最近、この曲が注目されているみたいです。どうやら、 加納梨衣さんの「スローモーションをもう一度」というコミックが原因らしいです。80年代大好き高校生男女のラブ・コメディー漫画だそうです。心がホンワカするようなウルトラピュア・ラブストーリーだそうです。
まるで「いちご白書をもう一度」みたいなネーミングですけど、80年代を代表する楽曲に、松田聖子さんの「青い珊瑚礁」とかじゃなくって、あまり知られていない「スローモーション」を持ってきたところがポイントですね。同じ中森明菜さんでも、「少女Aをもう一度」じゃあ、更生に失敗した女の子の物語みたいですし、おニャン子の「セーラー服を脱がさないでをもう一度」はヘンに誤解される恐れがあります。ちなみに「セカンドラブをもう一度」だと、2+1=3回目、それとも(1+1)×2=4回目の恋のどっち・・・ってどうでもいいですね。
中森明菜さんがブレイクしたのは二曲目の「少女A」からで、これがデビュー曲と思っていた人も多かったように思います。リアル80年代では「スローモーション」は、それほど知られた楽曲ではありませんでした。ですから「スローモーション」は、80年代を代表する曲とは云えませんが、来生作品ってこともあって、80年代っぽい楽曲ではあります。
当時、中森明菜ファンであった僕は、デビュー曲「スローモーション」と、ファーストアルバム一曲目の「あなたのポートレート」、この2つの来生作品が大好きでした。
デビュー曲「スローモーション」は、二ヶ月後にリリースされたファーストアルバムの先行シングルカットという扱いだったそうです。しかも、海外レコーディング。アイドル系の歌手は、シングル版がメインで、ある程度曲がたまるとアルバムにまとめるみたいな感じでしたけど、このようにアルバムが中心ですよっていう形式をとっているのは、中森明菜をアルバムアーティスト系アイドル歌手として売り出そうとしていたからに他なりません。こういう子たちは、年間に何十曲ってレコーディングしたので、覚えるだけでも大変だったみたいです。でも、たくさん売りたければ、たくさん曲を出すってのは、コストはかかるでしょうが正攻法この上ないやり方です。後の世の、握手券を付けるとか、特典○○を付けるみたいなやりかたが、いかに音楽文化を破壊していったかということですね。
で、中森明菜さんのYouTube動画って短命なんですけど、次々とアップされてくるんですよね。デビューから35年ですけど、今も熱いファンがたくさんいるということでしょう。
ビックバンドの生伴奏、スクールメイツのお嬢さん、有線マイク、どれも古き良き昭和です。マイクを右手で持って、コードを弛ませて左手で持つ。昔は、アイドルだって、演歌歌手だって、みんなこうやって歌ったんですよ。
そういえば、松浦亜弥さんも有線マイクを持って歌うときは、左右の違いはありますけど、ちゃんとこうやって持っていましたね。事務所の先輩の演歌歌手にでも教わったんでしょうか。
しかし、これで16歳ですからね、デビュー曲ですからね。この20年後に松浦亜弥さんがデビューして、16歳の時に「めっっちゃほりでーーーー」とか歌っていたわけですから、アイドルも時代とともに随分変わっていったってことが分かります。
今じゃあ、16歳の女の子が、ソロで生歌を生放送で披露するなんて、考えられなくなってしまいました。
伴奏は、バンドマスターが自らのバンドに合わせて編曲していたので、ちょっとずつ異なるんですよね。あと、番組の進行が押してきて、マキが入ると、やたらテンポが早くなったりします。でも、出だしを間違えたりすると、さりげなくフォローなんてのもありました。
アイドルと云えど、歌番組では、真剣勝負の時代だったと思います。
初音ミクカバーは、「のつP」さんの作品になります。「のつP」さんは、最近、精力的に投稿をされているボカロPさんです。僕の望んでいる曲を知っているんじゃないかってくらい、涙ものの作品を投稿してくれます。
そういえば、初音ミクも16歳でした。
キターッって感じでしょうか。中森明菜のボーカロイドカバーというのは、今までもいくつかあったんですけど、なかなか満足な作品に巡り会えなかったんですよ。
歌っているときの息づかいなども伝わってきて、初音ミクの歌唱力も、ようやくここまで来たかって感じです。久しぶりに、初音ミクが人間で無いことを淋しく思いました。今回「スローモーション」の記事を投稿しようって気になったのも、このカバー作品があればこそです。
できれば、インカムでなくって、有線マイクで歌わせて欲しかったところですけど、だったら、お前が作れってことになっても困りますから、今日はここまでにしておきます。
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