で3本目は0点)エキシビションならではの演技です。
難易度は高くはありませんけど、3分間でジャンプ6本なんていう演技も、あまり例が無いように思います。


この3連続ジャンプが、最初から演技に組み込まれていたのか、この日に限ってノリで跳んだだけなのかは分かりません。案外、フリーで4回転を回避したことが頭の片隅に残っていて、鬱憤晴らしで跳んだのかも知れませんしね。まあ、これからも、その時の気分で跳んだり跳ばなかったりするんだろうなって思います。

でも、こんなに楽しそうにジャンプをする梨花ちゃんを見たのは初めてかもしれません。


次の試合は、オランダで開催される「チャレンジカップ」です。まあ、普通に演技って云うか、失敗しても優勝できちゃうレベルの大会だから、4サルコウにチェレンジする絶好の場なんだけど、跳ぶか跳ばないかは、半々ってとこでしょうか。

四回転にこだわる梨花ちゃんも、勝負に執着する梨花ちゃんもアリだと思います。メンタルも強いんだか弱いんだか分からないところがあるし、その二面性が彼女の面白いところですからね。「エキシビションでジャンプ6回も跳ぶくらいなら、4サルコウに挑戦しろよ!」なんてツッコむ隙を見せてくれるのも、梨花ちゃんならでは。梨花ちゃんを紀平選手と呼べる日は、もう少し先になりそうです。

何だか、7:3で跳ばない気がしてきました。

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