今時、カラオケスナックに行く人なんているのかなって思ってたんですけど、地元のお年寄りが結構来ていて、おもいのほか繁盛してました。カラオケボックスと違って、お客さんみんなで1本のマイクを共用するわけですから、3時間くらいいても、何曲も歌えるわけではありません。だけど、他人の歌に拍手したり、知らないオジさんから「お兄ちゃん、なかなか良い曲だね」なんてお世辞を云われたりして、楽し懐かしかったです。
とは言っても、僕は、カラオケが得意ではありません。歌うことは嫌いではないのですが、マイクを回されても、曲を決められないんです。上手く歌えなかったらどうしようとか、こんな曲を歌って変に思われないだろうかとか、余計なことばかり考えてしまうので、面倒になって、聴く側にまわることが多くって、まあ、妙なところにプライドがあるって云うか・・・。
で、その時もマイクがまわってきたんですけど、ふと、自分が松浦亜弥と初音ミクのファンであることを思いだしたんです。いつもなら、場がシラケたらどうしようとか、グチグチ考えちゃうんですけど、あの時は、何故か、ちょっと歌ってみようかなって気になったんですよね。
で、1曲目にこれを入れたんです。
何百回、何千回(?)って聴いてきた曲ですけど、声に出して歌ったことなんて1回も無かったんで、ほんとにぶっつけ本番でした。前奏が始まってから、キーのことを全然考えてないことに気がついて・・・。松浦亜弥さんって、女性の中でも、一際キーが高いじゃないですか。こりゃマズいって思ったんですけど、始まったらそれなりに歌えてるんですよ。気がついたら、1オクターブ下げて歌ってました。キーが高いおかげで、オクターブ下げたら、オジさんにちょうど良かったんです。
で、イイ気になって、2曲目に入れたのがこれです。このテイク、前にも言ったことがありますけど、右手でリズムをとるところとか、松浦亜弥さんにそっくりなんですよ。
こいつもキーがメチャメチャ高いですけど、オクターブさげたら、やっぱりピッタリでした。「からくりピエロ」は、ネット上に歌ってみた動画が溢れていますけど、オクターブ下げて歌っている動画は、1つも無かったですw
「横浜ロンド」を歌った時の反応ですか?
正直、スルーってとこでしょうか。でも、お年寄りの皆さんからも拍手してもらいましたし、お世辞と分かっていても、声を掛けてもらえば嬉しいですし、最近は、他人というのは煩わしい存在みたいな感じだったんで、妙に温かかったです。
まあ、松浦亜弥さんに関しては、「めっちゃホリデー」でも歌えば盛り上がったかもしれないけど、そう云う役回りでもありませんし、そこまで吹っ切るには、アルコールの助けが必要ですからね。
で、歌ってみて、改めて実感したんですけど、「横浜ロンド」って、淡々と歌うしかない曲なんですよね。歌詞で多くを語るわけでもないですし。だから、その分、歌い手さんのキャラクターの魅力が反映されるように思いました。
CHINOさんのコーラスもホントに良い感じです。マニアックライブのⅣ番って、「腑抜けなくらいが丁度良い」っていう亜弥さんの言葉通り、軽い感じで歌っているライブのように思えるんですが、この曲については、ばっちりハマっていると思います。
2年前、Yahooトップに松浦亜弥再評価記事が出て「Click you Link me」がちょっとだけ売れたってことがありましたけど、「横浜ロンド」は、そのアルバムの中での数少ない新曲の1つです。ただ、ファンからの評判も良かったのに、肝心の松浦亜弥さんが、どうもお好みではないようですね。次に発表した「Subject:さようなら」は、ネット上に幾つかのライブテイクがありますけど、こちらは、マニアックライブのⅣ番と、アルバム発売記念ライブの2つだけなんですから。
熱唱系の楽曲で歌唱力をアピールするのは簡単ですけど、此の手の曲をライブで歌いこなすのって、なかなかできるものでは無いと思います。例えば「dearest.」だったら歌自慢の素人さんが歌ってもサマになるかもしれないけど、「横浜ロンド」はどうでしょうか。
歌い手のキャラクターの魅力が反映されるってことは、オジさんがオクターブ下げて歌ったら全然お話にならないってことですからね。まあ、ブスが歌っ・・・・.失礼しました。
今、ライブでこの曲を歌って似合う歌手さんって誰でしょうか。
そりゃあ、歌っていうのは、歌い手さんが自分の解釈で歌いこなすものですから、50過ぎてアイドルソングを歌っても何ら問題はないんですけど、何にでも、旬ってものがあるじゃあないですか。そう考えると、この時の松浦亜弥さんこそ「横浜ロンド」に選ばれし歌手だったように思います。
この曲が収録されたアルバムがリリースされたのは2010年。「Click you Link me」は、その4年後にネットでちょっと騒がれて、そこそこ売れましたけど、当初から企画盤なんかじゃなく、オリジナルアルバムとして、もっとベターな状態でリリースできていれば、その何倍も売り上げることができたと思います。いえ、売れることはなくても、地道に歌い続けていけば、もう少しは世に広まったはずです。4年後の再評価?そんなものにどんな価値を見いだせばいいんでしょうか。
「横浜ロンド」と24才の歌手「松浦亜弥」は、最高の巡り会いを、最悪のタイミングでしてしまったんだと思います。
この曲を聴く度に感じる切なさは、そんな、何もかもが遅すぎたという想いからきているんじゃないかって・・・。
お終いにこちらも、もう、これで全部です。
2 件のコメント:
「松浦亜弥に捨て曲なし」てtweetしている人がいましたが、まさにそうだと思います。
本当にどれも味わい深くて、聞き込むといろんな発見があて細部まで凄いなと思うんですが、そこまで出来上がってるのにあんまり歌ってない曲も多いですよね。100曲以上あるからしょうがないんでしょうが、本当に勿体ない。
しかし、これを他の誰かが歌うとなると、こういう曲はなかなか厳しいんでしょうね。
セルフカバーとか出してもいいと思うんですけどね。慶太氏とハモったりしながらとか。
少ないと物足りませんし、
ベテラン歌手みたいに持ち歌千曲なんていうと把握しきれませんから、
100というのは、1つ1つ聴き込むには、程よい数かもしれません。
でも、新しい曲が無いのは、何とも寂しいです。
慶太氏とのコラボは、想像もつきませんが、
事務所を移籍するくらいの思い切ったアクションをしてくれれば、
未来も開けるように思います。
セルフカバーも早めにしてきただきたいです。
でないと、横浜ロンドも他のアイドル曲みたいに似合わなくなっちちゃいそうですからw
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