結局、それが今の世間の「あやや」に対する評価なのかと考えると、松浦亜弥ファンの一人として、悲しくもなります。これが、「山口百恵」のファーストリサイタルのビデオテープだとしたら、想像もできないほどの値が付くでしょうから。
DVDに付いている帯封によると、このコンサートツアーは、2002年3月30日から6月2日まで、全国で35公演おこなわれ、のべ8万人を動員したとあります。ファイナルの東京国際フォーラムが5,000人規模のホールですから、そこでの2公演分10,000人を引いて、残りを平均すると、1公演当たり2,000人強となり、このツアーが、いわゆる中規模のコンサートホールやライブホールをまわっていたことが分かります。確か、初日は赤坂BLITZ、あと何都市かのZeppでも開催されています。
大規模化している最近のアイドルやアーティストのライブと比べると、ステージ上の「あやや」もよく見えたでしょうし、音響的にも良好だったと思います。この辺がハロプロというか、ミュージシャンでもある「つんく♂」氏のこだわりだったのでしょう。
ただ、この時期の「あやや」は、すでにかなりの動員力を持っていたはずですから、ツアーチケットがプラチナ状態であったのは確かで、東京国際フォーラムでは、2階の最後列にもかかわらず、ヤフオクで2・3万円の値がついたという話も伝わっています。また、どこの公演か分かりませんが、追加公演をした結果、1日3公演をこなしたという話もあります。
ステージは、簡単なセットを組んだだけで、これといった仕掛けもなく、カラオケ伴奏で、「あやや」が独り歌っているだけ。グッズの売り上げも半端なく凄かったでしょうから、利益率もかなりのもの。こんな美味しい商売は、無かったと思います。トップアイドルは、数年間で一生分稼ぐという典型例ですね。
「神」と呼ばれたファーストアルバム「First Kiss」のリリースを受けて、開催されたツアーですから、楽曲の出来は、申し分有りませんし、「あやや」も15才のファーストコンサートとは思えないステージング。新人ですから、楽曲数が物足りないことを致し方なしとすれば、これほど完成度の高いアイドルライブは、そう幾つも無いはずです。
さて、セットリストは、オープニングの「桃色片想い」から始まって、「オシャレ!」「待ち合わせ」と続きますね。さあ、何を貼り付けましょうか。
で、4曲目が「Yeah! めっちゃホリディ」なんですけど、実は、この曲は、5月29日にリリースされる曲でして、ツアー中は、未発売なんですよね。セットリストに入るのは、4月27日のZepp大阪からみたいで、それ以前は、ここに「私のすごい方法」が入ってたようです。これはこれで、良さそうですよね。っていうか、「そう言えば」「S君」と続くこっちの方が、地味ではありますけれど、通好みの構成になっていたかもしれません。
それから、お姉様方のテイクを経て、後半となるんですが、「ドッキドキ! LOVE メール」が始まったときの会場の歓声の凄まじさと云ったら、この上ありません。DVDをヘッドフォンで聴いていても、ゴーッていう地響きのような感じで聞こえてきますんで、実際に会場にいたヲタクたちは、どんなふうに感じていたんでしょうか、是非とも知りたいところであります。
ここから、「絶対解ける問題」「100回のKISS」「トロピカ~ル恋して~る」「LOVE涙色」まで、5曲ノンストップですから、これで盛り上がらないわけがありません。
で、「ドッキドキ! LOVEメール」を是非とも貼り付けたいところですが、この間までYouTubeに有ったのが消えてしまったんですよね。あのテイクは、「ドッキドキ! LOVE メール」の全テイク中でも最高とも云えるデキの良さだと思います。まあ、DVDで見れば良いとは云え、買ってまで見るほどで無い、ライトなファンの方々に御紹介できないことが残念でなりませんw
アンコールは、「初めて唇を重ねた夜」。で、伝説の長ーい青少年の主張的MCを挟んで「笑顔に涙」でお終いです。
これで、「また来てね~。」なんて云われたら、絶対、また行く!ってなります。
このツアーに関しては、フジテレビの密着ドキュメントの特番があって、ツアー全体の様子を断片的でありますが、うかがい知ることができます。アイドルライブですから、衣装替えを間違えたり、マイクを放り投げたりと、いろいろなハプニングがあったようですが、その時のアドリブの返しが見事なんですよね。こう云う、物怖じしないところ、ステージ度胸っていうのは、持って生まれたモノだと思いますんで、やっぱり「あやや」は、「人の前に立って歌うために生まれてきた女の子」だったんだなと確信した次第です。
何度も言ってしまいますが、アイドルの社会的存在価値っていうのは、世の中を明るくし、皆を励ますことに尽きます。イジメられて自殺まで考えていた奴が「あやや」の明るさに救われた、なんていうエピソードを聞くと、こっちまで泣けてきます。彼女に救われた奴らは、決して少なく無いはずです。
その活動は、今となって、プレミアが付くことも無かったし、これからも付きそうな雰囲気は有りませんけど、2002年の「あやや」は、間違いなく、輝いていたと思います。
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