2016年1月31日日曜日

ボーカロイド「IA」と「菊ちゃん」の意外な接点 「Circuit DISCO」「My Soul, Your Beats!」

 最初に貼り付けさせていただく動画は、「Circuit DISCO」のMVです。国内の自動車レースシリーズの1つである「SUPER GT」とのコラボCDのために書き下ろされた楽曲とのことです。


 この曲の制作を担当したのが「小松一也」氏で、他に「Kaz」という名義でも活動しているアレンジャーさんのようです。ボーカロイドの楽曲というのは、アマチュア投稿が大きなウエイトを占めているのですが、このようなCM作品やコラボ作品などは、プロの音楽家が起用されることが多くなってきたようです。
 で、この方、実は、w-inds.の楽曲に数多く関与していて、2005年以降にリリースされたw-inds.のほとんどの楽曲と橘慶太氏のソロ楽曲は、全て小松氏が編曲している、とありました。

 先日、投稿したLiaさんの記事で、バックバンドに菊池真義氏が参加しているとtonwgoさんから教えていただいたのですが、「IA」「Liaさん」「小松氏」「橘氏」「菊池氏」という人脈(?)が存在するようで、その中核となっているのが、小松一也氏ではないかと考えられます。

 だからどうしたって云われてしまうと、それまでなんですが、僕が期待しているのは、ボーカロイド「IA」のライブの伴奏を菊池真義氏が担当する可能性があることなんです。
 ボーカロイドは、コンピュータプログラムのアウトプットにすぎませんけど、それを中心にして、生バンドと観衆が会場に作り出す雰囲気は、決して作りものでも、偽物でもない、本物のライブといって良いと思います。
 でも、ボーカロイドって、伴奏に合わせて歌うってことを絶対しませんから、バンドがボーカロイドに合わせるしかないんですよね。で、そういう状況で、伴奏にアドリブを入れたりするのって、並みのミュージシャンじゃ、なかなか出来ないんですよ。当たり前のことですけど、ボーカロイドってどんなライブでも常に同じに歌うんで、余計にバックバンドの差が出ちゃう。だから、ボーカロイドのライブに参戦するオタクたちは、常に最高のバンドに担当してもらうことを夢みているんです。「初音ミク」に「THE39'S」があったように、「IA」に「菊ちゃん」がいてくれたら最高だなって思ったんです。

 で、実は、部分的ですが実現していたんですよね。「Lia」さんのライブに「IA」がゲスト出演した時のテイクです。ボーカロイドと音声データの提供者のデュエットという面白い演出なんですが、後ろでギターを弾いているのが菊ちゃんで、あとドラムの高尾さんとキーボードの桜井さんも出ています。曲は、「My Soul, Your Beats!」。テレビアニメ「Angel Beats!」のオープニングテーマだそうです。


 中の人とボーカロイドの共演って、有ることはありますけど、ガチでデュエットする動画は珍しいです。ただ、ちょっと気になるんですけど、「Lia」さんが、あまり楽しそうに見えないんですよ。こう云うのって、本人の前でモノマネされているのと同じで厭なものなんでしょうかね。

2016年1月29日金曜日

松浦亜弥コンサートツアー2005春「101回目のKISS~HAND IN HAND~」

 フライデーの熱愛報道により、あやオタの8割が死滅したといわれています。

 2005年は、松浦亜弥さんにとって、どんな年だったのでしょうか。

 2005年は、年始めの恒例だった新しいアルバムのリリースがありませんでした。もちろん、これは、熱愛報道とは全く関係の無いことです。代わりに3月になって、発売されたのが「松浦亜弥ベスト1」です。一般的にベスト盤は、お買い得感がありますので、売れるものなんですが、このアルバムは、オリコンで1位をとることが出来ませんでした。
 ベスト盤にもいろいろありますが、「松浦亜弥ベスト1」は、シングル盤を集めたタイプのアルバムです。最初からのファンは、そんな音源は既に持っているし、今更、昔のアイドルソングを買いたいなんていう、新しいファンもいなかったということなんでしょう。

 それから、秋のコンサートツアーが開かれませんでした。かわりに開催されたのが、「ハロ☆プロ パーティ~!2005 ~松浦亜弥キャプテン公演~」(5月21日 - 6月26日)と「ハロ☆プロパーティー! 2005 〜松浦亜弥キャプテン公演NEO〜」(9月3日 - 11月27日)です。春だけでなく秋にも開かれたってことは、よっぽど評判が良かったのか、よっぽど楽しかったのか、ソロではお客が入りそうにもなかったのか・・・。


 松浦亜弥コンサートツアー2005春「101回目のKISS~HAND IN HAND~」は、2月25日にハーモニーホール座間で始まり、ファイナルは5月7日の大阪厚生年金会館とありました。全国9ヶ所で21公演。概ね1会場で2公演ずつの開催で、DVDは、5月5日の中野サンプラザの公演が収録されているようです。
 ですから、フライデーは、ツアー中に発売されたということになります。こういう場合、よくライブの最初にお詫びMCみたいなのがあるんですが、実際のところ確認できませんでした。このへんの経緯は、当時のファンの方々の証言を頂きたいところです。
 
 オープニングは、Remix版の「めっちゃホリデ-」、それから「GOOD BYE 夏男」「ね~え?」と盛り上げていきます。なんか昔の「あやや」に戻ってしまったような構成ですが、亜弥オタさんたちは、変わらない「あやや」に安心したかもしれません。

 で、MCを挟んで、静かめの2曲。「ずっと 好きでいいですか」「渡良瀬橋」です。



 今更云うのも変ですが、やっぱり歌が上手いですね。2004年から、さらに安定感が増しているように思います。ただ、このビジュアルどうにかならなかったんでしょうか。多少のポッチャリは良しとしても、この衣装と、この化粧はないと思いますよ。だって、この時、まだ18才でしょ。同じ年に開催された「ハロ☆プロパーティー」の格好が年相応の可愛い感じで好感が持てただけに、あまりにも残念です。

 「ナビが壊れた王子様」は、3枚目のアルバムに収録された曲で、確か、本人もライブで歌うのが楽しみみたいなことを言っていたようですが、この時が初披露になるようです。


 凄い盛り上がりようですね。中野サンプラザという最も一体感が出せる大きさの箱の中に、あややに何があってもついて行くというコアなヲタクだけが集まっているのですから、この異常な盛り上がり、やけクソ気味の熱気も納得できます。まあ、悪く言えば、内輪だけで盛り上がっているのですが。

 このツアーでは、再び「メロン記念日」と共演しています。で、お互いの持ち歌を交換して歌うという演出だったようで、メロン記念日が「奇跡の香りダンス」を、松浦亜弥が「赤いフリージア」を歌っています。


 唖然とするしか有りませんね。これ他人の持ち歌ですよ。YouTubeでも異例の視聴数40万回越えで、今も伸び続けているようです。

 表情のつけかた、振りのつけかた、正にアイドル歌唱のお手本だと思います。もっとも、今のグループアイドルは、振りが揃うことばかりを気にしますし、そもそも、こんな大きく振ったら、周りのメンバーとぶつかってしまうので、お手本にはならないかもしれません。

 「恋愛戦隊シツレンジャー」は、ハロプロのユニット「後浦なつみ」の楽曲です。松浦亜弥さんは、ユニットなどで歌った楽曲をソロで歌い直すことが多いですよね。多分、ユニットだと不完全燃焼な気分になるのでしょう。


 同じ曲を、後藤真希さんもソロライブで歌っていますが、後藤さんは、ゲストのメロン記念日と歌割りをして歌っていました。松浦さんは、同じくメロン記念日がいるのにも関わらず、独りで全部歌っちゃうんです。本当に彼女は、根っからのソロ歌手なんだなって思いました。

 ラストソングは「100回のKiss」。

 MCでは、デビュー前に、同じ中野サンプラザで歌った「100回のKiss」について語っています。何か、遠い過去の話のように語っていますけど、たった4年前のことなんですよ。
 ただ、2つの動画を見比べると、確かに遠い過去の出来事のようにも思えます。女の子って、わずか4年で、こんなにも変わって行くものなんですね。


 生き残ったコアなファンと一緒に、内輪で盛り上がっているライブ。一生をアイドル、元アイドルとして活動していくつもりなら別ですが、これでは、歌手、松浦亜弥の進歩は望めません。進化している松浦亜弥を世に示すことができないと云ったほうが正確でしょうか。
 世間的には、まだまだ露出度も高くて、バラエティ番組なんかに出ていたはずなのですが、何故か、彼女の歌唱力が話題に上ることはありませんでした。「松浦亜弥がこんなに歌が上手いとは知らなかった。」YouTubeの動画に寄せられたコメントの多くが、こう書かれています。

 2005年は、松浦亜弥さんにとって、どんな年だったのでしょうか。
 
案外、ご本人は、楽しい一年間だったなんて思っているのかもしれません。なんだか、松浦亜弥さんだったら、そうあって欲しい気がしてきました。

2016年1月25日月曜日

Lia「鳥の詩」 ~ボーカロイドカバー特集~

 「鳥の詩」(とりのうた)は、2000年にKeyから発売されたゲーム「AIR」の主題歌です。当初は、18禁のアダルトゲームだったそうですが、その秀逸なストーリー性が評判になり、アニメ化されたり、全年齢対象版が発売されたりして広まっていきました。今では、元アダルトゲームであったことを知らずにファンになっている子も多いと聞きました。

 テーマ曲「鳥の歌」をレコーディングした時、Liaさんは未だデビュー前、アメリカ在住の学生さんだったそうで、レコーディングに至る経緯も本当に偶然だったようです。
 ゲームやアニメが大ヒットすることによってテーマソング「鳥の詩」も広く知られるようになり、アニソンのランキングでは、常に上位にランクされ、現在では、アニメ界の「国歌」と云う扱いを受けているそうです。

