2018年7月21日土曜日

炭焼きレストラン「さわやか」について、ひたすらウンチクを傾けてみた

1年半ほど前に、静岡県限定のレストラン「さわやか」について取り上げさせていただきました。今回は、その続編であります。


この1年半の間にも、いくつか新店舗が開店しました。昨年は、沼津市民待望の沼津店、そして、この秋には、函南町に函南店が開店の予定です。函南店は、伊豆半島の玄関口にありますから、開店のアカツキには、伊豆旅行の帰りに「さわやか」で食事を、なんて使われ方をするのでしょう。


函南町に新店舗が作られたのは、数年前に開通した「東駿河湾環状道路」の存在があります。

「さわやか」は、袋井市に自社加工場を持っています。店舗で使われる食材は、毎日、その日に使う分が、工場から配達されます。ですから「さわやか」の店舗は、全てこの加工場から、冷凍されていない状態で、配達できる範囲内になければなりません。それが、「さわやか」が静岡県限定のレストランである最大の理由です。
函南店は、「東駿河湾環状道路」の開通によって、その範囲内に入ることができたわけで、「さわやか」全店の中で、最も東の外れにある店舗と云うことになります。

静岡県東部の各店舗は、地元や首都圏からの若者たちで連日賑わっております。お客の8割は地元民(ほとんど全てがリピーター)、2割が話のタネに食べに来てみたという県外の方(ほとんどが首都圏人)、そして、若干名のユーチューバーです。

少し古い動画になりますけど、ユーチューバーさんの食レポです。


僕は、コンビニでもレストランでもそうなのですが、メニューに出ているモノは、一通り食べたくなる性分です。期間限定と云う言葉にも弱いです。まだ注文していないものがあると、気になってしかたありません。ですから、「さわやか」に行っても、2回続けて同じモノを食べたことはありません。
ちなみに、現在の期間限定メニューは、「カイノミを使った炭焼きステーキ丼」です。フェアが終わる前に行かなくてはと思ってます。

ところが、「さわやか」のお客の7割は「げんこつハンバーグ」を食べるそうです。そして、2割がひとまわり小さい「おにぎりハンバーグ」を食べています。つまり、お客の9割は、半生の挽肉ハンバーグを食べていることになります。しかも、「さわやか」のお客は、ほとんどがリピーターですから、毎回毎回、同じモノばかり食べていることになります。もう、「さわやか」に30回以上来ているけど「げんこつハンバーグ」しか食べたこと無い、なんて人もいます。よくも同じモノばかりを飽きずに注文できるものです。そして、みんな「オニオンソース」をかけています。たまには「デミグラスソース」をかけてみようって思うことも無いみたいです。

この前、「さわやか」に行ったとき、ツレが、お腹の調子が悪いからと云って「梅しらす雑炊」を注文しました。まあ、お腹の調子が悪いのに「さわやか」に行くことが間違っていると思うのですが、これが結構美味しかったみたいです。僕も、一口味見したんですけど、お出汁が効いていて、体に優しい味でした。でも、絶対キッチンで話題になったと思います。「げんこつハンバーグ」をオーダーして、ライスの代わりに雑炊を注文したならまだしも、雑炊単品のオーダーなんですから。

ユーチューバーさんも、誰も彼も、「げんこつハンバーグ」のレポートばっかりじゃなくって、「さわやかに行って、鉄鍋ビビンバを食べてみた」みたいな貴重なレポートを出して欲しいものです。

で、動画からもお分かりかと思いますが、「さわやか」の「げんこつハンバーグ」は、中心部が生焼けの状態で出てきます。オーダーすると「レアでお持ちしますけど本当に良いんですね?」って念押しされます。どうやらマニアルで決まっているみたいです。そう云われて「イヤです!」って答える奴はいませんから、半ば強制的に生焼けを食べさせられてることになります。まあ、お店によると、生でも食べられる新鮮な肉を使っているので大丈夫なんだそうです。

