NHKプロフェッショナル~仕事の流儀~で「初音ミク」が取り上げられました。NHKさんの初音ミク愛は、尋常でないですね。きっと制作側(それも、かなり偉い人)の中にボカロファンがいるんでしょう。
番組は、IBMコンピューターの「デイジーベル」から始まり、YAMAHAのプロジェクトへという展開でしたが、開発の話はここまで。その後は、ずっと「ボカロP」を取り上げていました。つまり、今回のプロフェッショナルとは、開発したエンジニアたちではなく、初音ミクを使って音楽制作に携わっている「ボカロP」さんたちのことだったようです。
ヲタク文化としてのボカロも、ちょっとだけ触れられていて、歌い手さんも紹介されていました。初音ミクに影響されたアーティストとして、「YOASOBI」「ヨルシカ」「Ado」さんたちも出てきました。短いながらも、ちゃんとインタビューもしていて、さすがNHKの人気番組です。
全体な印象は、現在のボーカロイドと周辺の情況が良くまとめられていたな、と云う感じでしょうか。
お約束の「プロフェッショナルとは?」という問いに対して、社長さんは、「Everyone Creator」みたいなことを云ってましたけど、それは、2007年の発売時から数年間のことであります。今だって、誰でもボカロPになれますが、相手にしてもらえるのは、ほんの一握りの有名ボカロPだけ。番組では、その彼らを「プロ」として取り上げていたように思います。
で、そのプロのお仕事・・・制作風景が紹介されていました。登場したのは、顔出しNGの「Mitchie M」氏と「DECO*27」氏、それから、教祖こと「きくお」氏でした。商業ベースの仕事をこなし大御所感満載の「DECO*27」氏と、独特の世界観で海外に多くのファンをもつ「きくお」氏という、二人のボカロPを対照的に取り上げていたのが面白かったです。
僕は、初音ミクの楽曲でも、「DECO*27」氏の作品はよく聴いてましたが、「きくお」氏の曲は馴染みがありませんでした。今回、ちょびっと勉強させていただきました。
誕生から15年。ボカロに対する差別や偏見が無くなったと同時に、熱量とプレミアム感も無くなりました。今では、初音ミクが歌っているとしても、「だから何?」って感じですし、ボカロPも特別で怪しい存在ではありません。ミュージシャンが、たくさんの音楽表現ツールの1つとして、ボーカロイドを選択しているに過ぎないのです。15年たって、本来のあるべき姿になったということでしょう。
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