2018年8月14日火曜日

丸山純奈の「メジャーデビューめざします」宣言に、戸惑うファンの話

昨日は、徳島の大型音楽イベント「エキサイティング・サマー・イン・ワジキ」の日だった。今年は、「家入レオ」さんがメインとのことで、歌唱力に定評のあるレオさんと、丸山純奈さんとの共演は魅力的だったのだが、如何せん徳島は遠すぎる。
それにしても、オープニング・アクトと云うステップをパスして、いきなり正規の出演者なのだから、徳島における「POLU」の勢いはたいしたものだと思う。
聞くところによると、雷による中断のために演奏順が変わり、「家入レオ」さんの後に「POLU」が出たらしい。ってことは、中学生がフェスのヘッドライナー!?w
レオさんが終わったところで帰ってしまう薄情者もいたようだが、大トリならではのアンコールもあったそうで、参戦した「あおぐみ」の皆さんが羨ましい限りである。


さて、中学生アーティストの(僕は詳しく知らないけど)「RUANN」さんが、トイズファクトリーからメジャーデビューするらしいのだが、それに関連して丸山純奈さんが「あたしも早くメジャーデビューできるように頑張ります。」とツイッターで発言した。
夢を追いかける姿があればこそ、周りにも夢を与えることができるわけで、タレント自身が夢を持つことは、絶対に必要なことなのだが、この発言がファンの間でちょっとした波紋を広げている。

寄せられたコメントの多くは「頑張ってね。応援するよ。」と云う、ファンの鏡といえる発言。で、これだけなら、話はこれでお終いなのだが、ファンの思いは、それだけではないらしい。

まずは「もう、メジャーデビューしてたんじゃなかったの?」という発言だ。
どうやら、「ドラマ」で配信デビューしたことや、Mステなどでテレビ出演をしたことをもって、デビュー済みという認識だったらしい。
デビューとメジャーデビューは少し違う。何をもってメジャーデビューとするかは、いくつか基準があるようだが、一般的には、ちゃんとしたレコード会社と契約することだと云われている。丸山純奈さんは、どこのレコード会社とも契約していない(だから無料配信?)はずだし、「POLU」のレーベル「AQUA CITTA RECORDS」は、地方のインディーズに過ぎない。

それから、「そんなに焦らんでもええよ。」というもの。
本人が「デビューしたい」と云ってるのに、「せんでもええ」と止めようとするファンもファンだが、「すーちゃんは今のままで良い」とか「上京して苦労すると思うと」と云った、年寄りが可愛い孫を心配しているかのような発言や、「今は受験勉強を頑張りなさい」という母親の気持ちを代弁しているような意見もある。

そして「えっ、したかったんだ?!」という驚きの声。
というのも、メジャーデビューを考えていたのであれば、音楽チャンプで注目されて、配信デビューした時が、最大のチャンスだったはずだからである。だから、今年の4月に上京するのではないかと(僕も含め)多くのものが思ってた。それが無かったということで、当面メジャーデビューは考えてないと思われていたからだ。
ならば、中学校を卒業してから上京かと云うと、徳島県内の高校に進学するらしいという噂も出ていたから、しばらくは、徳島で活動を続けていくんだと考えていたファンも多いと思う。

そもそも、彼女が「POLU」のボーカルにこだわっている限りは、メジャーデビューは有り得ない。
というのも、バンド活動をするのであれば、稼ぎのほとんどを事務所にピンハネされるメジャーデビューなど割に合わないからだ。「POLU」にとっては、今のように、いろいろなイベントに呼んでもらって、CDやグッズを物販で手売りしているのが、最も良いのである。今時、インディーズで活動していて、メジャーデビューを目標にしてるバンドなんてほとんど無いという。
今の「POLU」は、自分たちで好きなように楽曲を作って、コンスタントにライブ活動をして、「エキサマ」とか「モンバス」のような大型フェスにも呼んでもらえてるわけで、他のバンドからすれば羨むような存在なのだ。
                                         
だから、彼女がメジャーデビューすると云うことは、「POLU」から卒業することに他ならない。この発言を受けて、一番ショックを受けているのは、「POLU」の他のメンバーかもしれない。もちろん、純奈さんの将来を誰よりも考えている彼らだから、そうなったときは、気持ち良く送り出してくれることだろう。

丸山純奈さんがメジャーデビューすることの利点は、良いプロデューサーさんについてもらって、良い楽曲をもらって、有名になれるということだろう。「POLU」では、彼女の魅力を生かすようなソングライティングができているとは、残念ながら思えない。
ただ、その場合、いろいろと細かく契約されて、年寄りが心配しているように、最低限の人権さえも保証されないような生活になるかもしれない。よく、事務所とタレントのブラック契約が話題になるが、事務所だって投資した分を回収しなければならない事情があるからだ。
だけど、事務所が彼女を預かったとして、バラードが得意な普通の中学生を、どんなふうに売っていくと云うのだろう。僕には、全然イメージがつかめない。

彼女のこれからのスケジュールを見ると、
品川で「小児ガンの啓発チャリティーライブ」。
鳴門でNHK「もっと四国音楽祭2018」(共演者は島津亜矢さん、Little Glee Monster)
熊本で「熊本地震復興支援ライブ」(共演者は一青窈さん)
といった感じだし、これに加えて「POLU」として、いくつかの大型音楽イベントにも呼ばれているわけだから、現状にナンの不足があるのかと考えてしまう。


彼女の、シンガーソングライターとしてメジャーになるという夢は、夢として追いかけて欲しい。だけど、家族と一緒に暮らし、徳島の人たちに可愛がってもらって、ときどき東京でライブしたり、歌番組に出演したり・・・っていう、今の状態が一番幸せに思えてくるわけで、「焦らんでええよ」という言葉には、それなりの説得力があるし、ファンにそういうことを云わせてしまうのが、彼女の魅力なんだと思う。


丸山純奈は、幸せな女の子なのだ。

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