2016年12月30日金曜日

SMAP「オリジナルスマイル」 ~今こそ、この曲を彼らに捧げたい~

 SMAPが解散します。世界中のファンが嘆き悲しんでいるようです。まあ、解散したと云っても、すでに事実上の解散状態でしたし、これからも個々に芸能活動を続けていくそうですから、そんなに思い詰めなくても・・・と思っていたんですけど、こんなCMを見させられると、やっぱり5人揃ったときのオーラは凄かったんだなって思います。何もしなくてもいいから、解散だけはしないで欲しいというファンの声も分かるような気がしてきました。


 SMAPの代表曲っていうと、「世界で1つだけの花」ってことになるんでしょうが、あれって聴いているうちに、学校の先生に叱られているような感じがしてきて、何となく苦手なんですよね。だからソフトバンクのCMから「オリジナルスマイル」が流れてきたときは、ちょっと嬉しかったんです。この曲って、励ましソングとしても単純に明るくって前向きだし、何よりも1番SMAPらしさが出ているように思っているんですよ。

 では、敬意を表して、ボカロカバーを。歌っているのは、ボーカロイド「GUMI」です。


 声を伸ばした時のビブラートが、ちょっと強めで気になりますが、このへんは、好みの問題でしょうか。あと、伴奏は打ち込みのようですね。音数が少ない感じですけど、コンピューターに歌わせるには、このくらいが丁度良いように思います。

 次も敬意を込めて、初音ミクのテイクになります。「世界で・・・」のカバーはたくさんありますけど、「オリジナルスマイル」のカバーって貴重なんですよ。


 彼らが解散に至るまでの分析や考察は、ネット上に溢れていますから、ここでは取り上げませんけど、「ファンにハッピーエンドを見せて、勇気と希望を与えなきゃだめだ。でないと、Youたち2年後に必ず後悔する。」と諭したと云われている、ジャニー喜多川氏の言葉が印象的でした。
 でも、SMAPって、ジャニーズの所属タレントでありながら、全然ジャニーズらしくなかったですよね。他のグループとからむ場面なんて全然無かったし、完全に独立していて、全てが特別扱いだったと思います。まあ、年寄りの云うことは聞いておくものだと云いますから、ジャニー喜多川氏の忠告通り、2年後には後悔するかも・・・って大きなお世話ですね。

 では、お終いに5人で歌っているテイクを貼りつけさせていただきます。2007年とありましたから、個々の活動へと軸足が移っていった頃かと思います。

 SMAPの歌割りって、歌唱力が皆無なのにもかかわらず、一人一人がソロで歌って、合わせるのは、サビのところだけってのが多いですよね。ダンスも基本的なところだけ揃えておいて、後は、それぞれがアドリブでって感じだし。ホントにチームワークの感じられないグループだったんだなって思います。でも、見せ方に関しては、ホントにプロですよね。
 

 なんか、こんな終わり方も有りなのかなって気がしてきました。「ビートルズ」を引き合いに出すのもナンですけど、グループって、その存在が偉大になればなるほど、綺麗になんか終われるものではないし、仲良く手をつないで、さよならコンサートなんて開いたら、ナンでやめるのってことになるでしょ。本当にギリギリまでやってきたからこそ、こんな終わり方しかできなかったんだろうなって、思えてきました。

 キー下がってますけど、って大きなお世話ですね。

2016年12月21日水曜日

松浦亜弥「横浜ロンド」 ~切なくも、ちょっとオシャレで、かわいくて~

 少し前の話になりますが、職場の仲間でカラオケスナックに行きました。カラオケボックスに行くことはあっても、カラオケスナックなんて、本当に何十年ぶりって感じです。
 今時、カラオケスナックに行く人なんているのかなって思ってたんですけど、地元のお年寄りが結構来ていて、おもいのほか繁盛してました。カラオケボックスと違って、お客さんみんなで1本のマイクを共用するわけですから、3時間くらいいても、何曲も歌えるわけではありません。だけど、他人の歌に拍手したり、知らないオジさんから「お兄ちゃん、なかなか良い曲だね」なんてお世辞を云われたりして、楽し懐かしかったです。

