2016年2月1日月曜日

都会のマナーに学ぶ?  鉄道編

 そのⅠ
 云うまでも無いことだと思うが、都会では、駅のエスカレーターの右側を空けるのがマナーとなっている。関西では、左側を空けるらしい。昔、東京に行ったときに、そんなことを知らずに右側に乗っていたら、後ろから来たお兄さんに、舌打ちをされてしまった。
 僕の生んでいる町は田舎だから、そもそもエスカレータがほとんど無いし、たまにあっても、並んで乗るほど人がいるわけでも無いし。急いでいる奴は、階段を駆け上がるものだと思っていたから、そんなマナーがあるなんて知らなかった。
 でも、それからは、右側を空けるように心がけている。マナーを知らない田舎者だと思われたくないというツマラナイ理由からだ。たまに、右側を塞いでいる奴がいると、冷たい視線を浴びせながら追い越したりしていた。
 多分、東京の町を歩いている奴の8割は、田舎者の「おのぼりさん」なわけだから、所詮、田舎者が田舎者を馬鹿にしているに過ぎないわけで、まあ、マナーというやつは、こうやって広まっていくものなんだろう。今では、都会の駅のエスカレーターは、綺麗に右側が空いている。
 しかし、考えてみればおかしな話だ。本来、エスカレーターを歩いて上ることは、危険な行為の筈だ。なんでそんなマナー違反な奴のために右側を空けなければならないんだ?
 それに、電車が1時間に1本なんていう田舎と違って、都会は次々に電車が入ってくるから、乗れなかったら次を待てば良いだけのことだ。
 まあ、そう云う僕だって都会に出るとせわしなく動いてしまうから、都会と田舎では時間の進み方が、やはり違うのだろう。


 そのⅡ
 電車の4人掛けの席に乗っていた時のこと。僕は、田舎の始発駅から乗っているんで、4人掛けの進行方向を向いた窓側に一人で座っていることが多い。で、次の人が乗るときには、斜め向かい、つまり進行方向に背を向けた通路側に座るものだとばかり思っていた。そしたら、いきなり僕の隣に座ってきたんでビックリしてしまったことがある。
 二人仲良く並んで、進行方向を向いて座ったんだが、これが意外と良いと云うことが分かった。視線のやり場に困らないのである。向かい側に座られると、目を合わせちゃ悪いから、外ばかり見るようになる。都会の人は、上手いことを考えるものであると感心させられた。
 まあ、直に混んできて、狭いボックス席に男4人、縮こまって座るようになるから、一時のことなんだけど。


 そのⅢ
 で、鈍行列車はオジさんには辛くなってきたんで、最近は新幹線にも乗るようになった。でもお金が無いから、行きは高速バスで、帰りが新幹線というパターンが多い。
 新幹線は、2人掛けと3人掛けの座席でできている。僕みたいに一人で乗る奴は、3人掛けに座るのがマナーだということを学んだ。2人掛けに一人で座ってしまうと、2人連れが困るからだ。だから、独り者は、3人掛けの窓側に座る。また独り者が来たら、1つ飛ばして、3人掛けの通路側に座る。そうすれば、空いている真ん中が緩衝地帯になる。で、混んできたら真ん中を使えば良い。
 2人掛けの席に一人ずつ座って、3人掛けの席に2人連れが座っている状態は、好ましくない。次に乗ってきた4人目は、必ず誰かの隣に座らざるを得ないからである。2人掛けの席には、2人連れが、3人掛けの席には、独り者が2人座っているのがベストな状態なのだ。
 だから新幹線の3人掛けは、お一人様のためにある。そうすると3人連れが困ると思うかも知れないが、2人連れの数から比べると3人連れというのは圧倒的に少ないから影響は少ない。
 しかし、3人連れが、座るところがないからといって、2人掛けの席を回転させて、3人で使っているのは最も迷惑だ。
 まあ、その空いているとこに、一人で入り込む強者もいるが・・・。

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