悪夢のような(?)「世界国別対抗戦」が終わりました。この大会、世界選手権の後の消化試合みたいなものなんだけど、それだと営業的に困るから、トップ選手の出場を義務づけているんですよね。シェルバコワ選手とかトゥクタミシュワ選手は、日本に来れて嬉しいみたいなコメントを出していたけれど、ネイサン・チェン選手はどうだったんだろう。とはいえ、羽生選手との異次元対決は見応えあって素晴らしかったです。どんな情況でもベストを尽くすのが一流選手なんですね。さすがです。
今大会の最大の収穫は、坂本選手の活躍でしょうか。開催国へのご祝儀GOEって感じもしましたけど、国際大会での実績は、北京オリンピックに向けての大きなアドバンテージになったのは間違いありません。
で、梨花ちゃんですけど、大会直前に腰を痛めて棄権も考えるほどの状態だったそうです。世界選手権の時から、何となく変でしたよね。スイスでどんな練習をしていたのか分かりませんけど、絞り切れていないというか、ちゃんと調整できていないというか、違和感がありましたから。まあ、コロナ禍でのシーズンで難しかったでしょうから、何とも云えませんけど・・・。
僕も、昨年の秋に腰をやっちゃいましたから、辛さはよく分かります。2,3日は全然動けなくって、完全に治るのに1ヶ月かかりましたよ。ですから、大会に出場しただけでも尊敬いたします。
フリー演技です。昨シーズンのプログラムに戻しての演技でしたね。リンクになります。
イナバウアーを回避したり、最後のレイバックスピンがビールマンスピンに移行できなかったりと、かなり痛々しいんですけど、よくこれだけまとめたなぁと、或る意味、感動的な演技であります。ジャンプ構成は次の通りです。
①3S ②2A+3T ③3Lz ④2A+3T ⑤3F+2T(転倒) ⑥3S(リピート) ⑦3Lo
もう、構成がぐちゃぐちゃなんで、分からないところもあるんですけど、5番目のジャンプは転倒しなければ、2Loを付けて3連続ジャンプにしたかったんでしょうね。謎なのは、6番目の3サルコウです。ここは3フリップを跳ばなくてはいけないところです。(3アクセルでも良いけど・・・)間違えたってことも考えられますけど、恐らくフリップが跳べなかったんだと思います。で、減点を承知の上でサルコウをリピートしたんじゃないかって考えてたら、泣きそうになりました。そこまで追い詰められていたのかと・・・。2アクセルと3サルコウなら、どんな情況でも自信を持って跳べるんでしょうね。
試合後のインタビューで「今はなんか、楽しみもないような状態。立っているだけで痛いっていうか。楽しくないし嬉しくないし、希望もない」って答えたそうです。
「楽しくないし嬉しくないし、希望も無い」
これ名言ですよね。記憶に留めておきましょう。
「何も思いつかない。体がちゃんと動けてトレーニングができるなら、こういう物が食べたいなとか思うけど。でも食べたら動きたくなるし…。動けないならもっとショックになるから。結局食べ物で発散するのは無理。どこかに行くていってもコロナで無理だし、何がしたいか自分でもわからない」
うーん。ネガティブになるのは、致し方ないとしても、トップアスリートとは思えない発言。正に梨花ちゃん節炸裂です。さらに・・・、
「朝の練習で何も跳ばないようにして、本番だけ一発集中だと思ってやりました」「朝は何も跳んでないので結構体も軽かった。かえって調子が良くなった。思っていたよりも、試合直前にしっかり体の疲れを取ることがすごく大事なんだと今回の大会で学べた。学びの多かった大会でした」って、
新人か?!
もう「ランビエール」コーチ、頼むから何とかしてって感じです。
まあ、エキシビションを棄権したくらいですから、本当にツラかったのだとは思いますけど、演技と発言のギャップについていけません。
そんな梨花ちゃんでしたけど、先日の「スターズ・オン・アイス」には主演したようです。
「何とかギリギリな感じで、ケアして。今はなんとか立てるくらいのレベルで滑れる。動かして痛くなるけど、すごくひどくなることが少なくなった。間に合って良かったです。(アイスショーに)出たかったので。無理なく楽しんで滑りました」
という梨花ちゃんのエキシビション動画です。YouTubeに2本あるうちの、初日の演技かと思います。
新プログラムだったんですね。しっとりとした良いプログラムに思います。ですけど、本当に無理なくっていうか、恐る恐る滑っていますよね。ジャンプは次の通りです。
①2A ②3S ③3S
で、もう1つ動画が投稿されていました。
こちらは、2日目でしょうか。同じ演目ですけど、ジャンプ構成が変わっています。
①3S ②2A+1Eu+3S ③3S
2アクセルからの3連続ジャンプだって!!
エキシビションやアイスショーというのは、これを跳ばなくてはならない、ということがありませんから、こういうところから選手の肉体的、精神的情況が推察できるんですよね。アイスショーで3連続ジャンプを跳ぶってことは、希望も無い状態から、だいぶ前向きな気持ちになれているんじゃないかと思います。
「スターズ・オン・アイス」は、八戸に会場を移して、30日まで開催されるそうです。僕的には、無理をしないで休んだ方が良いんじゃないかって思ったんですけど、今シーズンを気持ち良く終えるためにも、出演したかったんでしょうね。
もしかしたら「希望も無い」というのは、スケートにではなくって、(体を動かせないので)好きな物が食べられないってこと?
まあ、来シーズンもツッコミ満載な言動・・・演技を期待です。
#紀平梨花
#フィギュアスケート
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