 まずは、御本家にお手本を示していただきましょう。2014年とありましたから、比較的最近のテイクのようです。


 さすが、「クリスタルヴォイスの歌姫」と云われるだけありますね。Liaさんは、どちらかというと声を聴かせるタイプの歌手のように思います。
 ゲームのオープニングテーマでこのクオリティ。さすが日本が世界に誇る文化です。それからもう1つ、彼女の声質は、周波数と振幅の2つで1/fゆらぎを所持すると紹介されていました。

 「1/fゆらぎ」は、自然界に存在する半不規則なノイズ成分で、ちょっと前まで、人に安らぎを与えるとして話題になりました。「1/fゆらぎ」機能が付いた扇風機が自然の微風を再現しているとか云って一頃売られていましたよね。
 確かに規則的なノイズというのは、人には気持ちの悪いモノなんですが、不規則成分を加えた「1/fゆらぎ」がどれほどの癒やし効果があるのかは、科学的に証明するのは難しいようです。川のせせらぎの音が心地よくって昼寝をしてしまう人もいれば、気になって仕方がないって思う人もいるわけで、まあ、使っている本人に満足感があれば、周りでとやかく言うのは、無粋だと云うことなんでしょう。
 ただ、ボーカロイドのビブラートなどは、ある程度のゆらぎ成分を加えた方が、自然な感じに聞こえると思いますので、研究する価値はありそうです。

 で、「鳥の詩」ですが、さすがにアニメ界の国家というだけあって、ありとあらゆるボーカロイドカバーが投稿されています。その中から幾つかセレクトさせていただきました。

  1つ目は、やはり「IA」のテイクから始めたいと思います。


 ご本人が音声データの提供者ですから、似ていて当然なんですけど、これってアリなんでしょうかw。
 今回は、Liaさんのテイクがライブ動画なんで区別が付きますけど、CD音源だともっと似ています。本当に「IA」の歌なのか心配になってしまいました。まさかご本人の音源って云うこと無いですよね。
 MMD動画も良く出来ています。PVとしても十分に使えると云うか、本家を越えてる感すらありますね。

 2つ目は、「結月ゆかり」のテイクになります。
 
 「結月ゆかり」は、声優の「石黒千尋」さんの音声データから作成されたボーカロイドで、ボカロPのクリエイター集団「VOCALOMAKETS」の企画により「AHS」が2011年12月22日に発売したボーカロイドです。文章を入力すると読み上げてくれる、話し言葉用の音声合成技術(ボイスロイドと云うそうです)が同梱されているのが特徴のようです。

 キャラクタ-設定は、年齢18歳、身長159cmとありましたから、大人びた情感の強い歌声をもつボーカロイドで、中低音の響きに評価が高いようです。
                                                        
 た行が少し舌っ足らずになっているような気がしますが、いかにも芯の強い大人の女性の歌声っていう感じがします。楽曲の雰囲気にもピッタリですね。
 アニソンとボーカロイドの相性が良いというのは、よく言われることなんですが、それにしても上手に歌うものだと思います。この曲そのものが、ボーカロイドが歌い易いつくりになっているのかも知れませんね。
 
 3つ目は、ちょっと変化球で「蒼姫ラピス」です。

 「蒼姫ラピス」は、2012年4月6日に発売されたボーカロイドで、キャラクター設定は、「記憶喪失の身長15cmの妖精族の少女」だそうです。まあ、妖精だというのは良しとしても、なぜ記憶喪失でなくてはいけないのか分かりません。
 ボーカロイドもキャラクターで商売していかないと、やっていけない状況にあるというのは、悲しいことなのですが、初音ミク独り勝ちの現状では、致し方ないかも知れません。
 歌声のキャッチフレーズは、「あどけなさが残る愛らしい声」とのことですから、さっそく確かめてみましょう。音声データ、いわゆる中の人は、一般公募で選ばれた、ニコニコ動画歌い手の「江口菜子」さんとのことです。


 予想以上の変化球でしたね。ラピスちゃんは、オタクの世界でしか生きられない妖精なのかもしれません。

 では、4つ目、「初音ミク」でお終いに致します。いくつかある中で、Append版のDarkによるテイクをセレクトしました。Darkの落ち着いた歌声が、楽曲の雰囲気によく合っていると思います。


 さすがですね。初音ミクの底力を感じます。この情感は、調教のなせる技なのでしょうが、それだけの積み重ねが、ミクには有ると云うことなんでしょう。

 この他にもたくさんの「鳥の詩カバー」が投稿されています。面白いテイクを見つけましたら、また投稿させていただきますね。

2016年1月23日土曜日

ボーカロイド「IA(イア)」が初音ミクを越える日

 僕は、可愛くって歌の上手い子が好きです。人間かどうかは問いませんw

 で、今回、取り上げさせていただく動画は、ボーカロイド「IA」(イア)のテイクです。僕は、最近まで「アイエー」って読んでましたが、イアが正しいようです。「IA」は、「1st PLACE」社から2012年1月27日に発売されたVOCALOID3用の音声ライブラリで、音声データの提供者、いわゆる、中の人は、同じ1st PLACEに所属する歌手の「Lia」さんです。
 Liaさんは、松浦亜弥さんと同じ2001年のデビューで、ゲーム音楽やアニソンで活躍し、自身もオリジナルアルバムを発表している方のようです。初音ミクなどのクリプトンのボーカロイドが、声優さんの音声データを使用しているのと対照的ですね。

 1曲目は、「TeddyLoid」氏による「Shooting Star」です。楽曲ももちろんですが、素晴らしい出来のMVだと思います。MV制作についての記事がありましたので、リンクを貼っておきますね。



 どうですか、最新の3音素連鎖(triphone)を駆使した歌声は。「IA」は違和感の無い歌い方をすると聞いていましたが、ここまでとは思いませんでした。しかもメチャメチャ可愛いじゃないですか。

 続けて、「如月アテンション」です。「カゲロウプロジェクト」には、さすがに世代の壁を感じていましたが、この楽曲などは、楽しく聴けました。今回は「IA」の記事ですからカゲロウプロジェクトのPVでなくって、MMD動画の方を貼り付けさせていただきます。
 「一般人にはあまり分からない、1人のアイドルの悩み。そんな散々な日々に転機をもたらした、突飛な出会い」を歌った楽曲だそうです。


 このボーカロイドの歌声を、中高生はちゃんと聞き分けられるそうですが、さすがにオジさんには辛いです。歌詞を字幕で入れていただけると大助かりなんですが。
 それにしても、「ちょっと・・」のところ、何であんなに可愛く歌わせられるんでしょうかね。

 3曲目は「SEE THE LIGHTS」です。自動車レース「SUPER GT」のイメージソングとして作られたMMD-PVだそうです。凝ったつくりで、MMDもついにここまできたかって感じです。もちろん「IA」も可愛く踊れていると思いますよ。


日本よりも海外での評価が高いというのも分かるよな気がします。
 で、折角、可愛くキャラクターデザインをしていただいたのに、こんなことを云うのも失礼なんですが、あまりにもスタイルが良すぎるように思います。動画を見ていると、何だか骸骨ダンスに思えちゃうんですよね。もう少し、肉付きがあっても良いかと・・・w

 最後は、ライブ動画です。

  2015年9月19日に「赤坂BLITZ」で開催された「IA」の国内初のワンマンライブの映像です。曲は、3周年記念楽曲の「Diamond Days」。此の手のバラードは、初音ミクもたくさん持っているんですが、滑舌と発音の良さは群を抜いていますね。ボカロに興味の無い方々も、騙されたと思って是非聴いていただきたいです。


 リアル感を出すために、息継ぎ音を入れていますね。僕はどちらかと云うと、息継ぎは聞きたくない派なんですけど、作りものであるボーカロイドの息継ぎは、生臭さが感じられないんで嫌な感じがしませんw
 ちなみに、松浦亜弥さんは、そういう時はマイクを外して、息継ぎを聞かせないタイプの歌手ですよね。

 バックの映像が、ライブのダイジェストになっているんで、大体の様子が分かるんですけど。なかなか楽しいライブだったようです。
 ライブレポートによると、観客は、男性9割で、ノリとしては、初期の初音ミクライブに近かったとのことです。透過スクリーンは比較的透明度の低いタイプで、プロジェクターは1台とありました。ミクの場合は、最低でも2台を重ねて、お互いをバックアップさせるんですが、武道館公演の時のように電源が落ちてしまうと何台あっても同じなんで、1台でもOKということなんでしょうか。リース代もバカにならないようですし。トラブルがあったら即お終いなんですけどねw

 生バンド伴奏や、ダンサーなどの人間たちとの共演など、演出もかなり凝っていて、気合いも感じられます。何か皆で最高のモノを創りあげようって気持ちが伝わってきます。初音ミクの、あの2010年頃の熱気に共通するモノを感じます。欧米での公演も予定されているようですけど、是非とも国内で再演していただきたいです。
 
 「IA」が「ミク」を越えるのは、正直、難しいと思います。ミクが発売された2007年は、奇跡的というくらいに様々な幸運が重なっていましたからね。だけど、「1st PLACE」社の意気込みは、買いたいと思います。そこに、今の初音ミクが失ってしまった「熱い想い」を感じるからです。このライブで儲けが出たなんて思えません。だけど、ミクだって最初は、そうだったんですよ。良いものを作りたいって、それだけをひたすら考えていた。それが、売れるようになって、努力せずに売れるようになってくると、手抜きを始めるんです。オタクを舐めてはイケません。

 今まで、ボーカロイドは、初音ミクのクリプトンの一人勝ちの感が強かったんですけど、新しい流れが出来てくるのは、大歓迎だし、全力で応援したいと思います。やっぱり、何事も、競い合ってこそ発展するものですからね。
 早くIAがミクを脅かす存在になって欲しい。そして、ミクと共に新しい時代を切り開いてくれることを、僕は切に願っているんです。

2016年1月22日金曜日

松浦亜弥コンサートツアー2004秋 「松 クリスタル」 後編

 後半は、至高のメドレー「The美学~桃色片想い~100回のKISS~LOVE涙色~ドッキドキ!LOVEメール」から始めますね。


 このテイクについては、以前にもとりあげさせていただきました。どう頭を捻っても、同じ文章しか思いつかなかったものですから、繰り返しになりますけど、一部流用させていただきます。

