中島美嘉さんの「雪の華」というと、2005年の紅白を思い出します。この時は、トリの1つ前だったんですけど、だいぶ時間が押していたみたいで、慌ただしく出てきて、歌い終わってお辞儀をしている最中に、もう次の曲の前奏が始まっちゃったんですよ。僕は、特にファンというわけではなかったんですけど、これは可哀相だよって思いました。しかも、次の曲が北島サブちゃんの「風雪ながれ旅」で、もの凄い紙吹雪の演出、完全に持ってかれちゃったんですよ。次の日は、サブちゃんの話題で持ちきり。あまりにも扱いが違くって、唖然としてしまいましたw
では、初音ミクのテイクを貼り付けさせていただきますね。中島美嘉さんと、あまりにも対照的な、これぞボーカロイドという歌唱なんですよ。
凄いでしょ。歌に全然感情が入っていないんですから。でも、僕、このテイク大好きなんですよ。何て云うのかなあ、子どもが、歌詞の意味なんて全然理解せずに、唯々、素直に歌っているような、一生懸命さが伝わってくるんですよね。スタンドマイクの前に直立して、振り付けなんてつけないで、ひたすら正面を向いて、丁寧に歌っている情景が浮かぶんです。
不思議ですよね。歌に感情がこもっていないのにもかかわらず、何故か不思議と泣けてくるんですよ。
もう1つ、こちらのテイクは、ボーカロイドの歌声に、感情を込めてみようって云う、試みのテイクです。
さすが「melodylights」さんですね。特に高音の歌わせ方がとても綺麗に思います。ささやくように、それでいて高温を綺麗に響かせるって、なかなか人間じゃできませんからね。
中島美嘉さんが、泣いているかのような雰囲気で歌っているんで、ついつい勘違いしてしまうんですけど、この曲って、もの凄く明るくって、可愛らしくって、前向きな詩なんですよね。だから、中島美嘉さんには、美嘉さんの「雪の華」があるように、初音ミクには、ミクの「雪の華」があっていいと思うんですよ。もちろん、ミクは自分で考えられませんから、ボカロpさんが詩を解釈して、ミクの特性を考えて、歌わせてあげるんですけど。
「雪の華」は、たくさんのアーティストさんがカバーしていますけど、カバー対決ならば決して人間に負けてないと思います。歌っているのはコンピューターですけど、歌わせているのは人間。大切なのは、歌わせている人間がどれだけ、この曲に想いを持っているのか。それが実感できる2テイクじゃないのかなって思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