2017年6月10日土曜日

小田さくら、時は来たれり! ~「dearest.」「中央改札」「部屋とYシャツと私」~

 ちょうど2年前、「小田さくら」さんのことを記事にさせていただきました。その時の内容を要約いたしますと、『モーニング娘にいたところで、いいように使われて、センターとかになれるわけでもない。18才くらいまでは、モー娘で頑張るにしても、是非とも10代の内に、ソロに転向して欲しい。』って感じでした。

 そして彼女は18才になりました。

 「小田さくら」さんは、ハロプロのタレントさんの中では、抜群の歌唱力の持ち主ということになっています。ファンイベント「さくらのしらべ」では、ソロで様々な曲を披露していて、松浦亜弥さんの持ち歌も精力的にカバーしているようです。YouTubeにアップされているものでは、「dearest.」とか、「気がつけばあなた」「奇跡の香りダンス」「ずっと好きでいいですか」などがあります。最近のものでは、「引っ越せない気持ち」の音源もアップされています。
 
 ただ、松浦亜弥さんのカバーとなれば、御本家と否応なしに比べてしまうわけで、結局「あやや」の曲を「あやや」以上に歌える子はいないという、悲しい現実とありきたりな結論に至ってしまいます。
 にもかかわらず、僕は、「小田さくら」さんを良いと思います。何故か、彼女の動画を繰り返し見てしまいます。


 この時、デビューから1年後、14才くらいでしょうか。年齢によるハンディを別にしても、松浦亜弥さんとは、比ぶべくもありません。
 正直云って、彼女より可愛いアイドルはたくさんいますし、歌唱に関しても、裏声から地声に戻ってくるところなどは、音程もかなり不安定です。ハロプロの歌手の中には、もっと上手にカバーをしている子もいると思います。
 でも、その至らなさを不快に感じさせない何かを感じます。完璧で無いところが不思議と魅力になっているって云うか、全力でぶつかって玉砕しているようなこのテイクが、僕は好きなんです。まあ、それをファンというのだと云われてしまえばそれまでですが。

 次は、「中央改札」です。昨年のテイクのようですから、17才ってことでしょうか。


 だいぶ、お姉さんっぽくなってます。歌も安心して聴いてられます。マニアックライブ5番の松浦亜弥さんとの勝負だったら、いい線いってるように思います。

 アイドル歌手と呼ばれるからには、しっかり歌うことと、可愛く魅せることの共立は、誰もが目指すことでしょうが、どちらに軸足を置くかは、タレントそれぞれです。当然「小田さくら」さんは、しっかり歌うことに軸足をのせていると思います。それは、周囲の期待もあるでしょうし、自らのプライドからきているのかもしれません。
 しかし、「モーニング娘」というグループアイドルにおける彼女の存在感って、どれほどのものなんでしょうか。集団でダンスをして、僅かばかりの歌割りをもらって、それから・・・。
 
 彼女のテーマソングみたいになっている「Be Alive」です。この曲によるオーディション風景は視聴数も120万回を越えている有名動画ですが、歌っているシーンは1分ほどしかありませんでした。「さくらのしらべ」がDVD化されたと云うことで、フルコーラスのテイクがYouTubeにアップされていました。


 デビュー直後みたいですね。だいぶ幼く見えます。オジさんが此の手の動画を見るのって犯罪にならないのか、ちょっと心配になってきました。
 この楽曲は、ソロで歌うには不向きなんですが、それなりに歌えていると思います。彼女、ホントは一人で歌いたいんじゃないかなと思います。そういえば、松浦亜弥さんも、ユニットやデュエットの曲をソロで歌い直したがるところがありました。

 で、僕は、再び確信しました。

 遂に時は来たれり。「小田さくら」は、モーニング娘を卒業し、おデコを隠し、ソロデビューするべきです。そして、高田みづえ以来、40年近く空席のままの「アイドル系演歌歌手」として君臨して欲しいです。
 別に「ド演歌」を歌えと言っているのではありません。「dearest.」でいいんです。「中央改札」でいいんです。日本語で日本の歌を歌ってくれればいいんです。

 きっと、世の爺さん婆さんたちは、孫を見るように、彼女を応援してくれると思います。
 
 「部屋とYシャツと私」でお終いにします。
 彼女の良いところは、普通に歌ってくれるところです。無理に個性的であろうとしない。誤魔化そうとしない分、未熟さも出てしまう。でも、それが不快に感じないのは、そこに「素直さ」があるからだと思います。

 そして何より、歌うことを彼女自身が楽しんでいる。かつて「あやや」がそうであったように。


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