 過去のヒット曲を組み合わせてメドレーにするというのは、よくある演出ですが、たいていは、イマイチです。これだったら、1曲でいいから最後までちゃんと歌って欲しいなって思うのがほとんどなんですが、このメドレーは別です。The美学(4位)、桃色片想い(1位)、100回のKISS(6位)、LOVE涙色(2位)、ドッキドキ!LOVEメール(10位)とCD売り上げベスト10以内のヒット曲を惜しげもなくつなげてしまったんですから。
 しかも、ただつなげただけじゃなくって、リフトを使った演出、振り付けも新しくしたり、曲順などの構成もよく考えられていると思います。

 僕がこのテイクで、好きな場面は、2つあります。 
 1つは、「あやや」がアリーナの中央に立って、スポットライトを浴びているときに、カメラが思いっ切り引いて撮っている瞬間です。特に「ドキLove」の前奏のあたり。
 もう1つは、やはり「ドキLove」を歌いながらファンの声援に応えながら花道をスキップしているところです。

 「あやや」って、こんなに大勢の観衆の前に立っても、ちゃんと一人一人を見てますよね。彼女、ファンが手を振ってきたときに、ちゃんと視線を合わせて振り返しているでしょ。いわゆるレスっていうやつなんでしょうけど、これを歌いながら、踊りながらやるんですよ。こういうところが、プロのアイドルといわれる所以だと思います。

 ライブレポートによると、「あやや」がリフトに乗っていた時に、位置によっては、下からスカートの中が覗けたようです。で、DVDをよく見ますと、リフトの動きに合わせて、下にいるオタクたちが右に左に動くんです。覗こうとして位置を変えているみたいなんですよね。まあ、見えたからってどうってことないんですが、こう云うさり気ないファンサービスも「あやや」の魅力の1つなんでしょうw。

 「初恋」も代々木のライブがベストテイクに思います。


 「風信子」のカップリング曲であり、映画「ほたるの星」の主題歌とのことですが、単独の楽曲としても良曲だと思います。シングルカットするほどのインパクトは無いかもしれませんが、ライブの中盤でこんな風に歌ってくれると、良い感じでのアクセントになります。

 ビデオ放送を利用した衣装替えのあとの1曲目が「奇跡の香りダンス」です。


 ハロオタさんは、「あやや」の振り付けを完コピして、一緒にやるのが当時の習わしだったそうで、この歌は、途中でキックするところがあるんですが、会場のオタクたちも、一緒にキックしていたそうです。
 あと、所々歌詞を間違えているそうですけど、何を言っているのか全然聴き取れていないんで、僕には確認のしようがありません。

 で、続けて「ね~え?」です。この2曲を生歌で続けられる歌手は、「あやや」しかいないでしょうね。


 どうですか、このパフォーマンス。今の松浦亜弥さんは、絶対やってくれないと思いますんで、永久保存しておきましょう。
 
 エンディングなんですけど、CDは、「あなたが好きだからよ」「あなたが好きだからよ」の繰り返しですが、2003年の秋頃から、ライブでは。会場に「あややが好きだからよ」って歌わせておいてから、「皆が好きだからよ」って応えるようになったみたいです。それをCDと同じように「あなたが・・・」って歌っちゃったものだから、声が被ってしまい、そのため、「皆が好きだからよ」が歌えなくなって、ゴメンナサイになったみたいです。でも、会場のファンの多くは、何が起きたのか全然分からなかったようで、新しいパフォーマンスだと思ったみたいです。
 
 アンコールは、「シャイニング デイ」です。長いし、単調だし、眠くなっちゃうんですけど、「生活環境植樹 HAND IN HAND」のサポートソングなんですよね。社会貢献事業のイメージキャラクターもアイドルの重要な仕事の1つなんですからしっかり応援しなくてはいけません。
 で、この HAND IN HAND活動は、愛・地球博をきっかけに始まったようで、現在も続いているみたいです。愛・地球博といえば、松浦亜弥さんも閉会式で皇太子殿下の御前で「Friends Love Believing」を歌っていますから、そんな縁でこの曲を歌うことになったのでしょうか。

  ラストソングは、前回のライブに引き続き「可能性の道」です。ただ、代々木以外の公演では、歌うことがなかったそうで、特別に付け加えた1曲のようです。


 ラストソングにも関わらず、良く声も出ています。春のライブに比べるとちょっとあっさり歌っている感じがしますが、やり過ぎ感が無くって、僕は、こっちのテイクの方が好きなんです。

 とにかくどの楽曲も、ほとんど全てがベストテイクじゃないかって云うくらい素晴らしい出来のライブだったと思います。もし、松浦亜弥さんに興味を持ってくれる人に出会って、1枚だけDVDをお貸しするとしたら、僕は、迷うことなく、この「松クリスタル」を紹介します。男も女も、アイドルファンもそうでない人も、先入観なしに聴いてくれる人なら、このライブの魅力を分かってくれると信じています。

 アイドル松浦亜弥の人気絶頂期は、2003年あたりだったと思いますが、この2004年は、アイドル松浦亜弥の完成期だと云えます。それは、日本のタレント史上、類を見ない「可愛くって、格好良くって、歌が上手い」という三つの要素を、どれも蔑ろにすること無く、共立させたタレント、「あやや」が完成した記念すべき瞬間だったんです。

 しかし、アイドル歌手、松浦亜弥の第2幕は、予期せぬ形で幕を降ろすことになります。

 2004年12月28日、関西テレビで現役フライデー記者が2人の交際を断言。
 2005年  3月  4日、フライデーに熱愛スクープ掲載。

2016年1月20日水曜日

松浦亜弥コンサートツアー2004秋 「松 クリスタル」 前編

 おかげさまで200本目の投稿記事になります。今回は、僕が松浦亜弥さんのファンになるきっかけとなった、「松クリスタル」についてです。

 「松 クリスタル」は、松浦亜弥さんの2004年秋のコンサートツアーで、9月18日にハーモニーホール座間からスタートしました。大都市中心だった前回とは打って変わって、地方のホールを中心にまわっていたようです。このツアーでは、1会場での2日間公演というのは、あまり無くって、22日で19会場をまわり、11月30日の佐賀市文化会館 がファイナルとありました。21日茨城、23日浜松、25日大分、28日宮崎、30日佐賀と、かなりの強行軍に思えますが、それだけ体調が戻ってきたと云うことなんでしょうか。
 その中で、9月25日と26日に国立代々木競技場第一体育館で3公演行われたのが、DVDになっている「代々木スペシャル」と呼ばれている公演になります。

 つまり、「代々木スペシャル」は、ツアーの最初の段階で開催されたことになります。その後、全国を回っていったのですが、普通、大箱って、ファイナルにもってくるものですよね。9月に代々木でアリーナライブを行うことは、春のコンサート中から決まっていて、松浦さんも「来てねー」とか云ってます。東京で開催された代々木スペシャルと、その後に地方都市で開かれたコンサートツアーのスケジュールがどういう経緯で決められていったのか、興味のあるところです。
 
 オープニングは、「 YOUR SONG ~青春宣誓~」。ミディアムテンポの聴かせる歌系での始まりは、初めてだと思います。新しい松浦亜弥を予感させるオープニングですね。白い衣装も素敵です。


 姫路から来ていた彼女の母親は、観衆で埋まったアリーナやスタンドを見て、感極まり涙を流したといわれています。このエピソードからも、彼女と彼女の周辺がこのライブにかけていた想いを窺い知ることができます。

 この時の代々木第一体育館のキャパは、花道やサブステージが設置されている部分を除くと、1万人くらいだろうと云うことですから、3公演でのべ3万人っていうことになります。まあ、3万人が参戦したというよりは、1万人が3回参戦したと言った方が実情に近いかも知れません。観衆は、ハロプロファンであっても、必ずしも「あやや」が一推しのファンばかりではなかったようですし、スタンド席には、若干空席があったともいわれています。とは云っても、この時期の「あやや」が1万人近く集めるというのは、大変なことだったと思います。

 2曲目は「恋してごめんね」です。事実上のオープニング曲って感じですが、ホントに楽しそうです。僕もアリーナ席に混ぜて欲しいです。みんなと一緒にサイリューム振りたかったです。


 前回に続いてのゲスト無し、ダンサーさんが4人いるだけの、ソロコンサート。バックバンドなしのカラオケコンサート。アイドル歴4年目で、多少慣れているとは云え、たった1人で1万人を相手にこれだけのパフォーマンスをするというのは、並大抵のハートではできません。僕は、一万人の前に一人で立ったことなど無いんで想像もつかないんですが、もの凄い人間圧だと思います。特に「あやや」は、ファンに支えられているのではなく、ファンを引っ張っていくタイプのタレントですから、尚更その凄さがわかります。

 と、思えば、こんなバラードだって歌っちゃうんですよ。


 この守備範囲の広さが「あやや」ですよね。感情込めまくって歌っていますけど、あまり嫌味になってません。この頃が「THE LAST NIGHT」が一番似合っていたときだと思います。
 曲のラストにある沈黙の14秒ですが、ヘッドフォンで聴くとバックで無神経な声援が飛んでます。これについては、「あやオタ」を自称するファンは、かなりのご立腹だったようです。まあ、1万人もいれば色々なスタンスのファンが集まってきますから、仕方の無いことではあります。
 沈黙の時間は、公演をやる度に長くなっていったようですが、さすがに14秒は、長すぎるようにも思います。見ているこっちが心配になりますからw

 と、思えば、今度はこれです。


 良く体が動きますね。これまた、見ているこっちが心配になってしまいます。コミカルソングって云うんでしょうか、此の手の曲で演じることと歌うことを両立させるのって、凄く大変なことだと思います。普通は、歌うだけで精一杯なんで、演じきれないと思います。この曲をカバーしているほとんど全ての後輩たちがそうです。唯一「嗣永桃子(ももち)」だけは、歌を多少犠牲にしてでも、演じることに集中するタイプのようですがw