 とは言っても、僕は、カラオケが得意ではありません。歌うことは嫌いではないのですが、マイクを回されても、曲を決められないんです。上手く歌えなかったらどうしようとか、こんな曲を歌って変に思われないだろうかとか、余計なことばかり考えてしまうので、面倒になって、聴く側にまわることが多くって、まあ、妙なところにプライドがあるって云うか・・・。
 で、その時もマイクがまわってきたんですけど、ふと、自分が松浦亜弥と初音ミクのファンであることを思いだしたんです。いつもなら、場がシラケたらどうしようとか、グチグチ考えちゃうんですけど、あの時は、何故か、ちょっと歌ってみようかなって気になったんですよね。

 で、1曲目にこれを入れたんです。


 何百回、何千回(?)って聴いてきた曲ですけど、声に出して歌ったことなんて1回も無かったんで、ほんとにぶっつけ本番でした。前奏が始まってから、キーのことを全然考えてないことに気がついて・・・。松浦亜弥さんって、女性の中でも、一際キーが高いじゃないですか。こりゃマズいって思ったんですけど、始まったらそれなりに歌えてるんですよ。気がついたら、1オクターブ下げて歌ってました。キーが高いおかげで、オクターブ下げたら、オジさんにちょうど良かったんです。

 で、イイ気になって、2曲目に入れたのがこれです。このテイク、前にも言ったことがありますけど、右手でリズムをとるところとか、松浦亜弥さんにそっくりなんですよ。


 こいつもキーがメチャメチャ高いですけど、オクターブさげたら、やっぱりピッタリでした。「からくりピエロ」は、ネット上に歌ってみた動画が溢れていますけど、オクターブ下げて歌っている動画は、1つも無かったですw

 「横浜ロンド」を歌った時の反応ですか?

 正直、スルーってとこでしょうか。でも、お年寄りの皆さんからも拍手してもらいましたし、お世辞と分かっていても、声を掛けてもらえば嬉しいですし、最近は、他人というのは煩わしい存在みたいな感じだったんで、妙に温かかったです。
 まあ、松浦亜弥さんに関しては、「めっちゃホリデー」でも歌えば盛り上がったかもしれないけど、そう云う役回りでもありませんし、そこまで吹っ切るには、アルコールの助けが必要ですからね。

 で、歌ってみて、改めて実感したんですけど、「横浜ロンド」って、淡々と歌うしかない曲なんですよね。歌詞で多くを語るわけでもないですし。だから、その分、歌い手さんのキャラクターの魅力が反映されるように思いました。


 CHINOさんのコーラスもホントに良い感じです。マニアックライブのⅣ番って、「腑抜けなくらいが丁度良い」っていう亜弥さんの言葉通り、軽い感じで歌っているライブのように思えるんですが、この曲については、ばっちりハマっていると思います。

 2年前、Yahooトップに松浦亜弥再評価記事が出て「Click you Link me」がちょっとだけ売れたってことがありましたけど、「横浜ロンド」は、そのアルバムの中での数少ない新曲の1つです。ただ、ファンからの評判も良かったのに、肝心の松浦亜弥さんが、どうもお好みではないようですね。次に発表した「Subject:さようなら」は、ネット上に幾つかのライブテイクがありますけど、こちらは、マニアックライブのⅣ番と、アルバム発売記念ライブの2つだけなんですから。

 熱唱系の楽曲で歌唱力をアピールするのは簡単ですけど、此の手の曲をライブで歌いこなすのって、なかなかできるものでは無いと思います。例えば「dearest.」だったら歌自慢の素人さんが歌ってもサマになるかもしれないけど、「横浜ロンド」はどうでしょうか。
 歌い手のキャラクターの魅力が反映されるってことは、オジさんがオクターブ下げて歌ったら全然お話にならないってことですからね。まあ、ブスが歌っ・・・・.失礼しました。

