2017年3月11日土曜日

東日本大震災から6年 ~本当に応援すべき人たち~

 以下は、福島県に在住している知人が、震災直後にメールで知らせてくれたことです。

 知人は、震災当時、ある公共機関に勤めていました。震災後の原発事故で、街はパニックになり、子どもを抱えている母親たちの多くは、親戚や知り合いを頼って、県外に避難したりしたそうです。
 しかし、避難先のあてのない人や、仕事がある人たちは、とどまるしかありません。街の人たちは、放射線の恐怖に怯えながらも、しだいに冷静さを取り戻し、懸命に生活していたそうです。
 で、その街には、ある放送局の支局があったのですが、こともあろうに、記者たちは、真っ先に避難してしまったそうです。でも取材はしなくてはなりません。そこで記者たちは、電話取材をかけてきたそうです。地震と放射線の対応に忙殺されている知人の勤め先にも電話がかかってきたといいます。
 皆さんご存じの通り、マスコミの取材と云うのは、既にストーリーができていて、それに合わせたコメントを集めてくることです。彼らにすれば、街はパニックになっていて欲しいわけです。その方が記事になりますから。しかし、現状はそうでも無い。知人が、そういった取材には応じられないと云うと「オマエら、マスコミをなめてんのか!」って逆ギレしたと云うんです。逆ギレというか、もはや恫喝です。知人は悔しくって、その晩は涙が止まらなかったと云います。
 街の現状を知りたいのであれば、自ら出向いてくればいいだけのことです。それが、自分たちは安全なところへ逃げ出しておいて、必死に生活している市民に対して、無遠慮に電話をかけてくる。取材が思うようにならないと、適当に捏造した記事を書く。それが当時、マスコミが福島県民に対してとった行動なんです。
 
 福島県から避難していた中学生がいじめられていた事件など、放射線を恐れて、見知らぬ土地で暮らし、辛い思いをしている人たちがいるのは確かです。でも、放射線を恐れながらも、福島の地に踏みとどまって暮らしている人は、もっともっとたくさんいることを忘れてはいけないと思います。

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