2018年3月14日水曜日

ウォーターライン製作記 ⑩ 駆逐艦物語 と「恋のミュージックアワー」feat.初音ミ

太平洋戦争とは、太平洋という広大な戦域を舞台に繰り広げられた、史上最大の海戦の連続である。
当事国が国力の全てをつぎ込んで全面対決するなど、もはや現代では考えられないことであるから、
この大戦は、最大で最後の海戦とも云えるだろう。

太平洋という広大な戦域を支えるのは、並大抵のことでは無い。
元々、日本海軍は、ロシアのバルティック艦隊と戦った、日露戦争での成功体験を基に、
局地的な短期決戦、しかも専守防衛を戦略の柱にしていたから、
太平洋全域で戦うなんて、最初から無理な話であった。
それでも、開戦から2年近くの間、戦線を持ちこたえることができたのは、
駆逐艦に代表される、補助艦艇の活躍があればこそである。


彼女たちは、戦艦に従い敵艦隊を攻撃する先兵となり、
輸送船や航空母艦を敵航空機や潜水艦の脅威から防衛する任務を担い、
討ち沈められた僚艦の乗組員を救助し、
制空権も制海権も失われた海域で、飢えに苦しむ守備隊に食料を届けた。

日本海軍は、ワシントン及びロンドン軍縮条約によって、軍艦の建造を日:米で3:5に制限された。
今でも、軍事ヲタクの中には、この条約が無ければ、日本は制限無く軍艦の建造が出来て、
戦争に勝てただろうなどと云う奴がいるが、見当違いも甚だしい。
日本が3しか建造できないのでなく、アメリカが5しか建造できないように制限をかけたのである。
つまり、制限をかけられたのは米国の方であって、条約の恩恵を一番受けたのが日本なのである。
後に条約が無効になって、日米が際限なく軍艦の建造を競った結果を見れば、明白だろう。

とは云っても、主力艦が制限され、数の上では不利になった日本海軍は、
その不足分を駆逐艦の水雷攻撃で補う戦略を立てる。
そこで建造されたのが、「酸素魚雷」を搭載し、対艦攻撃力を重視した「艦隊型駆逐艦」である。
条約により、補助艦艇についても制限を受けた日本は、1隻あたりの性能を上げることを追求する。
その結果、日本の駆逐艦は、1対1の戦闘になれば勝つことができたと云われているが、
高性能を追求するほど、構造は複雑になって量産化は難しくなり、
航空機やレーダーの発達によって、海戦の有様も大きく変化してしまい、
時代の流れからも取り残されることになる。

彼女たちは、数的不利のなか、不向きな防空戦や対潜水艦戦に挑み、
また、高速輸送船として駆り出されていったのだ。

軍隊は、完全な縦社会で、極度のストレスにさらされているから、凄惨な虐めが横行していたと云う。
それは、戦艦などの大型艦になるほど酷く、例外は、航空兵と、潜水艦乗りだけだったらしい。
パイロットの育成には、莫大な費用と時間が必要で、戦闘が始まれば艦隊の運命は彼らに託されたし、
潜水艦は一人のミスが命取りになり、撃沈されれば全員が戦死するという運命共同体だった。
どちらも、「個」の技量が重視される任務である。
「個」が尊重される環境では、虐めは発生しない。

駆逐艦もそれに近かった。
さらに、狭い艦内の生活環境は劣悪だし、上官だからと威張っているばかりでは、船は動かなかった。
しかも、駆逐艦の防御力は脆弱であったから、艦長以下全員戦死という艦も少なくない。
虐めが無いのは、過酷な環境の裏返しでもある。


日本海軍の駆逐艦は、常に最前線におくられた結果、そのほとんどが撃沈されてしまい、
開戦時、百隻以上あった艦艇のうち、終戦まで健在だった艦は10隻にも満たなかったと云われている。
日本海軍が敗北したのは、駆逐艦の喪失により戦線の維持ができなくなったことが大きい。
巨大な戦艦が温存され続けたあげく、燃料不足で出撃できず、
軍港に係留されたまま終戦を迎えたのとは、対照的である。


戦後、「ミサイル」が攻撃兵器の主になることで、戦艦のような巨大艦は不必要となり、
海軍の主力は、航空母艦やイージス艦などに変わっていった。

日本海軍は、海上自衛隊と名を変え、配備された軍艦は護衛艦と呼ばれるようになった。
実は、護衛艦は、系統上は駆逐艦の後継にあたる。
海上自衛隊の汎用ミサイル護衛艦には、旧日本海軍の駆逐艦の名前が使われているものが多い。

大戦によって失なわれた旧日本海軍の多くの駆逐艦、
彼女たちの名前は、国防の主役、護衛艦の艦名として、今も受け継がれている。


で、貼り付けさせていただくのは、初音ミクの歌う「恋のミュージックアワー」です。
記事と若干のギャップがありますので、閲覧される場合は近くに人がいないか、確認してくださいね。


こんなに無条件に明るいボカロ曲、久し振りです。
最近は、「刀剣乱舞」に押されっぱなしの「艦これ」ですけど、
艦これの駆逐艦娘も可愛いですし、楽曲もイイ感じだし、明日もお仕事頑張ります!

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