 今、ライブでこの曲を歌って似合う歌手さんって誰でしょうか。

 そりゃあ、歌っていうのは、歌い手さんが自分の解釈で歌いこなすものですから、50過ぎてアイドルソングを歌っても何ら問題はないんですけど、何にでも、旬ってものがあるじゃあないですか。そう考えると、この時の松浦亜弥さんこそ「横浜ロンド」に選ばれし歌手だったように思います。
 この曲が収録されたアルバムがリリースされたのは2010年。「Click you Link me」は、その4年後にネットでちょっと騒がれて、そこそこ売れましたけど、当初から企画盤なんかじゃなく、オリジナルアルバムとして、もっとベターな状態でリリースできていれば、その何倍も売り上げることができたと思います。いえ、売れることはなくても、地道に歌い続けていけば、もう少しは世に広まったはずです。4年後の再評価?そんなものにどんな価値を見いだせばいいんでしょうか。
 「横浜ロンド」と24才の歌手「松浦亜弥」は、最高の巡り会いを、最悪のタイミングでしてしまったんだと思います。

 この曲を聴く度に感じる切なさは、そんな、何もかもが遅すぎたという想いからきているんじゃないかって・・・。

 お終いにこちらも、もう、これで全部です。

2016年12月17日土曜日

炭焼きレストラン「さわやか」

  「さわやか」は、静岡県限定のファミリーレストランです。大変繁盛しているお店ですが、静岡県内にしか店舗がありません。そして、一度でも「さわやか」に行くと、もう他の店には行けません。静岡県人は、みんな、自分の町に「さわやか」が開店してくれることを夢みています。新規開店の噂が流れると、みんなその話で持ちきりになります。我が町に来て欲しいお店のNo.1が「さわやか」です。ちなみに、2番は「スターバックス」です。

  「さわやか」については、最近メディアに取り上げられることが多いので、ご存じの方もいらっしゃるかもしれません。
 先日も、「秘密のケンミンSHOW」で、「相川七瀬」さんが、大阪出身にもかかわらず、「さわやか」のファンだと発言していました。また、「福山雅治」氏が、長崎出身にもかかわらず、仕事で静岡に行ったら必ず立ち寄ると、ラジオで発言して話題になったこともあります。どうやらミュージシャンと云われている方たちにファンが多いようです。

  「さわやか」は、ハンバーグがメインのファミリーレストランです。メニューの種類は多くありません。開業当初は、いろいろとあったようですが、みんなハンバーグばっかり頼むものですから、メニューを絞り込むようになったようです。値段は、ライス込みで1000円前後です。
 人気メニューの「げんこつハンバーグ」は、まん丸に焼かれたハンバーグを、バイトのお姉さんが、目の前で半分に切って、最後の仕上げ焼きをしてくれます。でも、こんなの「ビッグボーイ」とか「ブロンコビリー」でもやってますから、全然珍しいことではありません。
 肉は、オーストラリア産です。決して「何とか牛」みたいな銘柄品ではありません。だって、1000円ですから。

  「さわやか」は、ただのローカルなファミリーレストランです。でも、いつも混んでます。時間をずらしてもダメです。週末の待合室は、人で溢れていますが、バイトのお姉さんは、決して動じません。常に笑顔で余裕の接客です。まるで、ディズニーランドやUSJのクルーです。まあ、客を待たせるのに慣れきっているってことです。でも、バイトさんがテンパらないおかげで、みんな、イライラすることなくちゃんと待っています。それが静岡県民の気質と云えばそうなんですけど。
 ときどきヤンキーの兄ちゃんもやってきますけど、「40分待ちです」とか言われても「はーい」って言って、スマホをいじりながら温和しく待ってます。その隣では、孫を連れたジイさんバアさんが、その隣には、彼氏と彼女が座っています。週末で、1時間以内に呼ばれると「今日は早くて良かったね」なんて言ってます。
 座席予約なんて云う不公平なシステムはありません。食べたければ待つ、呼ばれたときにいなければ飛ばされる。それだけのことです。僕は、いつも文庫本を持っていきます。この前は、待合室にあった新聞を隅から隅まで全部読み終わった頃に呼ばれました。

 こんなふうに書くと、「馬鹿馬鹿しい、そんなところに絶対行かない」って思うかも知れませんけど、行けば必ずファンになると思います。週末の待合室が、何となくテーマパークの行列っぽい雰囲気を醸し出しているのは、多くのリピーターによって支えられている、そんな共通点があるからだと思います。