 と、思えば、今度は、これです。


 素晴らしいですね。YouTubeでも視聴回数125万回越えです。動画にもたくさんの絶賛コメントが寄せられています。僕も数え切れないくらいリピートしました。この曲のリリースは、10月20日ということですので、このライブでは、リリース前のご披露ということになります。でも、僕は、この後のどのテイクより、この代々木のテイクが好きなんです。他のテイクだと、可愛く歌おうっていう姿勢が透けて見えてしまうんです。代々木のテイクが、一番素直で、一番心に響きます。歌詞の内容から云うと、過ぎ去った恋の物語ですから18才には、ちょっと早い筈ですが、「あやや」自身がお前何才だよって感じですから、このくらいの雰囲気がピッタリに思います。
 そして、何よりも凄いのは、この曲が「Yeah!めっちゃホリディ」→「トロピカ~ル恋して~る」→「渡良瀬橋」という流れの中で歌われていることです。この直交するベクトルともいえる2曲を、同一の歌手が同一のライブの中で歌うということ。それを可能にする松浦亜弥の希有な才能。たった1本の動画で聴く者を魅了してしまう、松浦亜弥というタレント。

 僕は、その世間が忘れ去ろうとしている才能を、もう一度この世に知らしめるために、動画にコメントを寄せ、このブログを開設したのでした。
 この動画に出会わなければ、松浦亜弥の魅力に気づくことも無く、アイドルに関心を持つことが無ければ、初音ミクに出会うことも無く、こんなブログを開設することも無かったわけです。


 あれもこれもっていう感じで1つ1つ紹介していったらキリが無いですね。でも、どれもカットできなくて、だいぶ長くなってしまいました。今回は、前編ということで、ここまでにしておきます。

2016年1月17日日曜日

「チョコレート魂」 松浦亜弥

 歌は1分58秒からです。


 バレンタインのシーズンが始まりました。近所のスーパーでも特設のチョコレート売り場ができています。ただ、近年、若者の草食化などの影響で、バレンタイン商戦は低調なんだそうで、市場規模はハロウィンに完全に抜かれているそうです。このままだと恵方巻きに抜かれるのも時間の問題というか、もしかしたら既に抜かれているのかも知れません。
 
 僕は、甘い物が好きで、チョコレートも大好きなんですが、この時期って、男である僕は、チョコを何となく買い難くなるんです。「けっして、チョコを貰えないから、仕方なく自分で買っているんじゃ無くって、元々、チョコが好きで、いつも買っているんです。」って、声に出せない言い訳をしながら買うことになるんで、どうもイヤなんですよ。

 一昔前には義理チョコとか、ちょっと前には友チョコなんかも云われてましたけど、ホワイトデーが始まってからは、お返しが面倒なんで、僕は絶対欲しくありません。正確に言うと、面倒と云うより、お返しを考えることが辛いんです。こんなのじゃ変に思われるかなとか、考え過ぎちゃって、どんどん自分を追い込んじゃうんですよ。

 そう云えば、もう何十年も前のことなんですけど、1回だけチョコレートをもらったことがありました。まだ義理チョコなんて言葉の無かった昔の話です。

 僕が中学3年生の時のことです。チョコをくれたのは、同じ部活動の1つ年下の女の子でした。ただ、僕は当時、理系小僧のミリタリーオタクでしたので、そういうことには完全に疎い男子でした。僕は、リアクションの取り方が全く分からなかったんです。

 彼女の名前さえ思い出せないくらい昔の話です。ただ、もらったチョコは、赤い箱に入った、大きなハートのチョコでした。もらったことを家族にも話さなかった僕は、机の引き出しに入れたそのチョコを、何日かかけて少しずつ割っては食べていました。

 それからは、そのことを思い出す度に、何ともやるせない気持ちになったものです。誓って言いますが、彼女を作り損ねたことを悔やんでるわけでは無いんですよ。彼女の行動に対して、最低限の礼儀を持って応えることすらできなかった自分が情けなかったんです。
 休みの日に映画に誘う、とまでいかなくとも、何かしらの行動をとるべきたっだのではなかったのか。なのに僕は、スルーするという、相手の気持ちを踏みにじる最悪のリアクションしかとらなかったんですから。

 女の子の方がませている年代ですし、恋に恋する時期ですから、たわいもない出来事なんですけど、この時期になると、たまーーーに思い出します。でも、そういう性格って、幾つになっても変わらないんですよね。

 楽曲についての解説は、おいちゃんさんやkorouさんのブログ記事を参照してくださいw

 今日は、早仕舞いします。

2016年1月16日土曜日

SMAP解散騒動に便乗する ~「夜空ノムコウ」「らいおんハート」ボーカロイドカバー~

 今回の騒動で「世界に一つだけの花」が売れているそうです。いわゆる炎上ビジネスってやつですけど、天下のスマップがそんなことをするほど、落ちぶれているとも思えませんので、まあ、たまたまってことなんでしょう。

 で、折角の機会ですから、沈静化してしまう前に、便乗させていただくことにしました。

 1曲目は、「夜空ノムコウ」です。さすが人気の楽曲だけあって、たくさんのボーカロイドカバーが発表されています。で、僕がセレクトさせていただいたのは、こちらのテイクです。


 モノマネとカバーは違うという信念の元に、あえて選曲させていただきました。オケは、自作なんでしょうか。ボーカロイドの伴奏としての基本であるメリハリとシンプルさが、初音ミクの歌唱を見事にフォローしていますね。

 では、もう1つ。「うちのボカロ大人組」による合唱です。こちらは、歌も伴奏も正統派の作りです。歌に関しては、混声4部合唱の楽譜を使ったみたいですね。


 安心して聴けますね。少なくとも音を外すメンバーはいませんから。

 2曲目は、「らいおんハート」。ボーカロイドのKAITOを中心にした合唱のようです。KAITOの声の良さが伝わる作品だと思います。聴きどころは、サビのところ。以前、嵐のカバーでも書きましたけど、ボーカロイドって声を重ねると、ホントに良い感じになりますね。


 同じKAITOでも調教によってだいぶイメージが変わります。あと、ビックリしたのは、「VY2」の滑舌の良さです。さすがヤマハの純正ボーカロイドですね。もっともっと活躍して欲しいボーカロイドです。

 ネット記事によると、5人の年収は、中居君5億円、キムタク3億円、草彅君2億円、慎吾2億円、吾郎ちゃん1億円以下だそうです。どう思います。これが本当だったら、天下のSMAPにしては、想像以上に少ないと思います。これをもって、事務所が搾取していると言えるかどうか、僕には分かりませんが、お金って、そう簡単に稼げるのものじゃないんですねえw

 彼らは、事務所から独立できそうにありませんし、事務所も世間の目がありますから、あからさまな処分もできなさそうです。結局、何も変わらず、何も無かったと云うことでお終いになりそうな気がします。
 まあ、ボーカロイドのSMAPカバーを聴く良い機会になりましたんで、良しとしましょう。

 SMAPは、事務所のものであって、彼らのものでは無かったということが、改めて分かりました。

2016年1月14日木曜日

電話に出たら、名乗るべき?

 僕は、電話が嫌いだ。僕にかかってくる電話で良いことなんて一つもない。だから電話が鳴るとドキッとする。幸いにも僕の仕事場は、電話をあまり受けなくて良いところだから、それだけは感謝している。だが、電話と無縁と云うわけにもいかない。

 いつの頃からか、電話に出るときに、みんな名乗るようになった。どうも、名乗った方が、マナーが良いってことらしい。相手に対して責任を持って受けています、ということになるからだろうか。僕も真似して名乗るようにしているが、どうもしっくりこない。

 そりゃあ僕だって、自分からかけたときは名乗っているし、僕に電話が回ってきたときにも名乗っている。問題は、外線からかかってきた電話を最初に受けたときだ。

 そもそも、電話に出たときに名乗った方が好感度が上がるなんて、誰が言い出したんだろう。どうせ、好感度調査とかで、「名乗った時と名乗らない時と、どっちが良いですか」、なんてアンケートでもとったに違いない。いきなりそんな質問をされたら、「よくわかんないけど、なんとなく名乗った方が良いんじゃない」ってなるに決まっている。
 消費税だって、10%にするのと、廃止するのと、どっちが良いですかって、いきなり聞かれたら、みんな廃止が良いって云うだろう。同じことだ。

 用事があって、電話をかけるとする。すると、受けてくれたお姉さんが「会社名+部署名+自分の名前」まで一気に言ってくる。相手に待たせちゃ悪いからって一息で言ってくる。急いで言うから、かなりの早口だ。当然最後の名前なんて、オジさんの耳では聴き取れない。だから、僕は、名乗ったようだけど誰だか分からない人と話をしていることになる。
 で、問題は、相手の名前を本当に知る必要が出てきた時だ。一度名乗っている相手に改めて聞くのは、気まずいことこの上ない。だから、僕は、最初に名乗って欲しくない。「会社名+部署名」で十分だ。僕が間違い電話をかけていないことが確認できれば十分だ。名前は、こっちが聞いたときだけ、ちゃんと教えてくれれば良い。

 会社によっては、キャッチフレーズを付けてくるところもある。名乗るだけでなく、肩書きまで付けた方がより丁寧だろう。すると電話を受けたら、「キャッチフレーズ+会社名+部署名+肩書き+自分の名前」まで言うことになる。こんなことで時間をかけてられないから、早口で言うしかない。そうなると、もはや呪文だ。僕は、相手が呪文を唱え終わるのを電話口で待っていることになる。電話をかけてきた相手に向かって、呪文をかけるような会社が、好感度が上がるなんて思えない。

 受付なんかで「名前を書いてください」と言われるのと「名前を言ってください」と言われるのでは、言わされる方が構えてしまう。元来「名乗りを上げる」という行為は、覚悟のいることだ。だから誠意の表れとして、電話に出たら名乗るということになるのだろうが、マニュアル化された高速名乗りに、誠意や覚悟があるとは思えない。これも「ネットによって暗黙的に規範化された社会」の一つの表れなんだろうか。

