2015年11月24日火曜日

モーニング娘「鞘師里保」さんの卒業に思う 

 モーニング娘の鞘師里保さんが、年末のカウントダウンライブをもって卒業するそうです。鞘師さんは、僕の3人しか知らないモーニング娘のメンバーの一人でしたので、卒業してしまったら、僕の知っているメンバーは、「小田さくら」さんと「ズッキ」だけになってしまいます。
 
 彼女の突然の卒業発表については、多くのファンが悲鳴にも似た記事をアップしておりますので、外野の僕が口を挟む必要など無いのですが、まあ、外野は外野なりに考えてみました。
 で、ざーっとですが、ネットに散乱しているコメントを読んでみました。そしたら、面白いことに気がついたんですけど、鞘師さんに近い人ほど、彼女の卒業について肯定的なんですよね。

 「鞘師里保」さんは、6才(?)でアクターズスクール広島に入学し、12才でモーニング娘第9期メンバーとしてデビュー。現在17才ですが、すでにデビュー5年目のアイドルです。デビュー時から、破格の特別扱いで、センター、そしてエースとして活動してきたそうです。

 17才と云えば、普通は、芸能界にデビューする年齢です。「松田聖子」さんだって、「きゃりーぱみゅぱみゅ」だって、メジャーデビューしたのは、高校卒業後なんですよ。今の鞘師さんより年上だったんですから。
 それが突然の卒業発表。しかもわずか2ヶ月前ということで、卒業ビジネスもほとんど行われないようですから、何かあったのでは、という憶測が飛び交っています。が、やはり何かあったのだと思います。激太りとか書かれていましたけど、女の子は、このくらいの年齢では、肉付きが良くなるものです。「あやや」だって、ポッチャリしていましたし、「辻ちゃん」は、もっとポッチャリでした。ただ、彼女が内向的で、精神的にそれほどタフな子では無かったということは、大いに関係がありそうです。 

 よく云われているのが、センターを務めていたことによるプレッシャーです。しかし、最近は、センターを外れることもあったようですから、どちらかというと、そっちの、つまり、センターを外されたことによって、自分自身に価値を見いだせなくなってしまったのが原因ではないのかとも云われています。簡単に言うと燃え尽きたということです。正確に言うと燃え尽きたような気になってしまったということです。
 そもそも、12才の女の子を、いきなりエースとか云って、デビューさせるのもどうかと思いますが、まあ、それは1つのビジネス戦略ですから良しとしましょう。問題は、ならば周りの大人がしっかりと彼女を守ってあげていたのか、過度な競争を煽っていなかったのかと云うところにあると思います。
 
 若年アイドルというのは、俳優で云えば子役みたいなもので、名子役必ずしも名優にならず、と言われるように、アイドルから大人のタレントへの移行ほど難しいことはありません。
 ならば、最初からデビューする年齢を引き上げていくのも1つの方法だと思います。せめて義務教育が終了するまでは、デビューさせるべきでは無いと思いますよ。学校なんて行ったって何の役にも立たないでしょうけど、でもやっぱり学校は行くものだと思います。

 よく、「伸びしろ」ということが云われます。松浦亜弥さんは、デビュー後も、どんどん歌が上手くなっていきましたけど、それは、彼女が14才でデビューする前までは、普通の女の子だったからです。彼女が幼いときからアクターズスクールとかで、英才教育を受けていたら、デビュー後に、どれだけの伸びしろが期待できたでしょうか。

 物心がつくか付かない頃から、アクターズスクールで英才教育、12才でアイドルデビュー、ひたすら競争させて、17才で燃え尽きて引退。ハロプロが始まったときの理念は、何だったのでしょうか。少なくとも、大人になったらそれでお終い、では無かったはずです。

 彼女のコメントによると、「卒業後は、アメリカに留学して、英語とダンスを学んできたい」そうです。「一人の人間として強く生きていくために経験しなければいけないことがある」とも述べていました。モーニング娘として走り続けていたために、これらができなかったと考えているとすれば、悲しいことです。モーニング娘はそれらを学べる場、人間として成長できる場では無いことを彼女は証言しているからです。
 ならば、一人の人間として強く生きていくための経験を積んでからデビューすべきです。アメリカで英語とダンスを学んでからデビューしても良かったんですよ。

 まあ、長い人生ですから、時には逆に進むのも悪く無いかもしれません。何より、彼女がこのことを自ら考え決断したということを評価したいと思います。並みの17才ではここまで考えることなどできないでしょうから。
 彼女に近い人物ほど、彼女の卒業に肯定的であった理由が、分かるような気がします。

 本当に留学するのかどうかは別として、帰ってきた彼女に芸能界での居場所があるとも思えません。まあ、そんなことは、百も承知の上のことでしょう。今は、人生を振り返った時に、モーニング娘で良かった、と思ってくれることを願うばかりです。 

 年寄りの小言だと思って、ご勘弁を。

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