注文して待っていると、ソフトボールみたいなハンバーグが鉄板に乗せられて運ばれてきます。そして、目の前で、それを半分に切って、鉄板に押しつけて仕上げ焼きをします。この押しつけ方がかなりなので、初めて見た時は面食らいます。だったら、最初から、半分にして焼いてくれば良いのにと思うのですけど、まん丸のハンバーグが全て牛肉であることをお客の目の前で見せているってことにもなります。切ると肉汁が溢れるなんてハンバーグでも、真ん中に牛脂みたいなモノを仕込んでいるときがありますからね。

この時、「わぁー」とか「キャーッ」とか「美味しそー」とかリアクションしてあげて、忙しくって大変な「さわやか」のバイトさんを労ってあげましょう。

で、「ソースをかけても良いですか」って聞かれます。ここで、「自分でかけます」って云って、最初は岩塩と胡椒で食べて、途中からソースをかけるというのが、ツウを気取った食べ方です。いっそのこと、半分に切るところから自分でやれば凄いツウっぽいと思うのですが、やっている人を見たことがありませんから、きっとNGなんでしょう。

どうしても「良く焼き」がお好みの場合は、普通のハンバーグもあります。実は、これが凄く美味しいんです。肉は「げんこつハンバーグ」と同じものを使っていると思います。平べったい普通のハンバーグの形で焼いてありますから、中まで良く火が通っています。こっちの方が弾力性もあって、正統派の美味しいハンバーグです。

「さわやか」は、炭焼きレストランと名乗っていますから、肉は、炭火で焼いています。開店前のキッチンをちょっとだけ見せてもらう機会がありました。炭火だなんて云っても下からガスで煽っているんじゃないの、なんて思ってたんですけど、本当に炭火だけで焼いてました。

「さわやか」は、土日になると、約900人のお客が来店するそうです。週末の「さわやか」は、午前11時の開店から午後11時の閉店まで常に満席ですから、900人という数は、1店舗当りが対応できるお客さんのマックスになります。これを、7名のキッチンスタッフと10人のフロアー係でまわしているそうです。

以前は、受付で名前を書いて、待っていましたから、駐車場から車が溢れたりして、ご近所に迷惑をかけることもあったのですが、今は、整理券方式になって楽になりました。今何番まで進んでいるかが、ネットで分かるので、整理券もらって近くのタリーズで時間潰しなんてこともできます。ですから、駐車場が空いてるのに整理券をもらったら2時間待ちだった、なんてこともあります。まあ、そんなときは、遠方からわざわざ来ている方を優先させてあげて、地元民は「びっくりドンキー」に行きましょう。

富士市には2店舗あるので、富士の「さわやか」は、比較的空いています。この前の週末に行ったら、40分待ちでした。「こっちに来て正解だったね」なんて云ってたんですど、よく考えてみたら、往復に1時間以上かかってましたから、あまり意味が無かったです。ガソリン代もかかっているし。

それから、「さわやか」には、ポークのメニューは無いのですが、何故か、チキンステーキがあります。この前、ツレが何を思ったのか注文しました。絶対キッチンで話題になっていたと思います。「さわやか」には、何回も行ってますけど、他のお客がチキンステーキを食べてるところを見たことがありません。
僕は、先ほど、同じモノばかり食べるのは、好みで無いと云いましたけど、チキンステーキだけは注文したことがありません。1時間も待って、食べたのが鶏肉では空しすぎます。

結局は、せっかく来たんだからとか、長いこと待ったんだからって気持ちが、冒険心を失わせているんでしょう。しかも、皆さんネットで予習して来てますしね。僕がここで、チーズハンバーグにドミグラスソースがお勧めですよ、なんて云ったところで、今日も、「さわやか」では、900人のお客がやってき来て、810人が、げんこつハンバーグを注文して、全員がオニオンソースをかけているんでしょう。そして、この比率はSNSが発達するほど高まっていくのだと思います。「失敗を恐れる、画一化したネット社会」っていうと、ちょっと大袈裟ですかね。

そうそう、チキンステーキを食べたツレの感想ですけど、普通に美味しかったけど2回目はないかな、だそうです。
これで、ますます注文する人が減ったかも・・・・w

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