 明日から僕は、電話に出ても名乗らないことにする。

2016年1月13日水曜日

松浦亜弥コンサートツアー2004春 「私と私とあなた」

 「私と私とあなた」は、2004年の4月3日から6月27日まで、東京・横浜・名古屋・大阪を中心に8会場、のべ27公演開催されたコンサートツアーです。前年までの全国津々浦々のホールをまわっていたツアーと違い、地方都市での公演は、静岡と長野の2都市のみ。土日に昼・夜の2公演ずつ、つまり1会場あたり4公演ずつのペースで開かれています。移動による身体的な負担はかなり軽減されているようですが、肝心の彼女の動員力の低下は如何ともし難く、パシフィコ横浜などの大ホールでは、空席も目立ったそうです。
 DVDは、ツアー終盤に行われたNHKホールでのテイク。昼の部と夜の部では、セットリストを2,3曲、入れ替えたみたいです。

 オープニングは、「奇跡の香りダンス」。シャンプーのCMとタイアップした期待の新曲ですね。


  オジさんの耳には、歌詞の1割も聴き取れません。カラオケみたいにモニターに歌詞を映して欲しいところなんですが、元気な姿が見られたんで、良しとしましょう。

 この「奇跡の香りダンス」から始まって「オリジナル人生」「恋してごめんね」までの3曲が、このライブの聴きどころです。特に2曲目の「オリジナル人生」は、この曲のベストテイクだと思います。この前まで、YouTubeにあったんですけど、残念ながら消えちゃいました。
 どれも、17才なんて思えなくって、お前何才だよってツッコミたくなるテイクなんですよね。おもいっきり背伸びしている感が有り有りで、私歌上手いでしょうオーラも全開で、同姓、同年代からは、反発されたかもしれませんが、僕は、オジさんなんで全て許せますw

 では、3曲目「恋してごめんね」、貼り付けさせていただきます。


 これぞ「松浦亜弥」ですよ。アイドルであること、歌が上手いこと、格好良いこと、この3つを同時に表現できるタレントなんて滅多にいるものでは有りません。

 で、ライブでは、初めてのことだと思いますが、6曲目がメドレーになっています。「I Know」から始まって「ドッキドキLOVEメール」又は「トロピカ~ル恋して~る」、続いて「オシャレ!」
で、「I Know」に戻るって作り方なんですけど、これがいただけません。当時のライブレポートなどでも評判は悪かったようですね。
 紅白歌合戦などでも、スペシャルメドレーなんてやりますけど、僕は、理解できないですね。そんなに欲張らなくっても、どれか1曲を普通に歌えば良いって思います。しかも、このメドレー、一体性がないって云うか、僕だってもう少しマシに繋ぐ自信がありますよw

 この頃になると、ファンの中にも、しっかり歌を聴きたいという人たちが増えてきたようです。彼らは、ただ騒いでいるだけの観衆を邪魔だと考えていたし、バラード系の歌にまでコールをかけることに疑問を持っていました。こういうファンが、早い段階で主流になっていれば、違った展開が期待されたかもしれません。

 続いて「ね~え?」のテイクです。
 

 分かりましたか?これ、恐らく口パクです。

 口パクは、2003年秋のライブなど、他にも時々あったようです。特に「トロ恋」と「ね~え?」は、振り付けしながら歌うのがだいぶキツイようで、口パク率が高いみたいです。とは云っても、DVD収録のテイクでは珍しいですね。
 でも、そこまでして、この曲をやる必要があるんですかね。出だしの4曲で、あれだけ飛ばすことができるんですから、これくらい歌えるような気もするし、っていうか、もう、前半であれだけ飛ばしてくれたんだから「ね~え?」じゃなくって、もっと負担のかからない曲を歌っても良かったんじゃないでしょうか。
 ライブレポートによると、歌詞飛ばしをしたのに、歌が流れていたという醜態を曝してしまったこともあったようです。ならば尚のこと、歌う必要など無かったと僕は思います。他のアイドルコンサートならともかく、松浦亜弥のライブに参戦しようって奴なら、口パクかどうかなんて直ぐに気がつくし、そんな「あやや」を見たいとは思わない筈です。「THE LAST NIGHT」とか「100回のKISS」とか「私と私と私」などをじっくり聴かせれば良かったんじゃないのかなって思います。
 
 次は、アンコールで歌われた2曲です。
    

  僕は、「The美学」だけは、どうも好きになれないです。「田中れいな」さんにあげちゃって欲しいくらいですw
 でも、このライブテイクは、なかなかだと思います。この曲のベストテイクかもしれませんね。「あやや」が歌に追いついたってことでしょうか。って云っても、まだ17才なんですけどね。

   続けて「可能性の道」です。ラストソングは、今まで「笑顔に涙」か「I Know」だったんですけど、しっとり終わる初めての試みですね。
  ただ、此の手のお説教ソングっていうのは、もう少し人生経験を重ねた人が歌った方がしっくりくると思います。「世界に1つだけの花」だってデビュー間もないSMAPが歌ったら全然相手にされなかったと思いますよ。
 歌は42秒からです。


 2003年秋のテイクでも歌を崩してきてるのが気になりました。でも、あの時は、崩すこと自体を面白がっているって云うか、テクニックに溺れちゃっている気がしたんですよね。
 このテイクは、歌詞の内容を表現することを、それなりに考えているように思います。それまでの「あやや」は、アクセルを全開にして、一生懸命頑張って歌っている姿で感動させてきましたが、それとの違いは、明らかだと思います。

 この頃から、彼女と彼女の周辺の人たちは、松浦亜弥の歌手としての面を強調していきます。それは、一般的には、脱アイドルだとかアーティスト病だとか言われていますけど、この段階では、アイドルを否定しているようにも思えません。第一、アイドルであることと、人に聴かせる歌を歌うことは、矛盾することでも、両立できないことでもないはずです。
 松浦亜弥の歌唱力を前面に打ち出していくやり方は、決して間違っていないし、そうすべきことだったと思います。あとは、世間がそれに応えることできるか、気づいてあげることができるかに、全てがかかっていたんです。

2016年1月10日日曜日

「レベッカ」の「フレンズ」を初音ミクがカバーするとこうなるという話

 突然ですが、初音ミクの衣装は、ヤマハのシンセサイザー「DX7」がモチーフなんですよ。袖のところにある模様がそうです。で、レベッカが使用しているシンセサイザーもヤマハのDXシリーズなんだそうです。
 で、若干強引かとは思いましたが、DXつながりということで、「レベッカ」再結成とNHK紅白歌合戦初出場を記念いたしまして、初音ミクのカバーテイクを貼り付けさせていただくことにしました。
 
 では、最初に御本家にお手本を披露していただきましょう。1985年とありましたからデビュー間もない頃のライブテイクのようです。


 30年前ですって、皆さんお若いですね。今でこそ女性がボーカルを担当するバンドはいくつかありますが、当時としては、珍しかったようです。でも昔も無いことは無かったですよね。ピンキーとキラーズとか。。。。。古すぎですねwww

 では、初音ミクカバー、1つ目です。仕事時のBGMなら、こっちがお薦めですよ。NOKKOさんのボーカルだと仕事どころじゃ無いと思いますんでww


 僕は、初音ミクの発音の中で特に「お」行の音声が大好きなんですけど、可愛らしさが遺憾なく発揮されている作品だと思います。「フレーンズ」の「ズ」を敢えて歌わせないなど、細かいところまで神経が行き届いてますね。
  この動画が、ニコニコ動画から転載されたのが、2007年10月15日とありましたから、初音ミクが発売されて1ヶ月あまりでこのクォリティです。ここまでにいろいろな下地があったとはいえ、日本のヲタクパワー恐るべしですね。

 2010年に投稿された作品です。Append(Dark)を使用しているとのことです。


「フレーンズ」の「ズ」は、かるーく歌わせてますね。ただ、僕は、どうもこのAppend版の声には、馴染めないんですよ。でも伴奏は、今回貼り付けさせていただいた中で一番格好いいと思います。

 最近投稿された作品です。


 さすがVOCALOID3ですね。滑舌は良いし、可愛く歌えていると思います。ただ、ミクの声質に合わせて敢えてこうしたのかもしれませんけど、ちょっと伴奏が軽くなり過ぎちゃった感があります。
 あと、楽曲とは全然関係ないんですけど、静止画が「かわ・かっこいい」感じで良いと思いますw

 次は、数々の楽曲をカバーし、高評価を得ている「デーモン小暮」閣下のテイクです。


 圧倒されますね。カバーするならこれくらいやらなければダメだってことなんでしょう。モノマネとカバーは違うと云うことがよく分かります。ボーカロイドが閣下の歌唱に追いつくには、バージョンをどのくらい重ねなくてはならないのか想像もつきません。でも、決して不可能なことでは無いと、僕は信じてます。

 では、御本家の再結成後のテイク動画を貼り付けさせていただいてお終いにします。メンバー全員が50才を越えたとのことですが、オヤジバンドとして、渋くって格好良いことこの上ないと思います。


 レベッカの伴奏で、初音ミクが歌うというのは、どうでしょうw

2016年1月8日金曜日

松浦亜弥コンサートツアー2003秋 「あややヒットパレード!」

 2003年秋コンツアー「あややヒットパレード」は、8月30日から12月7日まで、のべ56公演という、「あやや」最大のコンサートツアーでした。DVD収録は、11月30日のパシフィコ横浜国立大ホールでのテイク。ファイナルは、名古屋センチュリーホールとありました。

 新アルバムのリリースが無い秋のツアーですから、ここまでの全シングル曲に人気曲を加えてのベストアルバム的なセットリストで盛り上げようって云う企画のようですね。「あやや」のステージパフォーマンスも、歌唱力も安定期に入り、アイドル人気こそ下降気味の時期ではありましたけど、デビューからの3年間をまとめる、大切なコンサートツアーだったし、何よりも多くのファンが楽しみにしていたツアーだったと思います。

