2019年10月22日火曜日

「紀平梨花」ジャパンOP2019 ~ルッツを封印して迎える試練の開幕~

グランプリシリーズが始まり、フィギュアスケートもシーズン開幕となりました。先週開催された第1戦アメリカ大会では、推しのシェルバコワ選手がフリーで4ルッツ2本を決め160.16点で圧勝、嬉しい限りです。前日のSPでコケちゃいましたけど、そこもまた彼女の可愛いところ。抜群の破壊力とのギャップは梨花ちゃんとも通じるところです。ぜったい性格も良いと思う。遠くから見てただけだけど。


ロシア女子は、国際大会で優勝することよりも、国内大会を勝ち抜く方がよっぽど厳しいですから、応援していきたいと思います。

で、今回は、10月5日にさいたまスーパーアリーナで開催された、ジャパン・オープン2019の話です。テレビ東京でゴールデンタイムに録画放送されたんですけど、あの日は、裏でラグビーの日本VSサモアの試合がありましたので、録画放送の録画視聴になりました。ところが、うっかりとYahooニュースを開いてしまい、トルソワ4回転3種類4本で圧勝という結果を、見る前から知ってしまった次第です。

放送中にチラリと見えたんですけど、アリーナの上の方の観覧席には、お客さんを入れてなかったようですね。それでいて、羽生君が出場すれば満席どころか、チケット大争奪戦が起きるんですから、この極端な情況には困ったものです。

さて、ジャパン・オープンとは、男女2名ずつの団体戦で、フリー演技だけで競技するという大会だったようです。
 
結果は、紀平選手が144.76点で3位、宮原選手が134.94点で4位。シニアデビューのアレクサンドラ・トルソワ選手が3種類4回の4回転を成功させて160.53点という男子もビックリの得点で1位、アリーナ・ザギトワ選手が154.41点で2位となりました。

マスコミは、トルソワ選手の4回転の報道ばかりでしたね。想像以上の安定感で、失敗しそうな雰囲気がまるでありません。これで、ジャッジが演技構成点を盛り始めたら、もう試合になりませんよ。これをきっかけに、ルール改正の動きとか出てくるかも、ってくらいの衝撃でした。

ザギトワ選手のデキも良かったです。シーズンオフなんてアイスショーに出まくって営業三昧だったのに、いつ練習したんでしょうか。それにしても、4回転も3アクセルも跳んで無いのに154点とは凄い。ジャッジの皆さん・・・出来映え点を盛るにも程があります。
でも、自分がデキることを最大限活用して、0.1点でも得点を積み上げていく姿勢はアッパレです。紀平選手がインタビューで、自らの構成を見直していきたいみたいな発言をしたのも、ザキトワ選手に触発されてのことではないでしょうか。


さて、この時の紀平選手のフリー演技のジャンプ構成は、次の通りです。

①3S ②3A ③3F ④3A+2T ⑤3F+3T ⑥2A+2T+2Lo ⑦3Lo(お手つき)

昨シーズンの構成を流用して臨んだオータムクラシックと変えてきました。基本的には、今シーズン用の構成なんですけど、超サプライズがありますですね。

冒頭に予定していた4サルコウが3回転になったのは、或る意味予定通りで、想定の範囲内・・・そんなことより、ルッツを跳ばなかったことですよ。6種類ある3回転ジャンプのうち5種類しか跳びませんから、代わりに2アクセルが入ってきています。6番目の2A+2T+2Loなんて3連続ジャンプ、初めて見ましたよ。

実況も解説も4回転とか3アクセルの話ばかりで、ルッツを跳んでないことに全く触れてないんですよね。視聴者に話しても、どうせ分からないとか思っているのかなぁ。

左足首が痛いのは聞いていましたけど、ルッツを封印せざるを得ないほど状態が悪いとは思いませんでした。ルッツは、アクセルに次いで2番目に高得点のジャンプですから、これでは角落ちで将棋を指しているようなものです。
それにしても、ルッツを封印してジャンプの構成も変えているのに、試合では、ほぼノーミス。この対応力と精神力は素晴らしいと思います。

でも、ルッツを封印するとなると、少なくとも5,6点は得点がダウンしてしまいます。ノーミスで演技したとしてもフリーで150点台、SPで80点台を出すのは、難しくなってしまいました。

先日も、北京オリンピックまでには4回転を入れられるようにしたい、って発言が出てましたけど、北京なんて3年も先の話ですよ。明らかにトーンダウンしています。
まあ、メディアも4回転4回転とうるさいですからね。北京で金メダル取れば文句ないだろって叫びたい心境では無いでしょうか。3ルッツが跳べない状態なのに、4サルコウが跳べるわけ無いし、そもそも、梨花ちゃんに打倒ロシアなんて可愛くない使命を課すこと自体が、間違いなんですから!

同日に行われたエキシビションの演技です。この新しいプログラム良いと思います。前のよりもずっと良いです。


でも、ジャンプは、2アクセルと3サルコウの2本しか飛びませんでした。いつもはエキシビションでも3本入れてくるのに・・・だから、本当に痛いんだなって思います。

今週末は、いよいよグランプリシリーズ第2戦カナダ大会です。不安だらけの開幕となってしまいました。表彰台に乗れるかだって分かりません。昨シーズンのファイナル女王が、ファイナルに出場できないってことだって考えられます。


得意なルッツを封印しての開幕なんて、スポーツ漫画の主人公みたいです。今シーズンが、こんな試練の年になるとは、想像もつきませんでした。でも、笑顔で出てくるんですよね。

今度こそ、Yahooニュースを放送前に開かないようにします。

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