  「さわやか」には、ドリンクバーもサラダバーもありません。クーポン券も配りません。もちろん、食べ放題でもありません。
 ですから、ジュースが飲みたければ、注文してお金を払う。そうすれば、厨房で絞って持ってきてくれる。サラダが食べたければ注文してお金を払う。そうすれば、冷やしたお皿に綺麗に盛りつけて持ってきてくれる。
 ステーキも看板メニューのはずですけど、「さわやかステーキ」という1種類しかありません。部位はリブロースだそうです。ただのオーストラリア牛ですけど、自社工場で脂身を外して筋をちゃんと処理しています。店では、お兄ちゃんが炭火で丁寧に焼いてくれる。だから、ハズレがない。全部、美味しく食べられます。
 ハンバーグだって、クズ肉を使ったりしない。だから、他のファミレスのやつと見た目と値段が同じでも、食べると全然違う。ヤンキーの兄ちゃんだって、ちゃんと分かっているから、並んでも食べに来る。付け合わせのポテトは、生のジャガイモを半分に切って焼いたやつです。
 パフェもあるけど1種類だけ。いちごの季節はいちごのパフェ、メロンの季節はメロンのパフェ、ぶどうの季節はぶどうのパフェ。県内で採れた果物で作ってくれる。600円くらいだから、決して豪華ではないけれど、缶詰を使ったりしない。厨房で皮を剥かれた果物が乗ってくる。

 ファミレスといえども、料理と云うからには、食材(料)に手をかけて(理)客に出す物でなくてはならないはずです。最近は、どこのファミレスも差別化をしたいから、何処何処産のナントカみたいに、食材には、一応のこだわりを見せているけど、肝心の調理に関しては、どんどん効率化してしまっている。でも、ちゃんと調理すれば、特別肥育されたアンガス産の高級サーロインステーキよりも、普通のオーストラリア産リブロースの方が美味しく食べられるってことがあるんです。
 つまり、「さわやか」は、今流行の、高級な食材を効率化によって安く食べさせる店ではなくって、普通の食材を手をかけることによって美味しく食べさせてくれるファミレスなんです。

  「さわやか」は、店舗あたりの集客数は抜群に良いのですが、収益率は低いそうです。その原因は、かさんでいる人件費、「さわやか」が県外に出店しないのは、家賃の高い首都圏では、やっていけないからだと云われています。

 今月、30店舗目の「さわやか」が開店しました。県東部の「長泉町」と云うところです。隣接する「沼津市」には、未だに「さわやか」がありません。沼津市民20万人の落胆ぶりは、察するに余りあります。

2016年12月13日火曜日

「東ロボくん」東大合格断念に思う ~初音ミクが松浦亜弥を越える日~

  2011年から取り組まれてきた「ロボットの東大合格をめざすプロジェクト」ですが、先日、東大合格を断念したことが発表されました。国立情報学研究所の新井紀子教授によると「東ロボくんは高校生の8割より良い成績になったが、読解力に問題があり、上位1%以上になれないことが分かった。」からだそうです。

 初音ミクで云うと、ボーカロイドは、並みの歌手程度の歌唱力を身につけることには成功したが、「松浦亜弥」にはなれないことが分かった、ってところでしょうか。

 断念と云っても、東大には入れないというだけで、センター試験模試は、偏差値58だそうですから、国公立33大学、私立441大学で合格可能性80%以上を勝ち取ってはいるんですよ。少なくとも、僕がいた大学には入れると思いますし、「東ロボなんてダメだ」って言ってる奴らの大部分は、学生時代、東ロボくん以下の成績だったということになります。

 英語では、問題を解くためのデータベースを10億単語から500億単語に増やしたら、得点が15点伸びたそうですが、その後、1500億単語まで増やしても、それ以上、成績は伸びなかった、とありました。増やしたデータベースが余計な情報になって、正解を絞り込めなくなってしまうと云う、人間にもよくある「知りすぎて間違う」ってやつですね。
 さらに人工知能が囲碁の名人と対戦して話題になったディープ・ラーニングを導入すると、かえって成績が落ちたそうです。