 では、オープニングの「ドッキドキLoveメール」です。この曲は、良いテイクがホントに多いんですけど、これも僕の大好きなテイクの1つなんですよ。


 ところが、皆さんご存じの通り、本人に会えただけでも嬉しいという、ちびっ子ファンは別として、コンサートのできは、ファンが期待したものとは程遠いものだったようです。

 その様子は、西廣智一氏のライブレポートに詳しいので、リンクを貼らせていただきます。


 さすが、プロのライターさんですね。分かりやすくまとめてあります。

 「観てるのが辛い‥‥というか、痛々しかったなぁ。」「10月以降、松浦の体調不良が囁かれてますが、明らかにオーバーワークでしょうね。」「仕事のひとつひとつはちゃんとこなすんだけど、それに対する精気が以前程感じられない。」「ルーチンワークと化して少しずつ手を抜き始めている。」。。。どれも、ナルホドと思います。

 人間、どんな好きなことでも、オーバーワークになったら、そうなりますよね。だからと云ってプロ意識だとかで簡単に乗り越えることもできない。今までは、ノーマルギアで難なく登れた坂道が、急にキツくなった時に、ギアチェンジの方法が分からない。仕方ないですよね、だってまだ「17才の女の子」なんですよ。
 本来なら周りの大人が何とかしなくちゃって思います。セットリストをカットするよりも、何で公演を中止しなかったのか。公演を続けるのなら、何で他の仕事をセーブしなかったのか。。。。できるわけないですよね。この子の稼ぎで、何人もの大人が養われていたんですから。
 ファンは良いんですよ。そんな「あやや」にエールを送ることで、自己満足感を得られるんですから。

 でも、DVDの「あやや」は、ちょっとやつれているのかなって思わせるくらいで、いつもの「あやや」に思えます。ほら、がんばっているでしょ。


最大で5曲カット、一部の楽曲は口パク、「I Know」の振りをレクチャーするコーナーを延々と行っての時間稼ぎ・・・。前回から一緒にツアーをまわってくれている「稲葉貴子」さんのフォローが無ければどうなっていたでしょう。

 でも、散々に云われてた「THE LAST NIGHT」だって、DVDの「あやや」は、一生懸命僕らに歌を届けてくれています。ほら、がんばっているでしょ。


 で、歌い方を崩し始めたのもこの頃からだと思います。ファンへの声かけも、確かに声のトーンが低いです。何て言うのかなあ「アーティスト気取り」って云っちゃあ、言い過ぎですかね。本人は、どういうつもりだったか知りませんが、多くのファンは今までの「あやや」の歌い方が良かったんじゃないのかなあって思います。
 子役だって、アイドルだって、いつまでも歳をとらないのは、世間が期待している年齢で成長が止まっているからだと思います。それが意識的にせよ無意識にせよ。でも、何故か「あやや」は、どんどん成長しようとするんですよね。みんなは、いつまでも「あやや」のままでいて欲しいのに。

 アンコール曲「笑顔に涙」です。2番からはフレーズごとに、歌い方を崩して遊び始めます。


 まあ・・・これはこれで・・面白いと思いますw

 最後に、ファイナルの名古屋センチュリーホールでの「草原まつり」のライブテイクでお終いにしたいと思います。ファンが申し合わせ、「草原の人」に合わせて緑色のサイリュームを振ったという伝説のイベントですね。アイドルサーボーグと呼ばれ、ファンの支えなど全く無縁と思われた「あやや」でしたが、彼女が体調不良の中でコンサートツアーを続けているというのは、当然ファンの知るところでしたし、この企画で、みんなで「あやや」を支えようってことになったのでしょう。
 元のフィルは音声だけのようですが、横浜のテイクの動画を合わせてあるみたいです。


   今は、皆さん多色型のLEDライトを持ってますから、曲に合わせて色を変えるなんて普通にやっていることなんですけど、当時は、単色のサイリュームですから、やり遂げたときのファンの満足度は大変なものだったでしょう。古き良き時代のイベントですね。この頃から、やれ誕生日だとか、卒業だとかで、○○祭りが多発するようになっていったようです。

 ただ、ファンの想いとは裏腹に、この時期の彼女の支えになっていたのが「橘 慶太」氏であったことは予想できます。僕は、松浦亜弥さんの「私の青春には、すべて彼がいます。悲しいこと、辛いこと、嬉しいこと、楽しいこと全部です。」っていうメッセージを読んだとき、真っ先にこの2003年を思い浮かべました。後の熱愛報道で離れていったファンも多かったと思いますが、慶太氏の存在が無ければ、「あやや」は、この時に終わっていたかもしれません。「あやや」の2004年は無かったかもしれないって僕は思うんです。

 アイドル松浦亜弥、3年間の集大成となるはずの秋コンツアーは、不完全燃焼のまま終わっていきました。この時期を境に、松浦亜弥さんは、変わっていったと思います。それは体調不良とは関わりないことかもしれないし、その体調不良の原因だって、身体的なものなのか、精神的なものなのか分かりません。
 でも、松浦亜弥さんのタレント活動を辿っていくとき、僕は、この2003年に一本の縦線を引くことができると思います。アイドル歌手「松浦亜弥」の第1幕が終わったのだと思っているんです。

2016年1月7日木曜日

「信長の野望」と「真田太平記」 ~大河ドラマ「真田丸」によせて~

 子どもの頃と違って、大河ドラマを毎週欠かさず見ることも無くなってしまいました。でも、何年かに1回は、見ているんですよ。最近見たのは、「平清盛」です。仏像が盛んに作られた時代を扱ってくれたってこともありますけど、リアルな描写にこだわって、「わかる奴だけついて来い」みたいな作り方が最高でしたね。だいたい、院政期なんて、マニアック過ぎるでしょ。歴史の教科書だって、藤原道長の次は、いきなり平清盛と後白河法皇ですし。そんな隙間のマイナーな時代を、ほとんど解説も無しに話を進めちゃったんですからw
 結局、視聴率が悪くって、視聴者に媚び始めて、頼朝が出てきてからは普通のドラマになっちゃって、つまんなくなりました。

 で、今年は、真田信繁だそうです。幸村としないところが、気に入りました。視聴者に媚びを売らないぞって感じですが、脚本が三谷幸喜ですし、ちょっと楽しみではあります。

 そして、そのドラマで使用するCGをコーエーテクモゲームスが手掛けるというのです。「光栄」といえば、「信長の野望」の「シブサワ・コウ」じゃないですか。とっても懐かしくなって、この記事を投稿した次第です。

 「信長の野望」は、戦国シュミレーションゲームの偉大なヒット作です。僕も持ってましたよ。もちろん第1作目です。確か、当時のパソコンは、初ボーナスで買ったPC8001mkⅡか、中古で買ったPC8801mkⅡですから、プログラムには、BASICを使っていたはずです。

 僕は、BASICには、多少の知識もあって、簡単なプログラムは、自分で組んでいましたんで、ゲームとかを買っても、勝手にプログラムを書き換えたりして遊んでました。だから常に、これくらいなら自分でも作れるかも、って云う思いがあったんですけど、「信長の野望」は、ちょっと手が出なかったですね。僕が、初めてプロのプログラマーの力を見せつけられた作品でもありますw

 といっても、初期のパソコンゲームですから、音楽など無くってビープ音のみ、もちろんグラフィックも描かれないゲームでした。中部地方を6角形のヘクスマップで表している、今から考えると信じられないような単純なゲームですけど、想像力を駆使して楽しんでました。
 コンピュータの戦略も極めて単純なので、パターンを覚えてしまうと、あっけなく勝っちゃうんですよね。でも、いつまでもやっちゃうんです。流行の言葉で言うと、「ルーティーン」て云うんでしょうか。単純作業の繰り返しって、中毒性がありますでしょww

 でも、戦国シュミレーションゲームとしてのアイデアは、さすがでしたよ。今は、どんどんCGもリアルに、シナリオも複雑になっていますけど、基本的なコンセプトは、この時のままなんでしょうから。
 その後、信長の野望シリーズは、何作もって云うか、今も発表され続けてますけど、僕は、しばらくして、パソコン自体に飽きてしまったんで、結局、遊んだのは、1作目だけでした。

 で、真田もので思い出したんですけど、NHKって、1985年に「真田太平記」を放送してたんですよ。大河ドラマじゃないのにも関わらず、かなり気合いの入った時代劇シリーズで、1年間放送していたと思います。NHKも景気が良かったんですね。僕、大好きで、毎週欠かさず見てました。
 
 で、その時、「真田幸村」を演じた「草刈正雄」が、今度は、父親役の「真田昌幸」を演じるというのが、時の流れを感じさせますね。ちょっとだけ、物語のキーパーソンを比べてみましょう。
                                                       
                            時代劇「真田太平記」        大河ドラマ「真田丸」
   原作または脚本     池波正太郎      →          三谷幸喜
   真田信繁(幸村)      草刈正雄         →        堺 雅人
   父 真田昌幸          丹波哲郎         →        草刈正雄
   兄 真田信之          渡瀬恒彦         →        大泉 洋
   (猿飛)佐助            中村橋之助     →         藤井 隆
   豊臣 秀吉              長門裕之         →          小日向文世

                                      どっちが大河ドラマか、分からないですねw

2016年1月6日水曜日

「クイーン」 ~そして伝説へ、ライヴ・エイド編~

 ライヴ・エイドは「アフリカ難民救済」を目的として、1985年に行われた、20世紀最大のチャリティー・コンサートです。イギリスのウェンブリー・スタジアムとアメリカのJFKスタジアムをメイン会場に、エルトン・ジョン、ポール・マッカートニー、レッド・ツェッペリン、ローリング・ストーンズなど、挙げればキリが無いほどの有名ミュージシャンたちが多数参加し、全世界に中継されました。

 ただ、僕にとって1985年頃は、とても音楽を聴く余裕など無い時期でしたし、このチャリティー・イベントについて、僕は語れるほどの見識などありませんから、その実態や評価については、別のサイトを参照していただくこととして、ここでは、ロック史上最高峰のライブパフォーマンスといわれた、クイーンのステージについて想いを語らせていただきます。

