2016年1月23日土曜日

ボーカロイド「IA(イア)」が初音ミクを越える日

 僕は、可愛くって歌の上手い子が好きです。人間かどうかは問いませんw

 で、今回、取り上げさせていただく動画は、ボーカロイド「IA」(イア)のテイクです。僕は、最近まで「アイエー」って読んでましたが、イアが正しいようです。「IA」は、「1st PLACE」社から2012年1月27日に発売されたVOCALOID3用の音声ライブラリで、音声データの提供者、いわゆる、中の人は、同じ1st PLACEに所属する歌手の「Lia」さんです。
 Liaさんは、松浦亜弥さんと同じ2001年のデビューで、ゲーム音楽やアニソンで活躍し、自身もオリジナルアルバムを発表している方のようです。初音ミクなどのクリプトンのボーカロイドが、声優さんの音声データを使用しているのと対照的ですね。

 1曲目は、「TeddyLoid」氏による「Shooting Star」です。楽曲ももちろんですが、素晴らしい出来のMVだと思います。MV制作についての記事がありましたので、リンクを貼っておきますね。



 どうですか、最新の3音素連鎖(triphone)を駆使した歌声は。「IA」は違和感の無い歌い方をすると聞いていましたが、ここまでとは思いませんでした。しかもメチャメチャ可愛いじゃないですか。

 続けて、「如月アテンション」です。「カゲロウプロジェクト」には、さすがに世代の壁を感じていましたが、この楽曲などは、楽しく聴けました。今回は「IA」の記事ですからカゲロウプロジェクトのPVでなくって、MMD動画の方を貼り付けさせていただきます。
 「一般人にはあまり分からない、1人のアイドルの悩み。そんな散々な日々に転機をもたらした、突飛な出会い」を歌った楽曲だそうです。


 このボーカロイドの歌声を、中高生はちゃんと聞き分けられるそうですが、さすがにオジさんには辛いです。歌詞を字幕で入れていただけると大助かりなんですが。
 それにしても、「ちょっと・・」のところ、何であんなに可愛く歌わせられるんでしょうかね。

 3曲目は「SEE THE LIGHTS」です。自動車レース「SUPER GT」のイメージソングとして作られたMMD-PVだそうです。凝ったつくりで、MMDもついにここまできたかって感じです。もちろん「IA」も可愛く踊れていると思いますよ。


日本よりも海外での評価が高いというのも分かるよな気がします。
 で、折角、可愛くキャラクターデザインをしていただいたのに、こんなことを云うのも失礼なんですが、あまりにもスタイルが良すぎるように思います。動画を見ていると、何だか骸骨ダンスに思えちゃうんですよね。もう少し、肉付きがあっても良いかと・・・w

 最後は、ライブ動画です。

  2015年9月19日に「赤坂BLITZ」で開催された「IA」の国内初のワンマンライブの映像です。曲は、3周年記念楽曲の「Diamond Days」。此の手のバラードは、初音ミクもたくさん持っているんですが、滑舌と発音の良さは群を抜いていますね。ボカロに興味の無い方々も、騙されたと思って是非聴いていただきたいです。


 リアル感を出すために、息継ぎ音を入れていますね。僕はどちらかと云うと、息継ぎは聞きたくない派なんですけど、作りものであるボーカロイドの息継ぎは、生臭さが感じられないんで嫌な感じがしませんw
 ちなみに、松浦亜弥さんは、そういう時はマイクを外して、息継ぎを聞かせないタイプの歌手ですよね。

 バックの映像が、ライブのダイジェストになっているんで、大体の様子が分かるんですけど。なかなか楽しいライブだったようです。
 ライブレポートによると、観客は、男性9割で、ノリとしては、初期の初音ミクライブに近かったとのことです。透過スクリーンは比較的透明度の低いタイプで、プロジェクターは1台とありました。ミクの場合は、最低でも2台を重ねて、お互いをバックアップさせるんですが、武道館公演の時のように電源が落ちてしまうと何台あっても同じなんで、1台でもOKということなんでしょうか。リース代もバカにならないようですし。トラブルがあったら即お終いなんですけどねw

 生バンド伴奏や、ダンサーなどの人間たちとの共演など、演出もかなり凝っていて、気合いも感じられます。何か皆で最高のモノを創りあげようって気持ちが伝わってきます。初音ミクの、あの2010年頃の熱気に共通するモノを感じます。欧米での公演も予定されているようですけど、是非とも国内で再演していただきたいです。
 
 「IA」が「ミク」を越えるのは、正直、難しいと思います。ミクが発売された2007年は、奇跡的というくらいに様々な幸運が重なっていましたからね。だけど、「1st PLACE」社の意気込みは、買いたいと思います。そこに、今の初音ミクが失ってしまった「熱い想い」を感じるからです。このライブで儲けが出たなんて思えません。だけど、ミクだって最初は、そうだったんですよ。良いものを作りたいって、それだけをひたすら考えていた。それが、売れるようになって、努力せずに売れるようになってくると、手抜きを始めるんです。オタクを舐めてはイケません。

 今まで、ボーカロイドは、初音ミクのクリプトンの一人勝ちの感が強かったんですけど、新しい流れが出来てくるのは、大歓迎だし、全力で応援したいと思います。やっぱり、何事も、競い合ってこそ発展するものですからね。
 早くIAがミクを脅かす存在になって欲しい。そして、ミクと共に新しい時代を切り開いてくれることを、僕は切に願っているんです。

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