 人工知能の研究は、人間が読解、つまり情報を処理しているバックには、膨大な知識や豊かな生活経験があるという仮説に基づいて進められてきたように思います。その一方で、人間は、たいした根拠も無いなか「何となく」って感覚だけで理解しているようにも思えます。
 文章の行間を読むとか、空気を読むとかって部分までもデータベース化して、気の遠くなるような情報量をバックに、課題を解決していこうという手法は、大きな壁にぶち当たってしまったようです。
 それから、「何となく」という部分については、「ディープ・ラーニング」によるアプローチが期待されていたのですが、こちらもあえなく玉砕してしまいました。

 物量作戦の限界が見えたことが、プロジェクト断念となったわけで、「読解力とは何か」、つまり、「人間が意味を理解するというのは如何なることか」という根本的な答えを得ない限り、先には進めないようです。

 これは、初音ミクについても同様だと思います。「人間が歌うとは如何なることか」って問題をスルーして、音素連鎖がどうとか、歌声調整がどうとかって、物理的に情報量を増やしていくだけでは、限界があるように思います。

 現状の初音ミクは、歌っているのでは無くって、音声を使って演奏しているに過ぎません。言葉を発しているように感じますから、擬人化してとらえてしまいますが、実はインストゥルメンタルなんですよね。自動演奏のピアノやオルゴールに近いと云えば良いでしょうか。
 もちろん、オルゴールの音色に感動することもあるように、初音ミクの歌声を聴いて、ああ良いなあって思うこともありますけど、本当の意味で「歌に感動した」ということには、なっていないということです。

 僕は、初音ミクが松浦亜弥になれる日の実現については、楽観的に考えていましたが、最後の一線を越えるのは、生易しいことではないみたいです。
 「歌うことは人間だけができることで、機械には無理」と考える人は多いと思います。しかし、そういう人たちは「ならば人が歌うとはどういうことなのか」という問に対して明確な解答を持っているのでしょうか。
 確かに現状では、初音ミクは限りなく人間に近づけたとしても、人間にたどり着くことはできないと思います。でも、それは、初音ミクが人間が造った機械だからでなく、人間が人間を理解できていないからだと思うんです。

 まあ、「東ロボ」君が、並みの受験生より成績が良いように、初音ミクに負けている人間の歌手もいるんじゃないかと思いますが。
 ってことで、これなら絶対に勝てるというテイクを紹介して今日はお終いにします。まずは、人間。次にボーカロイドですwww



 勝ってると思うんだけどなあw

2016年12月10日土曜日

松浦亜弥「女 Day by Day」 ~亜弥さんの、亜弥さんによる、亜弥さんのためのB型ソング~

 あれほど流行っていた「血液型占い」、最近めっきり言われなくなりました。どうやら、ブラッドタイプ・ハラスメント(ブラハラ)などが問題にされて、ワイドショーや雑誌で扱われなくなったのが原因らしいです。 
 まあ、昔から、科学的根拠が無いだとか、そんなの言ってるのは世界中で日本人だけだとか指摘されてましたけどね。血液型性格診断を否定するのが一流の社会人であり、喜んでいるのは低俗な人間で或ると云うのが、現在の風潮のようです。どうも、最近は、何でもカンでも右にならえの感があって、ひとたび否定し始めると一斉にそっちに偏りますからね。
 まあ、僕だって血液型性格診断なんて本気で信じているわけでもないんですが、話すネタが無いときとか、重宝しますからね。それなりに人間関係を構築するツールとして、世の役に立っていたようにも思います。

 少し前までは、B型が、「空気読めない」とか「自己チュウ」みたいな云われようで、頻繁にからかわれていましたっけ。ブラハラの最大の被害者がB型といえるかもしれません。B型は自由奔放の裏で傷つきやすいって言いますからね、ってこう云う発言をブラハラと云うんですよ。

 僕らの世代だと、B型の代表は、「長嶋茂雄」さんなんですけど、われらが松浦亜弥さんもB型だそうです。

 では、1つめは、2007年のライブテイクからでいかがでしょうか。


 自虐的自己啓発系B型応援ソング「女 Day by Day」は、アニソンの作曲なども手掛けている「村井 大」氏の作詞になるもので、松浦亜弥さんを歌ったものとされています。
 けど、何か変ですよね。まず、松浦亜弥さんは、僕の思っている限りでは、歌詞に描かれているような人ではありません。ホントは、こういう方かも知れませんけど、世間がイメージしている松浦亜弥さんをちゃんと描いてくれないと、聴く側としては納得できません。
 それから、歌詞に歌われている人物像は、一般的に云われているB型人間とは少し異なっています。「気まぐれ」は、良く言われていますけど、B型人間が「自己主張が苦手」ってことは無いですよね。