 何はともあれ、ライブ動画を貼り付けさせていただきます。挨拶代わりに演奏した「Bohemian Rhapsody 」の前半部分と、それに続く2曲目「Radio Ga Ga」を続けてどうぞ。


 「Radio Ga Ga」での手拍子が凄いんですけど、このライブは、クイーンのライブではなくって、何十組ものアーティストが出演するチャリティーライブだってことを忘れてはいけませんね。7万5千人の観衆の中にクイーンのステージを目当てに来ていた人なんて、決して多くは無かったはずです。それがいきなりの大合唱と手拍子ですから。
 クイーンの最大の強みは、ライブで盛り上がれて、誰もが知っている曲を数多く持っているというところにあると思います。
 
 ライヴ・エイドは、多くのバンドが、入れ替わり立ち替わり出てくる顔見せライブ、紅白歌合戦みたいなもんですから、演奏そのものより、出てくることに意義があると考えていたアーティストも多かったのではないでしょうか。その中で、このクイーンの気合いの入れ方は、ある意味異常です。クイーンに与えられた時間は20分間、彼らは、そこにMCもほとんど挟まず6曲も詰め込んだんです。しかも、入念なリハーサルを重ねて。 
 クイーンがそこまで、このステージにかけていたのには、当時の彼らが直面していた深刻な事情があったからに他なりません。

 1985年当時のクイーンは、解散は時間の問題と云われていました。スーパースターの宿命とも云える、捏造されるゴシック、メディアからのバッシング、レコードの売り上げは落ち、フレディの私生活は乱れ、メンバーの人間関係も悪化していたようです。前年に、アパルトヘイトが批判されていた南アフリカで、白人向けのライブを開催したことが問題になり、本国イギリスだけでなく世界中から非難を受けていました。
 ロックファンの多くが、クイーンの時代は終わった、クイーンは既に過去のバンドだと考えていました。

 しかし、クイーンは、他のどのアーティストよりもこのステージにかけていました。フレディ・マーキュリーは次のように語っています。

 「僕たちはロックスターとしてまだ脚光を浴びたいと思っているし、これは絶好のチャンスだった。それは正直に言おう。確かにライヴエイドはいいことをしているわけだが、見方を変えれば全世界という観客を相手に中継されるわけだ。それも僕たちの狙いであることは忘れてはいけない。」

 クイーンが見せたパフォーマンスは、決して顔見世興行などで無い、本気の、そして、これこそクイーンというライブパフォーマンスでした。

 続いて、ブライアン・メイの楽曲「Hammer to Fall」。ボーカルといい、コーラスといい、ギターソロといい、とにかく格好いいです。ロックファンからは、亜流のゲテモノ扱いされていたクイーンですが、彼らが超一流のロックバンドであることを証明しているテイクだと思いますよ。


 フレディは、観衆に対しても、ただ格好つけて煽るだけでなく、自らおちゃらけたりして、サービス精神もありますから、皆がついてくるんだと思います。ブライアン・メイは、マーキュリーについて、「スタジアムの最も離れた後ろの人まで、彼と繋がっているようだ」と語っています。
 で、哲学者のようなギタリスト、ブライアン。叫ぶようなコーラスとパワフルなドラムのロジャー。そして、地味なジョン・ディーコンw。地味だから良いんですよ。だから、バンドとしてまとまって、より一層、フレディが引き立つ。

 午後6時とはいえ、夏のまだ明るい時間帯での野外ライブ。照明や火薬を使った演出などのない、シンプルなステージ。誤魔化しの効かない、まさにバンドの実力が試されるステージに、クイーンは全身全霊を傾けます。そして、ラストソング「We Are the Champions」。大合唱に揺れるウェンブリースタジアムの7万5千の観衆は、鳥肌モノです。


 クイーンは、このライブで見事復活を果たします。メディアは、手のひらを返したかのようにクイーンを絶賛。翌年には、再び大規模なライブを開催、CDも売れました。そしたらまた、メディアに「クイーンはライヴエイドを金儲けに利用した」なんて、叩かれるんですけど、以前にも書いたように、音楽なんて、偉そうなことを言ったって、聴いてもらってなんぼ、買ってもらってんなんぼ、そして何より、感動させてなんぼのモノなんですから。

 お終いに「Is This The World We Created...?(悲しい世界)」。ライヴ・エイドの終盤に、改めて2人で出てきて歌った曲です。まあ、アンコール曲ってことですよね。


 「食べ物を求めている、飢えた人々を見てごらん」で始まるこの訳詞を読んだとき、僕は、てっきりこのライヴのために書き下ろした曲だと思ってしまいました。
 この時、フレディは、39才。程なくして彼はエイズを発症、帰らぬ人となるのは、このステージから6年後のことです。


 クイーンの記事については、これで区切りと致します。
 ロジャー・テイラーさんゴメンナサイww

2016年1月5日火曜日

「クイーン」 ~6ペンス硬貨が奏でる調べ、ブライアン・メイ編~ 

 まずは、挨拶代わりに、「We will rock you」。クイーンを知らなくても、ブライアン・メイを知らなくても、この曲は、皆さんご存じですよね。


 ブライアン・メイは、天体物理学者であり、そしてクイーンのギタリストです。彼は、「黄道塵雲における視線速度の調査」という論文で2007年に博士号を取得したそうですが、この博士号、決して金に飽かせて取ったものでは無いようです。彼は、クイーンの活動が本格化する前までは、ロンドンのインペリアルカレッジの大学院で惑星間物質の研究をしていたそうで、科学雑誌「Nature」に掲載された論文にも名を連ねているそうですから、かなりのガチです。

  では、僕の一押しの「Tie Your Mother Down」を貼り付けさせていただきます。フレディの声が出ていて、ちゃんと歌っていた頃のテイクですね。もっともレコード音源のようですが。


 そして、ブライアン・メイと言えば、何と云っても彼が16才の時に、父親と二人で手作りした、ハンドメイドギター「レッド・スペシャル」でしょう。
 ボディには、廃材として捨てられそうになっていた100年以上前の暖炉のオークとマホガニーを使ったという、この夏休みの自由工作みたいなギターは、決してお遊び的なものでは無く、彼の博士論文と同じ、かなりガチな代物のようです。

 彼と彼の父親が、ギターの制作を思い立ったのは、決してお金が無かったからとか、手作りの面白さを味わうためとかでなく、既存のギターでは、満足することができなかったからのようです。彼は、レッド・スペシャルに関する著書の中で次のように語っています。

 「父親と僕は、エレクトリック・ギターを作ることに決めた。 僕はゼロからギターを設計した。当時売っていたどのギターよりも性能が高くて、チューニングがやりやすく、広い音域とサウンドが得られて、高性能なトレモロが付いていて、空気の振動を通して、よりうまくフィードバックするギターを。」

 完成まで5年を費やしたと云われるこの自作のギターで、彼は、ミュージシャンとしての道を歩き始めます。そして、億万長者になっても、このギターを改良しつつ、使い続けました。
 クイーンのギター音が、他には無い独特のものであることは、中学生だった僕にも分かりました。でも、その頃は、それがこんなにも特別なものだなんて、思いもしませんでした。
 しかも、それをピックでなくって、「6ペンス硬貨」で弾くなんて格好良すぎでしょ。6ペンスですよ。いまどき12進法ですよ。これぞイギリスの伝統ですよ。
 そして、その音を多重録音することによって得られる「ギターオーケストレーション」と呼ばれるサウンドこそが、前期クイーンの最大の特徴といえます。
 
 さて、「Keep Yourself Alive」は、1973年に発表した、クイーンのデビュー曲です。作詞・作曲はブライアン・メイで、いわゆるハードロックナンバーなんですが、全英チャートには入れなかったようです。邦題は「炎のロックンロール」で、この頃までは、日本でシングルカットする場合は、このような邦題を付けていたんですね。「Keep Yourself Alive」は、直訳だと「生き続けろ」だと思いますけど・・・w


 そういえば、高校時代のバンドの連中も、コインピックを真似て、10円玉、いわゆる「ギザ十」で弾いてみたり、フィードバックだとかいって、ギターアンプのスピーカーに覆い被さって弾いたりしていたのを思い出しましたw

 では、「Now I'm Here」で今日のところは、お終いにしたいと思います。ブライアン・メイというと、どうしてもこのような初期のハードロックナンバーを思い浮かべてしまうんですよ。彼のファンからすると、メイの魅力の一部分しか分かっちゃいないってことなんでしょうけど、やっぱり、弟と2人で聴いた「タイ・ユア・マザー・ダウン」の印象が強すぎたんでしょうかね。


 フレディは、後年、自らの高音声が出なくなっても、最後まで楽曲のキーを下げて歌うことはありませんでした。一説には、メイのギターを転調させたくなかったからだと言われています。

2016年1月4日月曜日

松浦亜弥2003 春コンツアー 「松リングPink」

 今回は、2003年4月から始まったコンサートツアー「松リングPink」についてです。全国25会場で計47公演を行い10万人以上を動員、とありました。DVDは、ツアーファイナルの東京国際フォーラムの公演を収録しているようです。 

 春コンツアーですから、その年の初めにリリースされたセカンドアルバム「T・W・O」の楽曲が中心だったようです。それから「GOOD BYE 夏男」が発売の時期でしたので、ツアーの途中から「トロピカ~ル恋して~る」と差し替えるかたちで、セットリストに組み込まれたようです。DVD版に「トロ恋」が入っていないのは、そういう理由があったんですね。「GOOD BYE 夏男」もファンにとっては、微妙な曲だったようですが、ライブ向けではあるし、盛り上げるためには、良かったのではないでしょうか。


 フルコーラスでは、ありませんし、2009年のテイクなどと比べると未だ未だですけど、頑張ってるし、可愛いからOKだと思いますよ。それにしても、巻き舌が上手ですね。僕は、もう長いこと生きてますけど、未だに、巻き舌の発音が出来ないんですよ。