 この楽曲は、松浦亜弥さんのリクエストによって作られたそうです。オリジナルアルバムに収録されているということからも、楽曲の内容については、打ち合わせ等が行われたはずです。と云うことは、この歌詞に書かれている内容は、やっぱり、松浦亜弥さんのこと、あるいは松浦亜弥さんの考えが反映されたものなんでしょうか。
 でも、あまり直接的に書いてしまうと、重い感じになってしまいますから、適当にぼやかしたんでしょうね。結果的に「これ誰のこと」、って感じになっちゃったように思います。
 耳障りの良い単語を羅列しただけの歌詞は、読解力に難があり東大受験をあきらめたという「東ロボ」君でなくても読解不能です。でも、松浦亜弥さん以外が歌っても違和感の無い、普通の楽曲になっちゃったおかげで、こんなカバーも行われています。


 鈴木愛理さんも、今年22才で、B型だそうですよ。でも、カバーしていただいて、こんなことを云うのも何ですけど、イマイチ似合ってないような・・・。

 3つめは、マニアックライブⅤからのテイクです。歌は2分18秒からです。


 Cメロで盛り上げて、間奏に入っていくところが最高ですね。どの曲でもそうなんですけど、松浦亜弥さんのCメロの歌い方は、抜きんでて素晴らしいと思います。

 この他、2008年のライブでも歌っているのですが、何故か、このマニアックライブのテイクが一番良いように思います。
 鈴木愛理さんのカバーからも分かるように、この楽曲ってアイドルソングじゃないですよね。だから、アイドルソングの歌い方じゃあ似合わないし、アイドルが脱アイドルっぽく歌っても無理がある。
 マニアックライブのテイクが良い感じに思えるのは、実年齢が、歌詞の世界観に近づいていて、無理に演技して歌わなくてもサマになってきたからだと思います。歌が似合う、似合わないというのは、歌唱力で代替えできることでは無いようです。

 ですから、「女 Day by Day」は、今の松浦亜弥さんが無理なく歌えて、一番似合う楽曲のように思います。松浦亜弥さんが復帰したら、歌って欲しい曲のNo.1です。まあ、一番安心して聴けそうってのが本当の理由なんですけどね。他の楽曲だと、声出るかな、上手く歌えるのかなって、ヒヤヒヤしながら聴かなきゃならないでしょ。これだったら、とりあえず大丈夫そうって云うか。
 
 ってことは、やっぱり「女 Day by Day」は、松浦亜弥さんについての、松浦亜弥さんのための楽曲だということになるのかなあ。

2016年12月3日土曜日

中島 愛「星間飛行」 ~えっ?3年ぶりに活動再開だって!~

 「星間飛行」は、2008年に発表された、アニメ「マクロスF(フロンティア)」で、劇中のアイドル「ランカ・リー」が歌った挿入歌です。作詞:松本隆、作・編曲:菅野よう子とありました。松本隆氏については、説明の必要は無いかと思います。たかがアニメの挿入歌に松本隆氏ってところが、さすがマクロスですね。
 菅野よう子さんは、主にアニメやテレビCM、映画、ドラマの音楽製作を手掛けている作曲家、編曲家さんです。手掛けたCM曲だけでも500曲以上といいますから、この世は、彼女の作品であふれていますが、裏方さんの仕事がほとんどですので、彼女の名前を知っている人は多くないと思います。ちなみに、来年放送のNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の音楽も彼女が担当するようですよ。
 
 マクロスFは、マクロスシリーズのテレビ版3作目で、初代マクロスから25年周年を記念して制作されたとのことですが、僕は、全然知りませんでした。だって、社会人ですから。
 でも、この曲は知っていましたよ。