 ライブとしては、典型的なハロプロ型だったようで、振り付けを競うように完璧コピーして一緒に踊ったり、ジャンプしまくったり、ペンライト振り回したりの大騒ぎだったようです。
 当時のライブレポートに、男女比は7:3とか、いやいや6;4だとかいう書き込みがありましたから、この頃から、女子の比率は、高かったようです。国民的アイドルの必要条件をクリアーってところでしょう。


 こんな雰囲気の曲が続いているのは、セカンドアルバムが「女子高生の1日」というコンセプトで作られていたからでしょうか。
 「あなたの彼女」は、昭和のアイドルソングを思い出させてくれる、僕のお気に入りの曲の1つです。ファンのかけ声も、昭和のアイドル親衛隊っぽいですね。もっとも、昭和の親衛隊は濁声を出すのがしきたりで、最後に「あーやぢゃーーん」って叫んでましたけどw


 ライブ全体にわたって、「あやや」の鼻にかけたような歌声が気になります。別に悪いというのでは、ないんですけど、彼女なりに考えたアイドルっぽい歌い方ということなんでしょうか。
 この時期の女の子ってのは、せっかく可愛いのに、よそ行きのお化粧をしたがる年頃ですから、何も飾らないそのままが一番良いんだよ、なんて、おじさんが言ったところで聞く耳を持ってくれるわけがありませんね。
 とは云っても、衣装などは、いかにも17才のアイドルっぽい感じが出ていて、前回のツアーより、ずっと似合っていると思います。
   プロとして、あざとかわいくアイドルを演じているのも、前回のツアーと同じなんですが、余裕が出てきて肩の力が抜けた分、見ているこっちも受け流しやすくなりました。 

ラストソング「I  Know」です。
 
 「I Know」は、2013年のカウントダウンまで、たくさんのライブテイクがありますけど、僕は、この「松リングPink」のテイクがベストだと思っているんです。
 「あやや」の良い時って、どんな歌でも、歌っている姿に悲壮感が無いんですよね。必死に歌っていますってオーラを出さない。歌うことが楽しくってしょうがないって云う想いが伝わってきます。だから聴いている方も楽しいし、安心してられるし、明るく元気になれる。歌で元気を届けるって、言うのは簡単だけど、現実のこととしてやれるアイドルなんか滅多にお目にかかれるものではありません。


 歌詞はとばないけれど音を外す歌手。
 音は外れないけど歌詞をとばす歌手。
 許されるのは、どっち?

2016年1月3日日曜日

「クイーン」 ~ロックスターより大切なもの、ジョン・ディーコン編~

 年末から引き続き、クイーンの第2弾です。今回は、皆様の予想を裏切って「ジョン・ディーコン」の特集です。次は絶対「ブライアン・メイ」だと思っていませんでしたか?
 でも、僕にとって「ジョン・ディーコン」は、クイーンに絶対欠かせない存在なんですよ。

 ジョン・ディーコンは、クイーンのベーシストです。一番年下で、バンドに加入したのも一番最後。とにかく地味な存在です。ライブでも全然目立ちませんし、ボーカルをとることもありません。彼のことを知らない人は、きっとサポートミュージシャンだと思うでしょう。自称音痴で、ライブ映像やMVでは、コーラスで歌っているかのようなシーンがありますが、全て口パクだと云われています。
 ただ、結婚は早くって、クイーンがメジャーになった頃には、既に子持ちだったそうです。最終的には、5男1女とか。

 そんなこともあってか、グループの中の人気度も、フレディとメイが2トップで、ロジャーが3番手、で、ずーーーーーと離れて、ジョン・ディーコンなんですよね。楽曲は作るものの寡作で、1枚のアルバムに1曲くらいしか収録されてません。
 でも、その1曲がとっても良いんですよ。全然クイーンっぽくない、ポップな作品なんですが、僕は、もともとロックファンではありませんから、彼が作る普通の歌にホッとするのかもしれません。

 まあ、聴いてやってください。彼が手掛けた曲で、最初にシングルカットされた「マイ・ベスト・フレンド」です。


 まあ、どこにでも有りそうな曲と云えば、その通りなんですけど。

 彼は、自ら音痴だと語っているくらいですから、自分の曲でもボーカルを担当することはありません。まあ、でも結果的にフレディが歌ってくれるんで、サマになってるって感じです。そうでなければ、更に平凡な曲になってしまったと思います。
 電気ピアノが使われてますけど、動画から分かるとおり、弾いているのは、ジョン・ディーコンです。フレディは、一応ボーカルに専念しているかたちになってますけど、「自分はグランドピアノしか弾きたくない」と言って、演奏を拒否したんだそうです。あと、ロジャーのいかにもやる気なさそうなドラムが印象的ですww

 では、2曲目「永遠の翼」。これはお薦めですよ。


 レコード音源でしょうけど、やっぱり、フレディのボーカルが最高ですよね。彼に感謝です。

「ジョン・ディーコンはかく語られき」っていうサイトがあって、興味深く読まさせていただきました。
 チェルシー大学の電子工学科を首席で卒業。バンドが使うアンプの改造や修理を担当していたとか、契約にも詳しかったと云いますから、バンド付きのエンジニアであり、会計担当のマネージャーでもあったようです。ただ、寡黙な方で、ロックバンドに入ったのも、ほとんど偶然の成り行きだったようです。
 で、バンドに迎え入れられた理由も、おとなしくって扱いやすそうとか、機械に詳しいから役に立ちそうとか、そんな理由らしいです。ただ、クイーンのサウンドは、ジョン・ディーコンが製作したアンプを使わなくては出せないと云われていますんで、クイーンにとっても、ジョン・ディーコンは、絶対欠かせない存在になっていったわけです。

 さて、そんな彼に一大転機が訪れます。1980年「地獄へ道づれ(Another One Bites the Dust)」の大ヒットです。


 どうですか、でも全然クイーンじゃないですよね。この楽曲は、当時、親交があったマイケル・ジャクソンに提供する予定だったとも云われてます。しかし、マイケルは、クイーンが歌うべきだとシングルカットを強く薦めたそうです。で、結果として全米チャート1位をとるなど、世界的に大ヒットしました。 
 しかし、多くのファンはこれをクイーンのサウンドとしては、認めないと思います。実際、ロジャーは、この曲に難色を示し、ドラムをいやいや叩いていたそうです。僕も、アルバムの中の1曲ならば面白いと思いますが、クイーンの楽曲としてシングルカットするような作品だとは思いません。まあ、初期のクイーンを認めようとしなかったアメリカ人ですから、彼らの感覚というのは、こんなものなんでしょう。
 この曲の成功によって、ジョンが自信をつけたことは、確かなんですが、クイーンが音楽の方向性を見失い、迷走を始めるきっかけになったとも言われています。

 「ブレイク・フリー (自由への旅立ち)」 は、1984年にアルバム「ザ・ワークス」からシングルカットされた楽曲です。作曲はジョン・ディーコン。後期のクイーンを代表する曲で、自由への賛歌として、南米などで人気が高かったようです。


 このように、クイーンの後期の楽曲には、ジョン・ディーコンやロジャー・テイラーの楽曲が重要な位置を占めるようになりますが、これは、フレディが創作能力というか、制作意欲を喪失してしまったためで、必ずしも良い傾向ではなかったと思います。
 やっぱり、クイーンはフレディのサウンドあってのクイーンです。この曲が、全米で大ヒットしたところで、もはや何かが違ってしまったクイーンに対して、初期のファンは、離れる一方だったのでは無いでしょうか。

 1991年、フレディ・マーキュリーが、エイズで死去すると、ジョン・ディーコンは、一切の音楽活動をやめて引きこもってしまいます。
 その後、新メンバーを迎えての復活ライブやフレディの追悼ライブなどが開催されても、彼はそれらの誘いを全て拒否し、ついにステージに上がることはありませんでした。
 騒々しい音楽業界に嫌気がさしたと云われていますが、フレディの居なくなったクイーンは、もはや自分の活動する場では無いと感じたのかもしれません。

 彼は、クイーンが人気絶頂だった頃から、自分の望みは家族と静かに暮らすことだと、インタビューに答えていたそうです。全世界をツアーでまわっているときも、常に家に帰りたがっていたとも。だとすれば、ジョン・ディーコンは、フレディの死によってようやくクイーンから解放されたとも云えましょう。

 お終いは、「In Only Seven Days」。彼がいかに聡明で誠実な、そして、ロックスターに向いていないかが分かる静止画とともにどうぞw

2016年1月2日土曜日

謹賀新年

 明けましておめでとうございます。
 
 旧年中は、当ブログにたくさんのご訪問、ご指導ありがとうございました。また、年末には、私事で皆様に御心配を一方的に押しつけてしまい、申し訳ありませんでした。

 ちょっと、消化器系に問題が有りまして、年末に入院、手術をいたしました。格好つけて云うと、クリスマスも正月も病室のベッドの上で過ごしていました。
 集中治療室から出てきたばかりという、人生でこれ以上ないだろうという絶不調のタイミングで、病室にサンタがやってきたのには参りました。記念に写真も撮ってもらったんで、思い出の一枚として大事にとっときますww痛

 実は、病室にLANが有りました。最初は、入院の間くらいパソコンの無い生活をしようと思っていたんですけど、暇をもてあましていましたんで、病室にパソコンを持ち込んで、YouTubeを見たり、ブログ記事の下書きをしてました。でも、術後は、それどころでは、ありませんでしたけどねwww痛

 今日からは、自宅療養っていうか、まあ、ぐたぐた過ごす予定です。今の一番の悩みは、職場復帰です。これを考えると、元気になりたくありません。このまま、毎日が日曜日が良いです。
 そして、今の希望は、何と云っても3月に初音ミクのライブに参戦することです。だから、やっぱり元気になりたいです。

 また、いろいろと投稿させていただきますので、本年もよろしくお願いいたします。

 お終いに、何も貼り付けないのもどうかと思いますんで、初音ミクの楽曲コンテストのグランプリ曲「Ten Thousand Stars」を貼り付けさせていただきます。


 う~~ん。初音ミクの国際化についていけませんwww