「誰だ、あの娘。」
「ご存じ、ないのですか。彼女こそ、代役からチャンスをつかみ、スターの座を駆け上がっている 超時空シンデレラ 『ランカちゃん』です。」

 まあ、これに関しては、僕は、一切ツッコミませんよ。アニメ相手に大人げないですから。

 では、中の人「中島 愛」さんに登場してもらいましょう。武道館でのライブテイクになります。チケットの倍率が凄まじかったとのことですが。


 いいなあ。武道館ライブ、楽しそうですね。ステージとスタンドの距離感も最高だし、僕も一緒に「キラッ」ってやりたいです。社会人ですけど。

 初代マクロス、飯島真理さんから25年経っているんですけど、やってることって全然変わってないんですよね。まあ、それだけ初代マクロスが先進的だったということでしょうか。飯島真理さんがリン・ミンメイをやってたときには、彼女は未だ生まれてなかったんですよ。

 中島 愛さんは、1989年生まれ、お母様がフィリピン人とのことです。ランカ・リーも確か宇宙人とのクォーターでしたね。
  芸能事務所に所属して歌手・声優になるべくレッスンを続けていた中島愛さんは、マクロスFのヒロイン役に5000通の応募者の中から抜擢されます。さらにアニメの挿入歌「星間飛行」で歌手デビュー。オリコン週間チャートで最高5位を記録します。

 僕の知らないうちに、世の中は随分変わっていました。声優は憧れの職業になり、アニメの挿入歌が当然のようにヒットする時代になっていたんです。
 飯島真理さんと中島愛さんの決定的な違いは、中島愛さんが、望んでこの立ち位置についたということです。彼女は、歌える声優でもなく、声優をこなす歌手とも違って、その両方でした。オタクから絶大な支持を受けていた彼女は、ライブ活動なども精力的に行い、彼女の音声データから作られたボーカロイド「Megpoidメグッポイド(GUMI)」がインターネット社から発売されるなど、順風満帆な芸能活動を展開していたはずでした。

 その彼女が、突然の休止宣言をしたのが、今からちょうど3年前、事務所を退社し、ブログも公式HPも閉鎖してしまいます。突如の事態に、ファンの間では様々な憶測が飛び交ったようです。結局、マクロスでついてしまった、中島愛=ランカ・リーというイメージを落とすための冷却期間をとったというのが定説とされました。事務所を退社していることから、活動方針に関して意見の相違があったのかもしれません。
 考えれば、勿体ない話です。飯島真理さんと違って、中島愛さんは、こうなることを希望しての芸能界入りだったはずでした。その中島愛さんにしても、アニメキャラクターのイメージがついてまわることは、負担に感じることだったのでしょうか。

 近年は、声優を希望する者も増えていて、さらに、有名タレントやアイドルなどを声優に採用する作品も増えるなど、声優業は、過当競争の時代になっているそうです。そんな中で、一度やめてしまった中島愛さんが声優・アニソン歌手として活動を再開するのは、ほぼ絶望的だろうと云うのが、オタクたちの語るところでした。

 その彼女が、これまた突然の活動再開宣言ですから驚きです。Yahooニュースでも取り上げられましたから、ご存じの方もいらっしゃるかと思います。しかも、新しい所属事務所がマクロスと関係の深いビクター系だなんて。

 「マクロスの垢を落とすんじゃ無かったんかい!」

 失礼しました。
 まあ、復帰されるということは、素直に嬉しいことですし、予定されている「お帰りなさいライブ」もきっと盛り上がることと思います。
 僕は、初音ミクのライブでもギリなんで、中島愛さんのライブに行くことはないと思いますけど(って云う前にチケット絶対取れない)、影に日向に応援させていただこうと思います。
  
 お終いは、ボーカロイドカバーです。今回は、GUMIではなくって、あえて初音ミクと鏡音リンのテイクです。デフォルメされたキャラクターが可愛いですし、何より歌がマッチしています。やっぱりアニソンには、ボカロですね。中島愛さん御本人のテイクを除けば、他のどんな人間のカバーよりも似合っていると思いますよ。


 中島愛さんは、活動を休止していたとは云え、まだ27才です。今度こそ、末永く活動してくれることを願っております。

 松浦亜弥さんも、こうなると良いなあ。